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2026年 12月 31日
2026年01月05日取次搬入予定:『丹生谷貴志コレクションⅢ』本体4,300円。 2025年12月01日取次搬入予定:『丹生谷貴志コレクションⅡ』本体4,300円。 2025年12月01日取次搬入予定:『丹生谷貴志コレクションⅠ』本体4,500円。 ◆新刊(書籍の発売日は、取次への搬入日であり、書店店頭発売日ではありません) 2025年11月25日発売:東京藝術大学未来創造継承センター『Creative Archive vol.02』本体1,500円。 2025年11月21日発売:甲斐扶佐義写真集『新版 地図のない京都』本体3,000円。 2025年11月06日発売:大竹伸朗展公式図録『網膜』本体4,500円。 2025年10月29日発売:髙山花子『世界のかなしみ――『苦海浄土』全三部作試解』本体2,600円。 2025年10月08日発売:ヴェルナー・ハーマッハー『ベンヤミン読解』本体4,500円。シリーズ・古典転生、第32回配本(本巻31)。 2025年09月18日発売:阿部晴政編『ドゥルーズ革命』本体3,200円。 2025年08月12日発売:ジル・ドゥルーズ『尽くされた』本体2,400円。叢書・エクリチュールの冒険、第26回配本。 2025年07月09日発売:E・P・トムスン『ウィリアム・モリスーーロマン派から革命家へ』本体6,800円。 2025年07月03日発売:河野靖好『谷川雁の黙示録風革命論』本体3,600円。 2025年06月13日発売:東京芸術大学未来創造継承センター編『アート×リサーチ×アーカイヴ――調査するアートと創造的人文学』本体2,400円。 2025年05月23日発売:江澤健一郎『思想家 岡本太郎』本体2,600円。 2025年04月28日発売:『表象19:記憶の支持体――アンゼルム・キーファー』本体2,000円。 2025年04月18日発売:『HAPAX III-1:革命』本体2,200円。 2025年04月18日発売:秋元康隆『意志の倫理学 第2版』本体2,100円、シリーズ〈哲学への扉〉第11回配本。 2025年03月04日発売:クリストフ・フリードリヒ・ハインレ『ハインレ詩文集』本体4,500円。 2025年02月14日発売:井口時男『井口時男批評集成』本体4,500円。 2024年12月12日発売:豊田市美術館編『しないでおく、こと。――芸術と生のアナキズム』本体2,600円。 2024年12月09日発売:本橋哲也『鈴木忠志の演劇――騙る身体と利賀の思想』本体2,400円。 2024年12月09日発売:長崎浩『他力という力――叛乱論終章』本体3,200円。 2024年11月27日発売:H・G・ウェルズ『モダン・ユートピア』本体3,400円、叢書・エクリチュールの冒険、第25回配本。 2024年10月30日発売:ゲルハルト・クリューガー『カントの批判における哲学と道徳』本体5,400円、シリーズ・古典転生第31回配本(本巻30)。 2024年10月24日発売:中山幸雄『暴動の時代に生きて――山谷 '68-'86』本体3,200円。 ◆販売情報(重版・品切・サイン本、等々) ◎重版出来: 2024年06月19日:小田原のどか・山本浩貴編『この国の芸術』2刷(2023年11月初刷) 2024年07月24日:アンドレアス・マルム『パイプライン爆破法』2刷(2021年12月初刷) 2024年08月01日:ウィリアム・モリス『小さな芸術』2刷(2022年11月初刷) 2025年02月20日:中山幸雄『暴動の時代に生きて』2刷(2024年10月初刷) 2025年02月21日:久保明教『ブルーノ・ラトゥールの取説』6刷(2019年8月初刷) 2025年02月26日:アンヌ・ソヴァニャルグ『ドゥルーズと芸術』2刷(2024年5月初刷) 2025年05月23日:森山大道『写真よさようなら 普及版』2刷(2023年9月初刷) ◆出版=書店業界情報:リンクまとめ ◎業界紙系:「新文化 ニュースフラッシュ」「文化通信」 ◎一般紙系:Yahoo!ニュース「出版業界」「電子書籍」「アマゾン」 ◎新刊書店系:日書連 全国書店新聞 ◎雑談&裏話:5ちゃんねる 一般書籍 ※このブログの最新記事は当エントリーより下段をご覧ください。 ※月曜社について一般的につぶやかれている様子はYahoo!リアルタイム検索からもご覧になれます。月曜社が公式に発信しているものではありませんので、未確定・未確認情報が含まれていることにご注意下さい。ちなみに月曜社はtwitterのアカウントを取得する予定はありませんが、当ブログ関連のアカウントはあります。 #
by urag
| 2026-12-31 23:59
| ご挨拶
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2025年 12月 04日
2026年1月5日取次搬入予定【人文・思想・批評】 丹生谷貴志コレクションⅢ(全3巻完結) 月曜社 本体4,300円 46判(縦188×横130×束32mm、重量645g)並製576頁 ISBN:978-4-86503-218-5 C0010 「人間的なるもの」を壊滅させる「真理への勇気」の実践、その苛烈な批評を集成した全3巻コレクション、完結。文芸批評、美術批評の重要作を多数収録。大岡昇平論、深沢七郎論、谷崎潤一郎論、ヘンリー・ダーガー論、ゲルハルト・リヒター論など、2005年以降のテクストから精選。単行本未収録多数。エッセイ:絓秀実・雑賀恵子、解説:東海晃久。 ※予約受付中:アマゾン、ジャパン、HonyaClub。
目次: 「芸術」なるもの、「美術」なるもの Van Gogh going to Work... 我が友、ミシマ フーコーのテヘラン 砂浜の上に消えてゆく肖像 小ささについてーー光の錯乱と細部の散乱 みどりさんーー追悼 若桑みどり 吸血を欲した無数の虫の羽音がする私の海……ーー稲川方人『聖—歌章』の余白に 敗走者の生と真理ーー大岡昇平をめぐって Don’t be cruelーー深沢七郎の「ニンゲンなしの世界」 たくさんの太陽のチリーーニーチェを巡る二つのノート 例えば、正しく終わらせる、ことについて ヘンリー・ダーガー、浮遊する不在 バルテュス、魂という具象的な質料について 爆風・アパシーその他…… 谷崎の「おんな手」ーー芸術の誕生 わたしの草間彌生 「 」の余白に 来るべき、〝踊る痕跡〟 無茶ぶり/或いは、ラストダンスは月の砂漠…… 砂の上の〈監視〉と〈舵取り〉・ノート ゲルハルト・リヒターの余白に…… これが私たちの生活ですからね! 心霊少年は、ただ小走りに歩き、列車に乗るーー追悼 宮田仁 あとがきと終わらないドタバタの余談 丹生谷貴志のために 憧れの人|絓秀実 確かにあるなにかつよい風が……|雑賀恵子 解説 教師・丹生谷貴志の「誰のものでもない視線」|東海晃久 解題(初出一覧) #
by urag
| 2025-12-04 17:36
| 近刊情報
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2025年 12月 01日
★最近出会いのあった新刊を列記します。 『置き配的』福尾匠(著)、講談社、2025年11月、本体2,100円、四六判並製240頁、ISBN978-4-06-540137-8 『建築の物質性』アントワーヌ・ピコン(著)、千代章一郎(訳)、鹿島出版会、2025年12月、本体2,800円、四六判並製264頁、ISBN978-4-306-04721-1 『脱暴力の臨床社会学――被害者にも加害者にも傍観者にもならないために』中村正(著)、人文書院、2025年11月、本体4,800円、四六判並製390頁、ISBN978-4-409-24176-9 『サンタクロースの文化史――古代ヨーロッパから現代日本へ』水口寿穂(著)、人文書院、2025年11月、本体2,700円、四六判並製266頁、ISBN978-4-409-53053-5 『言霊の舟――白川静・石牟礼道子往復書簡』白川静/石牟礼道子(著)、笠井賢一(編)、藤原書店、2025年11月、本体2600円、四六判上製272頁、ISBN978-4-86578-480-0 『日本に生きた〈ディアスポラ〉――アルメニア人大虐殺とダイアナ・アプカー』メスロピャン・メリネ/太田阿利佐(著)、藤原書店、2025年11月、本体3,800円、四六判上製432頁+カラー口絵8頁、ISBN978-4-86578-478-7 『「手仕事」ルネサンス――土から衣まで』石垣昭子(著)、三砂ちづる(編)、藤原書店、2025年11月、本体2,600円、四六判並製272頁+カラー口絵8頁、ISBN978-4-86578-479-4 『季刊 農業と経済 2025年夏号(91巻3号)』英明企画編集、2025年8月、本体1,700円、A5判並製240頁、ISBN978-4-909151-66-7 ★『置き配的』は、月刊誌「群像」での批評家の福尾匠(ふくお・たくみ, 1992-)さんの連載「言葉と物」(2023年7月号~2024年11月号、全11回)が加筆修正されて単行本化されたもの。「連載時のタイトルとして「言葉と物」を借用したのは、フーコーの方法論における批判=創造の二重性を、僕なりに実践したかったからです。一方でわれわれの社会における言葉と物を統御する置き配的なシステムを分析し、他方でその端々に残された空隙をテコにして、それを内側から組み換えていく可能性を示すこと。この後者の可能性を担うのが、作ること、制作することの意味を立ち上げなおすことです」(序文、17頁)。 ★「コロナ禍によっていちばんの打撃を被ったのは飲食業や観光業といった「サービス」業だと言うが、これはあらゆるサービスがピックとドロップに置き換えられていく過程だと言えるかもしれない。いまや温かい料理までもがサプライチェーンに組み込まれている。とりあえずこのような状況を「置き配的」と呼ぶことにしよう」(第1回B-1、33頁)。「ホストとゲストが隔たったふたつの点として切り離され、配達員は一方でピックし他方でドロップし、店はゴースト化・バーチャル化し、サービスは消失する」(同、34頁)。「置き配的なものにおいては、配達員はもはや代補者ではなく、つまり郵便的なものにあった届けるという目的と投函するという代補的な手段の分割が消失し、置くことを直接的な目的としているように思われる。届ける代わりに置いているのではなく、置いたという事実を持ち帰るために運んでいるかのような。〔…〕これはちょっと踏み込んで言えば「責任」の終わりである」(同、36頁)。 ★本書は「現代社会の息苦しさを「置き配的」という観点から批判的に検討」し、「理論的な背景の確認を挟んで〔…〕置き配的なものをひっくり返す糸口をそれぞれの角度から探」って、「「置き配的」というネガティブな条件を転覆させうるポジティブなテーゼ」(以上224頁)へと接近しようとする果敢な試みです。批評への動力のリブートがここに賭けられ、風景を解析するための座標がすでに移動しつつあることを読者に告知しているように思えます。 ★『建築の物質性』は、ハーヴァード大学デザイン大学院教授で建築史家のアントワーヌ・ピコン(Antoine Picon, 1957-)さんの著書『The Materiality of Architecture』( University of Minnesota Press, 2020)の訳書。帯文に曰く「現代の哲学や社会学における「物質」への着目を背景に、古典主義建築からデジタル時代の現代建築まで、人間と物質の関係性として描かれる、古くて新しい建築史」。目次は書名のリンク先でご確認いただけます。「本書の目論見は建築固有の能力に関連して政治の問題を扱うこと、言い換えれば、ある程度自律した分野と考えられている建築がいかに政治的でありうるのかを示すことであった。〔…〕本書において素描した、物質性の制度の変容から見た建築史のあらましは、建築がはらむ政治性の歴史として読むこともできる」(204頁)。 ★人文書院の最新刊2点。『脱暴力の臨床社会学』は、版元紹介文に曰く「DVやモラル・ハラスメント、児童虐待の男性加害者は、これまで慣習的に身につけた意識や行動を根本的に顧みることなく、社会のなかで「漂流」している。暴力の再生産を防ぎ、脱暴力に向かうために必要なのは、かれらとの対話である。加害男性のカウンセリングに長年携わってきたからこそ見えてくる、暴力と結びついた男性性を手放すための方法、あるいは社会から暴力を縮減させるためのアプローチとは。臨床社会学からの画期的提言」。著者の中村正(なかむら・ただし, 1958-)さんは立命館大学特任教授・名誉教授で、脱暴力にとりくむ一般社団法人UNLEARN代表理事。京都府から受託したDVの加害男性向けの個人相談とグループワークを行う男性問題相談事業に取り組んでおられます。 ★『サンタクロースの文化史』は、「古来の来訪神と罰」「近代におけるサンタクロースの創造と受容」「日本におけるクリスマスとサンタクロース」の三部構成。詳細は書名のリンク先でご確認いただけます。「クリスマスの基盤となったと考えられている祭りは、キリスト教以前から存在する土着の民間信仰に見られる冬至祭や太陽神の復活祭である。〔…来訪神は〕悪しきものを祓い、福を呼び込むという変化〔…〕死を象徴する冬を終わらせ、生命が再生する初を呼び込むという変化ももたらす」(233頁)。「科学や産業の発展による生活の向上と、医療の発展による死亡率の減少は、人々の価値観の変化をもたらした。それまで自然崇拝に基づき死と再生のサイクルを意識して生きていた人々の信仰にヒビを入れることになったのである」(234~235頁)。巻末付録として「聖ニコラウスの訪れ(A Visit from St. Nicholas)」の和英対訳が付されています。著者の水口寿穂(みずぐち・かずほ, 1986-)さんは常磐会短期大学非常勤講師。 ★藤原書店の11月新刊3点。『言霊の舟』は、版元紹介文に曰く「白川静(1910-2006)の文字学に大きな衝撃を受け、師と仰いだ石牟礼道子(1927-2018)。文字以前の原初的意識への憧憬を抱き続けた石牟礼に、白川の学問と思想は何を刻みつけたのか。1993年の初邂逅から白川が没する2006年までの60通の未公開書簡と、生涯に2回だけ実現した対談を収録し、言葉と芸能、そして魂をめぐる二人の交流の深層を明かす」。笠井賢一さんは「編者あとがき」でこう書いておられます。「お二人の仕事は貴重な知的・文学的遺産である。〔…〕この遺産を次世代に伝えることは大きな責務である。その想いで注釈を書いた」(258頁)。 ★『日本に生きた〈ディアスポラ〉』は、「アルメニア人貿易商、ダイアナ・A・アプカー(Diana Agabeg Apcar, 1859-1937)を本格的に取り上げた日本で初めての書籍である。ダイアナは明治末期から昭和の初めに日本に在住し、オスマン帝国による大虐殺、ジェノサイドを逃れて日本にたどり着いた数多くのアルメニア難民を救った。〔…〕しかし日本では彼女はほとんど知られていない」(はしがき、6頁)。本書は「自らも〈ディアスポラ〉の一人として半世紀を日本で生き、国境を越えた人脈と精力的な情報発信によって救済活動を展開、アルメニア第一共和国(1918-20)から駐日名誉領事にも任命されたその足跡を、多数の書簡や新聞・雑誌寄稿を発掘し初めて描」(帯文より)いた評伝です。巻頭には、初代駐日アルメニア共和国特命全権大使のグラント・ポゴシャン氏の推薦文が掲載されています。ポゴシャン氏はダイアナさんのことを「真の人道主義者」と高く評価しています。 ★『「手仕事」ルネサンス』は、染織家の石垣昭子(いしがき・あきこ, 1938-)さんへの聞き書きをまとめたもの。2025年3月に、藤原良雄(藤原書店社長)、山田鋭夫(経済学者)、笠井賢一(劇作家)、亀井保信(玻座間民俗芸能保存会会長)、三砂ちづる(文筆家)の各氏が参加し、三砂さんがまとめ、石垣さんが加筆したもの。三砂さんは「はじめに」でこう述べておられます。「石垣昭子のやっていることは、本来の手仕事の復興であり、ほんとうに美しいものの追求、である」(5頁)。 ★『季刊『農業と経済』2025年夏号(91巻3号)』は、特集が「「郷土食」を見つめ直す──開放性、真正性、継承性」。責任編集は、中村貴子、大石和男、柏尾珠紀、中塚華奈の四氏が担当しています。中村、大石の両氏に井上弘司、左嵜謙祐、山本志乃、の三氏が加わった座談会「「郷土食」の魅力と可能性──その行方と役割を考える」で始まり、「あらためて問う「郷土食」の現代的価値」「「郷土食」を軸とする地域振興」「環境変化と「郷土食」の持続可能性」「「郷土食」を継承することの意味と意義」「社会経済制度の変化による「郷土食」への影響」の5つのセクションに、14本の論考と6本のコラムが収録されています。目次詳細は誌名のリンク先をご覧ください。
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by urag
| 2025-12-01 00:12
| ENCOUNTER(本のコンシェルジュ)
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2025年 11月 24日
★最近出会いのあった新刊を列記します。 『ジル・ドゥルーズ講義録 絵画について』ジル・ドゥルーズ(著)、ダヴィッド・ラプジャード(編)、宇野邦一(訳)、河出書房新社、2025年11月、本体3,800円、46判上製 448頁、ISBN978-4-309-22979-9 『民族の平和的共存は可能か』ヤン・ボードアン・ド・クルトネ(著)、桑野隆(編訳)、ゲンロン、2025年11月、本体3,800円、四六判並製256頁、ISBN978-4-907188-65-8 『故ギャレ氏 リバティ・バー』ジョルジュ・シムノン(著)、中村佳子(訳)、ルリユール叢書:幻戯書房、2025年11月、本体3,200円、四六変形判上製360頁、ISBN978-4-86488-337-5 『ウクライナ文化の挑戦――激動の時代を越えて』赤尾光春/原田義也(編)、幻戯書房、2025年11月、本体4,800円、A5判並製504頁、ISBN978-4-86488-335-1 『幽霊 新装版』イーディス・ウォートン(著)、薗田美和子/山田晴子(訳)、作品社、2025年11月、本体2,700円、46判並製四六判312頁、ISBN978-4-86793-121-9 ★『ジル・ドゥルーズ講義録 絵画について』は、フランスの哲学者ジル・ドゥルーズ(Gilles Deleuze, 1925-1995)の大学講義録シリーズの第1弾『Sur la peinture : Cours mars-juin 1981』(Minuit, 2023)の訳書。帯ソデの内容紹介文によれば「サン=ドニ(パリ第8大学)にて、1981年3月から6月まで全8回にわたって行われた講義に、詳細な注釈を加えて収録」と。「20世紀を代表する哲学者ジル・ドゥルーズ。彼は唯一の絵画論である『フランシス・ベーコン 感覚の論理学』を刊行した同年に、講義で集中的に絵画について論じていた。セザンヌ、ファン・ゴッホ、ミケランジェロ、ターナー、クレー、ポロック、モンドリアン、ベーコン、ドラクロワ、ゴーギャン、カラヴァッジョ……彼らはいったい何と格闘してきたのか? 数多くの画家の仕事を、美術史家リーグルやヴェルフリン、ヴォリンガーらによる研究を参照しつつ解読し、「ダイアグラム」「コード」「デジタル/アナログ」「変調」といった哲学的概念を提示する。著作に連なる重要な指摘がなされる一方で、より闊達に、また詳細に展開される議論。芸術と哲学をめぐる理解を一新する声の記録がついに公刊」(同帯より)。目次詳細は書名のリンク先でご確認いただけます。 ★シリーズ「ジル・ドゥルーズ講義録」の特色として帯に記載されているのは次の4点です。「ドゥルーズの愛弟子による巧みな編集」「その場で聴いているかのような、語りの忠実な再現」「著者との関連や、議論の背景などがわかる精緻な注釈」「第一線の研究者による翻訳・解題」。講義録の訳書第2弾は『スピノザについて』(Sur Spinoza : Cours novembre 1980-mars 1981, Minuit, 2024)の予定です。原書では先月、『Sur l’appareil d’état et la machine de guerre : Cours novembre 1979-mars 1980』と『Sur les lignes de vie : Cours mai-juin 1980』が刊行されています。 ★『絵画について』の訳者あとがきで、宇野さんは編者のラプジャード(David Lapoujade, 1964-)さんの作業について次のように説明されています。「この書物の編者ダヴィッド・ラプジャードは、すでにインターネットでは、録音とともにその筆記も公開されていた講義を精確に校訂し、引用された文献も網羅的に調査・確認をし、質疑応答の部分さえも可能なかぎり記録するという、大変緻密な編集作業を行っている。講義のなかの発言で、ドゥルーズの著作や他の講義に類似するところがあれば、その箇所さえも指摘してある。講義特有の話言葉の冗長な部分は整理されているとはいえ、書物ではうかがいしれないドゥルーズの「語り」、「口調」、「リズム」を、この講義録は可能なかぎりも文字化している。こうして登場した「絵画について」の講義録は『フランシス・ベーコン』とは独立した一つの「総合的」な美術論の書物という資格をもっている(もちろんヘーゲル的な「総合」を拒否したドゥルーズの、決して完結しない「総合」である)」(428頁)。 ★ドゥルーズの講義録からも引いておきます。「私は自分の力能を行使する範囲で存在します。私はもはや私の限界の輪郭の中には存在しません。私の限界は輪郭であることをやめたのです。私の唯一の限界、それは私の力能がもはや行使されないときです。ここには何か根本的なものがあって、それは光の発見なのです。もろもろの文章を無理に解釈しているわけではありません。光に関するプロティノスのあらゆる文章において、彼は純粋に光学的な光を発見しています。彼は明白に光に言わせている、どこで私は始まるのか、どこで私は終わるのかと。限界を優先する輪郭の否定が起き、絵画において限界はまさに明暗によって定義されて、ギリシア人の触覚-光学的空間とはまったく異なる光学的空間のあの拡張をもたらしています」(1981年5月26日講義より、358頁)。 ★河出書房新社創業140周年、ドゥルーズ生誕100年/没後30年となる2025年、すでに文庫化されているドゥルーズ+ガタリの主著2点が、一巻本・愛蔵版として再刊される予定とのことです。12月下旬刊行予定『アンチ・オイディプス ──資本主義と分裂症』(宇野邦一訳、予価本体6,500円、A5判上製480頁、ISBN978-4-309-22983-6)、2026年2月刊行予定『千のプラトー ──資本主義と分裂症』(宇野邦一ほか訳、予価本体8,000円、A5判上製720頁、ISBN978-4-309-23176-1)。 ★『民族の平和的共存は可能か』は、ポーランドの言語学者で「ソシュールと並ぶ構造主義言語学の先駆」(略歴より)であるヤン・ボードアン・ド・クルトネ(Jan Baudouin de Courtenay, 1845-1929; ボードゥアン、とも)の論文を日本語版で独自にまとめたもの。帯文に曰く「ポーランド人の言語学者は、なぜロシアからの独立を望まなかったのか。帝国、マイノリティ、宗教の共存、そしてユダヤ人問題からウクライナまで――100年前に現代の混乱を予言した画期的論文集」と。「ウクライナについて」「自治の面からみた民族的特徴と地域的特徴」「民族の平和的共存について」「文学と言語」の4部構成で、補遺としてヴィクトル・シクロフスキー「昔々あるところに……」と、編者の桑野隆さんによる「ソシュールとボードアン」が収められています。目次詳細は書名のリンク先でご確認いただけます。 ★ボードアンはモスクワで発行されていた月刊誌のアンケートに対して次のように答えています。「国家やロシア社会としては、ウクライナに対するもっとも公正で望ましい関係形態は、私には以下のように思われる。/各人の個別的な事柄や、自発的に成立している文化集団の個別的な事柄に対して、無条件に寛容であり、干渉しない。〔…〕ウクライナ人もウクライナに住むポーランド人に対して、またウクライナに住むポーランド人もウクライナ人に対して、おなじことを要求すべきである。すなわち、たがいにかまうことなく、たがいに邪魔をしない。言い換えれば、個々各人にも集団全体としても、望むがままの者であり望むがままにまとまる権利を認める」(「民族を超越した視点からみた〈ウクライナ問題〉」58頁)。 ★『故ギャレ氏 リバティ・バー』は、ルリユール叢書第52回配本74冊目。ベルギー出身の作家で、フランス、米国、カナダ、スイスなどで活躍したジョルジュ・シムノン(Georges Simenon 1903–89)の代表作であるメグレ警視シリーズより初期作2篇『Monsieur Gallet, décédé』(1930年)と『Liberty bar』(1932)の新訳を1冊にまとめたもの。2作品とも既訳があります。帯文に曰く「早晩、結実する〈硬い小説(ロマン・デュ―ル)〉を彷彿とさせる舞台で、偏見持ちで情の深いメグレ警視ならではの人間観察が冴える、じっくり味読したい探偵小説が新訳で復活」と。ルリユール叢書次回配本は12月、フィリピン系米国人作家セシリア・マンゲラ・ブレイナードの『虹の女神が涙したとき』松田卓也訳、が予告されています。 ★『ウクライナ文化の挑戦』は、帯文によれば「「ロシア世界」からの解放へと向かうウクライナ文化の最前線を総展望する、本格的なウクライナ文化論集」。全5部15章構成を軸に、コラム5本、特別寄稿2本、編者による序章とあとがきを加え、22名の研究者が参加しています。目次詳細は書名のリンク先でご確認いただけます。共編者の赤尾光春(あかお・みつはる, 1972-)さんは巻頭の「序章」で次のように書いておられます。 ★「この戦争が、ウクライナにとってロシアからの脱植民地化という意味での「独立戦争」であるならば、今日のウクライナが置かれている状況を、十九世紀から二十世紀にかけて諸帝国からの独立を果たしたヨーロッパや南北アメリカ大陸の国々とともに、第二次世界大戦以降にようやく独立を成し遂げたアジア・アフリカ諸国の事例との比較の視座から考察することは、今後ますます重要になってくるだろう。このように世界史的な観点からこの戦争を捉え直すためにも、まさに「主体としてのウクライナ」を尊重するという基本姿勢が日本の言論空間でも確立されて然るべきである」(29頁)。 ★『幽霊 新装版』は、2007年刊の新装版。米国の作家イーディス・ウォートン(Edith Wharton, 1862-1937)による幽霊物語7篇(カーフォル|祈りの公爵夫人|ジョーンズ氏|小間使いを呼ぶベル|柘榴の種|ホルバインにならって|万霊節)と、そのうち4篇(カーフォル|ジョーンズ氏|小間使いを呼ぶベル|柘榴の種|万霊節)を収めている原著『Ghosts』(1937年刊)の序文も収録。「小間使いを呼ぶベル」「柘榴の種」の2篇が山田晴子さんによる翻訳で残りは薗田さん訳。ウォートンの訳書は近年増えています。今年2025年は4月に『国の慣習』上下巻(小林由杲訳、Stellar Classic Books)が出版され、『歓楽の家』は6月に北烏山編集室より加藤洋子訳、さらに来月12月に彩流社より同書の山口ヨシ子訳が刊行予定です。
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by urag
| 2025-11-24 20:00
| ENCOUNTER(本のコンシェルジュ)
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2025年 11月 20日
2025年11月25日発売 Creative Archive vol.2〔ヨミ:クリエイティヴアーカイヴヴォリュームツー〕 東京藝術大学未来創造継承センター[発行] 月曜社[発売]
本体1,500円 A5判(縦210mm×横149mm×束15mm、重量286g)並製160頁(4C=8, 1C=152) ISBN:978-4-86503-215-4 C0070 芸術の何を、どのように継承するのか。新たな創造につながる仕組みをデザインし、未来をともにつくる「クリエイティヴ・アーカイヴ」。単に過去を保存するのではなく、それ自体が創造的な実践であり、新たな表現を生み出す装置へ。東京藝術大学未来創造継承センター年報、第2号。 特集ーー多様化する表現手法に対応した、アートの保存・継承と、新たな創造への活用を促す「クリエイティヴ・アーカイヴ」という概念を以下の3つに分け、東京藝術大学の芸術資源を用いながら説明する展示を紹介。また、東京音楽学校における体系的作曲教育や沖縄県出身の作曲家である金井喜久子の曲を演奏、歌唱したトークイン・コンサートの内容や、展覧会や授業を紹介しながら、調査と表現が交錯するシーンを考察した島影圭佑による論考を収録。 報告ーー伝統音楽、博物館、デジタル、VHS、芸術資源、修復などをテーマとした演奏会やシンポジウム、展覧会を紹介し、芸術資源や創造の過程、文脈などもアーカイヴ・保存・継承し、新たな表現や概念の開拓へと持続的な循環を促し、未来における芸術の役割を探求する。 ※アマゾン・ジャパンにて予約受付中。 目次: 過去と未来を架橋する結節点として|大角欣矢 ◉第1章:特集 芸術未来研究場展2023 芸術未来研究場展2024|大学史史料室(旧制東京美術学校部門) 芸術未来研究場展2024|大学史史料室(旧制東京音楽学校部門) 芸術未来研究場展2024|射手座造船所アーカイヴプロジェクト トークインコンサート「昭和前期の作曲家群像再発見 ̶東京音楽学校の作曲教育を手がかりに」 都市を“裏返す”展覧会と授業|島影圭佑 ◉第2章:報告 展覧会「藝大ガムランの五十年:展示と演奏」 国際シンポジウム「未完の修復」 シンポジウム「楽器の可能性を考える ̶芸術資源に繋げる多角的なアプローチ」 フォーラム「生態博物館と文化資源の保存・活用」 特別講演会「博物館×学ぶ×遊ぶ」 特別講演会「博物館×デジタル×ひと」 特別講座 VIDEOTAPEMUSIC「『Revisit』から多摩湖あるいは湖底まで ̶VHS/音楽/滞在制作とアーカイブについて」 公開講座「デンマーク伝統音楽の新たな風景 ̶ウェンゼル&ブッゲ レクチャー・コンサート」 トーク・コンサート「和/輪 音 プロジェクト Wa-Ong project」 ◉第3章:活動記録 芸術資源活用プロジェクト 有楽町藝大キャンパス キャンパス リサーチ イン 取手 アートとプロジェクトの記録と記憶を語る茶話会 即興/実験音楽現地調査 授業「創造と継承とアーカイヴ:領域横断的思考実践」 ◉第4章:附録 センタースタッフ 運営委員・組織変遷 寄稿者・登壇者一覧・フォトクレジット #
by urag
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