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カテゴリ:販売情報( 309 )


2018年 12月 17日

ナツメ書店(福岡)さんで弊社本を扱っていただいています

福岡のナツメ書店さんではながらく弊社刊のガシェ『いまだない世界を求めて』と、ドアノー『不完全なレンズで』を販売していただいています。特定の本を幾度となく補充して平積みでじっくり売ってくださるブレないスタンスには驚嘆するばかりです。現在の店舗は築100年の元時計店を改装したもので、カフェを併設。JR香椎線「西戸崎駅」より徒歩5分です。

ナツメ書店さんは一般社団法人リノベーションまちづくりセンターの書店事業として2014年12月に北九州市小倉北区魚町3-3-12 中屋ビル1F-4に所在する店舗6坪で書籍販売をスタートし、その後昨春(2017年3月末)に閉店。昨秋(2017年10月)より福岡市東区西戸崎1-6-21に移転しリニューアルオープンされました。現在は個人経営のブックカフェです。

お近くへお越しの折はどうぞお立ち寄りください。

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by urag | 2018-12-17 10:46 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 10月 19日

新規開店情報:月曜社の本を置いてくださる予定の本屋さん

客注の電算短冊での発注のみで新規店舗の案内状が来ないという「一方的発注」がお得意の、蔦屋ブランド。島忠のフランチャイズによる「TSUTAYA BOOKSTORE新山下店(仮)」分と思しい日販帳合の電算客注短冊が届きました。いずれも「写真/日本の写真家」分野でのご発注。新規店舗の概要書や挨拶状は今回もなし。過去に幾度となく日販の営業担当には「これでは困る」と申し入れてきたものの、改善されず、半ば諦めています。

「流通ニュース」2018年8月29日付記事「島忠/TSUTAYAフランチャイズ加盟、横浜にブック&カフェ導入」によれば、「TSUTAYA BOOKSTORE新山下店(仮)」は今冬リニューアルされる「ホームズ新山下店」(神奈川県横浜市中区新山下2-12-34)内に、カフェ「「WIRED KITCHEN with フタバフルーツパーラー」を併設して開店予定。「コーヒーや食事と旬の果物をふんだんに使ったパフェ、サンドウィッチなどを楽しみながら、購入前の本をゆったりと読める」とのことで、購入前に飲食しながら座り読みすることを宣伝するという、出版社の心配をガン無視の手法は、まったく改めるおつもりはない様子。利用客の善意に全面的に頼るような大甘なやり方には限界を感じます。お付き合いしなければならない理由はないですし、実際のところこれは「客注」ではないので、今後こうした不躾すぎる一方的発注に応えるべきかどうかは考えものです。

また、日販からは「江別蔦屋書店」の発注短冊も届きました。これも概要書や挨拶状はなし。いずれも「客注」扱いで「海外文芸/海外小説」分野でのご発注。同店のウェブサイトによれば11月開店予定とのことです。ウェブサイトに掲出されている2018年9月21日時点でのニュースリリースでは、今夏開業予定でした。曰く「株式会社北海道TSUTAYA(本社:北海道札幌市、代表取締役社長・梅谷知宏)は、パッシブホーム株式会社(本社:北海道札幌市、代表取締役社長・川多弘也)と合弁会社であるアイビーデザイン株式会社を〔2017年7月18日に〕設立し、2018年夏に「江別 蔦屋書店」(企画・運営:アイビーデザイン株式会社、代表梅谷知宏)を開業いたします」と。

ショップガイドによれば、江別蔦屋書店は「"田園都市スローライフ"をコンセプトに〈食〉〈知〉〈暮らし〉の3棟からなるライフスタイル提案型の大型複合書店」であり、文具や雑貨も扱うと。併設されるのは、カフェ「スターバックスコーヒー」、輸入玩具店「ボーネルンド」、フラワーショップカフェ「Flower Space Gravel / caffe vanilla」、輸入食品店「カルディコーヒーファーム」、ベーカリー「ODD BAKERY」、インテリア雑貨店「METROCS札幌」のほか、飲食店としてイタリアンレストラン「アランチーノ」、カレー「clock」、ジェラート「円山ジェラート」、担々麺「175° DENO」、おはぎ「増田おはぎ」、点心「(オガコーポーレーションの新業態)」、おむすび「Hakodate Omusubi 函太郎」、お茶「USAGIYA」、ハンバーガー「BETWEEN THE BREAD」、燻製「ベーコン専門店 Une cled Oz (ウェ二クレード オズ)」と、確かに〈食〉に力を入れているようです。

新しいことに挑戦しようという姿勢は素晴らしいと思います。ただ、出版社への依頼の仕方がちょっと雑過ぎやしませんか。開店後の本の扱い方まで雑にならないかどうか、先が思いやられます。情報開示に慎重であるとしても、雑であっていい理由にはなりません。CCCとフランチャイジーは、もし今後も店舗を増やしたいなら、業態パッケージを売り買いするだけでなく、出版社へのアプローチを見直すべきですし、書店員の育成やブックカフェの適切な利用ルールの周知に、遅まきながらでも力を入れるべきです。箱物行政じゃあるまいし、人間的内実が伴わないままに店舗を増やしても未来は開かれないでしょう。

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by urag | 2018-10-19 15:36 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 08月 16日

月曜社・シリーズ「叢書・エクリチュールの冒険」既刊書一覧

本日8月16日、マラルメ『詩集』の新刊配本分を取次に搬入いたしました。書店さんでの店頭発売開始はおおよそ20日(月)以降となります。「叢書・エクリチュールの冒険」の第11回配本です。先日告知を開始しましたが、丸善京都本店、東京堂書店神田神保町店、フランス図書には、初回配本分にマラルメの名刺のレプリカが付属します。なお、次回の第12回配本は8月20日取次搬入予定の『来るべき種族』です。書店さんでの店頭発売開始はおおよろ23日(木)以降の予定です。

◎叢書「エクリチュールの冒険」既刊書
1)2007年09月:『書物の不在〔初版朱色本〕』モーリス・ブランショ著、中山元訳、本体2500円、800部限定[完売]
1-2)2009年02月『書物の不在〔第二版鉄色本〕』モーリス・ブランショ著、中山元訳、本体2500円、1000部限定[完売]
2)2012年02月『いまだない世界を求めて』ロドルフ・ガシェ著、吉国浩哉訳、本体3000円、版元在庫有
3)2012年08月『到来する共同体〔初版黄色本〕』ジョルジョ・アガンベン著、上村忠男訳、本体1800円、完売
3-2)2015年02月『到来する共同体〔新装版白色本〕』ジョルジョ・アガンベン著、上村忠男訳、本体1800円、版元在庫有
4)2012年09月『盲目と洞察』ポール・ド・マン著、宮崎裕助/木内久美子訳、本体3200円、版元在庫有
5)2013年08月『労働者』エルンスト・ユンガー著、川合全弘訳、本体2800円、版元在庫有
6)2013年12月『翻訳について』ジョン・サリス著、西山達也訳、本体3,400円、版元在庫有
7)2014年06月『デリダと文学』ニコラス・ロイル著、中井亜佐子/吉田裕訳、本体2,800円、版元在庫有
8)2014年12月『謎の男トマ 一九四一年初版』モーリス・ブランショ著、門間広明訳、本体2,800円、品切
9)2015年04月『ドラマ』フィリップ・ソレルス著、岩崎力訳、本体2,400円、版元在庫有
10)2018年01月『生のなかば』ヴィンフリート・メニングハウス著、竹峰義和訳、本体2,500円、版元在庫有
11)2018年08月『詩集』ステファヌ・マラルメ著、柏倉康夫訳、本体2,200円、版元在庫有
12)2018年08月『来るべき種族』エドワード・ブルワー=リットン著、小澤正人訳、本体2,400円、版元在庫有

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このシリーズは1冊ごとに造本が異なりますし、ジャンルもバラバラなので、書店さんの店頭でまとめて置かれることはおそらくないと思われます。また、完売や品切があるため、全部を揃いで購読されている方はさほど多くはないかも、とも想像します。並べて写真を撮ったのは初めてですが、帯があるのは『生のなかば』と『来るべき種族』だけですね。今後もまだまだ色々と刊行予定があります。

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by urag | 2018-08-16 16:18 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 08月 10日

ブルワー=リットン『来るべき種族』取次搬入日決定

エドワード・ブルワー=リットン『来るべき種族』(小澤正人訳)の取次搬入日が決定しました。日販、大阪屋栗田、トーハン、いずれも8月20日(月)搬入です。書店さんの店頭での販売開始はおおよそ、8月22日以降、順次開始となると思われます。どの書店さんで扱いがあるかについては、電話、FAX、Eメール、ツイッターなどでお気軽にお尋ねください。地域を指定していただければお答えいたします。

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by urag | 2018-08-10 18:26 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 08月 09日

マラルメ『詩集』取次搬入日とノベルティについて

ステファヌ・マラルメ『詩集』(柏倉康夫訳)の取次搬入日が決定しました。日販、大阪屋栗田、トーハン、いずれも8月16日(木)です。書店さんの店頭ではおおよそ8月20日(月)以降に並び始める予定です。なお、弊社ツイッターで告知していたノベルティ(購入特典)の、マラルメの名刺のレプリカですが、以下の書店様で『詩集』をご購入いただいたお客様にお配りする予定です。数に限りがございますので、配付終了の場合はご了承ください。

丸善京都本店 文芸書売場(京都市中京区河原町通三条下る山崎町251 電話075-253-1599)
東京堂書店神田神保町店 文芸書売場(千代田区神田神保町1-17 電話03-3291-5181)
フランス図書(新宿区新宿1-11-15 電話03-3226-9011)
三省堂書店神保町本店 文芸書売場(千代田区神田神保町1-1 電話03-3233-3312)【8月28日追加店舗】

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by urag | 2018-08-09 17:23 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 07月 05日

ブックフェア「『エコラリアス』刊行記念フェア」@東京堂書店神田神保町店

ダニエル・ヘラー=ローゼン『エコラリアス』(関口涼子訳、みすず書房、2018年6月)の刊行記念ブックフェアが東京堂書店神田神保町店の3F哲学思想書コーナーで来月(2018年8月)末まで開催中です。弊社本ではアガンベン『アウシュヴィッツの残りのもの』、同『思考の潜勢力』、星野太『崇高の修辞学』、岡田温司『アガンベンの身振り』が並んでいます。店頭ではみすず書房さんが制作された冊子「ダニエル・ヘラー=ローゼンとは何者か?――『エコラリアス』読書案内&ブックリスト」が無料配布されています。同冊子には、星野太さんが「新たな文献学――アガンベンとヘラー=ローゼン」という文章を寄稿しておられます。星野太さんは同フェアの選書協力にも尽力されたと伺っています。


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by urag | 2018-07-05 15:04 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 06月 28日

ブックフェア&イベント@紀伊國屋書店新宿本店:ファム・コン・ティエン『深淵の沈黙』

弊社刊『ブランショ政治論集』や『間章著作集(Ⅰ)時代の未明から来たるべきものへ』を出品させていただいているブックフェアをご紹介します。

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◎ブックフェア「いまだ夜深き時代、『深淵の沈黙』を読む」野平宗弘選

会期:2018年6月13日(水)~7月上旬
場所:紀伊國屋書店新宿本店【3階人文】I-28棚
内容:戦争時代の反抗者、ファム・コン・ティエンの初邦訳であり、そして年間ベスト級の衝撃作『深淵の沈黙』。訳者の野平宗弘さんによる選書フェアで、野平さん執筆の1万字におよぶ解説冊子も無料配布。

◎トークイベント「「ベトナムのランボオ」ファム・コン・ティエンの破壊思想と叛逆の人生」野平宗弘さん×真島一郞さん

日時:2018年7月5日(木)19:00開演
会場:紀伊國屋書店新宿本店9階イベントスペース
料金:500円
受付:先着50名様、電話予約受付03-3354-0131(新宿本店代表番号:10:00~21:00)

内容:1960年代のベトナム戦争のさなか、南ベトナムの文壇に現れて以降、過激な言動、ハチャメチャな生き方で話題をさらい、良識ある大人たちからは煙たがられたものの、悩める若者の代弁者として圧倒的な支持を受けていた、詩人にして思想家のファム・コン・ティエン。ヘンリー・ミラーからは早熟のフランス詩人A.ランボオの生まれ変わりとも評された、その生き方、言動、思想は、時代が変わっても、異なる地域においてであっても、鋭敏な若者たちの感性を挑発し続けてやむことはない。本トークイベントでは、社会人類学者の真島一郞さんと、『深淵の沈黙』(1967年刊)の世界初の訳書を上梓した野平宗弘さんの二氏が登壇し、「世界の夜」の時代にあってなお己を貫き生きたティエンの人生と、本書で展開された思想を中心に紹介しながら、今なお失せないその魅力と思想的可能性に迫る。講演終了後、サイン会を行います。書籍は会場で販売いたします。

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by urag | 2018-06-28 15:02 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 06月 26日

本日取次搬入:岡田温司『アガンベンの身振り』、シリーズ「哲学への扉」第二弾

シリーズ「哲学への扉」第二弾となる、岡田温司さんの『アガンベンの身振り』は、日販、トーハン、大阪屋栗田、ともに本日6月26日搬入です。書店さんには明日以降、順次配本となります。店頭発売開始は今週後半以降かと思われます。取扱書店については、当ブログコメント欄、Eメール、電話、FAX、ツイッター等でお問い合わせください。地域を限定していただければお答えします。
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by urag | 2018-06-26 11:58 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 05月 08日

新規開店情報:月曜社の本を置いてくださる本屋さん

2018年4月27日(金)オープン
フタバ図書ジ・アウトレット広島店:BOOK450坪、文具60坪、カフェ70坪、ゲーム50坪、セル50坪、カープグッズ他(レジ・バックヤード含め)120坪
広島県市佐伯区石内東4-1-1 THE OUTLETS HIROSHIMA 1F

日販帳合。弊社へのご注文は、芸術書の主要銘柄。株式会社フタバ図書の代表取締役社長、世良與志雄さんの挨拶状では「ライフスタイルを提案する「見つかる・育てる・感じる 広島エンタテイメント」をコンセプトに、書店を中心に文具・CD/DVD、ゲーム、タリーズ(カフェ)を併設し、今までにない本との出会いを楽しんでいただける洗練された品揃えで、より多くのお客様に喜んでいただく所存」とのことです。営業時間は10:00~20:00。

「THE OUTLETS HIROSHIMA(ジ・アウトレット・ヒロシマ)」のウェブサイト下の店舗ページにある紹介文「フタバ図書の新しいカタチ-ジアウトレット広島店-」では「フタバ図書が目指すのは書店の新しい形です。情報発信の最先端として人々の新たな発見・機会の場となり、地域・人・文化を育む、そんな存在であり続けたいと思っています。本を中心にCD、DVD、ゲーム、文具などさまざまなエンタテインメントを組み合わせつつ、タリーズコーヒーも併設し、くつろぎの空間もご提供いたします。コンセプトは「見つかる・育てる・感じる 広島エンタテインメント」。従来の形にとらわれない柔軟な発想で、「広島にフタバ図書がある意味」を感じていただける複合書店として進化を続けて参ります」とも書かれています。

入居先の複合施設「THE OUTLETS HIROSHIMA」は、日販広島支店の支店長、岡田充弘さんの挨拶状を参照すると、「本格アウトレット×エンターテインメント×地域との出会い」をコンセプトに国内外の人気のブランドショップが集積したアウトレットフロアと、瀬戸内・広島の食文化やライフスタイルを体感できる「食」や、シネマ・アクティビティーなど体感型の「遊び」のコンテンツが充実したフロアから成る、賑わいあふれる“地域創生型商業施設”だそうで、全国に先駆けた「THE OUTLETS」第1号店なのだとか。

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前回、当ブログで新規開店情報を発信したのは昨年9月でした。弊社のような小零細の専門書版元に開店分の発注があることはさほど多くはなく、新規店のオープンにも波があります。一方で、閉店情報は継続的に耳に入ってきます。正確に言えば、閉店前に知るのは返品依頼がある時がほとんどで、たいていは事後的に気づくものなのですが。

09月24日:書原仙川店(トーハン帳合)
11月26日:旭屋書店イオン宮崎店(トーハン帳合)
02月20日:幸福書房南口〔代々木上原〕店(トーハン帳合)
02月28日:ブックファースト京都店(トーハン帳合)
02月28日:ジュンク堂書店梅田ヒルトンプラザ店(大阪屋栗田帳合)
03月21日:ジュンク堂書店松戸伊勢丹店(大阪屋栗田帳合)
03月31日:あおい書店川崎駅前店(トーハン帳合)
04月26日:山下書店渋谷南口店(トーハン帳合)
05月20日:新星堂カルチェ5柏店(日販帳合)※書籍売場のみ閉店、CD売場は継続。
06月25日:青山ブックセンター六本木店(日販帳合)

あおい書店川崎駅前店の閉店をめぐっては、「yamak's diary」2017年3月11日付エントリー「あおい書店 閉店とリアル大型書店の価値」を興味深く拝読しました。特に次のくだり。

「今リアル大型書店に将来性は全く期待されていません。もちろん自分もAmazonは利用しますし、電子書籍も買います。ただ自分にとってはリアル大型書店でしかない価値はいまだに大きい。/Web書店は買うものが明確に決まっているときはいいのですが、なんとなくその分野の本を調べたいときに一覧性が悪いです。物理的な書棚の背表紙の情報量に対し、ディスプレイの情報量は少なすぎる。〔…〕Amazon時代のリアル書店の方向性として、店主のセレクトショップ的な方向が注目されたりしています。でも自分はそれには全く興味ないですね。店主とのコミュニケーションにも全く興味がないです。/リアル大型書店には自分にとってはまだ大きな価値がある。ただその価値は多くの人にとってはなくなってきているのは事実だと思います。そこをなんとかする案が自分にあるかというと思いつかないです」。

リアル大型書店にはまだ大きな価値がある、という言葉に励まされる業界人は多いと思います。私も同感です(ちなみに私は「店主のセレクトショップ」も、センスの良い品揃えならたちまち好きになります)。紙の本を作る出版社と、紙の本を売る書店が「あってもいい」と思って下さる方がいるならば、とても嬉しいですし、人の目を気にせずに本をゆっくり選べる大書店がまだ望まれているなら、なおさら業界人はそのことを意識すべきです。ブログ主さんが書いているように、「その価値は多くの人にとってはなくなってきている」のかもしれないのですから。

書店さんの現在形は上記の新規店情報で見た通り「複合書店」です。もうしばらくは様々な複合形態が模索され続けるでしょうし、書店以外の小売店が書籍売場を新設する形態も引き続き追求されるだろうと思われます。そして「ポスト複合化」の鍵のひとつが、町の本屋さんの復活としての小規模セレクトショップにあることはおそらく間違いありません。昨今ではセレクトショップというと、VMD優先型の美的な複合店が思い浮かびますが、前述の「町の本屋さんの復活としての小規模セレクトショップ」というのはそれとは異なり、パターン配本に頼らず選書できる書店員さんがいて、地域に密着しつつ、書棚の手入れを怠らないような、小規模な本屋さんのことであって、チェーン店が展開している複合書店とは基本的に別物です。出版業界にとって大きな問題なのは、セレクト型の複合店にせよ大型店にせよ、人材不足が進行していることです。経験者をリストラして、より賃金の安い未経験者でも運営できるような店づくりが進んでいる現実がその背景にあります。結局のところ、書店員というのは未経験者でも簡単にこなせる職種とは言い難く、人材を失えば運営はままなりません。このことは「書店」を「出版社」と置き換えても同様のことが言えます。そうした事実――書店や出版社の仕事がプロフェッショナルな職能であること――がちゃんと認識されていないどころか、軽視されている気さえします。

最近では退職した書店経験者や版元経験者はますます業界外に移る傾向が強まっているように感じます。経験者を大切にしない業界はどんな職種であれ、衰退を避けられないだろうというのが私の意見です。出版業界にとって重要な課題は、経験者を大切にしうるほどの収益をいかに上げるかということです。今後、製造(出版社)と販売(書店)は利益分配をめぐっていっそう緊密に連携しなければならないでしょうし、それは相互の買収というかたちも当然含むことになるでしょう。そうした再編劇はすでに始まっています。

大型書店の衰退がどういった未来を招来するかについては語るべきことが多いのですが、いったんここで筆を擱きます。ここから先は昨年11月、第29回まで書いてその後中断ている「メモ」の続きを書くことになるからです。あれ以降、つまりここ半年間に、様々な出来事が業界を襲っており、注目すべき事案は多いです。しかし、今はそれを書き留めている時間すらもどかしいほどの変化が進行しています。出版業界の誰もが、とまでは言わないにしても大多数が、自分がまず死なないようにその日を精一杯生きるしかないような、立ち止まって考えているいとますら許されないような、そうした切迫した危機のさなかにいるのではないでしょうか。私たちは崩壊過程に直面しています。そしてその崩壊の中から、新しい樹々を育てなければならないのです。これは絶望の態度でも単純な盲目でもありません。終末でも革命でもない、二者択一ではないいばらの道。

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by urag | 2018-05-08 19:44 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 03月 30日

取次搬入日決定及び書影公開:ナンシー『ミューズたち』

ジャン=リュック・ナンシーの『ミューズたち』の取次搬入日が決定しました。日販、大阪屋栗田、トーハン、いずれも4月5日(木)です。ネットかリアルかを問わず、書店さんでの扱いは6日以降に、順次発売開始となるかと思われます。書影も公開いたします。46判より左右が短い、縦長のスリムな造本です。

シリーズ「芸術論叢書」
1)イヴ=アラン・ボワ/ロザリンド・クラウス『アンフォルム――無形なものの事典』
2)リピット水田堯『原子の光(影の光学)』
3)ベルント・シュティーグラー『写真の映像――写真をめぐる隠喩のアルバム』
4)ジョルジュ・バタイユ『マネ』
5)ジャン=リュック・ナンシー『ミューズたち』

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by urag | 2018-03-30 17:11 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)