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2018年 05月 07日 ( 2 )


2018年 05月 07日

月曜社5月新刊:荒木優太『仮説的偶然文学論』

◆月曜社2018年5月新刊:人文/文芸/思想・批評:5月14日受注締切/5月22日取次搬入予定

仮説的偶然文学論――〈触れ‐合うこと〉の主題系
荒木優太著
月曜社 2018年5月 本体:2,000円 B6変判[180mm×114mm×23mm]並製336頁 ISBN: 978-4-86503-059-4


なぜ「たまたま」や「ひょんなこと」や「奇跡」で小説を組み立ててはいけないのか。昭和10年代、中河与一の偶然文学論は近代文学伝統のリアリズムに対して果敢に挑戦した。本当にリアルなのは偶然の方なのだ。が、その偶然なるものは、どんな〈触れ‐合い〉を排除することで成り立っているのか。中河、国木田独歩、寺田寅彦、葉山嘉樹のテクストに宿るcontingencyを、〈遭遇 con-tact〉と〈伝染 con-tagion〉、つまりは〈触れ‐合うこと con-tangere〉の主題系として読み解く。偶然という言葉でもってなにかを語った気になってはいけない。新シリーズ〈哲学への扉〉創刊!

目次:
序 偶然を克服/導入せよ?
第一部 コンタクト
第一章 偶然性の時代
第二章 中河与一『愛恋無限』と日本的伝統
第三章 国木田独歩『鎌倉夫人』と主題〈場所性〉
第四章 国木田独歩『号外』と主題〈外部性〉
第五章 国木田独歩『第三者』と主題〈感性〉
第六章 国木田独歩の諸作と主題〈断片性〉
第二部 コンテイジョン
第七章 中河与一の初期小説と主題〈伝染性〉
第八章 寺田寅彦の確率論
第九章 寺田寅彦の風土論
第一〇章 葉山嘉樹文学の住環境と主題〈混合性〉
第一一章 葉山嘉樹の寄生虫
終章 偶然的他者との幅のある出会い方
あとがき
文献
索引

荒木優太(あらき・ゆうた:1987-):在野研究者。専門は有島武郎。明治大学文学部文学科日本文学専攻博士前期課程修了。ウェブを中心に大学の外での研究活動を展開している。2015年、「反偶然の共生空間――愛と正義のジョン・ロールズ」が第59回群像新人評論賞優秀作となる。著書に『これからのエリック・ホッファーのために――在野研究者の生と心得』(東京書籍、2016年)、『貧しい出版者――政治と文学と紙の屑』(フィルムアート社、2017年;『小林多喜二と埴谷雄高』ブイツーソリューション、2013年の増補改題版)。

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by urag | 2018-05-07 11:06 | 近刊情報 | Trackback | Comments(0)
2018年 05月 07日

ドイッチャー賞受賞作の訳書一覧

イギリスのマルクス主義歴史学者アイザック・ドイッチャー(Isaac Deutscher, 1907-1967)とその伴侶タマラ(Tamara Deutscher, 1913-1990)を記念し、英語圏で出版されたマルクスおよびマルクス主義をめぐる革新的な研究に対して毎年贈られる「ドイッチャー賞(the Deutscher Memorial Prize)」の受賞作(1969-2017)の訳書をまとめてみました。記載のない年は訳書がないか受賞なしの場合です。研究者の名前だけ記載しているのは、受賞作が翻訳されていないものの、他の著作や編書の訳書がある場合です。2018年はマルクス生誕200周年ですので、ブックフェアやコーナーづくりのご参考になれば幸いです。

2015年
タマシ・クラウス

2013年
グローバル資本主義の形成と現在:いかにアメリカは、世界的覇権を構築してきたか
レオ・パニッチ/サム・ギンディン著、長原豊監訳、芳賀健一/沖公祐訳、作品社、2018年

2010年
資本の「謎」:世界金融恐慌と21世紀資本主義
デヴィッド・ハーヴェイ著、森田成也ほか訳、作品社、2012年

2009年
ベン・ファイン

2003年
近代国家体系の形成:ウェストファリアの神話
ベンノ・テシィケ著、君塚直隆訳、桜井書店、2008年

1999年
カール・マルクスの生涯
フランシス・ウィーン著、田口俊樹訳、朝日新聞社、2002年

1997年
ロビン・ブラックバーン

1996年
ドナルド・サスーン

1995年
20世紀の歴史:極端な時代(上下)
エリック・ホブズボーム著、河合秀和訳、三省堂、1996年

20世紀の歴史:両極端の時代(上)
エリック・ホブズボーム著、大井由紀訳、ちくま学芸文庫、2018年6月7日発売予定

1994年
市民社会の帝国 : 近代世界システムの解明
J・ローゼンバーグ著、渡辺雅男/渡辺景子訳、桜井書店、2008年

1993年
ハーヴェイ・J・ケイ

1992年
必要の理論
L・ドイヨル/I・ゴフ著、遠藤環/神島裕子訳、勁草書房、2014年

1991年
要塞都市LA
マイク・デイヴィス著、村山敏勝/日比野啓訳、青土社、2001年;増補新版2008年

1990年
A・J・メイア

1989年
美のイデオロギー
テリー・イーグルトン著、鈴木聡ほか訳、紀伊國屋書店、1996年

1988年
ボリス・カガルリツキー

1986年
エレン・メイクシンス・ウッド

1985年
所有と進歩:ブレナー論争
ロバート・ブレナー著、山家歩/田崎愼吾/沖公祐訳、日本経済評論社、2013年

1984年
失われた美学:マルクスとアヴァンギャルド
マーガレット・A・ローズ著、長田謙一ほか訳、法政大学出版局、1992年

1980年
現代資本主義の論理:対立抗争とインフレーション
ボブ・ローソン著、藤川昌弘ほか訳、新地書房、1983年

1979年
G・A・コーエン

1977年
S・S・プロウアー

1976年
社会化と政治体制:東欧社会主義のダイナミズム
W・ブルス著、大津定美訳、新評論、1982年

1975年
M・リーブマン

1974年
イスラームと資本主義
M・ロダンソン著、山内昶訳、岩波現代選書、1978年;岩波現代選書特装版、1998年

1972年
A・ギャンブル/P・ウォルトン

1970年
マルクスの疎外理論
I・メサーロシュ(イシュトヴァン・メーサロシュとも)著、三階徹/湯川新訳、啓隆閣、 1972年;再版1975年

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by urag | 2018-05-07 01:27 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)