今晩配信されたばかりのメールマガジン「F L A S H * M E M O R Y」12号で、ペヨトル工房の今野裕一さんが、青山BCと直取引をしていた版元の一人として、率直に今回の閉店事件の顛末について体験を語っておられます。
新生した雑誌『夜想』をはじめとして精算が済んでいないまま閉店されてしまったこと、取次の栗田が間違えてペヨトル工房の商品も引き上げてしまったこと、債権者会議でのうやむやな説明、等々。特に債権者会議での質疑応答の場面は、私もかつて鈴木書店の時に苦い思い出があるせいか、緊迫した空気がリアルに文章から伝わってきます。
「巨大な規模のメガシステムと個性を発揮するインディの両極しか生き残れない」日本社会の現状においては、書店が「個性をもったままミドルで生き残れるか、それが最大の課題だろう」と今野さんは書かれています。ミドルというのは単なる規模のみの意味ではなく、百貨店化と特化とのへだたりに生じたニッチに新たな個性の息吹を吹き込んでいくような、開発的活力を意味していると思います。
なお、10月15日に発売される『夜想』の復刊第2号「ドール」特集にあわせ、青山BCでは「夜想+人形」フェアが行われる予定だそうです。おそらくは本店で、でしょうか。
ペヨトル工房