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2018年 04月 16日

ブックツリー「哲学読書室」に堀千晶さん、坂本尚志さん、奥野克巳さんの選書リストが追加されました

オンライン書店「honto」のブックツリー「哲学読書室」に、以下の三本が追加されました。リンク先にてご覧いただけます。


ジル・ドゥルーズ『ザッヘル=マゾッホ紹介――冷淡なものと残酷なもの』(河出文庫、2018年1月)の訳者、堀千晶さんによるコメント付き選書リスト「批判・暴力・臨床:ドゥルーズから「古典」への漂流

バカロレア幸福論――フランスの高校生に学ぶ哲学的思考のレッスン』(星海社新書、2018年2月)の著者、坂本尚志さんによるコメント付き選書リスト「フランスの哲学教育から教養の今と未来を考える

Lexicon現代人類学』(以文社、2018年2月)の共編著者、奥野克巳さんによるコメント付き選書リスト「文化相対主義を考え直すために多自然主義を知る


◎哲学読書室

星野太(ほしの・ふとし:1983-)さん選書「崇高が分かれば西洋が分かる
國分功一郎(こくぶん・こういちろう:1974-)さん選書「意志について考える。そこから中動態の哲学へ!
近藤和敬(こんどう・かずのり:1979-)さん選書「20世紀フランスの哲学地図を書き換える
上尾真道(うえお・まさみち:1979-)さん選書「心のケアを問う哲学。精神医療とフランス現代思想
篠原雅武(しのはら・まさたけ:1975-)さん選書「じつは私たちは、様々な人と会話しながら考えている
渡辺洋平(わたなべ・ようへい:1985-)さん選書「今、哲学を(再)開始するために
西兼志(にし・けんじ:1972-)さん選書「〈アイドル〉を通してメディア文化を考える
岡本健(おかもと・たけし:1983-)さん選書「ゾンビを/で哲学してみる!?
金澤忠信(かなざわ・ただのぶ:1970-)さん選書「19世紀末の歴史的文脈のなかでソシュールを読み直す
藤井俊之(ふじい・としゆき:1979-)さん選書「ナルシシズムの時代に自らを省みることの困難について
吉松覚(よしまつ・さとる:1987-)さん選書「ラディカル無神論をめぐる思想的布置
高桑和巳(たかくわ・かずみ:1972-)さん選書「死刑を考えなおす、何度でも
杉田俊介(すぎた・しゅんすけ:1975-)さん選書「運命論から『ジョジョの奇妙な冒険』を読む
河野真太郎(こうの・しんたろう:1974-)さん選書「労働のいまと〈戦闘美少女〉の現在
岡嶋隆佑(おかじま・りゅうすけ:1987-)さん選書「「実在」とは何か:21世紀哲学の諸潮流
吉田奈緒子(よしだ・なおこ:1968-)さん選書「お金に人生を明け渡したくない人へ
明石健五(あかし・けんご:1965-)さん選書「今を生きのびるための読書
相澤真一(あいざわ・しんいち:1979-)さん/磯直樹(いそ・なおき:1979-)さん選書「現代イギリスの文化と不平等を明視する
権安理(ごん・あんり:1971-)さん選書「そしてもう一度、公共(性)を考える!
百木漠(ももき・ばく:1982-)さん選書「アーレントとマルクスから「労働と全体主義」を考える
津崎良典(つざき・よしのり:1977-)さん選書「哲学書の修辞学のために

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# by urag | 2018-04-16 11:51 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2018年 04月 15日

注目新刊:セットガスト『先史学者プラトン』、水崎博明訳『プラトーン著作集』全10巻27分冊完結、ほか

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先史学者プラトン――紀元前一万年―五千年の神話と考古学』メアリー・セットガスト著、山本貴光/吉川浩満訳、朝日出版社、2018年4月、本体2,800円、四六判並製480頁、ISBN978-4-255-01049-6
『プラトーン著作集 第九巻 人間存在と習わし 第一分冊 法律(上)/ミーノース』水崎博明訳著、櫂歌書房発行、星雲社発売、2018年2月、本体3,500円、四六判並製466頁、ISBN978-4-434-24162-8
『プラトーン著作集 第九巻 人間存在と習わし 第二分冊 法律(中)』水崎博明訳著、櫂歌書房発行、星雲社発売、2018年2月、本体3,300円、四六判並製429頁、ISBN978-4-434-24163-5
『プラトーン著作集 第九巻 人間存在と習わし 第三分冊 法律(下)』水崎博明訳著、櫂歌書房発行、星雲社発売、2018年2月、本体3,500円、四六判並製460頁、ISBN978-4-434-24164-2
食べることの哲学』檜垣立哉著、世界思想社、2018年4月、本体1,700円、4-6判並製208頁、ISBN978-4-7907-1711-9
アンドレ・バザン研究 第2号』堀潤之/伊津野知多/角井誠編集、アンドレ・バザン研究会発行、2018年3月、非売品、A5判並製180頁、ISSN2432-9002

★セットガスト『先史学者プラトン』は『Plato Prehistorian: 10,000 to 5000 B.C. Myth, Religion, Archaeology』(Anthroposophic Press, 1990)の翻訳。1987年に限定版でRotenberg Pressから刊行されたものの普及版と見てよいかと思われます。セットガスト(Mary Settegast, 1934-)はアメリカの独立研究者で、朝日出版社さんのウェブサイトでは「主要な関心は旧石器時代から現代までの宗教と文化、特に宗教と農耕の並行性にある」と紹介されています。訳書が出版されるのは今回が初めてです。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。巻頭には日本語版への序文として、國分功一郎さんによる「考古学と哲学」が置かれています。

★國分さんは本書を次のように紹介しておられます。『〔主に『ティマイオス』や『クリティアス』など〕プラトンの著作を現代考古学の知見をもとに読み直そうという野心的な試みである」(5頁)。セットガストは「はじめに」でこう書いています。「ひょっとすると古代世界にたいする私たちの見方は、とりわけ二つの神話によって改められるかもしれない。といっても、いずれの神話もそれほど時代をさかのぼることなく見出せるものだ。どちらもギリシアに由来する。そして、二つともなんらかの形でプラトンに関係している」(33頁)。「新石器革命の最初の大きなステップ、つまり前八千年紀後半の近東に現れた不可解なまでに洗練された移住者たちの群れは、じつのところ、プラトンが描いた西方で〔自然災害によって〕破滅した文化からの避難民だったのかもしれない」(同)。前一万年から前五〇〇〇年に渡る地中海周辺の世界を、プラトンをひもときつつ、戦争と自然災害(洪水)と定住・農耕から読み解く試みです。

★國分さんはまた、著者の問題意識についてこう論及されています。「今日の考古学は「ニュー・アルケオロジー」と呼ばれ、高度に計量化されているようである。様々な機材を用いた測定がその主たる作業となり、数値は細分化されている。そこで起こっているのはどうやら「木を見て森を見ず」という事態らしい(30頁)。誰も全体を把握できない。また高度に専門化されたために、考古学以外の分野の知見が考古学者から失われてしまっている」(10頁)。さらに曰く「考古学が実証的なハードサイエンスの要素を取り入れたこと〔・・・〕それによって「測定できないもの(芸術、宗教)が丸ごと無視されてしまう」のではないか(29頁)。このセットガストの問題提起は重い。我々はいま実証的データだけを取り扱い、測定できないものは無視する方向に学問を進めつつある。その時、学問は全体としての統一を志向することはなくなり、世界は非常に貧しいデータの蓄積として扱われることになってしまう。それでよいのだろうか」(10~11頁)。

★この言葉はただ学問にのみ当てはまる状況ではなく、社会人や社会一般にも該当するのではないでしょうか。データを取り込めば取り込むほど、活用すればするほど現実のありようを把握でき、市場や消費者に対してより適切な対応ができると信じられている世界というのは、データ化されないものを「存在しないもの」として扱う世界でもあります。出版界にもそうした傾向はすでに生まれています。将棋の駒を動かすようにして現実を操作できると思い込んでいる節が現代社会にはあるのではないかと疑います。だからこそセットガストの探究から学ぶべきではないかと感じます。

★セットガスト自身の言葉に帰ると、「単線的連続性」で歴史を見ないこと、「古い時代をまったく新しい目でみるための方法」(23頁)を、私たちも学ぶことが必要だと思われます。セットガストはイギリスの歴史家ハーバート・バターフィールド(Herbert Butterfield, 1900-1979)の『近代科学の誕生』(上下巻、渡辺正雄訳、講談社学術文庫、1978年、品切)からこんな言葉を引きつつこう述べます。「どんな種類の知的活動でも、なにより難しいのは「従来と同じデータを扱いながら、そこに別の枠組みを与えて、データを新たな関係の網〔システム〕のなかに位置づける技〔アート〕だ」」(23頁)。

★果たして先達の言葉の重みを現代人はどれほど理解しているでしょうか。「過去を理解できないのに、私たちが抱える現在の混乱と争いの意味を理解することなどいったいできるのだろうか」(32頁)というセットガストの言葉が胸に刺さります。

★『プラトーン著作集 第九巻』三分冊は、水崎さんによる個人全訳の新訳プラトン全集の最終回配本で最晩年の『法律――正義について』と『ミーノース――法について』が収められています。『法律』は第一分冊が第一巻から第四巻までを収め、第二分冊が第五巻から第八巻まで、第三分冊が第九巻から第一二巻までを収録しています。これで「プラトーン著作集」全10巻全27分冊が完結したことになります。2011年4月に刊行された第一巻「ソークラテースの四福音書」の第一分冊『ソークラテースの弁明/クリトーン』から約7年で完結したのは驚嘆に値します。水崎さんの地道な翻訳作業と、福岡市の版元・櫂歌書房さんの継続的刊行には深い敬意を覚えます。

★第三分冊の帯文は『法律』第一二巻について次のように紹介します。「プラトーン哲学の一大飛翔を我々は目撃する。冒頭はおよそ「法」というものを端的に問うものだがその問いの遂行の挙句には“立法者が魂に分かち与えてそれを立派にするものとは何か”という問いを最後の問いとし、すべての謎としながらそのまま閉じる」。第三分冊の後書き末尾において水崎さんは『法律』篇の核心についてこう書いておられます。「およそ国家の国制は「徳」を眼差ししてこそそこになるものの謂いであり、されば「魂」の秩序づけとその秩序づけの問答法的な学習こそがその眼差しの永続を可能にするものだというそういう哲学」である、と(460頁)。

★『食べることの哲学』は檜垣立哉さんの『日本哲学原論序説――拡散する京都学派』(人文書院、2015年)に続く約3年ぶりの単独著。世界思想社さんの新シリーズ「教養みらい選書」の第2弾です(第1弾は3月に発売された石黒浩さんの『僕がロボットをつくる理由――未来の生き方を日常からデザインする』)。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。巻頭の序「われわれは何かを殺して食べている」で檜垣さんはこう書かれています。「食べることは人間を考えるときに、文化・社会としての人間と、身体・動物・生命をもった人間との両側面が、きわめて矛盾しぶつかりあいつつ接触する地帯である」(2頁)。「食についての思考が切り開く世界はかくも広大で深いものである。それは身体をもって生きている人間そのものを覆いつくすような壮大な力にみちている」(12頁)。食について考えることで人間の「生の複雑さ」に迫るユニークな一書です。

★檜垣さんの『食べることの哲学』と、同じく世界思想社さんより発売された佐川光晴さんの『おいしい育児』(こちらは「こどものみらい叢書」の第1弾)の2点の刊行を記念して、以下のトークイベントが今月末に行われるそうです。

◎檜垣立哉×佐川光晴トークイベント「殺して、食べて、育てる――哲学者と作家の異種格闘技

日時:2018年4月29日(日)14:00~15:30 ※開場13:30~
料金:1,350円(税込)
定員:50名様
会場:青山ブックセンター本店小教室
電話:03-5485-5511 ※受付時間10:00~22:00

内容:4月に『食べることの哲学』を上梓した、哲学者の檜垣立哉さん。本書は、動物や植物を殺して食べる後ろ暗さと、美味しい料理を食べる喜び、という矛盾を昇華する、食の哲学エッセイです。/今回は、10年以上、屠畜場で働き、日々、ナイフを研いで牛の皮を剥くお仕事をされていた、作家の佐川光晴さんをお招きします。第1ラウンドでは、お二人が屠殺をどのように考えているのか存分に語り合っていただきます。/『食べることの哲学』では、焼いたものの量で価値を計るアングロサクソン系の食文化圏と、「味=発酵」の質を重視するアジアの食文化圏とに分ける、独自の食文化論も展開されます。第2ラウンドでは、主夫として家の料理を28年間つくり続けている佐川光晴さんと、食文化について語り合っていただきます。/佐川光晴さんは、2月に『おいしい育児』を上梓しました。この本は、主夫兼作家として二人の息子を育ててきた経験を綴ったエッセイ集です。父親が家事と育児をするのがあたりまえになるための実践的なヒントがぎっしり詰まっています。第3ラウンドでは、お子さんをお持ちの檜垣立哉先生と、男の育児について語っていただきます。/哲学者と作家の異種格闘技、どうぞご期待下さい。
※トークイベントの後にはサイン会を開催します。
※会場からも質問を受け付けます(トーク開始前に質問用紙をお配りしますので、そちらにご記入ください)。
※参加限定特典として、「檜垣立哉が選ぶ食のブックガイド」を配布予定です。

檜垣立哉(ひがき・たつや)哲学者、大阪大学教授。1964年埼玉県生まれ。フランスの現代思想を縦横無尽に駆使し生命論に挑む哲学者であるが思想にはいった入り口は吉本隆明。 また九鬼周造、西田幾多郎、和辻哲郎など日本哲学にも造詣が深く、20世紀初期の思想の横断性を突き詰めたいとおもっている。著書に、『瞬間と永遠 ジル・ドゥルーズの時間論』『賭博/偶然の哲学』『子供の哲学』『ドゥルーズ入門』など。死ぬ前に1つだけ食べるなら、讃岐うどん。 趣味(というか一面の本業)は競馬です。

佐川光晴(さがわ・みつはる)作家。1965年東京都生まれ、茅ヶ崎育ち。北海道大学法学部卒業。出版社勤務ののち、1990年から2001年まで大宮の屠畜場で働く。2000年「生活の設計」で第32回新潮新人賞受賞。2002年『縮んだ愛』で第24回野間文芸新人賞受賞。2011年『おれのおばさん』で第26回坪田譲治文学賞受賞。他の著書に『あたらしい家族』『銀色の翼』『牛を屠る』『大きくなる日』など。芥川賞に5回ノミネート。小学校教員の妻と二人の息子との四人家族。主夫として家事を引き受けながら執筆に励む。

★山形大学人文社会科学部附属映像文化研究所のアンドレ・バザン研究会が発行する『アンドレ・バザン研究』の第2号は、特集が「存在論的リアリズム」で小特集が「作家主義再考2」。後者は昨年3月に刊行された第1号(頒布終了)のメイン特集の続編です。目次詳細は誌名のリンク先でご覧になれます。また、堀潤之さんによる巻頭言「「草稿」に誘われて――第二号イントロダクション」と角井誠さんによる編集後記もリンク先に掲出されています。第二号の入手方法については同会ブログの2018年4月11日付エントリーをご確認下さい。数に限りがあるので、お早めにどうぞ。堀さんの巻頭言によれば本年末には「生誕百周年を迎えたバザンをめぐるシンポジウムを開催し、〔第2号に論考「フェティッシュの存在論」を掲載したダドリー・〕アンドリュー氏を招聘することが決まっている。次号はその記録を中心に編まれることになるだろう」とのことです。

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# by urag | 2018-04-15 20:37 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2018年 04月 13日

重版出来:アガンベン『アウシュヴィッツの残りのもの』8刷

弊社の書籍出版第一弾(2001年)である、ジョルジョ・アガンベン『アウシュヴィッツの残りのもの』の重版8刷ができあがり、本日より出荷再開しております。長い間にわたり多くの方にお手にとっていただいていることに深く御礼申し上げます。部数で言っても期間で言っても弊社刊行物でもっとも広く長く読まれているのが本書です。なお弊社ではアガンベンさんの初の自伝『書斎の自画像』(2017年)を続刊予定としております。どうぞよろしくお願いいたします。

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# by urag | 2018-04-13 14:51 | 重版情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 04月 12日

注目新刊:『知のトポス』第13号、『文芸研究』第135号、ほか

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弊社でお世話になっている訳者の皆さんの最近のご活躍をご紹介します。

★宮﨑裕助さん(共訳:ド・マン『盲目と洞察』)
新潟大学大学院現代社会文化研究科が発行する『世界の視点:知のトポス』第13号に、小原拓磨さんとの共訳、アレクサンドル・コイレ「フランスにおけるヘーゲル研究の状況報告」が掲載されています(99~159頁)。宮﨑さんは同号の編集後記も執筆されています。第13号の目次を掲出しておきます。

『世界の視点:知のトポス』第13号 目次
G・W・F・ヘーゲル「「精神の哲学」についての講義(ベルリン、1825年夏学期)」栗原隆/高畑菜子/岩下杜之訳
ゲルハルト・クリーガー「カントの批判における哲学と道徳(四)」宮村悠介訳
アレクサンドル・コイレ「フランスにおけるヘーゲル研究の状況報告」小原拓磨/宮﨑裕助訳
パウル・ツィヒェ「自然と芸術との間の人間」栗原隆訳
「編集後記」宮﨑裕助

★安原伸一朗さん(訳書:ブランショ『問われる知識人』、共訳:『ブランショ政治論集』)
★渡名喜庸哲さん(共訳:サラ-モランス『ソドム』)
明治大学文芸研究会が発行する紀要『文芸研究』第135号「特集:ピエール・パシェ」において、安原さんが論文「無言の言葉を聞く――『父の自伝』について」(37~43頁)とその仏語版を、そして渡名喜さんが論文「クロード・ルフォールとピエール・パシェ――抵抗の場としての内密性」(223~240頁)を寄せておられます。安原さんの論文はもともと、昨年年頭(2017年1月21日)に明治大学駿河台キャンパスで開催された国際シンポジウム「アジアにおける一個人――ピエール・パシェの作品を読む」において発表されたものです。安原さんは同シンポの第三部「中国における一個人」で司会も務められています。パシェ(Pierre Pachet, 1937-2016)は日本では単著未邦訳の作家で、特集が組まれるのも初めてです【4月13日追記:岩波書店『文学』第9巻第2号(2008年3月)にて小特集が組まれたことがあると耳にしました。一冊丸ごとの総特集としては『文芸研究』誌が初めて、ということになるかと思われます】。

★江澤健一郎さん(訳書:バタイユ『マネ』)
ディディ=ユベルマン『イメージの前で』の増補改訂版をまもなく法政大学出版局さんより上梓されます。巻末の「第二版への訳者あとがき」によれば、2005年刊行の同書英語版に掲載された序「悪魔祓い師〔The Exorcist〕」が新たに訳出され増補されており(23頁もの長文)、「訳書を全体的に見直して修正を行」い、「著作リストを最新作まで補完した」とのことです。以下の引用はこの序文からです。

「美術史家が研究するイメージの実態は、強力で魅力的だが、変質を引き起こす実体なのだ。その実態は安心させてくれる。つまりそれは、このうえなく素晴らしい回答を学者にもたらすが、しかし注意だ! その実体は、それを過剰に飲みこむ者、破滅するほどそれと密着する者にとっては、すぐさま麻薬、さらには毒薬になってしまうのだ」(xii頁)。「イコロノジーを「客観的な科学」にするために、パノフスキーは、何かを文字通りに悪魔祓いしなければならなかったのだ。その何かとは、彼がその「科学」によって明確にしようとした対象の、その力に固有なものである」(同)。このあとディディ=ユベルマンはディブック(悪霊)に喩えてイメージをめぐる知やその歴史について語っており、非常に興味深いです。

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河出書房新社さんから2016年11月に刊行された川崎昌平さんの『重版未定』が重版されたのを祈念して、下北沢のブックカフェ「B&B」で同年12月に開催されたトークイベント、川崎昌平×下平尾直×小林浩「小さな出版社と編集者の大きな夢」がついに「DOTPLACE」においてウェブ公開が開始となりました。小出版社の現実や業界論を率直に語ったものだったので活字化不可能かもと個人的には危ぶんでいたのですが、ご高覧いただけたら幸いです。第一回目はリンク先にてお読みいただけます。以後順次公開開始となるかと思われます。

なお、川崎さんはぶんか社さんから今月、最新作『編プロ☆ガール』を上梓されました。「編集プロダクション、それは出版社の奴隷」という帯文が業界人の肺腑を抉ります。巻末対談は「マガジン航」の仲俣暁生さんと。以下に目次を含めた書誌情報を掲出します。目次だけでもすでに面白いという。

編プロ☆ガール
川崎昌平著
ぶんか社コミックス 2018年4月 本体1,000円 4-6判並製192頁 ISBN978-4-8211-3571-4
帯文より:編集プロダクション、それは出版社の奴隷――。理念と現実の狭間で何を掴みとるのか!? 心を突き動かすハードボイルド出版業界漫画!

目次:
第0話 編プロにつくれない本はない
第1話 いいから今は休め
第2話 いいから今は寝ろ
第3話 いいから今は忘れろ
第4話 あれは白昼夢だ
第5話 これが悪夢だ
第6話 それは夢だ
第7話 本は犠牲なくして生まれない
第8話 本は無駄なくして編めない
第9話 本は後悔なくして世に出ない
第10話 怒られれば悔しい
第11話 褒められればうれしい
第12話 読まれなければ悲しい
第13話 本は過去を語る
第14話 本は現在を知る
第15話 本は未来をつくる
仲俣暁生×川崎昌平「編プロ深層対談」
あとがき

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# by urag | 2018-04-12 15:21 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2018年 04月 08日

注目新刊:復刊ドットコムより『魔術妖術大図鑑』が復刻、ほか

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『フィレンツェ史 上』ニッコロ・マキァヴェッリ著、在里寛司/米山喜晟訳、ちくま学芸文庫、2018年4月、本体1,400円、文庫判464頁、ISBN978-4-480-09857-3
『フィレンツェ史 下』ニッコロ・マキァヴェッリ著、在里寛司/米山喜晟訳、ちくま学芸文庫、2018年4月、本体1,500円、文庫判512頁、ISBN978-4-480-09858-0
『論証のレトリック――古代ギリシアの言論の技術』浅野楢英著、ちくま学芸文庫、2018年4月、本体1,000円、文庫判256頁、ISBN978-4-480-09860-3
『大都会の誕生――ロンドンとパリの社会史』喜安朗/川北稔著、ちくま学芸文庫、2018年4月、本体1,200円、文庫判320頁、ISBN978-4-480-09862-7
動物たちのすごいワザを物理で解く――花の電場をとらえるハチから、しっぽが秘密兵器のリスまで』マティン・ドラーニ/リズ・カローガー著、吉田三知代訳、インターシフト発行、合同出版発売、2018年4月、本体2,300円、四六判並製384頁、ISBN978-4-7726-9559-6
魔術妖術大図鑑 復刻版』辰巳一彦著、復刊ドットコム、2018年4月、本体4,000円、B6判上製176頁、ISBN978-4-8354-5582-2
奇妙な同盟――ルーズベルト、スターリン、チャーチルは、いかにして第二次大戦に勝ち、冷戦を始めたか Ⅰ』ジョナサン・フェンビー著、河内隆弥訳、藤原書店、2018年3月、本体2,800円、四六判上製376頁、ISBN978-4-86578-161-8
奇妙な同盟――ルーズベルト、スターリン、チャーチルは、いかにして第二次大戦に勝ち、冷戦を始めたか Ⅱ』ジョナサン・フェンビー著、河内隆弥訳、藤原書店、2018年3月、本体2,800円、四六判上製384頁、ISBN978-4-86578-162-5
フィルカル Vol. 3, No. 1』フィルカル編集部編、ミュー発行、2018年3月、A5判並製382頁、ISBN978-4-943995-19-7
文藝 2018年夏季号』河出書房新社、2018年4月、本体1,300円、A5判並製518頁、ISBN978-4-309-97942-7

★ちくま学芸文庫のまもなく発売(10日予定)となる4月新刊は3点4冊。マキァヴェッリ『フィレンツェ史』上下巻は、筑摩書房版『マキァヴェッリ全集』第3巻(1999年刊)所収の「フィレンツェ史」を文庫化したもの。上巻では献辞、序文、第一巻~第四巻を収め、下巻では第五巻~第八巻、そして米山さんによる訳者解説「「フィレンツェ史」はいかにして書かれたか」と「『フィレンツェ史』理解のためのフィレンツェ史年表」が併載されています。訳者解説末尾には「本書の文庫化においては、特に訳注の部分で若干の訂正を加え」たと特記されています。『マキァヴェッリ全集』(全6巻、補巻1)から文庫化されるのは、『ディスコルシ』(第2巻)や『戦争の技術』(第1巻所収)につづき、3点目かと思います。

★『論証のレトリック』は1996年刊の講談社現代新書の文庫化。巻末の特記によれば文庫化に際し「一部図表を「付録」として巻末に移した」とのことです。帯文に曰く「説得は、いかにして可能か? 修辞・弁論術の発祥地に立ち返り、論証の「型」を伝授する」と。目次構成は以下の通りです。はじめに――「言論の技術」とは何か、第一章「レトリック(レトリケー)事始め」、第二章「アリストテレスのレートリケー理論」、第三章「ロゴスによる説得立証に役立つ固有トポス」、第四章「エートスまたはパトスによる説得立証に役立つ固有トポス」、第五章「さまざまな共通トポス」、第六章「レートリケーとディアレクティケー」、第七章「レートリケーと論理学」、むすび、引用ならびに参考文献、あとがき、『論証のレトリック』文庫版解説(納富信留)、付録。著者の浅野さんは一昨年に逝去されているため、納富さんの解説では親本刊行以後に刊行されたギリシア・ローマの古典文献の翻訳について紹介があります。

★『大都会の誕生』は、有斐閣選書の一冊として1986年に刊行された親本に、川北稔さんによる論考「盛り場のロンドン」(1993年、都市問題研究会編『都市問題研究』513号に掲載されたものを一部改稿)を加えて文庫化したもの。文庫化にあたり副題が「出来事の歴史像を読む」から「ロンドンとパリの社会史」に改められています。目次を以下に列記しておきます。

世界にひらく窓
 帝国の首都ロンドンの生活文化|川北稔
  1 ミンチン横丁の賑わい――ジェントルマン文化と「舶来品」
  2 コーヒーハウスの時代――「商業革命」と都市型文化の成立
  3 「首都の空気は自由にする」
  4 「ロンドンへのあこがれ」の増幅装置――「社交季節」と定期馬車
「世界の工場」の玄関口
 工業化とロンドン民衆の生活|川北稔
  1 ディケンズと工業化――なぜ「ロンドン」なのか
  2 イースト・エンド・スラムの成立
  3 ファッション・センターとしてのロンドン
  4 「苦汗労働」の成立
  5 針子と港湾労働者――ロンドンの二大カジュアル・ワーク
  6 「苦汗労働」の機械化?――ミシンの導入
  7 工業化のもたらしたもの
 盛り場のロンドン(増補)|川北稔
盛り場の形成
 パリのブルヴァールに集まる人びと|喜安朗
  1 ブルヴァールにおける出来事
  2 盛り場の移動
  3 新しい盛り場の舞台装置
  4 民衆の盛り場
  5 都市空間の分極化
民衆騒乱の舞台
 路上の権利|喜安朗
  1 カーニヴァルの民衆蜂起
  2 抑圧の解体――ブルヴァールの「祝祭」
  3 民衆のパロディー――既存秩序の流動化
  4 路上の権利
  5 境界領域の再現
  6 盛り場と騒乱の舞台
あとがき
 世界経済のメトロポリス――なぜロンドン史か|川北稔
 民衆史への新しい視点――民衆の生活圏と都市空間の意味|喜安朗
ちくま学芸文庫版へのあとがき|川北稔
ちくま学芸文庫版へのあとがき|喜安朗

★『動物たちのすごいワザを物理で解く』は『Furry Logic: The Physics of Animal Life』(Bloomsbury Sigma, 2016)の翻訳。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。熱、力、流体、音、電気・磁気、光、の全6章だてで、特異な能力を発揮する動物たちを科学的に解説したポピュラー・サイエンスの名作です。身近な動物や虫の何気ないすごい能力には感心するばかりですが、研究者の探究心にも驚かされます。例えば、水に濡れた犬がブルブルと体を震わせて水滴を払い落とし自力で体を乾かすあの行動について研究した学者、アンドリュー・ディッカーソンは、本書の後段では、雨の中でも蚊が飛べるのはなぜかを研究していることが紹介されています。同じように犬のブルブルを研究していたもう一人の研究者デイヴィッド・フーは、水上をすいすいと移動したり留まったりできるアメンボの物理を研究してもいます。素朴な疑問が科学の扉を開く様に読者は魅了されると思います。

★『魔術妖術大図鑑 復刻版』は立風書房の「ジャガー・バックス」シリーズで1976年に出版されたものの復刻版です。主な収録内容や見開き頁のサンプル画像は書名のリンク先でご覧になれます。巨匠たちによるおどろおどろしくも魅惑的なイラスト、子供向けながらモラルなどお構いなしのまじないや秘法の情報満載で強烈です。ジル・ド・レを描いた劇画は当時としてはスレスレの描写だったろうと思われ、狂気を感じさせます。錬金術師や魔術師、魔女の群像が子供たちの脳裏に刻まれただろうことは想像に難くありません。本書でパラケルススやクロウリー、エリファス・レヴィ、ブラヴァツキーらの名前を知った子供たちはその後、それぞれの著書を読む大人になったのでしょうか。いささかやりすぎとも思える本書の溢れんばかりのイメージ喚起力と情報力は、今日の児童書では自主規制によって失われてしまったものを思い出させます。復刊ドットのコムオリジナル特典として、限定生産の特製コースターが付属しています。

★『奇妙な同盟』は全二分冊で、『Alliance: The Inside Story of How Roosevelt, Stalin and Churchill Won One War and Began Another』(Simon & Shuster, 2006)の全訳。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。訳者あとがきの文言を借りると「本書は、1941年8月に行われた、ルーズベルト、チャーチルの大西洋会談に始まって、1945年7月のポツダムまでの主要会談、ほか数々の首脳会議における米英ソ三巨頭(ルーズベルト、チャーチル、スターリン、ただしルーズベルトの死後はトルーマンが引き継ぐ)及びかれらを取り巻く脇役たちの実像と史実を、各種史料を駆使して綴るノンフィクションである」と。著者のジョナサン・フェンビー(1972-)はイギリスの国際ジャーナリスト。既訳書には『国際報道の裏表』(小糸忠吾/橋本正邦/堀川敏雄訳、新聞通信調査会発行、共同通信社発売、1988年)があります。日本では先月末劇場公開となった映画『ウィンストン・チャーチル――ヒトラーから世界を救った男』(ジョー・ライト監督、2017年)が、特殊メイクでアカデミー賞を受賞した辻一弘さんのご活躍により話題となっていますが、第二次世界大戦の終結と冷戦の始まりに深くかかわった米英ソの政治的内幕を学ぶ上でうってつけの新刊がタイミングよく出たことにも注目したいです。

★『フィルカル Vol. 3, No. 1』は、「分析哲学と文化をつなぐ」をキャッチフレーズにしている雑誌で、今回で3年目の通算5号です。今まででもっともヴォリュームのある号となっています。昨秋発売された前号(Vol. 2, No. 2)につづき、野上志学さんによる「デヴィッド・ルイス入門」の第2回が掲載され、前号の発売後に同誌編集委員が企画して行われたトークイベント「哲学の夜」第一回の様子も収録されています。なお、今般発売された最新号の発売を記念し、寄稿者が登壇して「芸術における作品創造と複製、アメコミスーパーヒーローの定義と歴史」をテーマに討論するイベントが以下の通り行われます。

日時:2018年4月21日(土)18:30開場 19:00開演
場所:田原町「Readin’ Writin’」(東京都台東区寿2-4-7)
料金:参加費1,000円
登壇者:高田敦史、岩切啓人、森功次

内容:『フィルカル』最新号に論文が掲載された高田敦史さんと岩切啓人さん、コメンテーターとして森功次さんが登壇され、論文の背景にある研究分野を一般向けに解説しディスカッションします。高田さん論文「スーパーヒーローの概念史」は、ハッキングの歴史的存在論の展開として、アメコミのスーパーヒーロー概念の質的変化を分析する論考です。制度の変化も観点に入れた、虚構種の存在論としてもアメコミヒーロー論としても新しいタイプの議論が展開されています。分析美学の新世代を担う岩切さん論文「創造と複製」は、分析美学の本格的な論文です。芸術における作品複製は創造になりうるのか、というテーマをめぐって、それを否定する論証を批判し、肯定する立場を模索しています。高田さん、岩切さんがそれぞれ、論文をめぐって解説したうえで、来場の方々からの質問を受けてディスカッションする予定です。日本の分析美学を牽引する研究者たちと触れ合える貴重な機会です。美学に関心ある方々、作品複製やアメコミヒーローについて議論したい方々、ぜひともご参加ください。

※今回のイベントでは参加の事前予約を受け付けます。専用フォームからお気軽にお申込みください。 一度に4名様までご予約いただけます。料金の前払いはございません。なお、事前予約はイベント前日の4月20日(金)までの受け付けとなります。ご了承ください。

★『文藝 2018年夏季号』は4月9日発売。昨年末に幻戯書房より『文学問題(F+f)+』を上梓され乗りに乗っている文筆家の山本貴光さんが文芸時評「季評 文態百版」という新連載をお始めになり、第1回として「2017年12月~2018年2月」が掲載されています。文芸作品(本・雑誌・デジタルテキスト)、人物、文学賞、展覧会・その他催事、を「文芸的事象」として観察対象に設定し、クロニクルを編んでいくという、非常に手間のかかる地道なものです。山本さんのブログ「作品メモランダム」のプロフィールで公開されている通り、仕掛中のお仕事が山のようにある中での観測およびまとめ作業となるだけに、ご苦労が偲ばれます。なお同号では、石牟礼道子さんやECDさんの追悼ページもあります。陣野俊史さんは初の小説作品「泥海」を同号で発表されるとともに、「詩小説家としてのECD」という論考も寄せておられます。

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# by urag | 2018-04-08 23:55 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2018年 04月 03日

注目新刊:『百科全書の時空』、首都大人文研『人文学報』

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★飯田賢穂さん(共訳:ルソー『化学教程』)
★淵田仁さん(共訳:ルソー『化学教程』)
先月発売された、逸見龍生/小関武史編『百科全書の時空――典拠・生成・転位』(法政大学出版局、2018年3月)で、飯田さんが第13章「自然法は拘束力をもつか──ルソー『ジュネーヴ草稿』葉紙63裏面に書かれたディドロ執筆項目「自然法」批判」を担当され、淵田さんが第14章「『百科全書』項目の構造および典拠研究の概要」を担当されています。本書全体の目次詳細は書名のリンク先で公開されています。

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昨年五月に首都大学東京で行った拙講演を元にした駄文「人文書出版と業界再編――出版社と書店は生き残れるか」が「人文学報」514-15号に掲載されました。畏れ多いラインナップに紛れ込んでおり、驚くばかりです。目次を以下に列記しておきます。なおすべてのテクストは下記号数のリンク先でPDFで読むことができます。拙文はともかくとして、読み応え充分の素晴らしい誌面です。(拙文「人文書出版と業界再編」についてはPDFのほかに抜刷がありますので、私宛にEメール(月曜社ウェブサイトにて公開)ないしツイッターのDMをいただければ国内無料にてお送りします。)

◎「人文学報」no.514-15:フランス文学、首都大学東京人文科学研究科、2018年3月、ISSN0836-8729

目次:
研究集会
はじめに|藤原真実
仮想討論会としてのフランス文学|藤原真実
18世紀の小説と思想論争|ジュヌヴィエーヴ・アルティガス=ムナン
18世紀の思想論争をめぐって:バルザック作品からのアプローチ|大須賀沙織
思想論争の系列的構造|シルヴァン・ムナン
『コリドン』から『ソドムとゴモラ』へ:親近それとも対立?|吉川一義

講演会
人文書出版と業界再編:出版社と書店は生き残れるか|小林浩

ジョゼフ・コーエン/ラファエル・ザグリ=オルリ来日講演
ジュダイズムはヒューマニズムか?|ジョゼフ・コーエン/ラファエル・ザグリ=オルリ
哲学が別の仕方で方向づけられるとき:芸術を前提する真理は正義を前提する/真理は正義を前提する芸術を前提する|ジョゼフ・コーエン/ラファエル・ザグリ=オルリ
「脱構築」について語られていること:ジャック・デリダ『グラマトロジーについて』ヘブライ語訳序文|ジョゼフ・コーエン/ラファエル・ザグリ=オルリ

Catastrophe and cyclical time in Ancient thought|グロワザール・ジョスラン
ギュイヨン夫人とバルザックにおける幼子イエスの信心|大須賀沙織
アウシュヴィッツ以後の脱構築|ジャック・デリダ/ミハル・ベン=ナフタリ
注釈|ジャン=リュック ナンシー
ウエルベック批評の十年|サミュエル・エスティエ
ヘラクレスに象徴されるルイ14世|榎本恵子

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【4月6日追記】拙文「人文書出版と業界再編」のダウンロード数が666回に達したとのことでぎょっとしております。抜刷はもはや手元に残りそうにありません。多数の方々にご高覧いただき、恐縮しております。ありがとうございます。

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# by urag | 2018-04-03 19:20 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2018年 04月 02日

4月下旬新刊:岡田聡/野内聡編『交域する哲学』

■2018年4月27日取次搬入予定 *人文/哲学

交域する哲学
岡田聡/野内聡編
月曜社 2018年4月 本体:3,500円 A5判[216mm×156mm×22mm]上製304頁 ISBN: 978-4-86503-061-7

アマゾン・ジャパンにて予約受付中

諸領域へと横断的に関わりつつ、現実の理論的、実践的な諸問題に取り組む哲学的な格闘としての「交域する」ことは、生きた「哲学する」ことがとる必然的形態である。知の「交差=越境」をめぐる16篇の清冽なインターヴェンション。

はじめに――「交域」に関連して|佐藤真理人
存在と永遠:スピノザにおける自然と様態の存在論|赤木真通
判断保留と哲学者の実践:ピュロン主義と現象学|岩内章太郎
ミルチャ・エリアーデの「新しいヒューマニズム」と軍団運動:「精神の革命」と「新しい人間」|大谷崇
ブルンナー、バルト、ヤスパース:ヤスパースの「自然神学」とその「限界」|岡田聡
民藝の美学的根拠:柳宗悦とカント『判断力批判』|大沢啓徳
スピノザの自然権思想とその成立背景|河合孝昭
理性としての懐疑:懐疑論再考|佐藤真理人
労働するとは別様に:生政治的生産の時代における人間活動|澤里岳史
実存と偶然と必然と|高橋章仁
〈リアル〉とは何か:フッサールの「実在性」概念と超越論的観念論の帰趨|田口茂
悲劇的な知とは何か:ヤスパースの悲劇論から|田辺秋守
伝達可能性と快|野内聡
前期ハイデガーにおける普遍性の問題|橋詰史晶
ベルクソン哲学における直観理論の生成と深化|増田靖彦
実存的哲学と実存論的哲学:アルフォンス・ド・ヴァーレンスのハイデガー批判を通じて|峰尾公也
高等教育における「文系廃止論」と「哲学」:人文科学に関する批判的議論の哲学的意義|和田義浩
おわりに|岡田聡

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◎本書を扱ってくださる書店様(4月11日現在)

ジュンク堂書店仙台TR店
ジュンク堂書店郡山店
ジュンク堂書店柏モディ店
ジュンク堂書店大宮高島屋店
丸善丸広百貨店飯能店
ジュンク堂書店立川店
BOOKS隆文堂(西国分寺)
東京堂書店神田神保町店
代官山蔦屋書店
八重洲ブックセンター本店
丸善丸の内本店
丸善日本橋店
MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店
紀伊國屋書店新宿本店
東京大学生協駒場書籍部
東京大学生協本郷書籍部
ジュンク堂書店吉祥寺店
ジュンク堂書店藤沢店
丸善ラゾーナ川崎店
丸善津田沼店
丸善松本店
丸善岐阜店
ジュンク堂書店新潟店
ジュンク堂書店名古屋店
ジュンク堂書店ロフト名古屋店
ジュンク堂書店京都店
丸善京都本店
同志社大学生協今出川店
ジュンク堂書店奈良店
ジュンク堂書店大阪本店
ジュンク堂書店天満橋店
MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店
ジュンク堂書店西宮店
ジュンク堂書店三宮店
ジュンク堂書店姫路店
丸善岡山シンフォニービル店
丸善広島店
ジュンク堂書店広島駅前店
ジュンク堂書店福岡店

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# by urag | 2018-04-02 15:41 | 近刊情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 04月 01日

注目新刊:「中世思想原典集成」第II期刊行開始、ほか

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中世思想原典集成[第Ⅱ期]1 トマス・アクィナス 真理論 上』上智大学中世思想研究所編訳/監修、山本耕平訳、平凡社、2018年3月、本体15,000円、A5判上製954頁、ISBN978-4-582-73434-8
中世思想原典集成[第Ⅱ期]2 トマス・アクィナス 真理論 下』上智大学中世思想研究所編訳/監修、山本耕平訳、平凡社、2018年3月、本体15,000円、A5判上製1010頁、ISBN978-4-582-73435-5
吉本隆明全集15[1974-1978]』吉本隆明著、晶文社、2018年4月、本体6,500円、A5判変型上製646頁、ISBN978-4-7949-7115-9
ルトワックの“クーデター入門”』エドワード・ルトワック著、奥山真司監訳、芙蓉書房出版、2018年3月、本体2,500円、4-6判並製336頁、ISBN978-4-8295-0727-8

★『中世思想原典集成[第Ⅱ期]』が刊行開始となりました。第1回配本は『トマス・アクィナス 真理論』上下巻です。2巻合計で税込32,400円というしんどさですが、合わせて2000頁近い大冊です。現在は版元品切となっている第Ⅰ期第14巻の「トマス・アクィナス」はこれまた850頁以上の大部で1993年に刊行され当時消費税3%の折に税込6800円(本体6,602円)で、2009年までに4刷を数えていました(本体価格は10,000円に上昇)。高額な神学書が4刷というだけでもすごいことです。今般完訳された、若き日のトマスによる連続討論集『真理論〔Quaestiones disputatae de veritate〕』全29問は、かつて抄訳では花井一典(はない・かずのり:1950-2010)訳が1990年に哲学書房の「中世哲学叢書」第2巻『真理論』として、第1問「真理について」のみ訳出されていました(なお花井訳では『ペトルス・ロンバルドゥス命題集註解』第1巻第19篇第5問の翻訳も併載されていました)。今回の新訳はもともと訳者の山本さんが聖カタリナ女子大学の各種紀要に2002年から2012年にかけて発表した訳文に加筆訂正したもの。上下巻の目次を列記しておきます。

◆上巻
総序(稲垣良典)
真理論(山本耕平訳)
第一問題 真理について
第二問題 神の知について
第三問題 イデアについて
第四問題 言葉について
第五問題 摂理について
第六問題 予定について
第七問題 生命〔いのち〕の書について
第八問題 天使の認識について
第九問題 天使の知の伝達について
第一〇問題 精神について
第一一問題 教師について
第一二問題 予言について
第一三問題 脱魂について

◆下巻
第一四問題 信仰について
第一五問題 上位の理性と下位の理性について
第一六問題 良知について
第一七問題 良心について
第一八問題 無垢の状態での最初の人間の認識について
第一九問題 死後の魂の認識について
第二〇問題 キリストの魂の知について
第二一問題 善きものについて
第二二問題 善きものへの欲求について
第二三問題 神の意志について
第二四問題 自由決定力について
第二五問題 感能について
第二六問題 魂の情念について
第二七問題 恩寵について
第二八問題 罪人の義化について
第二九問題 キリストの恩寵について
索引(聖句引照索引、人名・固有名索引)

★総序で稲垣さんはこうお書きになっておられます。「トマスが本書で論じている問題の多くはすでに全訳されている『神学大全』においても考察の対象となっており、読者はそれらの箇所を比較検討することによって絶えざる「運動の内に」あったトマスの知的探求に親密に触れることができるであろう。そして、そのことによって「神とは何であるか」という問いを中心に置いてトマスがその全生涯を懸けて行ったとされる知的探求は、現代のわれわれにとって何か縁遠い、重大な関心の対象とはなりえないものではなく、実は人間が人間として善く生きるために必要な知恵の探究であることが明らかになることを期待したい」(25頁)。ちなみに稲垣さんは自らの著書である、講談社「人類の知的遺産」シリーズ第20巻『トマス・アクィナス』(1979年)において、『真理論』第一問第一項をお訳しになったことがおありです。

★第Ⅱ期では月報は付属しないようです。今後の続刊予定は、第3巻が『カンタベリーのアンセルムス著作集・書簡集』(矢内義顕監修)、第4巻および第5巻が『ニコラウス・クザーヌス著作集』上下巻(八巻和彦監修)となる、と予告されています。前者は第Ⅰ期第7巻『前期スコラ学』(『モノロギオン』『プロスロギオン』『言の受肉に関する書簡(初稿)』『哲学論考断片(ランベス写本五九)』『瞑想』)に続く主要著作と書簡集・伝記の新訳で、後者は第Ⅰ期第17巻『中世末期の神秘思想』(『創造についての対話』『知恵に関する無学者の対話』『信仰の平和』『テオリアの最高段階について』)に収録されていない著作約20篇を全新訳する、とのことです。第Ⅰ期全21巻は目下のところ版元品切。再刊は困難なのかもしれませんが、類例のない一大コーパスなのでぜひ定期的には復刊していただきたいところです。

★『吉本隆明全集15[1974-1978]』はまもなく発売(4月6日取次搬入)となる第16回配本。帯文に曰く「著者の古典思想家論の集大成ともいえる『最後の親鸞』、その後の宗教論の礎となった『論註と喩』、ならびに『野性時代』連作の開始期の詩篇を収録」と。目次詳細は書名のリンク先をご覧下さい。当時の様々な文章も収録されており、たとえば1977年8月13日付の「北日本新聞」に掲載されたエッセイ「戦争の夏の日」では敗戦戦後の著者が魚津市で経験した日常を垣間見ることができます。敗戦直後のことはこう振り返られています。「わたしが世界がひっくり返るほどの事態を感じているのに、なぜ空はこのように晴れ、北陸の海はこのように静かに、水はこのように暖かいのだろう。工場は昨日とおなじようになぜ在るのだろう。こういう疑問が頭の中をいつも渦巻いていた。私はこのときに感じたすべての疑問を、じぶんなりに解決しようとして生きてきたのではなかったか。その事をよく知るということがその事の解決であるということはありうる」(489頁)。

★このほか『映画芸術』1978年10月号に寄せた「宇宙フィクションについて」では著者が当時見たSF映画について論評しているのですが、次のようなくだりに出会うといささか驚きます。「わたしはここで観てきた宇宙もの映画を、出来ばえの順に、あるいは面白かった順に、あるいは感銘した順に並べてみたくなった。第1位『さらば宇宙戦艦ヤマト』、第2位『未知との遭遇』、第3位『惑星ソラリス』、第4位『スター・ウォーズ』、第5位『2001年宇宙の旅』」。これがもし並べ替えのクイズだったら、吉本マニア以外は正答を予想しがたいように思います。なぜこの順番なのでしょうか。おおよそ映画評論家の平均的文法とは無縁の視角がそこにはあります。その理由となる論評は同エッセイに書かれているので、ご興味のある方はぜひ本書現物をご覧ください。ちなみに小学生だった自分に当時尋ねたとしたら、タルコフスキーとキューブリックはまだ見ていなかったので、面白かった順番は吉本と同じように、『さらば宇宙戦艦ヤマト』『未知との遭遇』『スター・ウォーズ』の順で答えたかもしれません。この三本を一つの雑談の中で話せる大人など、子供にすぎない私にとってはいませんでしたが、いい歳になった今、そんな大人がいたのかもしれないことに気づいて驚きます。こんなおじさんが親戚にいたら面白かったかもなあと思うのです。

★付属の「月報16」は、佐々木幹郎「吉本さんとの出会い」、三砂ちづる「引き継ぐ課題」、ハルノ宵子「片棒」を掲載。次回配本は6月下旬、第16巻の予定とのことです。

★『ルトワックの“クーデター入門”』は、2016年に刊行された『Coup d'État: A Practical Handbook』の最新改訂版(Revised Edition)の全訳。原著初版は1968年に刊行されており、遠藤浩訳『クーデター入門――その攻防の技術』(徳間書店、1970年)が当時出版されています。実践論であるがゆえに危険視されかねない特異な一書であるものの、米国では1979年の旧改訂版以降はハーヴァード大学出版(!)から出版されています(初版も名門アルフレッド・クノプフ社から)。初版では英国の政治学者サミュエル・E・ファイナーによる序文が載っていますが、旧改訂版以降は米国の歴史学者ウォルター・ラカーによる序文に代わっています。最新改訂版は「2016年版へのまえがき」が追加され、そこでの記述を読む限りでは本書に細かい書き換えがあったことが窺われます(クノプフ版の著者まえがきはパリの五月革命への言及から始まっていますが、これもおそらくは旧改訂版から現在のヴァージョンに置き換えられたのだと思われます)。また、こうも書かれています。「初版が出てからほぼ50年がたつが、その間に私は本書がいくつかのクーデターで実際に使われたという報告を聞いたことがある」(9頁)。目次構成は初版より変わっていません。詳細は書名のリンク先をご覧ください。

★今回新訳が出た最新改訂版(2016年版)では様々な情報のアップデートがありますが、一方で変わらないものもあります。新旧の状況が交差するのが次のような一節です。「個人の間をつなぐソーシャル・メディアや、より全般的にはインターネットの利用が広がっているにもかかわらず(ファイヤー・ウォールで完全にブロックされている場合は除く)、マスメディアの統制というのは、われわれがクーデター後に権威を確立する際の最も重要な武器であり続けている。したがって、主なマスメディアを抑えることは、われわれにとって死活的に重要な課題となる」(191頁)。この指摘が政府転覆を試みる側にとってだけでなく、政府側にとっても重要であることは言うまでもありません。SNSを含むメディアの掌握は力を求める者にとって欠かせないものであり、それらは「よく見かける」評論家たちの勤勉な工作によっても乗っ取られうるのだということによくよく注意しなければならないと感じます。

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★『中世思想原典集成[第Ⅱ期]』を刊行された平凡社さんでは以下の新刊も発売されています。

ザビエルの夢を紡ぐ――近代宣教師たちの日本語文学』郭南燕著、平凡社、2018年3月、本体4,000円、4-6判上製304頁、ISBN978-4-582-70358-0
周作人読書雑記2』周作人著、中島長文訳注、東洋文庫:平凡社、2018年3月、本体3,300円、B6変判函入436頁、ISBN978-4-582-80888-9
ジュニア地図帳 こども世界の旅 新訂第7版』高木実構成/文、花沢真一郎イラスト、平凡社、2018年3月、本体2,500円、A4判上製72頁、ISBN978-4-582-40743-3
ジュニア地図帳 こども日本の旅 新訂第7版』高木実構成/文、花沢真一郎イラスト、平凡社、2018年3月、本体2,500円、A4判上製72頁、ISBN978-4-582-40742-6
ジュニア地図帳 こども歴史の旅 新訂第4版』高木実構成/文、花沢真一郎ほかイラスト、平凡社、2018年3月、本体2,500円、A4判上製72頁、ISBN978-4-582-40744-0

★『ザビエルの夢を紡ぐ』はザビエルら5人の宣教師が日本文化に与えた様々な影響を考察したもの。著者の郭南燕(かく・なんえん:1962-)さんは上海生まれ、ご専門は日本文学、多言語多文化交流とのことで、著書に『志賀直哉で「世界文学」を読み解く』(作品社、2016年)があります。今回の新著は昨秋上梓された編著書『キリシタンが拓いた日本語文学――多言語多文化交流の淵源』(明石書店、2017年)に続き、「日本語文学」研究における宣教師の著作群の価値を明らかにすることが試みられています。目次を列記しておきます。

序章 日本へのザビエルの贈りもの
第1章 日本に情熱を燃やしたザビエル
第2章 ザビエルの予言へ呼応する近代宣教師たち
第3章 日本人に一生を捧げたヴィリオン神父
第4章 日本人を虜にしたカンドウ神父
第5章 私的な宣教者――ホイヴェルス神父
第6章 型破りの布教――ネラン神父
終章 日本人とともに日本文化を創る試み
あとがき
引用文献一覧
索引

★『周作人読書雑記2』は全5巻の第2回配本。東洋文庫第888巻です。第2巻は「民俗、故郷紹興周辺、その他の書をめぐる雑記」(帯文より)とのことで、「民俗」「越に関する書」「自然・動植物・医学」「絵画・工芸・金石」の4部構成。『遠野物語』『小さき者の声』など柳田國男の著作や、ファーブル『昆虫記』、『蘭学事始』などをめぐるエッセイ、全94篇が収められています。次回配本はふた月空いて6月、『周作人読書雑記3』とのことです。

★『ジュニア地図帳〔アトラス〕』新訂版3点「こども世界の旅」「こども日本の旅」「こども歴史の旅」は80年代後半に出版されて以来ロングセラーとなっている定番本の最新版。20代、30代の親御さんの中には子供の頃接したことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。懐かしさを感じさせるイラストに変わらない味わいを覚えます。

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# by urag | 2018-04-01 23:59 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2018年 03月 30日

取次搬入日決定及び書影公開:ナンシー『ミューズたち』

ジャン=リュック・ナンシーの『ミューズたち』の取次搬入日が決定しました。日販、大阪屋栗田、トーハン、いずれも4月5日(木)です。ネットかリアルかを問わず、書店さんでの扱いは6日以降に、順次発売開始となるかと思われます。書影も公開いたします。46判より左右が短い、縦長のスリムな造本です。

シリーズ「芸術論叢書」
1)イヴ=アラン・ボワ/ロザリンド・クラウス『アンフォルム――無形なものの事典』
2)リピット水田堯『原子の光(影の光学)』
3)ベルント・シュティーグラー『写真の映像――写真をめぐる隠喩のアルバム』
4)ジョルジュ・バタイユ『マネ』
5)ジャン=リュック・ナンシー『ミューズたち』

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# by urag | 2018-03-30 17:11 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 03月 26日

ブックツリー「哲学読書室」に津崎良典さんの選書リストが追加されました

オンライン書店「honto」のブックツリー「哲学読書室」に、『デカルトの憂鬱――マイナスの感情を確実に乗り越える方法』(扶桑社、2018年1月)の著者、津崎良典さんによるコメント付き選書リスト「哲学書の修辞学のために」が追加されました。リンク先にてご覧いただけます。


◎哲学読書室

星野太(ほしの・ふとし:1983-)さん選書「崇高が分かれば西洋が分かる
國分功一郎(こくぶん・こういちろう:1974-)さん選書「意志について考える。そこから中動態の哲学へ!
近藤和敬(こんどう・かずのり:1979-)さん選書「20世紀フランスの哲学地図を書き換える
上尾真道(うえお・まさみち:1979-)さん選書「心のケアを問う哲学。精神医療とフランス現代思想
篠原雅武(しのはら・まさたけ:1975-)さん選書「じつは私たちは、様々な人と会話しながら考えている
渡辺洋平(わたなべ・ようへい:1985-)さん選書「今、哲学を(再)開始するために
西兼志(にし・けんじ:1972-)さん選書「〈アイドル〉を通してメディア文化を考える
岡本健(おかもと・たけし:1983-)さん選書「ゾンビを/で哲学してみる!?
金澤忠信(かなざわ・ただのぶ:1970-)さん選書「19世紀末の歴史的文脈のなかでソシュールを読み直す
藤井俊之(ふじい・としゆき:1979-)さん選書「ナルシシズムの時代に自らを省みることの困難について
吉松覚(よしまつ・さとる:1987-)さん選書「ラディカル無神論をめぐる思想的布置
高桑和巳(たかくわ・かずみ:1972-)さん選書「死刑を考えなおす、何度でも
杉田俊介(すぎた・しゅんすけ:1975-)さん選書「運命論から『ジョジョの奇妙な冒険』を読む
河野真太郎(こうの・しんたろう:1974-)さん選書「労働のいまと〈戦闘美少女〉の現在
岡嶋隆佑(おかじま・りゅうすけ:1987-)さん選書「「実在」とは何か:21世紀哲学の諸潮流
吉田奈緒子(よしだ・なおこ:1968-)さん選書「お金に人生を明け渡したくない人へ
明石健五(あかし・けんご:1965-)さん選書「今を生きのびるための読書
相澤真一(あいざわ・しんいち:1979-)さん/磯直樹(いそ・なおき:1979-)さん選書「現代イギリスの文化と不平等を明視する
権安理(ごん・あんり:1971-)さん選書「そしてもう一度、公共(性)を考える!
百木漠(ももき・ばく:1982-)さん選書「アーレントとマルクスから「労働と全体主義」を考える
津崎良典(つざき・よしのり:1977-)さん選書「哲学書の修辞学のために

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# by urag | 2018-03-26 11:45 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)