2024年 12月 31日
2023年12月27日取次搬入予定:近藤和敬『人類史の哲学』本体3,800円。 2023年12月05日取次搬入予定:アンジェロ・ポリツィアーノ『シルウァエ』本体5,400円、シリーズ・古典転生第29回配本(本巻28)。 2023年12月01日取次搬入予定:石川義正『存在論的中絶』本体2,600円。 ◆最新刊(書籍の発売日は、取次への搬入日であり、書店店頭発売日ではありません) 2023年11月17日発売:小田原のどか/山本浩貴編『この国(近代日本)の芸術――〈日本美術史〉を脱帝国主義化する』本体3,600円。 2023年11月09日発売:渡辺由利子『ふたりの世界の重なるところ――ジネヴラとジョルジョと友人たち』本体2,200円、シリーズ〈哲学への扉〉第10回配本。 2023年10月25日発売:茅辺かのう『茅辺かのう集成――階級を選びなおす』本体4,800円。 2023年10月02日発売:森山大道『写真よさようなら 普及版』本体4,500円。 2023年09月22日発売:ダヴィッド・ラプジャード『壊れゆく世界の哲学――フィリップ・K・ディック論』本体2,800円。 三田格氏書評(「ele-king」2023年11月20日、Book Revies欄) 藤田直哉氏書評「まだ絶望ではない――現在を生きるためのヒントを、フィリップ・K・ディックの著作の中に探る」(「図書新聞」2023年12月2日3617号8面) 2023年08月04日発売:『表象17:映像と時間――ホー・ツーニェンをめぐって』本体2,000円。 2023年08月01日発売:アレクサンドル・ヴヴェヂェンスキィ『ヴヴェヂェンスキィ全集』本体6,400円。 2023年07月28日発売:ジャン-リュック・ナンシー『否認された共同体』本体3,600円、叢書・エクリチュールの冒険第23回配本。 2023年07月28日発売:ステファヌ・マラルメ『散文詩篇』本体2,000円、叢書・エクリチュールの冒険第22回配本。 2023年06月12日発売:『多様体5:記憶/未来』本体3,000円。 2023年06月12日発売:ベンジャミン・ピケット『ヘンリー・カウ――世界とは問題である』本体6,000円。 2023年06月08日発売:フリードリヒ・シラー『シラー詩集』第1部:本体4000円、第2部:本体4,400円。 2023年05月24日発売:小泉義之『弔い・生殖・病いの哲学――小泉義之前期哲学集成』本体3,600円。 渡名喜庸哲氏書評「生命の哲学を紡ぎ直す――多様な側面をもつ生の諸相について」(「週刊読書人」2023年8月25日号) 2023年04月26日発売:『巡礼――髙﨑紗弥香写真集』本体6,000円。 2023年04月04日発売:長崎浩『中江兆民と自由民権運動』本体2,800円。 2023年03月31日発売:大谷能生『歌というフィクション』本体3,800円。 2023年02月15日発売:鈴木創士編『アルトー横断――不可能な身体』本体3,200円。 2023年02月02日発売:ジョルジョ・アガンベン『バートルビー 新装版』本体2,600円。 2023年01月26日発売:ジョルジュ・ディディ=ユベルマン『場所、それでもなお』本体2,600円。 郷原佳以氏書評「「ユダヤ虐殺の場」見つめる」(「読売新聞」2023年4月2日朝刊書評欄) 岡本源太氏書評「徹底した「見ること」の実践――権力がいかに経験されるのかを解明する考察」(「週刊読書人」2023年4月21日号) 高橋順一氏書評「アウシュヴィッツの逆説、背理に迫る――想像不可能性に抗して想像し続けること、見ることの不可能性に抗して見続けようとすること……」(「図書新聞」2023年8月19日号) 2022年12月21日発売:アレクサンドル・コイレ『イェーナのヘーゲル』本体4,500円、シリーズ・古典転生第28回配本本巻27。 2022年12月15日発売:ジョルジョ・アガンベン『アウシュヴィッツの残りのもの 新装版』本体2,600円。 ぱや氏書評(『綴葉』2023年4月号「新刊コーナー」) 2022年12月14日発売:築地正明『古井由吉――永劫回帰の倫理』本体3,000円。 長瀬海氏書評「強靭な読み、思考的な粘度のある議論――その文学に挑み続ける、僧の修行のような文芸評論」(「週刊読書人」2023年2月24日号) 2022年11月11日発売:ウィリアム・モリス『小さな芸術――社会・芸術論集Ⅰ』本体2,800円。 鈴木沓子氏書評「芸術に宿る「何か」、現代にも響く感性」(「週刊金曜日」2023年1月13日発売1407号「きんようぶんか」欄) 椹木野衣氏書評「美のある暮らしへの渇望を呼ぶ」(「朝日新聞」2023年2月25日付朝刊書評欄) ◆販売情報(重版・品切・サイン本、等々)
◎重版出来: 2023年03月20日:星野太『崇高の修辞学』4刷(2017年初刷) 2023年03月29日:ジョルジョ・アガンベン『創造とアナーキー』2刷(2022年5月初刷) ◆出版=書店業界情報:リンクまとめ ◎業界紙系:「新文化 ニュースフラッシュ」「文化通信」 ◎一般紙系:Yahoo!ニュース「出版業界」「電子書籍」「アマゾン」 ◎話題系:フレッシュアイニュース「出版不況」「電子書籍」「書店経営」 ◎新刊書店系:日書連 全国書店新聞 ◎雑談&裏話:5ちゃんねる 一般書籍 ※このブログの最新記事は当エントリーより下段をご覧ください。 ※月曜社について一般的につぶやかれている様子はYahoo!リアルタイム検索からもご覧になれます。月曜社が公式に発信しているものではありませんので、未確定・未確認情報が含まれていることにご注意下さい。ちなみに月曜社はtwitterのアカウントを取得する予定はありませんが、当ブログ関連のアカウントはあります。 #
by urag
| 2024-12-31 23:59
| ご挨拶
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2023年 11月 27日
月曜社9月刊、ダヴィッド・ラプジャード『壊れゆく世界の哲学――フィリップ・K・ディック論』(堀千晶訳)に対する、文芸評論家の藤田直哉さんによる書評「まだ絶望ではない――現在を生きるためのヒントを、フィリップ・K・ディックの著作の中に探る」が「図書新聞」2023年12月2日3617号8面に掲載されています。「ディックが想像しようとした方向に、より良い世界を生み出す可能性は確かにあるはずだ、と説得させられた。その想像に人々を触発する本書は、ディック的な現実を生きている私たちに、確かに未来への希望を、かすかに回復してくれる。生には創造性があり、つまり「変数」があるのだから、まだ未来は確定していない――すなわち、絶望ではないのだと」と評していただきました。
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by urag
| 2023-11-27 10:29
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2023年 11月 26日
★まず注目新刊を列記します。 『瀬越家殺人事件』竹本健治(著・画)、講談社、2023年11月、本体3,500円、四六変型判上製函入48頁、ISBN978-4-06-533700-4 『四つの未来──〈ポスト資本主義〉を展望するための四類型』ピーター・フレイズ(著)、酒井隆史(訳)、以文社、2023年11月、本体2,700円、四六判並製272頁、ISBN978-4-7531-0380-5 『功利主義』ジョン・スチュアート・ミル(著)、中山元(訳)、日経BPクラシックス:日経BP、2023年11月、本体2,600円、46並仮フランス装366頁、ISBN978-4-296-00172-9 『現代思想2023年12月号 特集=感情史』青土社、2023年11月、本体1,600円、A5判並製238頁、ISBN978-4-7917-1455-1 ★特筆したいのは、推理小説四大奇書のひとつ『匣の中の失楽』でつとに高名な作家の竹本健治(たけもと・けんじ, 1954-)さんによる『瀬越家殺人事件』です。シュリンク包装に貼られたシールの紹介文によれば、「ひらがな四十八文字を重複なく使い一首に仕上げるいろは歌で、四十八のシーンを描き切った超絶技巧のミステリー」。あらすじの確認や試し読みは書名のリンク先で可能です。48首もの文字の組み換えで作品世界を構成するという超絶技巧には驚くばかりですが、作家ご本人も「今回ばかりは堂々と奇書を自任していいかもしれない」と巻末の「跋」に記されています。横長で頁まで真っ黒い紙の本に銀インクで竹本さんご自身によるイラストと歌が刷られており、書物としても非常に美しいです。 ★次のような注意書きがシールに記載されています。「このアートブックはお気に入りのページを取り外し、表紙の前に差し込むことができる仕様になっております。ページを強く開くと外れてしまうので、ご注意ください。※ページが外れることによる返品、交換には対応できかねますのでご了承下さい」。表紙の前というのは、函に広い窓が開けられていてフォトフレームのようになっており、そこに本文からはずした一葉を挟んで飾ることができる、というものです。いったん外してしまった場合、コレクターの方にとっては保存用にもう一冊必要ということになるでしょう。どこまでページを開いて大丈夫なのか、かなり気を使いますが、愛すべき一冊であることに変わりはありません。なお電子書籍版もあります。 ★続いて最近出会いのあった新刊を並べてみます。 『戦争』ルイ=フェルティナン・セリーヌ(著)、森澤友一朗(訳)、ルリユール叢書:幻戯書房、2023年11月、本体2,500円、四六判変型上製272頁、ISBN978-4-86488-288-0 『宇宙の途上で出会う――量子物理学からみる物質と意味のもつれ』カレン・バラッド(著)、水田博子/南菜緒子/南晃(訳)、人文書院、2023年11月、本体9,000円、A5判上製580頁、ISBN978-4-409-03125-4 『「戦争ごっこ」の近現代史――児童文化と軍事思想』サビーネ・フリューシュトゥック(著)、中村江里/箕輪理美/嶽本新奈(訳)、人文書院、2023年11月、本体4,800円、4-6判上製342頁、ISBN978-4-409-52091-8 『ソ連の歴史』シェイラ・フィッツパトリック(著)、池田嘉郎(監訳)、真壁広道(訳)、人文書院、2023年11月、本体2,600円、4-6判並製258頁、ISBN978-4-409-51099-5 『増補新版 現代語訳 墨夷応接録・英国策論――幕末・維新の一級史料』アーネスト・サトウほか(著)、森田健司(編訳・校註・解説)、作品社、2023年11月、本体3,400円、四六判並製357頁、ISBN978-4-86182-998-7 『異国人たちの江戸時代』森田健司(著)、作品社、2023年11月、本体3,600円、四六判並製487頁、ISBN978-4-86182-999-4 『フット・ワーク――靴が教えるグローバリゼーションの真実』タンジー・E・ホスキンズ(著)、北村京子(訳)、作品社、2023年11月、本体2,700円、四六判並製375頁、ISBN 978-4-86793-002-1 ★幻戯書房さんの「ルリユール叢書」の記念すべき50冊目となる第36回配本は、フランスの作家セリーヌ(Louis-Ferdinand Céline, 1894–1961)の『戦争』です。幻の遺稿で2021年に発見された未発表草稿『Guerre』(Gallimard, 2022)の全訳。「『夜の果てへの旅』に続いて執筆された未発表作品にして、第一次大戦下の剥き出しの生を錯乱の文体で描き出した自伝的戦争小説」(帯文より)の初訳となります。 ★「もはや考えるってことにしてからが、ほんの少しだろうと、幾度も幾度もやり直さなくちゃまともにできない、あたかも駅のホームで列車が通ってるところで会話しているような按配だ。強烈な思考の切れ端が次から次へと一斉に襲ってきて。あんたらに断言しとくがこいつはなかなかどうしてきついトレーニングだ。今じゃもうしっかり訓練積んできたが。二十年の間、おれは鍛えてきたんだ。ちょっとやそっとじゃ動じぬ頑丈な魂を作り上げ。安き方へなぞ流れない。今じゃ、永遠に絶えることのないこの轟音のなかから引き抜いた憎悪の切れ端でもって、音楽も作れれば、眠ることだって、許しを与えてやることだって身につけた、それから今あんたらもご覧のとおり、麗しき文学にしたってお手のもの」(15~16頁)。 ★今回の『戦争(Guerre)』は、かつて『戦争』という訳題で出版された『Casse-pipe』(Chambriand, 1949;石崎晴己訳、『セリーヌの作品(14)戦争・教会 他』 国書刊行会、1984、現在品切)とは別の作品で、今回の『Guerre』の訳者・森澤友一朗(もりさわ・ゆういちろう, 1984-)さんは訳者解題で『Casse-pipe』を「死地」と訳し分けることを提案されています。森川さんは、発掘されたセリーヌの草稿群のなかには『死地』の「未発表部分の未刊草稿」も含まれていて、いずれガリマールで出版されるようだ、ということにも言及されています。 ★発掘された草稿群の中でガリマールより刊行済なのは、『戦争』のほかに『戦争』の続編にあたるという『ロンドン(Londres)』(2022年10月刊)と、『クロゴルド王の意志/ルネ王の伝説(La Volonté du roi Krogold ; La Légende du roi René)』(2023年4月刊)があります。順次翻訳されていくことを望むばかりです。 ★人文書院さんの新刊より3点。特筆したいのは、米国のフェミニズム理論家で物理学者のカレン・バラッド(Karen Michelle Barad, 1956-)の主著『Meeting the Universe Halfway: Quantum Physics and the Entanglement of Matter and Meaning』(Duke University Press, 2007)の全訳『宇宙の途上で出会う』です。帯文に曰く「思想界全体の物質への注目を導いた、ニュー・マテリアリズムの金字塔的大著。本書で提案されるのは、この宇宙のあらゆる物質をはじめ、空間、時間までもあらかじめ確定したものとして存在しているのではなく、関係する諸部分のもつれと内部作用から創発するという、新たな認識論、存在論といえる「エージェンシャル・リアリズム」である」。 ★訳者あとがきでの説明によれば、「エージェンシャル・リアリズムは、私たちが「現実」と呼んでいるものは互いに作用しあう存在の動的可変的なネットワークであると考える「関係論的存在論」に属している。物理的に実在する「存在」は、あらかじめ確定した境界と性質をもつ個物ではなく、装置(一般にイメージされる科学実験の装置より広い意味を持つ)との相関によって生み出される「現象」である。この相関を言い表すのに、普通は「相互作用(interaciton)」という用語が使われるが、バラッドは、この言葉は関係項があらかじめ存在し、それが関係を取り結ぶことを含意しているとして、新たに「内部作用(intra-action)」という用語を作りだしている。内部作用は、関係に先立つ関係項を前提とせず、逆に関係そのものから関係項が生みだされることを表している。関係項は出発点ではなく、結果なのである。結果を生みだ原初の関係は、本書の副題にもある「もつれ」である」(482頁)。 ★本書冒頭の「序文および謝辞」はこう始まります。「この本は「もつれ」についての本である。もつれあうことは、単に異なるものが結合することではなく、独立した自己完結的な存在などないことを意味する。存在は個の問題ではない。相互作用に先立って個が存在するのではなく、個はもつれの中から現れ、その一部として存在するようになるのである。これは、出現が、時間と空間という外的な尺度に従って起こる一回限りの出来事あるいはプロセスだという意味ではない。むしろ、時間や空間、物質や意味はそれぞれの内部作用によって存在するようになり、反復的に再構成されるのだ。そのため、創造と再生、始まりと回帰、連続と不連続、こことあそこ、過去と未来を絶対的な意味で区別することは不可能なのである」(11頁)。 ★作品社さんの新刊より3点。特記しておきたいのは『現代語訳 墨夷応接録――江戸幕府とペリー艦隊の開国交渉』(作品社、2018年)の増補新版である『増補新版 現代語訳 墨夷応接録・英国策論』。帯文に曰く「幕末・維新に関する最重要史料でありながら一般にはほとんど知られることのなかった二書、初の現代語訳」。旧版『現代語訳 墨夷応接録』の注と解説が改訂され、英国の政治方針を記したアーネスト・サトウによる『英国策論』の日本語訳原文と現代語訳を新たに追加。『墨夷応接録』『英国策論』それぞれの解説と、附録として「日米和親条約」「下田追加条約」が併録されています。目次詳細は書名のリンク先をご確認下さい。編訳者の大阪学院大学教授、森田健司(もりた・けんじ, 1974-)さんによる『異国人たちの江戸時代』も同時刊行です。こちらは「異国人20名を取り上げ、その人生・時代背景・社会的立場・見聞録の性質を示し、証言を紐解く」もの(帯文より)。 #
by urag
| 2023-11-26 21:30
| ENCOUNTER(本のコンシェルジュ)
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2023年 11月 20日
月曜社新刊案内【2023年12月新刊:人文書1点】 2023年12月27日取次搬入予定 ※人文書(哲学・思想) 人類史の哲学 近藤和敬[著] 月曜社 本体3800円 46判(縦188mm×横130mm 束幅40mm 重量640g)上製560頁 ISBN:978-4-86503-180-5 C0010 人類史を哲学から問い直す。哲学を人類史から問い直す――。近年の人類学的転回は哲学に根底からの転換を迫っている。数理哲学やドゥルーズを論じてきた旗手が、自然、人間、そして社会の形成の基礎を問い、近代の自律/他律を超える〈異律〉という原理から人類史を再構成し、学問=知そのものを問い直す、壮大にして記念碑的な力作、主著の誕生。 目次: 序論 第一節 哲学、社会、価値 第二節 学問と価値 第三節 現代の価値の布置 第一章 社会性の自然化 第一節 自然と価値――〈自然②〉のほうへ 第二節 〈自然②〉の観点から人類史を問う 第二章 異律 第一節 自律/他律、自立/依存と異律 第二節 異律的なものとホモ・サピエンス 第三節 意味の異律的組織化と相互行為というゲーム 第三章 人間社会の異律的組織化の微分要素 第一節 単位集団、存続という問いと同等性への傾向 第二節 勝敗と対称性――「負い目」との関係 第三節 集合的規範、生きられた存在論、構造 第四章 人間社会の歴史――人間の相互行為のパターンの組織化と学問の起源 第一節 共通の枠組みの抽出と各論の批判 第二節 類型の歴史的実現 第三節 学問と人間の歴史 第四節 学問と条件的なものの把握 第五章 現在とは何か――近代制の構造分析、資本主義、法、自然法則 第一節 いくつかの近代論について 第二節 近代の二項対立のイデオロギーの起源について 第三節 近代社会の複層的二項対立構造と無限直線の時間 第四節 近代社会を裏返すための二つの導きの糸:学問制度と貨幣制度 終章 内在の形而上学 1.強度の絶対零度 2.セリー化:必然性(実体様態の分離:持続の発生) 3.セリーと反復:特異なもの:強度的差異:存続 4.差異のフラクタル・スケールとしての共通のもの:種と個体、部分と全体、多と一、大と小 5.認識の基礎:共通のものと感受性、条件的なものの把握 6.強度的な場と構造の接続:構造の発生といわれたもの=構造変換=異なる特異性の反復 7.条件的なものの認識とかつての自然科学:必然性の認識のモードとしての部分的真理:行為のリハーサルとしての認識のモード 8.智慧としての条件的なものと特異的なものの結合体から生じる認識のモード:治療的理解 9.構造変換と条件的なもの 10.構造のカタストロフか多構造を培養するインフラ構造か:後のディ・レンマ 補論 第一部 異律的なもの、未規定性、構造、共通する善、生きられた存在論について 補論1 二つの自然、能産的自然と所産的自然、運命と歴史――ストア派の自然とエピクロス派の自然 補遺2 「異律的な主体」とケアの「未規定性」 補論3 構造主義と構造の発生:構造発生の四原因と構造の特異性 補論4 スピノザの「残りの者」と「未規定性」 補論5 「ケア」と「共通する善」 補論6 「自覚された存在論」の歴史としての哲学史と社会構造の歴史 第二部 『差異と反復』の再読 補論7 襞を編む――加藤安佐子のタブローについて 補論8 一九~二〇世紀のフランス哲学における思想系譜から導かれるジル・ドゥルーズの『差異と反復』を読むためのある新しい試みについて――「集合表象」と「強度的な集合」 補論9:カヴァイエスの数学の哲学と史的唯物論 参照文献一覧 注 後記 近藤和敬(こんどう・かずのり)1979年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科教授。主な著書に『カヴァイエス研究』(月曜社、2011年)、『数学的経験の哲学』(青土社、2013年)、『〈内在の哲学〉へ』(青土社、2019年)、『ドゥルーズ=ガタリの『哲学とは何か』を精読する』(講談社選書メチエ、2020年)。訳書にJ・カヴァイエス『論理学と学知の理論について』(月曜社、2013年)、A・バディウ『アラン・バディウ、自らの哲学を語る』(水声社、2023年)など。 ※アマゾン・ジャパン、HMV&BOOKSonline、にて予約受付中。 #
by urag
| 2023-11-20 12:26
| 近刊情報
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2023年 11月 20日
ウェブサイト「ele-king」のBook Reviews欄に、月曜社9月刊、ダヴィッド・ラプジャード『壊れゆく世界の哲学――フィリップ・K・ディック論』(堀千晶訳)に対する、三田格さんによる書評が掲載されました。「ディックが神学を情報論的に読み替えていく作業も、キリスト教がこの世界を模造世界と捉えた最初のSF小説みたいなものだったと考えることでディックにとっては自然な流れだったラプジャードは考える。この世界を情報の流れとして認識すると、それを遮断しようとするのが権力であり、ディックの場合でいえば帝国主義の体現であるリチャード・ニクソンのパラノイアぶりに対抗し、情報を正確に受容するためには壊れてしまった自分を治す作業が必要だということになる。それが妄想であり、そうした妄想が相互に干渉し合っている状態を「世界」として認識するのだと」と評していただきました。
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by urag
| 2023-11-20 10:31
| 書評・催事・広告
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