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2021年 12月 31日

月曜社最新情報まとめ(ブログの最新エントリーは当記事の次からです)

◆公式ウェブサイト・オリジナルコンテンツ
◎2011年6月28日~:ルソー「化学教程」翻訳プロジェクト。

◆最新刊(書籍の発売日は、取次への搬入日であり、書店店頭発売日ではありません)
◎2020年10月2日発売:『多様体2 総特集:ジャン=リュック・ナンシー』本体3,200円。
◎2020年8月12日発売:ジャック・デリダ『スクリッブル 付:パトリック・トール「形象変化」』本体2,200円、叢書エクリチュールの冒険、第17回配本。
◎2020年6月23日発売:中井亜佐子『〈わたしたち〉の到来』本体2,000円、シリーズ〈哲学への扉〉、第7回配本。
 巽孝之氏短評(「図書新聞」2020年7月25日号、「2020年上半期読書アンケート」)
◎2020年4月30日発売:クレア・ビショップ『ラディカル・ミュゼオロジー』本体2,000円。
◎2020年4月24日発売:『表象14:アポカリプスの表象/表象のアポカリプス』本体2,000円。
◎2020年3月20日発売:井岡詩子『ジョルジュ・バタイユにおける芸術と「幼年期」』本体3,500円、シリーズ・古典転生、第22回配本(本巻21)。
 古永真一氏書評「「バタイユ流芸術擁護論をさらに推し進める――ヘーゲル的な価値観に抗するバタイユの野心的な世界観をあらためて浮き彫りに」(「図書新聞」2020年7月11日号、特集「ポストコロナ時代を透視する思想」欄)
 安原伸一朗氏書評「長きにわたる思索を俯瞰する試み――初期の『ドキュマン』から最晩年の『エロスの涙』まで」(「週刊読書人」2020年8月14日号)
◎2020年3月17日発売:エルンスト・ユンガー『エウメスヴィル』本体3,500円、叢書エクリチュールの冒険、第16回配本。
 前田良三氏書評「文明社会の生態系を知り尽くした老いた「マタギ」の手になる「SF小説」――語りのなかに夥しい数の歴史上の人名や出来事への言及を織り込む」(「図書新聞」2020年06月20日号)
◎2020年3月2日発売:土橋茂樹編『存在論の再検討』本体4,500円、シリーズ・古典転生、第21回配本(本巻20)。
◎2020年2月6日発売:『西野達完全ガイドブック』本体2,700円。
◎2020年1月22日発売:ロドルフ・ガシェ『脱構築の力』本体2,700円、叢書エクリチュールの冒険、第15回配本。
 星野太氏書評(「artscapeレビュー」2020年2月11日付
 岩野卓司氏書評「デリダの思想を継承するために――「脱構築」から解放し、その本質をつかむ」(「週刊読書人」2020年4月3日号)
◎2020年1月17日発売:秋元康隆『意志の倫理学』本体2,100円、シリーズ〈哲学への扉〉、第6回配本。
◎2019年12月24日発売:ジュディス・バトラー『新版 権力の心的な生』本体3,200円。
◎2019年12月5日発売:『森山大道写真集成(3)写真よさようなら』本体7,500円。
◎2019年11月29日発売:榊貴美作品集『KIMI SAKAKI twinkle』本体2,000円。
◎2019年11月13日発売:カール・ヤスパース『ニーチェ』本体8,400円、シリーズ・古典転生、第20回配本(本巻19)。
 山下真氏書評「全体主義による簒奪からニーチェを取り返す、秘かな思想的抵抗――誰もが自由にニーチェに向き合い、交わりを遂行し得る多源性の空間としてニーチェを現前させる〈メタ・ニーチェ論〉」(「図書新聞」2020年2月22日号書評特集「さらなる現代思想の大海へーー新しい思想史の海図をえがくための三冊」)
◎2019年11月1日発売:ラシード・ブージェドラ『ジブラルタルの征服』本体3,000円、叢書・エクリチュールの冒険、第14回配本。
 福田育弘氏書評「極小の物語による極大の主観性――現実とはなにかをわたしたちに考えさせる力を持っている作品」(「図書新聞」2020年1月25日号)
 福嶋伸洋氏書評「救済の隘路を探す〈歴史〉の営み――独立戦争時のアルジェリアを舞台に、奇妙なまでの堂々巡りが展開される螺旋の物語」(「週刊読書人」2020年2月14日号)

◆重版情報
◎2019年5月10日:甲斐義明編訳『写真の理論』2刷。
◎2019年7月26日:ロザリンド・E・クラウス『視覚的無意識』2刷。
◎2019年9月4日:久保明教『ブルーノ・ラトゥールの取説』2刷。
◎2019年10月10日:森山大道『犬と網タイツ』3刷。
◎2020年1月10日:久保明教『ブルーノ・ラトゥールの取説』3刷。

◆販売情報(重版・品切・サイン本、等々)
◎品切重版検討中:『ミクロコスモス第1集』2刷、ユンガー『パリ日記』2刷、ギルロイ『ブラック・アトランティック』4刷、ブルワー=リットン『来るべき種族』。
◎品切重版未定:『舞台芸術05』『舞台芸術08』『表象01』『表象02』『表象03』『表象04』『表象05』『表象08』『表象09』『表象12』、毛利嘉孝『文化=政治』、クリフォード『ルーツ』、スピヴァク『ポストコロニアル理性批判』、ハーマッハー『他自律』、ブレイエ『初期ストア哲学における非物体的なものの理論』、バトラー『自分自身を説明すること』、クラウス+ボワ『アンフォルム』、ブランショ『書物の不在 初版朱色本』『書物の不在 第二版鉄色本』『謎の男トマ 初版本』、片山廣子『燈火節:随筆小説集成』『新編燈火節』、竹内てるよ『静かなる夜明け』、高柳昌行『汎音楽論集』、大里俊晴『マイナー音楽のために』『ガセネタの荒野』、大竹伸朗『ネオンと絵具箱』、森山大道写真集『新宿』『新宿+』『大阪+』『オン・ザ・ロード』『にっぽん劇場』『何かへの旅』『モノクローム』、森山大道フォトボックス『NOVEMBRE』、中平卓馬『都市 風景 図鑑』、やなぎみわ作品集『WHITE CASKET』、川田喜久治写真集『地図』、遠藤水城編『曽根裕|Perfect Moment』、『猪瀬光全作品』、佐野方美写真集『SLASH』、熊木裕高写真集『吠えない犬』、瀬戸正人写真集『picnic』、菱田雄介写真集『ある日、』。※書店からの返品で在庫がまれに生じる場合があります。直接、弊社までお電話かメールなどでお尋ね下さい。

◆出版=書店業界情報:リンクまとめ
◎業界紙系:「新文化 ニュースフラッシュ」「文化通信
◎一般紙系:Yahoo!ニュース「出版業界」「電子書籍」「アマゾン
◎話題系:フレッシュアイニュース「出版不況」「電子書籍」「書店経営
◎新刊書店系:日書連 全国書店新聞
◎雑談&裏話:5ちゃんねる 一般書籍

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# by urag | 2021-12-31 23:59 | ご挨拶 | Comments(21)
2020年 10月 18日

注目新刊:コメニウス『パンソフィア――普遍的知恵を求めて』東信堂、ほか

注目新刊:コメニウス『パンソフィア――普遍的知恵を求めて』東信堂、ほか_a0018105_01450645.jpg

パンソフィア――普遍的知恵を求めて』J・A・コメニウス著、太田光一訳、東信堂、2020年9月、本体6,400円、A5判上製640頁、ISBN978-4-7989-1650-7
原典完訳 アヴェスタ――ゾロアスター教の聖典』野田恵剛訳、国書刊行会、2020年9月、本体8,800円、菊判函入648頁、ISBN978-4-336-06382-3

★『パンソフィア』はシリーズ「コメニウス セレクション」の第4回配本で、コメニウスの遺稿『人間に関わる事柄の改善についての総合的熟議』全7部の中でもっとも分量が多く中核的な論考となっている第3部を抄訳したもの。凡例および訳者はしがきによれば原著は長大であるため「所々省略して訳した箇所があ」り、「全体の40%ほど」を訳出したとのこと。それでも本文だけで560ページ以上あります。帯文に曰く「やまぬ戦乱から平和を求め、そのための人類共有の普遍的知恵=学問・知識の体系化を目指した」著作と。パンソフィアは従来では汎知学とも訳されましたが、本訳書ではそのままカタカナで表記されています。その意味は「普遍的知恵」であり、可能界、原型界、天使界、物質界、技術界、道徳界、霊魂界、永遠界、の8段階に分けて解説されています。

★「世界の対立を有効に除去するための何らかの治療薬が必要です。文字の時代以来、麻痺するほどに多種多様な憶測で対立しており、そのためにとうとう私たちは、何も読まない、何も信じないと恐れるほどに混乱させられています。憶測(思いつき、論争、反論など)がはびこるのに対して閂がかけられ、憶測が衝突する混乱や至る所で出会う誤りの多岐道から解放されて、けっして荒野に引き込まれることのない単一の開かれた、真理の王道へと進みださればなりません」(30~31頁)。「一冊ですべてを含んでいるような総合的な書物を作成する」(34頁)ことを目指したコメニウスによる知の体系的探究と情熱は、今こそ現代人が触れるべきものではないかと感じます。

★『人間に関わる事柄の改善についての総合的熟議』全7部のうち、序文、第1部「パンエゲルシア(普遍的覚醒)」、第2部「パンアウギア(普遍的光)」は、『覚醒から光へ――学問、宗教、政治の改善』として2016年に、第4部「パンパイデイア(普遍的教育)」は『パンパイデアイア――生涯にわたる教育の改善』は2015年に、それぞれ訳書が刊行されています。次回作として、世界会議の提案を謳う第6部「パンオルトシア〔普遍的改革〕」の訳書が出版予定とのことです。

★『原典完訳 アヴェスタ』は帯文に曰く「ゾロアスター教の聖典をアヴェスタ語原文から全訳」したもの。2段組で600頁を超える大冊です。既訳では、全訳だけれど重訳(木村鷹太郎訳『アヹスタ経』上下巻、世界聖典全集刊行会、1920~21年;改造社、1930年)だったり、原典からの訳だが抄訳(伊藤義教訳「アヴェスター」、『世界古典文学全集3』所収、筑摩書房、1967年;『アヴェスター』ちくま学芸文庫、2012年)だったりしたので、全訳は実に意義深い偉業です。白を基調とした化粧函に、レインボー箔が美しい書籍本体で、さすが国書刊行会さんらしい、愛書家への贈物だと感銘を覚えました。

★このほか最近では以下の新刊との出会いがありました。

99%のためのフェミニズム宣言』シンジア・アルッザ/ティティ・バタチャーリャ/ナンシー・フレイザー著、惠愛由訳、菊地夏野解説、人文書院、2020年10月、本体2,400円、4-6判上製170頁、ISBN978-4-409-24135-6
その場に居合わせる思考――言語と道徳をめぐるアドルノ』守博紀著、法政大学出版局、2020年10月、本体5,400円、A5判上製416頁、ISBN978-4-588-15110-1
絵画の力学』沢山遼著、書肆侃侃房、2020年10月、本体2,700円、A5判上製408頁、ISBN978-4-86385-422-2
石元泰博 生誕100年』東京都歴史文化財団ほか編、平凡社、2020年10月、本体3,300円、B5判上製304頁、ISBN978-4-582-20720-0

★『99%のためのフェミニズム宣言』はまもなく発売。『Feminism for the 99%: A Manifesto』(Verso, 2019)の訳書。すでに25か国で翻訳されているとのこと。全人口の1%にすぎない富裕層や支配階級に進出することによって男女平等を目指す「企業フェミニズム(corporate feminism)」ではなく、その他大勢である99%の人々のためのフェミニズムを説く、宣言の書です。フレイザー(Nancy Fraser, 1947-)はすでに日本でも訳書が複数ある政治哲学者として知られていますが、共著者のアルッザ(Cinzia Arruzza, 1976-)はイタリア出身でフレイザーと同じくニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチで教鞭を執る哲学者で、バタチャーリャ(Tithi Bhattacharya, 1971-)はパーデュー大学で教える、南アジア史を専門とするマルクス主義系フェミニストです。

★「私たちはリベラル・フェミニズムと金融資本の癒着を断ち切ることを決意し、別のフェミニズムを提唱した。それが、99%のためのフェミニズムである。/このプロジェクトに着手したのは、2017年のアメリカ合衆国の女性たちが起こしたストライキ運動においてともに協力しあったあとのことだった。それより前から、私たちはそれぞれが資本主義とジェンダー的な抑圧の関係について書き続けていた」(115頁)。「99%のためのフェミニズムは反資本主義をうたう不断のフェミニズムである――平等を勝ち取らないかぎり同等では満足せず、公正を勝ち取らないかぎり空虚な法的権利には満足せず、個人の自由がすべての人々の自由と共にあることが確証されない限り、私たちは決して既存の民主主義には満足しない」(152頁)。

★『その場に居合わせる思考』は、2019年に一橋大学大学院言語社会研究科に提出された博士論文「アドルノにおける言語・自由・道徳――哲学的著作と音楽論の横断的読解を通して」を改訂・改題したもの。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。「本書の目的は、アドルノの言語哲学および実践哲学にかかわるアイディアを再構成することである。言語哲学と実践哲学という両領域は単に並列的に考察される。その核心を要約すれば、《ある対象が存在する特定の場所に居合わせその対象の来歴を語ること》の重要性を強調する、ということである」(3頁)。著者の守博紀(もり・ひろのり)さんは現在、高崎経済大学非常勤講師、一橋大学大学院言語社会研究科博士研究員。本書が初めての単独著です。

★『絵画の力学』は、2009年から2020年にかけて各媒体で発表されてきた14本の論考に書き下ろし1本(第12章「火星から見られる彫刻」)と序とあとがきを加え、1冊としたもの。「作品とは、絡み合う力の束であり、力の分布である〔…〕。芸術を経験することは、振動する差異と諸力のただなかに巻き込まれることだ。芸術の思考=批評はそこから開始される。本書は、そのような、絡み合いせめぎ合う諸力の束としての芸術作品の分析を試みる。/俎上に載せられるのは、絵画、彫刻、批評など、いずれも近現代の芸術動向と深く関わる対象群だ」(4~5頁)。著者の沢山遼(さわやま・りょう:1982-)さんは美術批評家。本書が初めての単独著です。

★岡﨑乾二郎さんは本書に「これが批評の本来あるべき姿だ。この真摯な純度を見よ!」と賛辞を送られています。なお、本書の刊行を記念して、恵比寿のNADiff a/p/a/r/tにて沢山さんによる選書フェアが行なわれています。2020年11月23日(月)まで。

★『石元泰博 生誕100年』は、東京都写真美術館、東京オペラシティアートギャラリーで開催中の、写真家・石元泰博(いしもと・やすひろ:1921-)さんの大規模回顧展の公式図録。「広範囲にわたる石元泰博の作品を15のセクションにカテゴライズし、セクションごとに年代順を基本に掲載しました。また。プレートパートで大型図版を一枚一枚じっくりご覧いただいた後、サムネイルパートでより多くの作品を比較しながらご覧いただく構成としています」(「はじめに」より)。論考編では、磯崎新さんの講演録「伊勢神宮はなぜモノクロで撮影されたのか?――石元泰博の建築写真」をはじめ、天野圭悟、朝倉芽生、藤村里美、福士理の各氏が寄稿(巻頭には森山明子さんの石元論も掲出されています)。資料編は、略年譜、主な展覧会歴、主なコレクション・受賞歴、主要文献目録、作品リスト。回顧展は来年1月16日からは高知県立美術館でも開催されます。


 


# by urag | 2020-10-18 23:30 | Comments(0)
2020年 10月 16日

月曜社2020年11月下旬発売予定:『多様体3:詩作/思索』

月曜社新刊案内【2020年11月:人文書1点:哲学/思想誌】
2020年11月17日取次搬入予定

多様体 第3号 特集:詩作/思索
月曜社 2020年11月 本体3,000円 A5判並製368頁 ISBN978-4-86503-104-1

アマゾン・ジャパンで予約受付中

内容:〈哲学:考えること〉と〈詩:語ること〉のあわいをぬって、西欧深層の500年を旅する特集号。ルネサンス期の詩人ポリツィアーノによる農人礼讃や、ドイツ・ロマン派の詩人ノヴァーリスによるフィヒテ研究。詩人マラルメと映画人ロメールとの架空対話、ナチス収容所を体験した二人、哲学者ヴァールの詩と、作家デルボーの散文詩。いずれも初訳。特別掲載として、火刑に処された哲学者ブルーノの中期重要作の抄訳と、米国南部料理の研究家ルイスをめぐる論考を収める。詩人や哲学者だけでなく書店人・取次人が筆を揮う連載も充実。今号も新たな造本設計で贈る。デザイナーは新鋭・北田雄一郎。

目次:
【特集 詩作/思索】
刑務所と収容所での詩/形而上学の旅|ジャン・ヴァール|水野浩二 訳
詩人ジャン・ヴァール|水野浩二
生きている者たちへの祈り――『アウシュヴィッツとその後(2)無益な知識』より|シャルロット・デルボー|亀井佑佳 訳
ステファヌ・マラルメとの対話|エリック・ロメール|柏倉康夫 訳
『フィヒテ研究』抜粋――[第一草稿群、1795年秋~初冬][第二草稿群、1796年2月まで]より|ノヴァーリス|宮田眞治 訳
農人|アンジェロ・ポリツィアーノ|沓掛良彦 訳
【特別掲載】
しるしのしるし 第一部 第三五~五〇節|ジョルダーノ・ブルーノ|岡本源太 訳
ジェマイマ・コードを超えて――エドナ・ルイス『田舎料理の味』の場合|田中有美
【投稿】
無始原のもたらす可能性――レヴィナスを読むアバンスール|松葉類
【連載】
シラー新訳詩集 第二回 エレウシースの祭典 ほか二篇|フリードリヒ・フォン・シラー|青木敦子訳
アクロアシス 第二回 世界の調和学についての教え 第Ⅴ~Ⅶ章|ハンス・カイザー|竹峰義和訳
中野幹隆とその時代 第二回 吉本隆明の八〇年代|檜垣立哉
哲学ノート 第二回 コギトとはひとつの愚かさなのだろうか?|三浦亮太
書店空間の定点観測 第二回 ゼロ年代の話|鎌垣英人
思想と時空 第一回 本|佐野衛
【リプリント】
編集後記五篇|中野幹隆

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# by urag | 2020-10-16 00:10 | Comments(0)
2020年 10月 08日

月曜社2020年11月新刊:アルフォンス・ド・ヴァーレンス『マルティン・ハイデガーの哲学』

マルティン・ハイデガーの哲学
アルフォンス·ド·ヴァーレンス[著] 峰尾公也[訳]
月曜社 2020年11月 本体4,500円 A5判上製432頁 ISBN978-4-86503-103-4

※アマゾン・ジャパンにて予約受付中

『存在と時間』の仏訳者による高名なハイデガー研究(1942年)の待望の初訳。同書全体の詳細な註解に加え、『形而上学とは何か』『根拠の本質』『ヘルダーリンと詩作の本質』『芸術作品の根源』の解説を収録するほか、フッサール、ヤスパース、ディルタイ、キルケゴール、ニーチェとの比較考察なども充実。フランスにおけるハイデガー受容初期の金字塔にして、今なお最良の入門書のひとつ。シリーズ・古典転生、第23回配本、本巻第22巻。

「われわれは『存在と時間』のうちに、こうした実存論的哲学とは対照的に、或る実存的哲学も一緒に見出す。この実存的哲学は、引き受けられた有限性の経験でありたいと望み、またそれを記述したいと望む。最後に、また『存在と時間』以降の時期に、ハイデガーはニーチェ的な傾向をもつ哲学をわれわれに提示する。そしてこの哲学は、大地への下降的超越のうちに、それでもやはり耐えがたい有限性のための救済策を探している」(本文より)。

目次:
序文
第Ⅰ部 導入
 第1章 問題と方法
第Ⅱ部 実存論的分析論
 第2章 最初の素描
 第3章 世界内存在
 第4章 現存在の複数性と世人
 第5章 現の構造
 第6章 実存の非本来的様相
 第7章 現存在の究極的で無差別的な構造についての最初の展望 .
  第1節 問題の措定
  第2節 不安、現存在の無差別的構造への接近方法
  第3節 気遣い、現存在の無差別的構造
 第8章 全体性としての人間存在の問題――死の存在論的解釈
 第9章 良心、本来的実存の証し
 第10章 本来的実存の存在
 第11章 時間性の問題
  第1節 概論
  第2節 現存在の無差別的構造の時間性
   (A) 情態性とその諸派生態との時間性
   (B) 了解の時間性
   (C) 語りの時間性
   (D) 現存在の全体的な無差別的構造の時間性
  第3節 非本来的実存の時間性
  第4節 本来的実存の時間性
  第5節 世俗的で世界内部的な時間性
  第6節 通俗的な時間観の起源
 第12章 現存在の歴史性
第Ⅲ部 ハイデガーの著作における哲学的な主要問題
 第13章 超越の問題
 第14章 超越と無
 第15章 自由
 第16章 最終的展望
 第17章 美学
第Ⅳ部 考察と結論
 第18章 実存的哲学と実存論的哲学――ヤスパースとハイデガー
 第19章 ハイデガーと形而上学
 第20章 ハイデガー哲学の実存的主題とその起源
  第1節 記述的方法
  第2節 ディルタイ
  第3節 キルケゴール
  第4節 ニーチェ
 第21章 結論
補遺
訳者あとがき
主要関連文献
略年表

著者:アルフォンス・ド・ヴァーレンス(Alphonse de Waelhens, 1911–1981)ベルギー、アントウェルペン出身の哲学者。ルーヴァン・カトリック大学で法学と哲学の博士号を取得後、1946年に同大学の教授となり、ブリュッセル・サン= ルイ大学などで教鞭をとる。フッサールとハイデガーをはじめとする現象学・実存哲学の研究から出発し、フランスにおけるドイツ哲学の受容に貢献した。後年には、フロイトとラカンの精神分析に関する研究にも従事する。主要著書に、本書『マルティン・ハイデガーの哲学』(1942年)、『両義性の哲学』(1951年)、『現象学と真理』(1953年)、『精神病』(1971年;アルフォンス・ドゥ・ヴァーレン『精神病』塚本嘉壽・橋本由美子訳、みすず書房、1994年)など。

訳者:峰尾公也(みねお・きみなり, 1986-)東京都生まれ。2018年、早稲田大学大学院文学研究科哲学コース博士後期課程単位取得退学。現在、早稲田大学非常勤講師、博士(文学)。専門はハイデガーと現代フランス哲学。著書に『ハイデガーと時間性の哲学』(溪水社、2019年)。主要論文に「実存的哲学と実存論的哲学」(『交域する哲学』所収、岡田聡・野内聡編、月曜社、2018年)など。

月曜社2020年11月新刊:アルフォンス・ド・ヴァーレンス『マルティン・ハイデガーの哲学』_a0018105_11474484.png


# by urag | 2020-10-08 11:48 | Comments(0)
2020年 10月 06日

ブックツリー「哲学読書室」に大橋完太郎さんの選書リストが追加されました

ジャック・デリダ『スクリッブル 付:パトリック・トール「形象変化」』、リー・マッキンタイア『ポストトゥルース』(人文書院、2020年9月)の訳者、大橋完太郎さんによるコメント付き選書リスト「「真理(真実)」と「生」の関わりを考える」が、オンライン書店「honto」のブックツリー「哲学読書室」にて公開開始となりました。

◎哲学読書室
1)星野太(ほしの・ふとし:1983-)さん選書「崇高が分かれば西洋が分かる
2)國分功一郎(こくぶん・こういちろう:1974-)さん選書「意志について考える。そこから中動態の哲学へ!
3)近藤和敬(こんどう・かずのり:1979-)さん選書「20世紀フランスの哲学地図を書き換える
4)上尾真道(うえお・まさみち:1979-)さん選書「心のケアを問う哲学。精神医療とフランス現代思想
5)篠原雅武(しのはら・まさたけ:1975-)さん選書「じつは私たちは、様々な人と会話しながら考えている
6)渡辺洋平(わたなべ・ようへい:1985-)さん選書「今、哲学を(再)開始するために
7)西兼志(にし・けんじ:1972-)さん選書「〈アイドル〉を通してメディア文化を考える
8)岡本健(おかもと・たけし:1983-)さん選書「ゾンビを/で哲学してみる!?
9)金澤忠信(かなざわ・ただのぶ:1970-)さん選書「19世紀末の歴史的文脈のなかでソシュールを読み直す
10)藤井俊之(ふじい・としゆき:1979-)さん選書「ナルシシズムの時代に自らを省みることの困難について
11)吉松覚(よしまつ・さとる:1987-)さん選書「ラディカル無神論をめぐる思想的布置
12)高桑和巳(たかくわ・かずみ:1972-)さん選書「死刑を考えなおす、何度でも
13)杉田俊介(すぎた・しゅんすけ:1975-)さん選書「運命論から『ジョジョの奇妙な冒険』を読む
14)河野真太郎(こうの・しんたろう:1974-)さん選書「労働のいまと〈戦闘美少女〉の現在
15)岡嶋隆佑(おかじま・りゅうすけ:1987-)さん選書「「実在」とは何か:21世紀哲学の諸潮流
16)吉田奈緒子(よしだ・なおこ:1968-)さん選書「お金に人生を明け渡したくない人へ
17)明石健五(あかし・けんご:1965-)さん選書「今を生きのびるための読書
18)相澤真一(あいざわ・しんいち:1979-)さん/磯直樹(いそ・なおき:1979-)さん選書「現代イギリスの文化と不平等を明視する
19)早尾貴紀(はやお・たかのり:1973-)さん/洪貴義(ほん・きうい:1965-)さん選書「反時代的〈人文学〉のススメ
20)権安理(ごん・あんり:1971-)さん選書「そしてもう一度、公共(性)を考える!
21)河南瑠莉(かわなみ・るり:1990-)さん選書「後期資本主義時代の文化を知る。欲望がクリエイティビティを吞みこむとき
22)百木漠(ももき・ばく:1982-)さん選書「アーレントとマルクスから「労働と全体主義」を考える
23)津崎良典(つざき・よしのり:1977-)さん選書「哲学書の修辞学のために
24)堀千晶(ほり・ちあき:1981-)さん選書「批判・暴力・臨床:ドゥルーズから「古典」への漂流
25)坂本尚志(さかもと・たかし:1976-)さん選書「フランスの哲学教育から教養の今と未来を考える
26)奥野克巳(おくの・かつみ:1962-)さん選書「文化相対主義を考え直すために多自然主義を知る
27)藤野寛(ふじの・ひろし:1956-)さん選書「友情という承認の形――アリストテレスと21世紀が出会う
28)市田良彦(いちだ・よしひこ : 1957-)さん選書「壊れた脳が歪んだ身体を哲学する
29)森茂起(もりしげゆき:1955-)さん選書「精神分析の辺域への旅:トラウマ・解離・生命・身体
30)荒木優太(あらき・ゆうた:1987-)さん選書「「偶然」にかけられた魔術を解く
31)小倉拓也(おぐら・たくや:1985-)さん選書「大文字の「生」ではなく、「人生」の哲学のための五冊
32)渡名喜庸哲(となき・ようてつ:1980-)さん選書「『ドローンの哲学』からさらに思考を広げるために
33)真柴隆弘(ましば・たかひろ:1963-)さん選書「AIの危うさと不可能性について考察する5冊
34)福尾匠(ふくお・たくみ:1992-)さん選書「眼は拘束された光である──ドゥルーズ『シネマ』に反射する5冊
35)的場昭弘(まとば・あきひろ:1952-)さん選書「マルクス生誕200年:ソ連、中国の呪縛から離れたマルクスを読む。
36)小林えみ(こばやし・えみ:1978-)さん選書「『nyx』5号をより楽しく読むための5冊
37)小林浩(こばやし・ひろし:1968-)選書「書架(もしくは頭蓋)の暗闇に巣食うものたち
38)鈴木智之(すずき・ともゆき:1962-)さん選書「記憶と歴史――過去とのつながりを考えるための5冊
39)山井敏章(やまい・としあき:1954-)さん選書「資本主義史研究の新たなジンテーゼ?
40)伊藤嘉高(いとう・ひろたか:1980-)さん選書「なぜ、いま、アクターネットワーク理論なのか
41)早尾貴紀(はやお・たかのり:1973-)さん選書「映画論で見る表象の権力と対抗文化
42)門林岳史(かどばやし・たけし:1974-)さん選書「ポストヒューマンに抗して──状況に置かれた知
43)松山洋平(まつやま・ようへい:1984-)さん選書「イスラムがもっと「わからなく」なる、ナマモノ5選
44)森田裕之(もりた・ひろゆき:1967-)さん選書「ドゥルーズ『差異と反復』へ、そしてその先へ
45)久保田晃弘 (くぼた・あきひろ:1960-)さん選書「新たなる思考のためのメタファーはどこにあるのか?
46)亀井大輔(かめい・だいすけ:1973-)さん選書「「歴史の思考」へと誘う5冊
47)須藤温子(すとう・はるこ:1972-)さん選書「やわらかな思考、奇想の知へようこそ!
48)斎藤幸平(さいとう・こうへい:1987-)さん選書「マルクスと環境危機とエコ社会主義
49)木澤佐登志(きざわ・さとし:1988-)さん選書「いまさら〈近代〉について考えるための5冊
50)筧菜奈子(かけい・ななこ:1986-)さん選書「抽象絵画を理解するにうってつけの5冊
51)西山雄二(にしやま・ゆうじ:1971-)さん選書「フランスにおける動物論の展開
52)山下壮起(やました・そうき:1981-)さん選書「アフリカ的霊性からヒップホップを考える
53)綿野恵太(わたの・けいた:1988-)さん選書「「ポリティカル・コレクトネス」を再考するための5冊
54)久保明教(くぼ・あきのり:1978-)さん選書「文系的思考をその根っこから科学技術へと開くために
55)築地正明(つきじ・まさあき:1981-)さん選書「信仰について考える。ベルクソンとドゥルーズと共に
56)浅野俊哉(あさの・としや:1962-)さん選書「〈触発〉の意味の広がりに触れる5冊
57)岩野卓司(いわの・たくじ:1959-)さん/赤羽健(あかはね・けん:1991-)さん選書「贈与論を通してどう資本主義を突き抜けていくか
58)秋元康隆(あきもと・やすたか:1978-)さん選書「「利他」とは何かを学ぶために
59)宮﨑裕助(みやざき・ゆうすけ:1974-)さん選書「「死後の生」を考える、永遠の生を希求することなく
60)後藤護(ごとう・まもる:1988-)さん選書「「ゴシック・カルチャー破門」からのマニエリスム入門
61)大谷崇(おおたに・たかし:1987-)さん選書「人間はずっと人生を嫌ってきた――古今東西のペシミズム
62)飯盛元章(いいもり・もとあき:1981-)さん選書「思考を解き放て!
63)長濱一眞(ながはま・かずま:1983-)さん選書「「日本」と「近代」を考えるのにガッツリ読みたい5冊
64)入江哲朗(いりえてつろう:1988–)さん選書「アメリカ思想史を日本語で学ぶための5冊
65)福島勲(ふくしま・いさお:1970-)さん選書「眠る記憶をざわめかせる、ざわめく記憶を眠らせる
66)山本圭(やまもと・けい:1981-)さん選書「アンタゴニズム(敵対性)と政治について考えるブックリスト
67)横田祐美子(よこた・ゆみこ:1987-)さん選書「「思考すること」をたえず思考しつづけるために
68)伊藤潤一郎(いとう・じゅんいちろう:1989-)さん選書「世界の終わりにおいて人間には何ができるのか?
69)井岡詩子(いおか・うたこ:1987‐)さん選書「おとなの内に残存する子ども/わたしと再び出会う
70)松田智裕(まつだ・ともひろ:1986-)さん選書「読み、抵抗し、問う
71)篠森ゆりこ(しのもり・ゆりこ:1967-)さん選書「紙幣の肖像に選ばれたハリエット・タブマンて誰?
72)三浦隆宏(みうら・たかひろ:1975-)さん選書「哲学カフェには考えるに値する論点があるか?
73)中井亜佐子(なかい・あさこ:1966-)さん選書「女たちの英文学――個と、集合性と
74)澤田哲生(さわだ・てつお:1979-)さん選書「P4CからC4Pへ
75)大橋完太郎(おおはし・かんたろう:1973-)さん選書「「真理(真実)」と「生」の関わりを考える

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# by urag | 2020-10-06 20:20 | Comments(0)
2020年 10月 05日

保管:2019年8月~10月既刊情報

◎2019年10月3日発売:ジョルジョ・アガンベン『書斎の自画像』本体2,700円、シリーズ〈哲学への扉〉、第5回配本。
 鈴木慎二氏短評「19年下半期読書アンケート」(「図書新聞」2019年12月21日号)
 長谷正人氏短評(月刊誌「みすず」2020年1/2月合併号「読書アンケート特集」)
 田中純氏短評(月刊誌「みすず」2020年1/2月合併号「読書アンケート特集」)
◎2019年10月3日発売:水野浩二『倫理と歴史』本体2,200円、シリーズ〈哲学への扉〉、第4回配本。
 増田靖彦氏書評「道標を打ち込むサルトル――サルトル倫理学のありえたであろう全貌に迫る」(「図書新聞」2020年2月22日号書評特集「さらなる現代思想の大海へーー新しい思想史の海図をえがくための三冊」)
◎2019年9月19日発売:『森山大道写真集成(2)狩人』本体5,000円。
◎2019年9月12日発売:山下純照/西洋比較演劇研究会編『西洋演劇論アンソロジー』本体3,600円。
◎2019年8月7日発売:久保明教『ブルーノ・ラトゥールの取説』本体1,800円、シリーズ〈哲学への扉〉、第3回配本。
◎2019年8月7日発売:新井俊春『名人農家が教える有機栽培の技術』本体2,700円。


# by urag | 2020-10-05 01:25 | Comments(0)
2020年 10月 04日

注目新刊:『西田幾多郎全集 別巻 倫理学講義ノート 宗教学講義ノート』岩波書店、ほか

注目新刊:『西田幾多郎全集 別巻 倫理学講義ノート 宗教学講義ノート』岩波書店、ほか_a0018105_02040376.jpg


西田幾多郎全集 別巻 倫理学講義ノート 宗教学講義ノート』石川県西田幾多郎記念哲学館編、岩波書店、2020年9月、本体12,000円、A5判上製函入450頁、ISBN978-4-00-092545-7
『第二帝政の国家構造とビスマルクの遺産――大衆社会とデモクラシー』C・シュミット/F・ハルトゥング/E・カウフマン著、初宿正典編訳、栗原良子/柴田尭史/瀧井一博/宮村教平訳、風行社、2020年8月、本体5,500円、A5判上製226頁、ISBN978-4-86258-130-3
神を待ちのぞむ(須賀敦子の本棚8)』シモーヌ・ヴェイユ著、今村純子訳、河出書房新社、2020年8月、本体2,900円、46変形判上製512頁、ISBN978-4-309-61998-9

★『倫理学講義ノート 宗教学講義ノート』は『西田幾多郎全集』完結後に発見された直筆ノートを「精確に翻刻、注解、解題を付して全集の別巻として刊行する」(版元紹介文より)もの。京大に着任した1910年の「倫理学講義ノート」、1913年の「宗教学講義ノート」を収録。全集第14巻、第15巻に続く「講義ノートⅢ」に位置づけられています。巻頭口絵では直筆ノート2葉をカラーで収載。解題と後記は浅見洋さんによるもの。欧語で記されている箇所が多いこともあってか、全篇横組です。巻末に人名索引あり。月報は付属していません。

★『第二帝政の国家構造とビスマルクの遺産』は、プロイセン・ドイツ帝国の政治家ビスマルク(Otto von Bismarck, 1815-1898)が「ドイツの第二帝政の構造、その崩壊、北ドイツ連邦憲法(1867年)やドイツ帝国憲法(1871年)」(編訳者解題より)に与えた影響などを検証するための、独自のアンソロジーです。収録された4本は以下の通り。

★カール・シュミットの論考2本「第二帝政の国家構造と崩壊──軍人に対する市民の勝利」(原著1934年;栗原良子訳)、「19世紀の歴史におけるローレンツ・フォン・シュタインの地位」(原著1940年;瀧井一博訳)と、前者に対するフリッツ・ハルトゥングによる書評「第二帝政の国家構造と崩壊」(原著1935年;柴田尭史訳)、そしてユダヤ人法学者エーリヒ・カウフマン(Erich Kaufmann, 1880-1972)によるビスマルク論「帝国憲法におけるビスマルクの遺産」(原著1917年;宮村教平訳)。

★シュミット「19世紀の~」は『ユリスプルデンティア : 国際比較法制研究』第3号(ミネルヴァ書房、1993年)収録のものの再録ですが、「編訳者がごく一部に修正を施した箇所がある」と編訳者解題に特記されています。

★『神を待ちのぞむ』は、作家の須賀敦子さんの没後20周年記念出版であるシリーズ「須賀敦子の本棚」の完結篇となる第8巻。シモーヌ・ヴェイユの主著のひとつ『Attende de Dieu』1950年の、半世紀ぶりとなる新訳。既訳には田辺保/杉山毅訳(勁草書房、1967年10月)や渡辺秀訳(春秋社、1967年11月)があり、それぞれ再刊実績があります。後者は今年8月に新装版が出たばかりです。ペラン神父による序文と結び、および各テクストへのまえがき、そしてヴェイユによる手紙と論考から成ります。ペラン神父のパートは初版本を底本とし、手紙パートは1966年のファイヤール版、論考パートは2008年のガリマール版全集第4巻第1分冊を底本としているとのことです。シリーズ完結記念特別栞として、監修者の池澤夏樹さんによる「本棚の前の会話」が挟み込まれています。

★続いてまもなく発売となるちくま学芸文庫の10月新刊5点を列記します。

『中東全史――イスラーム世界の二千年』バーナード・ルイス著、白須英子訳、ちくま学芸文庫、2020年10月、本体2,000円、文庫判768頁、ISBN978-4-480-51001-3
『十五年戦争小史』江口圭一著、ちくま学芸文庫、2020年10月、本体1,300円、文庫判416頁、ISBN978-4-480-51006-8
『バロック音楽――豊かなる生のドラマ』礒山雅著、ちくま学芸文庫、2020年10月、本体1,200円、文庫判304頁、本体1,200円、ISBN978-4-480-51007-5
『武家文化と同朋衆――生活文化史論』村井康彦著、ちくま学芸文庫、2020年10月、本体1,500円、文庫判480頁、ISBN978-4-480-51008-2
『内村鑑三交流事典』鈴木範久著、ちくま学芸文庫、2020年10月、本体1,300円、文庫判384頁、ISBN978-4-480-51009-9

★『中東全史』は英国の歴史家ルイス(Bernard Lewis, 1916-2018)によるイスラーム通史『The Middle East: 2000 Years of History from the Rise of Christianity to the Present Day』(1995年)の訳書『イスラーム世界の二千年――文明の十字路中東全史』(草思社、2001年)を改題し文庫化したもの。新たに「文庫版のための訳者あとがき あれから二十年のイスラーム世界」が付されています。訳文改訂の有無については特記がありませんが、校閲への謝辞がありますから、調整があったものと見るべきかと思われます。

★『十五年戦争小史』は歴史学者江口圭一(えぐち・けいいち:1932-2003)さんによる、満州事変から日本敗戦までの通史。親本は青木書店より1986年に刊行され、91年に新版が出た単行本です。文庫化にあたり、加藤陽子さんが解説「日本と中国の過去と未来を考えるための通史」を寄せておられます。「必ず入手して座右に置いて貰いたい本として参考文献のトップに載せ続けた思い出深い本」とのこと。

★『バロック音楽』は「バッハ研究の第一人者」である礒山雅(いそやま・ただし:1946-2018)さんが「荘厳な教会音楽や華麗なオペラ誕生の背景、伊独仏英各国の事情、作曲家たちの思考錯誤などに注目し、その歴史的意義」(版元紹介文より)を論述したもの。親本は1989年、NHKブックスの1冊として刊行されています。文庫版解説として、寺西肇さんが「バロック音楽の〈光と影〉」と題した一文を寄せておられます。

★『武家文化と同朋衆』は「室町時代、足利将軍に仕え、将軍家のサロンにおいて、茶や華、香、室内装飾などを担当した〔…〕アートディレクター的集団」(版元紹介文より)である同朋衆の実像に迫り、「同朋衆を通して武家文化の構造と特質を繰り返し考察した」(文庫版あとがきより)研究書(三一書房、1991年)を増補して文庫化したもの。2016年に発表された「室町文化と同朋衆」が補論として加わっているほか、旧版の手直しが何か所かあるとのことです。巻末に橋本雄さんによる解説「「場」と芸能の室町文化論」が付されています。

★『内村鑑三交流事典』は文庫オリジナル。序章「内村鑑三略伝」と、内村と交流のあった252名を取り上げた本章「内村山脈の人々」から成る、読む辞典です。内村鑑三年譜、巻末に人名索引あり。内村鑑三没後90年となる2020年を飾るにふさわしい労作です。

★このほか最近では以下の新刊との出会いがありました。

漢字の体系』白川静著、平凡社、2020年9月、特価本体8,000円(2021年3月31日まで)/定価本体8,800円、4-6判上製函入1136頁、ISBN978-4-582-12817-8
中村桂子コレクション いのち愛づる生命誌 第3巻 かわる――生命誌からみた人間社会』中村桂子著、鷲田清一解説、藤原書店、2020年9月、本体2,800円、四六変判上製312頁+口絵2頁、ISBN978-4-86578-280-6
現代思想2020年10月号 特集=コロナ時代の大学――リモート授業・9月入学制議論・授業料問題』青土社、2020年9月、本体1,500円、A5判並製230頁、ISBN978-4-7917-1404-9

★『漢字の体系』は、白川静(しらかわ・しずか、1910-2006)さんによる「文字学の締めくくり」(帯文より)となる、全編書き下ろしの「最後の字書」(同)。第一部は65の主題別に約700字、第二部は277の声符ごとに分類し約1800字を収めています。手始めに自身の名前に使われている漢字の由来や意味などを調べてみると、新しい発見があるはずです。今年いっぱいの応募締切による購入特典として、2021年の白川静カレンダーがプレゼントされるとのこと。2021年3月31日まで特価で販売。

★『かわる――生命誌からみた人間社会』は、「中村桂子コレクション いのち愛づる生命誌」全8巻の第6回配本となる第3巻。「生命を基本に置く社会へ」「ライフステージ社会の提唱――生命誌の視点から」「農の力」「東日本大震災から考える」「科学と感性」の5部構成で20篇を収め、「はじめに」「あとがき」が加えられています。解説は鷲田清一さん、月報6は稲本正「理科系と文科系の垣根を越えて」、大原謙一郎「ゲノムのミネルバ」、鶴岡真弓「生命の「森羅」と「渦巻文様」、土井善晴「生命誌と家庭料理」を収録。

★『現代思想2020年10月号 特集=コロナ時代の大学』は、版元紹介文に曰く「コロナ下で引き起こされた大変動を契機に、大学の今とこれからを考える」特集号。佐藤郁哉さんと吉見俊哉さんの討議「知が越境し、交流し続けるために――大学から始める学び方改革・遊び方改革・働き方改革」をはじめ、17篇の論考を収録。『現代思想』誌は今月には11月臨時増刊号「総特集=鈴木大拙」と、11月通常号「特集=ワクチンを考える」を発売予定です。


# by urag | 2020-10-04 01:56 | Comments(0)
2020年 10月 02日

本日搬入:『多様体2 総特集:ジャン=リュック・ナンシー』

弊社思想誌『多様体』の2年半ぶりの新刊となる第2号が本日取次搬入となりました。総頁特集「ジャン=リュック・ナンシー」です。来週あたりから書店さんの店頭に順次並び始める予定です。どの書店さんに扱いがあるかについてはお気軽に弊社営業部までお問い合わせ下さい。なお通常号は第3号として遠からず刊行する予定です。


# by urag | 2020-10-02 01:28 | Comments(0)
2020年 09月 22日

注目新刊:『ゲンロン11』『ポストトゥルース』『ママ、最後の抱擁』『もっと!』ほか

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★まもなく発売となる新刊4点をまず列記します。

ゲンロン11』ゲンロン、2020年9月、本体2,500円、A5判並製424頁、ISBN978-4-907188-38-2
ポストトゥルース――現代社会の基本問題』リー・マッキンタイア著、大橋完太郎監訳、居村匠/大﨑智史/西橋卓也訳、2020年9月、本体2,400円、4-6判並製270頁、ISBN978-4-409-03110-0
ママ、最後の抱擁』フランス・ドゥ・ヴァール著、柴田裕之訳、紀伊國屋書店、2020年10月、本体2,400円、46判上製408頁、ISBN978-4-314-01178-5
もっと!――愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』ダニエル・Z・リーバーマン/マイケル・E・ロング著、インターシフト発行、合同出版発売、2020年10月、本体2,100円、四六判並製344頁、ISBN978-4-7726-9570-1

★『ゲンロン11』は、10周年を迎えたゲンロンの顔となる季刊誌(年3回発行)の第2期第2弾。巻頭には東浩紀さんによる論考「悪の愚かさについて2、あるいは原発事故と中動態の記憶」と、プラープダー・ユンさんによるSF小説「ベースメント・ムーン」の冒頭部が掲出されています。小特集は「「線の芸術」と現実」では、漫画家3氏(安彦良和、大井昌和、山本直樹)を迎えた3つの座談会が並びます。また本号では、多彩な書き手が「旅」を綴る新コーナー「ゲンロンの目」がスタートし、柳美里、大山顕、巻上公一、小川哲、の4氏が寄稿。コロナ禍で困難が生じている観光のリアルを見つめ続ける「ゲンロン」誌の姿勢に感銘を覚えます。このほか、目次詳細は誌名のリンク作をご覧ください。なお、書店での販売開始となる9月23日(水)いっぱいまでにゲンロンショップで第11号を予約した方には、東浩紀さんの直筆サインを付けて(為書きもOK)、国内送料無料で発送されるとのことです。



★『ポストトゥルース』は『Post-Truth』(MIT Press, 2018)の訳書。「公共の意見を形成する際に、客観的な事実よりも感情や個人的な信念に訴える方が影響力のある状況を、説明ないし表すもの」(20頁、オックスフォード大学出版辞典部門による定義)としてのポストトゥルースを考察した、ベストセラーの邦訳。現代社会を蝕むフェイク・ニュースやオルタナティブ・ファクトととともに、現実を乗っ取ろうとする政治的危険の際たるものであるそのしくみに、鋭く多面的に迫っています。日本でも政治、官庁、企業、マスメディアによる、印象操作や情報操作が横行しつつあるこんにち、現代人必須のリテラシーの書として広く読まれるべき本です。著者のリー・マッキンタイア(Lee McIntyre, 1962-)は米国の科学哲学者。訳書は本書が初めてのもの。



★『ママ、最後の抱擁』は『Mama's Last Hug: Animal Emotions and What They Tell Us about Ourselves』(Norton, 2019)の全訳。『動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか』(原著:2016年;松沢哲郎監訳、柴田裕之訳、紀伊國屋書店、2017年)の姉妹編で、動物の認知を分析した同書に対し、今回の新刊では動物の情動を扱っています。人間だけでなくすべての動物に感情や情動が存在することを指摘した本書は、米国でベストセラーとなり、22か国で翻訳されているそうです。書名は、40年にわたる「親友」同士だった、アルファメス(コロニー内の最上位のメス)のチンパンジー「ママ」と著者の恩師との、生前最後の挨拶を表したもの。その様子は第一章に詳しく書かれており、読者の胸を揺さぶらずにはおかないでしょう。動画も残されています。



★『もっと!』は『The Molecule of More: How a Single Chemical in Your Brain Drives Love, Sex, and Creativity ― and Will Determine the Fate of the Human Race』(BenBella Books, 2018)の訳書。「私たちを熱愛・冒険・創造・成功に駆り立て、人類の運命をも握る」(帯文より)、神経伝達物質「ドーパミン」の働きをめぐる、たいへん興味深い脳科学読本です。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。ドーパミンは哺乳類、爬虫類、鳥類、魚類の脳内に例外なく見られるものの、ヒト以上に大量に持つ生物は存在しないとのこと。ドーパミンはヒトの欲望を刺激し、けっして満足させず、創造へも破壊へも導きます。第5章「政治」では、保守とリベラルの脳の違いが論及されていて、人文系の読者にも遡及するのではないかと思います。



★続いて最近出会った新刊について列記します。

スポーツ人類学――グローバリゼーションと身体』ニコ・ベズニエ/スーザン・ブロウネル/トーマス・F・カーター著、川島浩平/石井昌幸/窪田暁/松岡秀明訳、共和国、2020年9月、本体4,500円、菊変型判並製476頁、ISBN978-4-907986-65-0
「維新」的近代の幻想――日本近代150年の歴史を読み直す』子安宣邦著、作品社、本体2,700円、46判上製304頁、ISBN978-4-86182-823-2
現代思想2020年10月臨時増刊号 総特集=ブラック・ライヴズ・マター』青土社、2020年9月、本体1,700円、A5判並製326頁、ISBN978-4-7917-1402-5
恋する少年十字軍』早助よう子著、河出書房新社、2020年9月、本体1,700円、46変形判248頁、ISBN978-4-309-02907-8

★『スポーツ人類学』は『The Anthropology of Sport: Bodies, Borders, Biopolitics』(University of California Press, 2017)の訳書。原書副題は「身体、境界、生政治」です。古代から現代まで、ローカルからグローバルまで、植民地主義/帝国主義、健康/環境、階級/人種、ジェンダー/セクシュアリティ、メガイベント/メディアイベント、国民/ナショナリズム、世界システム/国際関係、等々とスポーツとの関わりが、民族誌的に分析されています。オランダ、米国、英国の人類学者であり、競技の現場に関わってきた3氏が、5大陸すべてを対象に数十年の歳月をかけて研究した成果をまとめた、基礎文献であり概説書です。

★『「維新」的近代の幻想』は、巻末のあとがきによれば、2018年4月から2020年2月まで東京と大阪で行われた子安さんの思想史講座「明治維新の近代」での講義をもとにした一冊。「私の「日本近代の読み直し」とは「王政復古」的近代国家日本の制度論的な批判的読み直しです」(292頁)。「維新的近代150年」のこんにち、石田梅岩(いしだ・ばいがん、1685-1744)、横井小楠(よこい・しょうなん、1809-1869)、鈴木雅之(すずき・まさゆき、1837-1871)、中江兆民(なかえ・ちょうみん、1847-1901)、津田左右吉(つだ・そうきち、1873-1961)、尾崎秀実(おざき・ ほつみ、1901-1944)、戦没学徒らとの思想的血脈に希望を見いだす試み。

★『現代思想2020年10月臨時増刊号』は総特集「ブラック・ライヴズ・マター」。酒井直樹×西谷修×新田啓子の3氏による討議「人間解放の連続体としてのBLM」に始まり、アンジェラ・デイヴィス、酒井隆史、大山エンリコイサム、丹生谷貴志、をはじめとする各氏の寄稿、そして、ジュディス・バトラーやジェイミー・スミスへのインタヴューなど充実した内容です。目次詳細は誌名のリンク先でご確認いただけます。巻末には有光道生さんによる年表「ブラック・ライヴズ・マター運動から語り直す第二次世界大戦後の米国史」が配されています。

★『恋する少年十字軍』は作家の早助よう子(はやすけ・ようこ、1982-)さんの小説7篇「少女神曰く、「家の中には何かある」」「恋する少年十字軍」「犬猛る」「ポイントカード」「帰巣本能」「非行少女モニカ」「二つの幸運」を収録。2019年の私家版短編集『ジョン』に続く単行本第二弾です。柴田元幸さんと岸本佐知子さんが推薦文を書いておられます。早助さんの不思議な作品世界の人気については、某版元の編集者Wさんが書いた「期待の小説家・早助よう子『ジョン』の、ささやかでたしかな達成――私家版で出版した初の作品集が話題に」に明らかです。

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# by urag | 2020-09-22 23:45 | Comments(0)
2020年 09月 17日

月曜社2020年10月末新刊:ジェイソン・ワイス編『スティーヴ・レイシーとの対話』

■ 2020年10月27日取次搬入予定 *音楽、ジャズ

スティーヴ・レイシーとの対話
スティーヴ・レイシー著 ジェイソン・ワイス編 小田中裕次訳
月曜社 本体3,500円、46判(縦188mm×横130mm)並製448頁 ISBN:978-4-86503-102-7

アマゾン・ジャパンにてご予約受付中

ジャズ・モダニスト第二世代の中でも、ひときわ特異なキャリアと音楽性をもったミュージシャンの音楽哲学と音楽人生! デューク・エリントン、セシル・テイラー、セロニアス・モンクをリスペクトしながら、よりフリーへ、フリーダムへと、「常に深く個人に根差し、常に新たな道筋を模索し」(リー・コニッツ)、「芸術を誠実に追求すべく戦った人物」(ソニー・ロリンズ)を、作家、批評家、ミュージシャン、哲学者、建築家などによるインタビューによって明かされる、日本では未だ知られることの少ないレイシーの全体像! 1959年(25歳)から、亡くなった2004年(69歳)までの45年間に、フランス、米国、イギリス、カナダで受けたインタビューから34編 + 13編の自筆メモ + 3曲の自作曲楽譜を収載。【特別寄稿】大谷能生「「レイシー・ミュージック」の複層性」。

「胸が張り裂けるような、驚くべき本だ。非の打ちどころのない、レイシーが吹くラインのような本。ディキシー、セシル・テイラー、セロニアス・モンク、ギル・エヴァンス、ムジカ・エレットロニカ・ビバ、巡業、ローマ、パリ、ニューヨーク、アジア、ボストン、内面の哲学、画家たち、詩人たち、コーデュロイ――それらで満載になった本。舞台で、路上で、美術館で、自宅で、音楽修業のために歩き回った人生――この本には、負け惜しみも感傷旅行もない。あるのは、まぎれもない真実だけだ」
― Alvin Curran, New York Times

原著:Steve Lacy Conversations, Edited by Jason Weiss, Duke University Press, 2006.

目次:
謝辞
PART1  対話
編者まえがき
1 スティーヴ・レイシー紹介(一九五九年)
2 いちばん好きなもの(一九六一年)
3 モンクの国(一九六三年)
4 さよならニューヨーク(一九六五年)ガース・W・ケイラー・ジュニア
5 誠実なるレイシー(一九六五年)フィリップ・カール
6 二十六人の新人ジャズメンへの質問(一九六五年)
7 スティーヴ・レイシーは語る(一九七一年)ポール・グロ=クロード
8 インプロヴィゼーション(一九七四年)デレク・ベイリー
9 証言〔Evidence〕と省察〔Reflections〕(一九七六年)アラン=ルネ・ハーディ/フィリップ・クィンサーキュ
10 演奏とプロセス、音楽的本能について(一九七六年)レイモン・ジェルヴェ/イヴ・ブリアン
11 心の中に(一九七六年)ロベルト・テルリッチ
12 ひらめき、隔たり、跳躍(一九七九年)ブライアン・ケース
13 道を探して(一九八〇年)ジェイソン・ワイス
14 『ソングス』スティーヴ・レイシーとブライオン・ガイシン(一九八一年)ジェイソン・ワイス
15 知られざる巨人?(一九八二年)グザヴィエ・プレヴォ
16 “フューチャリティーズ”(一九八四年)イサベル・ガローニ・ディストリア
17 長距離プレイヤーの孤独(一九八七年)ジェラール・ルイ
18 楽器の練習と探求について(一九八八年)カーク・シルズビー
19 芸術に悩みは尽きず(一九九〇年)クリスチャン・ゴーフル
20 専門的な話〔ソプラノサックス〕(一九九〇年)メル・マーティン
21 生き生きとしていなければ(一九九一年)ベン・ラトリフ
22 声について スティーヴ・レイシーとイレーヌ・エイビ(一九九三年)ジェイソン・ワイス
23 “小さな花”をS・Bへ(一九九四年)フィリップ・カール
24 彫刻とジャズ(一九九四年)アラン・キリリ
25 余計な音はいらない、もう十分だ(一九九五年)フランク・メディオニ
26 “リヴィング”・レイシー(一九九五年)ジェラール・ルイ
27 スクラッチング・ザ・セヴンティーズ(一九九六年)エチエンヌ・ブリュネ
28 パリのことは忘れよう(一九九六年)ジョン・コーベット
29 若かりし日々(一九九七年)リー・フリードランダー/マリア・フリードランダー
30 素晴らしき三十年(二〇〇〇年)フランク・ベルジェロ/アレックス・デュティ
31 パリよさらば(二〇〇二年)ジェラール・ルイ
32 透明ジュークボックス(二〇〇二年)クリストフ・コックス
33 ボストンからの挨拶(二〇〇三年)フランク・メディオニ
34 芸術としての歌曲  スティーヴ・レイシーとイレーヌ・エイビ(二〇〇四年)エド・ヘイゼル

PART2  文章
MEVノート
ローバ
ガーデン・バラエティ
FMP十周年記念
モンクはどうしているだろうか?
彼は飛んでいた
高層大気圏にて アルバート・アイラー
四郎と私
ショート・テイクス
吉沢
メイド・イン・フランス
曲の引用源
合宿研修者の募集

PART3  楽譜
Dreams(一九七五年)
Mind of Heart(一九八二年)
3 Haiku(一九九八年)

訳者解説
大谷能生|「レイシー・ミュージック」の複層性
ディスコグラフィー選/クレジット
索引

スティーヴ・レイシー(Steve Lacy:1934年7月~ 2004年6月)ソプラノサックス奏者。ディキシーランド・ジャズから出発し、セシル・テイラー、ギル・エヴァンス、そしてセロニアス・モンクとの邂逅を経て、60年代フリー・ジャズの世界へと向かい、ヨーロッパへ移住。70年代ポスト・フリー時代以降は、作曲家としてもインプロヴィゼーション音楽の領域で、詩、歌曲、ダンスを融合させた独自の音楽世界を探求し続けた。1975年以降、幾度か来日し、佐藤允彦、富樫雅彦、高橋悠治、小杉武久らと共演している。

ジェイソン・ワイス(Jason Weiss)著書に、アルバート・アイラーなどで知られるフリー・ジャズ、NYアンダーグラウンドの重要レーベルESP-DISKについてのオーラル・ヒストリーや『ブライオン・ガイシン読本』がある。訳書に『危険を冒して書く――異色作家たちへのパリ・インタヴュー』(浅野敏夫訳、法政大学出版局、1993年)。

小田中裕次(おだなか・ゆうじ)翻訳家。訳書に、アンディ・ハミルトン『リー・コニッツ――ジャズ・インプロヴァイザーの軌跡』(DU BOOKS、2015年)、ロビン・ケリー『セロニアス・モンク――独創のジャズ物語』(シンコーミュージック、2017年)、『パノニカ――ジャズ男爵夫人の謎を追う』(月曜社、2019年)がある。


# by urag | 2020-09-17 20:19 | Comments(0)