新潟の老舗書店「北光社」さんが昨日(2010年1月31日)閉店されましたね。ここ半年ほど、毎日のように「出版不況」関連のニュースが目につくようになっています。ひとつひとつに対して私なりの感想がないわけではないのですが、そうなるとブログが毎日ボヤキで埋め尽くされてしまうでしょうし、昨今出版界にもすっかり定着しつつあるtwitterでつぶやく気にもなりません。思い付きを浅くつぶやいたところで気が晴れることはないと思っています。そんなわけで、代わりに、トップのエントリーにフレッシュアイニュースの「
出版不況」のリンクを新設しました(Yahoo!ニュースの同主題での
まとめページもさらに追加)。
ずらっと並んだニュースを見て思うのは、テン年代(2010年代)は出版不況どころではなく出版氷河期というか、本格的な出版(業界)解体期になるんじゃないか、ということです。再編期というと明るく聞こえますが、真相はもっと暗いだろうと思います。本当の終わりの始まりがついにやってきた。そんな気がしますし、本年末までに昨年以上の大きな倒産劇、再編劇が起きる予感がします。出版社や書店はもっとたくさん消えていくでしょう。出版社=取次=書店のいわゆる三位一体にはさらに大きなほころびが生まれ、それぞれが生き残りをかけて利益の囲い込みに奔走することでしょう。恐竜たちの時代(大手の覇権時代)が終わりつつあります。恐竜たちの陰で生き延びてきた小動物たちももちろん、淘汰されるでしょう。
誤解のないように申し添えますと、一つの時代の終焉はすなわち、新しい時代の開闢でもあります。絶望的な色調がニュースの表面を覆っても、闇のまにまに、新しい挑戦の萌芽が見え隠れすることでしょう。いえ、もう一回ひっくり返しておくと、新しい挑戦はうたかたのように生まれては消え、を繰り返すことでしょう。そうやって次第に新しい時代の基礎が固められていくでしょう。
ところでコメント欄を承認制にしたのは、日本語の風俗系スパムが一向に無くならないからです。ブログの更新頻度をここしばらく落としているのは、オフラインでやるべきことがたくさんあるからで、まだしばらくは静かにしていると思います。