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2006年 03月 14日

アマゾン・マーケット・プレイスにおける値付け

いかなる事情によるものか、今月の新刊の『シェリング著作集(3)』がアマゾン・マーケット・プレイス(AMP)に「ほぼ新品」が二万円で出品されています。たしかにアマゾンでは今現在は買い物カゴがついていませんから、アマゾンでは新品を購入できません。そこを狙って出品しているのかもしれませんが、普通に他のリアル書店やオンライン書店へは発注できるのです。××書房というこの出品者は古本屋なんでしょうか、それとも個人? AMPにおける値付けというのはいわゆる古書市場のそれとは異なっているように感じます。アマゾン活用術を謳った実用書はご承知のように複数存在しますし、新刊も出ています。一利用者として言えば、AMPは出品者情報や商品説明がごく浅いものでしかないので、楽天フリマ(旧EasySeek)などと比べると信頼感が薄いです。

私もAMPを何度か利用したことがありますが、購入を決める際に判断材料になった商品説明が受注メールや購入履歴には記載されておらず、発注する前に画面をDLして保存しておくか、メモを取っておくかしないと、届いた商品が事前の説明通りなのかどうかを確認できない、という点が非常に不便でした。こんな体験をしたことがあります――たしかサイン本だったような気がするけれど、届いたらサイン本じゃない。履歴を確認しても商品情報が記載されていない。記憶違いだったのかなあ・・・というような。幸い、サイン本に執着しているわけではなかったし、値段も手ごろだったので後悔はしていません。しかし、普通の古本屋の場合だって、商品説明と届いた現品が違うというトラブルはままあるのですから、AMPはこの点が他店より不親切です。受注メールや購入履歴には個々の商品情報をしっかり残しておいて欲しい。ここしばらく利用していませんが、今はどうなんでしょうか。改善されたのでしょうか。

***

[3月17日追記]このエントリーのコメントしてくださったかたやまさんが重要なことを教えてくださいました。アマゾンからの注文確認メールに「トランザクションページ」のリンクが貼られており、そのページに今までのすべての取引記録とともに商品説明があるとのことです。

私自身早速確認してみたところ、「マーケットプレイスご注文の確認」のメールに「取引状況は、支払いのトランザクションページにアクセスして、いつでも照会することができます」という一文とともにリンクがあり、クリックして飛んでいくと、サインインののちに「アカウントサービス>トランザクションサーチ」に入ります。そこで期間を指定してサーチ結果へ。たしかにAMPでの取引記録を見れます。

ただ、そこの「トランザクションID/注文ID」のリンクでは商品説明(例えば「オビなし」とか、「カバー少ヨゴレ」とかの情報)は私は確認できませんでした。「出品ID」をクリックすると「お探しの商品は見つかりませんでした。この商品は当サイトのデータベースには存在しません」と出ます。ひょっとして、取引からごく間もない履歴についてはこの「出品ID」のほうから商品説明を見れるのでしょうか。

こうしたAMPでのトランザクションの確認は、同じ「アカウントサービス」内の「注文履歴>注文内容」とは違ったページで行うことになり、「注文履歴>注文内容」と「トランザクションサーチ」は連動していません。これは正直なところ不便です。

[3月19日追記]かたやまさんからの更なるご教示によって、「出品ID」のページから60日間は商品説明を見れるようだということが分かりました。かたやまさん、ありがとうございます。AMPに出品したことのある方なら、他にもいろいろ詳細をご存知かもしれませんね。

by urag | 2006-03-14 23:32 | 雑談 | Trackback(1) | Comments(13)
2006年 03月 13日

瀬戸正人写真集『picnic』が「産経新聞」で紹介されました

3月12日付「産経新聞」読書欄にて、瀬戸正人写真集『picnic』が紹介されました。無記名の紹介で、「この本のまぶしさの源はどこにあるのだろう。(・・・)1冊を貫く緑のメロディーが心地良い」と評価していただきました。

by urag | 2006-03-13 11:04 | PLACE M | Trackback | Comments(2)
2006年 03月 12日

今週の注目新刊(第42回:06年3月12日)

今週は思わず瞳孔が開いちゃうくらいに凝視してしまう素晴らしい、まさに待望の新刊ばかりです。遅ればせに取り上げている書目もあります。出費がかさんでも我慢せねばなりません。我慢できればの話ですが。

***

シェリング著作集 (3) 同一哲学と芸術哲学
伊坂青司+西村清和訳
燈影舎 06年3月 ¥8,400 A5判464頁 ISBN:4860940024
●全5巻本の、記念すべき、待望の第1回配本です。

三つのヘーゲル研究
テオドール・W・アドルノ(1903-1969)著 渡辺祐邦(1931-)訳
ちくま学芸文庫(筑摩書房) 06年3月 ¥1,155 文庫判303頁 ISBN:4480089683
●文庫版の訳者あとがきを読んで驚いたのですが、初版本(河出書房新社、1986年)はわずか500部ほどしか刷らなかったと書いてあります。本当なんでしょうか。私が大学生の頃はかろうじて買えたのですが、500部ではほとんど「幻」に近いですよね。

マルブランシュ――マルブランシュとキリスト教的合理主義
フェルディナン・アルキエ(1906-1985)著 藤江泰男(1948-)訳
理想社 06年2月刊 ¥2,835 46判287頁 ISBN:4650105366
●「椙山女学園大学研究叢書」の第24巻。 アルキエの著書は、巌谷国士訳『シュルレアリスムの哲学』の新装版が1981年に河出書房新社から刊行された(初版は1975年)のが最後だから、実に四半世紀ぶりの新刊。嬉しいですねえ。アルキエはドゥルーズの「先生」でもあります。
●本書は前半がアルキエのマルブランシュ論、後半はテーマ別にマルブランシュ自身のテクストを再構成したものになっています。ちょうど一年前、マルブランシュの『形而上学と宗教についての対話』(井上龍介訳)が晃洋書房から刊行されました。最初の訳書が刊行されてから数えて実に半世紀以上が経過して、ようやくまた別の著書の訳書が出たわけですが、古典の翻訳はそれだけ貴重かつ大儀であることが分かります。

ロラン・バルト講義集成 (1) いかにしてともに生きるか――コレージュ・ド・フランス講義 1976-1977年度
ロラン・バルト(1915-1980)著 野崎歓(1959-)訳
筑摩書房 06年3月刊 ¥4,725 A5判268頁 ISBN:4480790071
●悲劇の交通事故死からはや四半世紀。最晩年のコレージュ・ド・フランス講義録の日本語訳がついに刊行開始です。全三巻。

ソシュールのアナグラム――語の下に潜む語
ジャン・スタロバンスキー(1920-)著 金澤忠信(1970-)訳
水声社 06年3月刊 ¥2,625 A5判231頁 ISBN:4891765801
●叢書「記号学的実践」からの一冊。名著"Les mots sous les mots"の日本語訳。

エコノミメーシス
ジャック・デリダ(1930-2004)著 湯浅博雄+小森謙一郎訳
未来社  06年2月刊 ¥1,890 46判156頁 ISBN:4624932544
●「ポイエーシス叢書」第54弾。"Mimesis - des articulations", Paris: Aubier-Flammarion, 1975からデリダのテクストを抜き出したもの。デリダのほかにはシルヴィアーヌ・アガサンスキー、サラ・コフマン、フィリップ・ラクー=ラバルト、ジャン=リュック・ナンシー、ベルナール・ポートラらが参加していた。原書がもう手に入らないだけに、全部まとめて日本語訳を原書通り一冊で読めればいいのにという思いもあるけれども。

住宅市場の社会経済学
ピエール・ブルデュー(1930-2002)著 山田鋭夫+渡辺純子訳 
藤原書店 06年2月刊 ¥3,990 A5判336頁 ISBN:489434503X
●まさに今、日本でも住宅問題がホットな話題になっていますが、本屋さんは強引にそのあたりをPOPに書いて売り文句にする逞しさというかずうずうしさがあってもいいと思います。

ミース・ファン・デル・ローエ 真理を求めて
高山正實著
鹿島出版会 06年3月刊 ¥3,675 A4変型判113頁 ISBN:4306044688
●直弟子による建築家ミース論!

マインド――心の哲学
ジョン・R・サール(1932-)著 山本貴光+吉川浩満
朝日出版社 06年3月刊 ¥1,890 46 判395+15頁 ISBN:4255003254
■カバー裏の紹介文より:哲学から心理学・生物学・脳科学に至るまで、多くの人の心をとらえて離さない最難問――「心とは何か」への、第一人者による魅惑的なイントロダクション。
●原書は"Mind: A Brief Introduction" Oxford University Press, 2004. サールの訳書は『志向性』(誠信書房)以来、約十年ぶり。今までにないこなれた訳文でとても親しみやすいです。

経験論と心の哲学
ウィルフリッド・S・セラーズ(1912-1989)著 神野慧一郎+土屋純一+中才敏郎訳
勁草書房 06年1月刊 ¥3,150 46判277+9頁 ISBN:4326198974
■帯文より:クワインと並ぶ戦後アメリカを代表する哲学者の本邦初訳。心の哲学における機能主義は、まだ克服されていない。
●「双書プロブレーマタ」第III期第4巻。"Science, Perception and Reality"の訳書。1963年刊の論文集から「哲学と科学的人間像」「理論の言語」「経験論と心の哲学」の三本を訳出したもの。今月(06年3月)には岩波書店より同書の浜野研三訳(ISBN:4000227521)が刊行予定。こちらはリチャード・ローティによる序文と、R・ブランダムによる「読解のための手引き」を併録しているとのこと。詳細&比較はまた後日に。
●ほぼ同時期に同じ本の翻訳が出るというのは今までにもシュレーバーの「回想録」(筑摩書房と平凡社)やバハオーフェンの『母権論』(みすず書房と白水社)などの先例があります。両方とも買う、という熱心な読者もいるでしょうけれど、たいていは先に出たほうを買ってしまうものでしょうか。

省察
ルネ・デカルト(1596-1650)著 山田弘明(1945-)訳
ちくま学芸文庫(筑摩書房) 06年3月 ¥1,050 文庫判306頁 ISBN:4480089659
●新訳!

生命理論
郡司ペギオ‐幸夫(1959-)著
哲学書房 06年3月刊 ¥4,830 46判537頁 ISBN:4886790887
●ついに合本です。第1部「生成する生命」、第2部「私の意識とは何か」。

感染爆発――鳥インフルエンザの脅威
マイク・デイヴィス(1946-)著 柴田裕之+斉藤隆央訳
紀伊國屋書店 06年3月刊 ¥1,680 46判246頁 ISBN:4314010010
■帯文より:パンデミック(世界的大流行)前夜、いま何をなすべきか。「時計の針が不気味に時を刻み、パンデミックの到来が刻一刻と近づく……。私たちは今、迫り来る本物の怪物、サイエンス・フィクションに登場するどんな怪物にも劣らず恐ろしい脅威に対して、手遅れになる前に目を覚ませるだろうか」(本書より)。
●昨年夏にアメリカで刊行された超話題作"The Monster at our Door : The Global Threat of Avian Flu"が早くも日本語で読めるようになりました。デイヴィスの訳書には『要塞都市LA』(青土社)がありますが、同じ著者だということがほとんど気づかれていないのでしょうか、店によっては人文書売場でこの『感染爆発』を全然見かけません。鳥インフルエンザの関連書は最近数が増えてきましたが、政治的観点から鋭く分析できるのはデイヴィスならでは。月刊誌『現代思想』の06年1月号(特集=災害――難民・階級・セキュリティ)でもアメリカでの台風被害をめぐるテクストやインタビューがまとめて訳されていたデイヴィス。注目度は増すばかりです。
●アメリカでは今月、デイヴィスの最新刊"Planet of Slums"がVersoから刊行され、アルンダティ・ロイなども激賞しています。この本もそのうち日本語訳が読めるようになるのではないかと思います。

病魔という悪の物語――チフスのメアリー
金森修(1954-)著
ちくまプリマー新書(筑摩書房) 06年3月刊 ¥735 新書判143頁 ISBN:4480687297
●一伝染病患者の女性メアリーが「毒を撤き散らす悪女として恐れられた」という実話をめぐる考察だそうです。大昔ではなく、前世紀初頭のこと。デイヴィスの本とセットで読みたいですね。

中国の血
ピエール・アスキ著 山本知子訳
文藝春秋 06年2月刊 ¥1,700 46判224頁 ISBN:4163679103
■帯文より:「わたしたちは見捨てられた」。中国当局に売血をすすめられ、エイズに感染した農民が治療も受けられず次々に死んでいく大惨事を描く、北南フェスティバル・メディア賞受賞作品。
●フランスの新聞『リベラシオン』紙の貴社による渾身のルポ。経済成長を続ける大国の暗部があらわになります。恐い。恐すぎるこの悲惨さ。

ハンセン病検証会議の記録――検証文化の定着を求めて
内田博文著
明石書店 06年3月刊 ¥7,350 46判572頁 ISBN:4750322946
■版元紹介文より:1996年まで約100年続いたらい予防法の下で隔離政策は、なぜ、どのように行われたのか。行政、法曹、宗教、メディア等の関わりを解明する。また被害の実態調査を行い、再発の防止を図ると同時に今も続く差別をどう解消するのか、今後への貴重な提言を行う。
●「世界人権問題叢書」の第62巻。 戦時中にハンセン病患者の女性を強制堕胎させた際の「胎児標本」114体が各地の施設にこんにちまで残っていたというショッキングなニュースを最近再びテレビなどで目にしています(TBS・ニュースアイ「ハンセン病「強制堕胎」、胎児標本の行方」)。関連記事→赤旗南日本新聞。国が犯してきた非人間的処遇を私たちはもっともっと知らねばなりません。 

イマジナリ-な領域――中絶、ポルノグラフィ、セクシュアル・ハラスメント
ドゥルシラ・コ-ネル(1950-)著 仲正昌樹監訳
御茶の水書房 06年2月刊 ¥3,990 菊判352頁 ISBN:4275004116

世俗の形成――キリスト教、イスラム、近代
タラル・アサド(1933-)著 中村圭志訳
みすず書房 06年3月刊 ¥6,510 A5判376頁 ISBN:4622071908
■版元紹介文より:世俗的近代性という、特殊に西洋的なモデルの再考を迫り、近代の権力と宗教的諸伝統の再布置を試みた、エキサイティングな書。西洋的近代化と功利的個人主義が現代の発展を判定するための基準であり、あらゆる伝統がその後に続くべき唯一の真性な軌道である、という考えの限界が論じられる。
●『宗教の系譜――キリスト教とイスラムにおける権力の根拠と訓練』(中村圭志訳、岩波書店、04年1月刊、ISBN:4000233858)に続く、日本語訳第二弾。本屋さんではサイードの隣あたりに置くのが効果的では。

1968――世界が揺れた年 (前・後)
マーク・カーランスキー(1948-)著 来住道子訳 越智道雄監修
ソニー・マガジンズ 06年3月刊 ¥2,625/2,520 46判379/312頁 ISBN:4789727742/ISBN:4789727750
■版元紹介文より:ベトナム反戦運動、公民権運動の高まりとキング牧師の暗殺、パリの「五月革命」、プラハの春……。ベトナムでは最悪の戦死者を出し、キング牧師もロバート・ケネディも暗殺され、プラハの春は踏みにじられた。英雄カストロと社会主義を選んだキューバ、メキシコシティーの大虐……。そして一年を象徴的にしめくくるかのように、年の終わりにはアポロが月に到着する。手に石を持ち、バリケードを築いた学生たちはなにを見つめていたのだろうか。
●カーランスキーの著書の翻訳には以下のものがあります。『鱈――世界を変えた魚の歴史』(飛鳥新社、1999)、『 タラの物語――世界をかえた魚』(S・D・シンドラー絵、BL出版、2004)、『「塩」の世界史――歴史を動かした、小さな粒』(扶桑社、2005)。

by urag | 2006-03-12 20:40 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(2)
2006年 03月 11日

テストステロン:ヒステリック・グラマーの兄弟ブランド

ヒステリック・グラマーがかれこれ20年近く前に、メンズ部門として「ヒステリック・グラマー・ボーイズ」というのと「テストステロン」という二つのラインを展開していたよな、というのを何の脈絡もなく思い出してネットで検索してみたら何も分からなかったです。

高校を卒業した自分は当時、ミルクボーイやヒステリック・グラマーなんぞを好んで着ていました(そんな時代もあったんです)。ヒステリック・グラマーよりハードな線を打ち出していたのがテストステロン。手ごわくて一度も挑戦できませんでした。

ぼんやりと思い出すのが、ワッフルみたいに加工した素材の白いハーフコート。立ち上げから終焉までいったいどれくらいの商品数があったのか知りませんが、タイムマシンがあったなら80年代に戻って見てみたいなあ。ノスタルジー?

懐かしさついでに書棚から引っ張り出して写真を撮りました。15年以上前のことだったように思いますが、こんな写真集を青空と白い雲がプリントされた長袖Tシャツと一緒に販売していました。思えばこういうやつの後、一連のアートブックス「HYSTERIC」を作るようになったのですね。ヒスのサイトで確認してみたら、以下のカタログ写真集は1988年のブツでした。やはり最初期のもののようです。
a0018105_133448.jpg


by urag | 2006-03-11 23:23 | 雑談 | Trackback | Comments(0)
2006年 03月 10日

作家の生原稿が流出。献呈本も売却されているかもよ。

村上春樹:直筆原稿が古書店に大量流出 編集者が無断売却」という毎日新聞の記事を読んで、あることを思い出した。この記事によれば、某「スーパー・エディター」氏はC社から作家の生原稿を自宅に持ち帰り、亡くなる前年から古書店に徐々に売却していたのだという。原稿の一部は神保町の古書店で高値がつき、すでに売れてしまったとのこと。

生原稿ではないけれど、某「スーパー・エディター」氏への著者からの献辞のある本を、同じ店かどうかわからないがやはり神保町の某有名店で、私は購入したことがある。別に献辞があるから買ったのではなく、その本が欲しかったので買ったのだった。その本屋では他にも、物故した某大作家に献呈されたとある本を購入したことがある。これもその本が欲しかったから買ったわけで、献呈本を蒐集する趣味は私にはない。

その古書店の名前を書くのはいささか躊躇われる。たぶん知っている人は知っている。献呈本を見かけたり買ったりしたことのある客が私以外にもいるのではないか。作家や物書きのもとに出入りする古書店は実際に存在するだろう。用済みの蔵書は引き取りますよと謳っている店があるくらいだから。

何にせよ、作家に無断で生原稿を売ってしまったことは同業者をひどく暗い気持ちにさせる。出版人によるこうした無断売却事件は他社においても複数存在してきたのだろうけれど、「スーパー・エディター」氏の場合は彼のキャラクターとあいまって非常に象徴的な気がする。記事には「村上さん以外にも、本人に無断で直筆原稿が売られている作家はいるとみられ」という一節がある。多くの作家と仕事をしてきた「名編集者」であるから、実際にそれは確度の高い話だろう。

もとより彼だけが問題なのではない。この業界のどこか傲慢で閉鎖的な「村の倫理」は厳しく検証されなければならない。(H)

by urag | 2006-03-10 23:11 | 雑談 | Trackback(1) | Comments(6)
2006年 03月 09日

深海で発見された新種の「雪男のカニ」の甲羅にスマイリー

a0018105_1554539.jpgスマイリーがベロ出してアッカンベーしてる!って皆んなが思ったはずだってば。

by urag | 2006-03-09 15:50 | 雑談 | Trackback(2) | Comments(0)
2006年 03月 09日

非売品の限定版ちくま文庫「ちくま文庫解説傑作集」

a0018105_12454785.jpg「例の「ちくま文庫」できました」という冊子小包が今日届きました。ははあ、アレだな、アレ、応募したやつ。ついに出来上がったのですね。創刊20周年記念の、非売品の「限定版ちくま文庫」。中味を開けてみると、「読者のみなさまへ」という挨拶状と『ちくま文庫解説傑作集』が出てきました。カバーはさすがにナシ。ぱらぱらとめくってみると栞が出てきました。限定版のための特別な栞、といったもののようには見えません。
a0018105_1250963.jpg
『傑作集』の内容ですが、37篇の「解説」が収録されています。目次は……秘密にしておいたほうがいいでしょう。筑摩書房さんのウェブサイトではこの『傑作集』のためのコーナーが開設されたそうなのですが(そう挨拶状に書いてあります)、なぜか見当たりません。今日中にはアップされるのかな? 読んだ感想を投稿してくれとのことです。(H)

by urag | 2006-03-09 12:50 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2006年 03月 08日

ドキュメンタリー映画「エドワード・サイード」(2005)

佐藤真監督による長編ドキュメンタリー映画「エドワード・サイード OUT OF PLACE」(シグロ、2005年)の試写会に行って参りました。サイードゆかりの土地をめぐり、多くの人々にインタビューした作品です。

肉親や知人、友人が語る思い出話やサイード評、そして随所に散りばめられたサイードの著書からの朗読がそれぞれ印象的です。この映画はしかしサイード追悼に終始するのではなく、イスラエル/パレスチナの現在を生きる人々の様々な横顔に迫ろうともしています。

2時間17分という長いドキュメンタリーですが、じっくりと色々なことを考えさせてくれる貴重な時間を提供しているように思います。幼いエドワードが家族と映っている8ミリフィルムが折々に引用され、この映画があたかもサイードその人の記憶の一部であるかのような印象です。バレンボイムが演奏する、サイードに捧げるシューベルトのピアノ曲が、この映画を情感豊かに締めくくります。

来たる4月29日(土)には九段会館にて完成記念上映会が開かれるそうです。サイード夫人のマリアムさんが来日し、サイードと往復書簡を交わした作家の大江健三郎さんによる講演も行われます。開場が14:30、上映が15:00からで、18:00からサイード夫人の挨拶に続いて大江さんが「《後期スタイル》という思想――サイードを全体的に読む」と題した講演を行います。前売券が3,500円、当日券は4,000円。前売券はぴあやコンビニで扱っています。

そして5月16日(火)からはアテネ・フランセ文化センターでロードショー開始。同月27日まで公開されるそうです。

さらに、この映画のシナリオ全編と、佐藤監督の製作ノート、本編でカットされたインタビューを収録した書籍『エドワード・サイード OUT OF PLACE』が4月下旬にみすず書房さんから刊行されます。46判256頁で税込2100円。

映画の翻訳監修を担当された中野真紀子さんをはじめ、多くの人々の協力のもとにこれらが作られています。日本人にとっては、サイードの息子さんのワディーさん、娘のナジュラさんの姿に接するのは初めてでしょうし、サイードの良き理解者だったバレンボイムやチョムスキー、コロンビア大学の同僚のヴィスワナサンらの登場も耳目を惹きます。

ぜひこの映画の公開と新刊の発売に併せて、書店さんでもブックフェアを開かれてみてはいかがでしょうか。なおみすず書房さんでは上記近刊のほかに、『故国喪失についての省察(1)』(大橋洋一訳、ISBN:4622072033)の刊行が予定されており、紀伊國屋書店BOOKWEBでは予約が可能ですが、発売が遅れているようです。

by urag | 2006-03-08 23:51 | 雑談 | Trackback(1) | Comments(0)
2006年 03月 07日

光線過敏症、シーズン・イン

春一番とともに、でしょうか、今日ふと気づくと右手の甲に痒みを伴うわずかな発疹が。光線過敏症(紫外線アレルギー)のシーズンが到来したようです。今年はまだまだ陽射しが弱いかも、と思っていましたが、紫外線はしっかり降り注いでいるようです。毎年だいたい三月はじめに症状が出ていますから驚くほどのものではありませんけれども。紫外線の強さのピークは五月。そうして、陽射しが弱くなる十月下旬くらいまで、一年の三分の二は紫外線対策(主に物理的な遮断)をしなければなりません。いやはや。光線過敏症の皆さん、頑張って参りましょう。(H)

by urag | 2006-03-07 21:55 | 雑談 | Trackback | Comments(0)
2006年 03月 06日

小さい本、大きい本

文庫本より小さいサイズの本とか、A5判や菊判よりもっと大きい本って好きなんですよ。とは言っても限度はあって、豆本とか、抱えきれないくらいにデカくて重い本になるとさほど執着がなくなるんですけれども。『毛主席語録』のようなポケットに入るくらいの真っ赤な小さい本とか、『日夏耿之介全集』(河出書房新社)のような存在感のある大判の函入本とかが好きです。

文庫本の小ささは、自分にとっては中途半端なのです。バッグには入れやすいけれども、ジーンズのポケットにしまうのはちょっと無理な時もある。46判やA5判の大きさは、ありきたりすぎるのです。B5以上であればある種の荘厳さが醸し出されてくる。

「この著者でこういう大きな本を作りたかったんだ」というのが夢に出てきたことがあって、眼が醒めて寂しいような、良いヒントをもらったような、そんなこともありました。また実際に、別の著者のとある本を「毛語録」のように小さくする企画を立てたり。いずれもまだ果たせていませんがいつの日か。(H)

by urag | 2006-03-06 23:30 | 雑談 | Trackback | Comments(0)