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2026年 02月 24日
◎新刊2024年10月~2025年2月 2025年02月14日発売:井口時男『井口時男批評集成』本体4,500円。 2024年12月12日発売:豊田市美術館編『しないでおく、こと。――芸術と生のアナキズム』本体2,600円。 2024年12月09日発売:本橋哲也『鈴木忠志の演劇――騙る身体と利賀の思想』本体2,400円。 2024年12月09日発売:長崎浩『他力という力――叛乱論終章』本体3,200円。 2024年11月27日発売:H・G・ウェルズ『モダン・ユートピア』本体3,400円、叢書・エクリチュールの冒険、第25回配本。 2024年10月30日発売:ゲルハルト・クリューガー『カントの批判における哲学と道徳』本体5,400円、シリーズ・古典転生第31回配本(本巻30)。 2024年10月24日発売:中山幸雄『暴動の時代に生きて――山谷 '68-'86』本体3,200円。 ◎重版 2024年06月19日:小田原のどか・山本浩貴編『この国の芸術』2刷(2023年11月初刷) 2024年07月24日:アンドレアス・マルム『パイプライン爆破法』2刷(2021年12月初刷) 2024年08月01日:ウィリアム・モリス『小さな芸術』2刷(2022年11月初刷) 2025年02月20日:中山幸雄『暴動の時代に生きて』2刷(2024年10月初刷) 2025年02月21日:久保明教『ブルーノ・ラトゥールの取説』6刷(2019年8月初刷) 2025年02月26日:アンヌ・ソヴァニャルグ『ドゥルーズと芸術』2刷(2024年5月初刷) 2025年05月23日:森山大道『写真よさようなら 普及版』2刷(2023年9月初刷) #
by urag
| 2026-02-24 01:06
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2026年 02月 24日
『書店員の怒りと悲しみと少しの愛』大塚真祐子/水越麻由子/篠田宏昭/前田隆紀/笈入建志/モーグ女史/小国貴司/嶋田詔太(著)、knott books、2026年2月、本体1,900円、四六変型判並製256頁、ISBN978-4-9914580-0-2 『ロンドン』ルイ゠フェルディナン・セリーヌ(著)、森澤友一朗(訳)、ルリユール叢書:幻戯書房、2026年2月、本体6,000円、四六変型判上製648頁、ISBN978-4-86488-341-2 『瀧口修造と前衛写真』伊勢功治(著)、作品社、2026年3月、本体3,200円、四六判上製288頁、ISBN978-4-86793-136-3 『プラトーノフ・コレクション(Ⅱ)ジャン 1932-1951』アンドレイ・プラトーノフ(著)、工藤順/古川哲(編訳)、石井優貴/きのしたはるよ/染谷茂/高柳聡子/長井淳/平松潤奈/正村和子/安岡治子(訳)、作品社、2026年2月、本体6,300円、四六判上製288頁、ISBN978-4-86793-119-6 『〈災害〉文学の可能性』庄司宏子(編著)、木村朗子/小林英里/西成彦/細谷広美/結城正美(著)、作品社、2026年2月、本体3,600円、四六変形判上製380頁、ISBN978-4-86793-135-6 ★まず『書店員の怒りと悲しみと少しの愛』は、新しい出版社「knott books」(ノット・ブックス」の書籍第一弾。現役書店員7名、元書店員1名の合計8氏の「切実な声を集めて1冊にした」(knott books代表・長嶺昌史さんによる「あとがき」より)もの。書店のリアルを目の当たりにできる貴重な証言集です。目次詳細は書名のリンク先でご確認いただけます。寄稿者は以下の通り(敬称略)。大塚真祐子(文筆家、元書店員)、水越麻由子(西荻窪・今野書店勤務)、篠田宏昭(国立市・増田書店店長)、前田隆紀(神楽坂・かもめブックス勤務)、笈入建志(往来堂店長)、モーグ女史(書店員)、小国貴司(本駒込・BOOKS青いカバ店主)、嶋田詔太(和歌山市・本町文化堂店主)。長嶺さん曰く「その切実な声は、もっと多くの人の耳に届くべきだと思っています」(同前)と。まったく同感です。初版の刷部数が3500部、初回出荷数は2763部とのこと(note記事「部数決めました」1月30日付より)。多くの書店から注目されている新刊であることが窺えます。 ★セリーヌ『ロンドン』と、伊勢功治『瀧口修造と前衛写真』はまもなく発売。『ロンドン』はルリユール叢書の第58回配本、77冊目。2023年11月に同叢書の1冊として刊行された『戦争』の姉妹編となります。帯文に曰く「セリーヌの詩情の源泉たる霧の都ロンドン。女衒(ぜげん)やアナキストが跳梁するこの魔都は、やがて海彼(かいひ)の世界大戦の熱狂に飲まれて錯乱の渦と化してゆく――『戦争』の続編となる幻の未発表作品にして、セリーヌのグロテスク・リアリズムが最高純度で炸裂する自伝的悪漢小説が本邦初訳で登場」。原著『Londre』はガリマールより2022年に出版。ルリユール叢書次回配本は3月下旬予定のサミュエル・セルヴォン『ロンリー・ロンドナーズ』星野真志訳。 ★『瀧口修造と前衛写真』は、版元紹介文に曰く「日本を代表する芸術家の原点、〈写真〉に焦点を合わせ、その全貌を明らかにする。画期的論考。これまで書かれることのなかった故郷のこと、幼少期から学生時代など、批評活動を始める前までの背景などを詳しく紹介。テキスト、図版とも、今後の瀧口研究の貴重な資料となる」。投げ込み付録としてA3判の「瀧口修造詳細写真年表」が附属しています。著者の伊勢功治(いせ・こうじ, 1956-)さんは高名なグラフィックデザイナー。写真研究家でもあり、評論集に『写真の孤独――「死」と「記憶」のはざまに』(青弓社、2010年)、『北方の詩人 高島高』(思潮社、2021年)などがあります。 ★最後に、発売済の作品社さんの新刊2点です。『プラトーノフ・コレクション(Ⅱ)ジャン 1932-1951』は、2025年12月刊『(Ⅰ)エーテル軌道 1920‒1931』(全22作品収録)に続く、コレクション第Ⅱ巻。全2巻完結です。第Ⅱ巻では全16作品を収録。目次詳細は版元ドットコムの単品頁にてご確認いただけます。付録として16頁の冊子「訳者アンケート(2)」が付属しています。『〈災害〉文学の可能性』は論文集。帯文の文言を借りると、「自然災害、気候変動、環境汚染、戦争、ホロコースト、ジェノサイド、奴隷制度、原発事故、パンデミック」といった主題をめぐる「作家の想像力」を考察するもの。「災害とその記憶の〈時間〉」「〈災害〉とその記憶の〈場〉」の2部構成で、6氏による6篇の論考を収めています。詳細はこちらも版元ドットコムの単品頁にてご確認いただけます。
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by urag
| 2026-02-24 00:44
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2026年 02月 16日
★2026年2月10日(火)発売の月刊誌『中央公論』2026年3月号で、「新書大賞2026」が発表となりました。「目利き47人が選ぶ2025年私のオススメ新書」に参加させていただき、以下の5点を選んでコメントしました。 【1】『福音派』加藤喜之著、中公新書 【2】『ネオ・ユーラシア主義』浜由樹子著、河出新書 【3】『過疎ビジネス』横山勲著、集英社新書 【4】『ケアと編集』白石正明著、岩波新書 【5】『ヘーゲル読解入門(上下)』A・コジェーヴ著、白水Uブックス ★毎年、「新書通103人が厳選した年間ベスト20」とは重複しないことが多いのですが、今年は5点中3点がラインクインしていました。3位『福音派』、4位『ケアと編集』、5位『過疎ビジネス』です。3点以外のベスト20も共感できる書目が多かったです。思うに、世界や日本で大きな問題になっている事件や関心を持たれている事案があればあるほど、それに応えるようにして新書が書かれ、広く読まれることになるのでしょう。 ★以下では、当ブログで未言及だった2025年7月から12月発売の新書を列記します。 『全てと無――世界の存在をめぐる哲学』マルクス・ガブリエル/グレアム・プリースト(著)、山口尚(訳)、ちくま新書、2025年12月、本体1,400円、新書判448頁、ISBN978-4-480-07722-6 『資本主義はなぜ限界なのか――脱成長の経済学』江原慶(著)、ちくま新書、2025年11月、本体920円、新書判240頁、ISBN978-4-480-07714-1 『この時代に本を売るにはどうすればいいのか』飯田一史(著)、星海社新書、2025年12月、本体1,400円、新書判288頁、ISBN978-4-06-542035-5 『加速主義――ニック・ランドと新反動主義 〈増補新版〉』木澤佐登志(著)、星海社新書、2025年11月、本体1,300円、新書判320頁、ISBN978-4-06-541695-2 『ルポ失踪――逃げた人間はどのような人生を送っているのか?』松本祐貴(著)、星海社新書、2025年9月、本体1,350円、新書判192頁、ISBN978-4-06-540652-6 『方法叙説』デカルト(著)、三宅徳嘉/小池健男(訳)、養老孟司(解説)、白水Uブックス「思想の地平線」、2025年12月、本体1,200円、新書判152頁、ISBN978-4-560-72151-3 『存在と苦悩』ショーペンハウアー(著)、金森誠也(編訳)、梅田孝太(解説)、白水Uブックス「思想の地平線」、2025年9月、本体1,800円、新書判320頁、ISBN978-4-560-72148-3 『孤独と人生――幸福について』ショーペンハウアー(著)、金森誠也(訳)、梅田孝太(解説)、白水Uブックス「思想の地平線」、2025年7月、本体1,800円、新書判348頁、ISBN978-4-560-72144-5 『ロシア共産主義の歴史と意味』ベルジャーエフ(著)、田中西二郎/新谷敬三郎(訳)、佐藤正則(解説)、白水Uブックス「思想の地平線」、2025年9月、本体2,000円、新書判並製324頁、ISBN978-4-560-72147-6 『ドゥルーズ入門――来るべき知への招待』澤野雅樹(著)、平凡社新書、2025年12月、本体1,050円、新書判240頁、ISBN978-4-582-86095-5 『これからの社会のために哲学ができること』マルクス・ガブリエル/出口康夫(著)、高木俊一/辻麻衣子/渡邊一弘(訳)、光文社新書、2025年11月、本体1,200円、新書判並製296頁、ISBN978-4-334-10752-9 『福音派――終末論に引き裂かれるアメリカ社会』加藤喜之(著)、中公新書、2025年9月、本体1,200円、新書判328頁、ISBN978-4-12-102873-0 『西洋の敗北と日本の選択』エマニュエル・トッド(著)、文春新書、2025年9月、本体900円、新書判並製208頁、ISBN978-4-16-661507-0 『スワイプ厳禁――変死した大学生のスマホ』知念実希人 (著)、双葉社、2025年8月、本体454円、新書(B40)変型判136頁、ISBN978-4-575-24833-3 『過疎ビジネス』横山勲(著)、集英社新書、2025年7月、本体1,000円、新書判280頁、ISBN978-4-08-721373-7 ★『スワイプ厳禁』は新書ではありませんが、スマホに似せた版面でイラストや書体やレイアウトに工夫が見られ、興味深かったです。紙媒体が衰微しつつある昨今、造本にアイデアを凝らすことはもっと掘り下げられて良いと思います。新書レーベルにも新しい価値が生まれることを期待したいです。なにより2026年は、出版社・取次・書店の三者をはじめ、業界全体にとって厳しいサバイバルの一年となることが予想されます。3000社の出版社、2強の取次、8000店弱のリアル書店という業界の現在の規模感は、この先数年でいずれも半減する可能性すらあります。ドミノはもう始まっています。
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by urag
| 2026-02-16 00:04
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2026年 02月 13日
取次搬入予定日:2026年3月18日 ジャンル:人文・思想・批評 無能力批評[増補完全版] 杉田俊介(著) 月曜社 本体3,400円 46判(縦188mm×横130mm×束幅25.5mm, 重量420g)448頁 ISBN:978-4-86503-220-8 C0010 ゼロ年代フリーター/ロスジェネ運動の渦中から生まれた伝説的批評が再起動。無能さ/弱さ/障害性からはじまる無条件無能力主義を打ちたてた、ケア論、当事者研究の先駆にして画期的な批評集に、書き下ろし論考約100頁を増補し全面的にアップデート。まさにいま必要とされる一冊。※初版『無能力批評――労働と生存のエチカ』大月書店、2008年。 目次 はじめに――〔増補完全版〕についてのことわり書き * フリーターリブのために――無条件無能力主義とは何か(二〇二五) ロスジェネ運動とは何だったのか 階級としてのプレカリアート 「敵」としての新自由主義 自己責任/社会責任/自由 生存運動とは何か――フリーターリブに向けて 無能運動とは何か――存在論的引きこもりのために 反資本主義と水子/ヒルコ的なものたちの弁証法 * 誰に赤木智弘氏をひっぱたけるのか?――「「丸山真男」をひっぱたきたい 31歳フリーター。希望は、戦争。」に応答する ニート/バートルビー――生まれてこなかったことを夢見るイエス 1 ニート 2 バートルビー 0 (わたし) 無能ノート Ⅰ 生存――ニーチェ Ⅱ 潜勢力――アガンベン Ⅲ 邪悪――『ジョジョ』の世界 Ⅳ 無能神学に向けて 自立と倫理――障害/欲動/動物倫理 Ⅰ リベラリズムと自立生活テーゼ Ⅱ カントとオートノミー Ⅲ カントとともにある『寄生獣』、『寄生獣』によるカント 無能力批評ABC A 労働・アナーキー・ユートピア B ウーマンリブ、遭遇――自己道徳/社会正義/子殺しの倫理 C 「青い芝の会」の闘争、あるいは無能力のメルティングポイント ALS・自然死・家族介護――いちヘルパーの小規模な日常から 「弱者男性」と内なるモテ幻想――メンズリブのためのノート 東浩紀『ゲーム的リアリズムの誕生』のクリティカル・ポイント――ゲーム的リアルと労働のメタリアル 宇多田ヒカルのパッション【ver.2】 * 加藤智大の暴力 (1)労働について。 (2)ウェブ社会について。 無能神学のために――立岩真也氏を追悼する あとがき 杉田俊介(すぎた・しゅんすけ)1975年、神奈川県生まれ。批評家。著書『宮崎駿論』NHKブックス、『長渕剛論』毎日新聞出版、『非モテの品格』集英社新書、『宇多田ヒカル論』毎日新聞出版、『マジョリティ男性にとってまっとうさとは何か』集英社新書、『橋川文三とその浪曼』河出書房新社、『神と革命の文芸批評』「対抗言論叢書」法政大学出版局、『男がつらい!論』ワニブックスPLUS新書、『男性解放批評序説』ホーム社、『鬱病日記』晶文社、ほか。 #
by urag
| 2026-02-13 18:40
| 近刊情報
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2026年 02月 08日
★まもなく発売となる新刊2点からご紹介します。 『ジャック・デリダ講義録 死刑Ⅱ』ジャック・デリダ(著)、西山雄二/郷原佳以/佐藤嘉幸/佐藤朋子/工藤顕太(訳)、白水社、2026年2月、本体7,500円、A5判上製370頁、ISBN978-4-560-09807-3 『行間を読む、行間に書く』カルロ・ギンズブルグ(著)、上村忠男(編訳)、みすず書房、2026年2月、本体5,800円、四六判上製264頁、ISBN978-4-622-09841-6 ★『死刑Ⅱ』は、白水社版「ジャック・デリダ講義録」の第6弾。『死刑Ⅰ』(高桑和巳訳、2017年)に続くもので、原著は『La peine de mort : Séminaire (2000-2001)』(Galilée, 2012)です。版権契約はSeuilと締結されています。帯文に曰く「「不可逆的な罰」について考えるためのトピックスを、行為・年齢・欲望という導きの糸とともに徹底的に探究。ポスト・ヒューマニズムも見すえながら「人間の固有性」について問う。死刑存廃論の全体を脱構築していく、政治神学-死刑論」。 ★『行間を読む、行間に書く』は、イタリアの歴史家カルロ・ギンズブルグ(Carlo Ginzburg, 1939-)の論考8篇を、訳者の上村忠男さんが独自に編んだもの。書誌情報は書名のリンク先でご確認いただけます。2004年から2017年に発表された論文6編に、本書が初出となる2篇の論考が加わっています。巻頭の「前置き」は著者による書き下ろしと思われます。カバー表4紹介文に曰く「歴史家が自己形成の歩みとともに、探求のテクニックを明かす実践論考集」。編訳者あとがきによれば、みすず書房より刊行された2点の編訳書『ミクロストリアと世界史』(2016年)、『恥のきずな』(2022年)に収録されなかった論考を選んで翻訳したもの、とのことです。 ★次に、ちくま学芸文庫2月新刊5点を列記します。まもなく発売。リンギスとポーター、原典訳マビノギオンの文庫化は今回が初めてです。 『信頼』アルフォンソ・リンギス(著)、岩本正恵(訳)、ちくま学芸文庫、2026年2月、本体1,400円、文庫判320頁、ISBN978-4-480-51343-4 『啓蒙主義』ロイ・ポーター(著)、見市雅俊(訳)、ちくま学芸文庫、2026年2月、本体1,200円、文庫判256頁、ISBN978-4-480-51346-5 『マビノギオン――中世ウェールズ幻想物語集』中野節子(訳)、ちくま学芸文庫、2026年2月、本体1,800円、文庫判624頁、ISBN978-4-480-51341-0 『芸術空間の系譜』高階秀爾(著)、ちくま学芸文庫、2026年2月、本体1,200円、文庫判272頁、ISBN978-4-480-51351-9 『英語のルーツ』唐澤一友(著)、ちくま学芸文庫、2026年2月、本体1,300円、文庫判336頁、ISBN978-4-480-51345-8 ★『信頼』は、米国の哲学者アルフォンソ・リンギス(Alphonso Lingis, 1933-2025)の著書『Trust』(University of Minnesota Press, 2004)の全訳(青土社、2006年)の文庫化。旅する哲学者リンギスの魅力が多数の写真とともに凝縮された一冊。訳者はすでに逝去しており、編集部による特記事項には「文庫化にあたり明らかな誤りは適宜訂正した」とあります。新たに加わった巻末解説「信頼するための勇気を学ぶ旅」は管啓次郎さんによるもの。 ★『啓蒙主義』は、英国の医学史家ロイ・ポーター(Roy Porter, 1946-2002)の著書『The Enlightenment』(2nd edition, Bloomsbury, 2001)の全訳(岩波書店、2004年)の文庫化。編集部特記によれば「文庫化にあたっては、全面的に訳文を見直して改訂を施し」たとのことです。カバー表4紹介文には「啓蒙主義に対する近年の批判も含め、「理性の時代」の背景とその精神に多角的な光をあてた画期的入門書。文庫版では、最新の研究動向まで総括する訳者解説と、日本語文献案内を完備する」とあります。 ★『マビノギオン』は、2000年にJULA出版局より刊行された、ウェールズ語訳原典からの完訳書の文庫化。帯文に曰く「アーサー王が活躍する物語など計11編を収録」と。巻末の「『マビノギオン』の物語を追って」は、2025年12月の日付がある訳者による文庫版あとがきに相当する内容です。訳文改訂については特に言及なし。なお近年のウェールズ語原典訳には、本書の親本以降では、森野聡子訳が2019年に原書房より刊行されています。 ★『芸術空間の系譜』は、鹿島出版会「SD選書」で1967年刊行された、西洋美術史家の高階秀爾(たかしな・しゅうじ, 1932-2024)さんによる著書の文庫化。親本での図版は差し替えや増補が行なわれています。新たに加わった巻末解説「壮大なる西欧空間文化史」は三浦篤さんによるもの。 ★『英語のルーツ』は、2011年に春風社から刊行された、英語学者の唐澤一友(からさわ・かずとも, 1973-)さんの著書の文庫化。本書は「英語のルーツをたずねることで英語という言語の性質や位置づけについて考え」「〔インド・ヨーロッパ祖語、ゲルマン祖語、古英語・中英語といった〕三つのルーツをたずねることにより、大きな視野の中で英語を理解しようとした試み」(はじめにより)です。文庫版あとがきによれば「初版における誤植やその他の誤りを訂正し、より新しい情報がある場合にはそれを加え、一部の図表などをより新しいものに差し替え、またいくらか加筆を行った」とのこと。 ★最後に、作品社さんの発売済新刊2点。 『明治・大正のロゴ図鑑――登録商標で振り返る企業のマーク』友利昴(著)、作品社、2026年1月、本体2,400円、46判並製288頁+口絵8頁、ISBN978-4-86793-128-8 『カリーム、シリアとアメリカのはざまで』シファー・サルタージ・サファディ(著)、山田文(訳)、作品社、2026年1月、本体2,200円、46判並製232頁、ISBN978-4-86793-133-2 ★『明治・大正のロゴ図鑑』は、『江戸・明治のロゴ図鑑』(2024年9月)の続編。既刊書と同じく「登録商標で振り返る企業のマーク」が主題です。帯文に曰く「あのコクヨ、グリコ、キューピーちゃんなど続々誕生、ご長寿企業のロゴマークの原石」。『カリーム、シリアとアメリカのはざまで』は、シリーズ「金原瑞人選モダン・クラシックYA」の最新刊。シリア生まれの米国の作家シファー・サルタージ・サファディ(Shifa Saltagi Safadi)の『Kareem Between』(Putnam's Son, 2024)の訳書。シリア系アメリカ人でサッカー選手になる夢を持っている少年カリームの成長物語です。2024年の全米図書賞受賞作。
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by urag
| 2026-02-08 23:28
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