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2009年 10月 24日
これから開店する本屋さんで、弊社の本を扱ってくださる予定のお店を順次ご紹介しております。お近くにお越しの際はどうぞお立ち寄りください。 09年10月23日(金) 松丸本舗:65坪 東京都千代田区丸の内1-6-4 丸の内オアゾ 丸善丸の内本店 4F 昨日グランドオープンした松丸本舗は、松岡正剛氏選書による、丸善丸の内本店内のいわば「ショップ・イン・ショップ」。つくり込まれた本屋さんに出合うのはたいへん楽しいものです。什器も陳列方法も個性的で面白いと思います。私自身、松岡さんがプロデュースする本屋があったらいいなあと常々思っていたので、それが実現して、飛び上るほどうれしいです。 22日に開かれた記者会見で丸善社長の小城武彦さんが次のように発言されたと報道されています。「ネット時代にリアルの書店が何をすべきか、その1つの答えが松丸本舗。〔中略〕書店は本との邂逅の場。これまでの書店はその機能が大変弱かった。どこに行っても同じ本が同じように積んである。その理由をただ規模に求めていた。規模を否定するつもりはないが、我々ならではのお客さまに訴える価値が必要だった。本と驚きの出合いがある場をつくっていきたい。そういう特徴をもった書店にしたいというのが今回の取組みの狙い」(「新文化」09年10月23日付記事「丸善&松岡正剛氏のコラボショップ、グランドオープン」より)。 これを読むとところどころに共感と疑念が入り混じるのですが、丸善のブログで紹介されている記者会見記事では上記のようなニュアンスとはいささか意味内容が違う気がするんですよね。「松丸本舗というこれまでにない書店をショップ・イン・ショップの形で丸の内本店の4階にオープンする運びとなりました。/丸善は明治2年に創業し今年創業140周年を迎えます。明治2年から本にこだわってきた会社です。「日本に知をいかに鐙(とも)していくか」、こういったミッションを持った会社でした。太平洋戦争中は戦火の中、潜水艦に乗ってヨーロッパに洋書を買いに行っていた、そんな会社です。/ご承知の通り、本はインターネットを通じて買える時代が来ました。では、これからの時代に「リアルな場」としての書店はどうあるべきなのか、これをずっと考えてきました。その一つの答えが「松丸本舗」であります。我々の挑戦であります。世に問うものであります。/書店はこれまで、すこしさぼってきました。書店の本の陳列の方法は永く変わってきませんでした。本の形態であったり、出版社名であったり。外形表示にしたがって並べることをずっとやってきました。進化を怠ってきました。/今、出版業界は不振であると言われています。その一つの原因は書店にあると思っています。丸善は反省しています。なんとかしなければならない。ではどうやったらいいのかずっと考えてきました。/子どもの頃に本屋に行ったときのことを思い出します。その時に感じていたわくわくするような、どきどきするような、本はすばらしいなと思うような場所ができないだろうかとずっと考えてきて、松岡さんに出会い、丸善は140周年を機に日本のあるべき書店の姿を考えてみたい、力を貸して欲しいと松岡さんにお願いしました。/やっと今日今まで見たことのないような、「やっぱり本屋ってこういうもんじゃないか」というような新しい書店ができました。/本屋の原点を示しているつもりです。日本人がこれでもっと本を読み、本に触り、本と生きる国になればいいなと思っております。そういった想いを込めまして「松丸本舗」はチャレンジを始めていきます(以下略)」(「丸善インフォメーション」09年10月23日付「丸善×松岡正剛=松丸本舗 松岡正剛氏プロデュースの丸の内本店の中の書店、「松丸本舗」が丸の内本店4階にオープン!」より)。 私は記者会見を実際に聞いてはいませんから、何とも判断しかねるのですが、「新文化」紙の「要約」だけを読むと小城さんのコメントが若干薄っぺらいものに感じられてしまうので、あえて丸善サイドの情報も長々と併記する必要性を感じた次第です。 釈迦に説法になりますが、品揃えだけで集客できるわけではないというのが業界のこれまでの経験的法則ですから、松丸本舗は今後、売場に様々な付加価値をどんどんつけていってほしいと思います。現時点では、「杉浦康平氏が手掛けたエディトリアルデザインの数々を貴重本も含めて特別展示する」という「造本」コーナーや、松岡さん自身がピックアップした最新情報の掲示板「本相」コーナー、オリジナルグッズ販売の「本具」コーナーなどがありますが、さらにトークショーを含む様々な読者との交流イベントやら、店舗からの情報発信(メルマガとかフリーペーパーとか)やら、色んなノベルティやらも期待したいです。松岡さんサイドにはたくさんのアイデアとキーコンセプトがあるはずですが、どこまで丸善が許容して実行できるか。そこがポイントだと思います。当面は「本店で3年間継続」とのことですが、丸善の経営陣にはぜひ腹をくくってもらって、続けてほしいです。 ちなみに先日松岡さんは「千夜千冊 遊蕩篇」の1324夜でジョルジョ・アガンベンの『スタンツェ』を取り上げられ、弊社の『瀆神』もあわせて論じてくださっています。 09年11月中旬 ふたば書房大丸心斎橋店:280坪 大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-8-3 大丸心斎橋店 北館12F 心斎橋界隈で弊社がお世話になってきたのは、アセンスさんやスタンダードブックストアさんといったアート系に強い本屋さんですが、ふたば書房さんでは人文書にも力を入れていただけるようなので、とてもありがたいです。
by urag
| 2009-10-24 18:42
| 販売情報
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Comments(2)
松岡正剛の選書というだけで、心が躍りますし、私も飛び上がるほど、嬉しいです。
ですが、一点疑問が……。松岡正剛のような著名人を起用して新しい手法を導入することは良いことだと思いますが、書店員の選書力を強化する努力を丸善は、どこまでしているのでしょうか?(もちろん優秀な書店員がいらっしゃることも知っていますが) 松岡正剛のような知性と、現場の書店員の知性が融合されてこそ、ネット時代にリアル書店が生き延びていく道が切り開かれていくのではないでしょうか?
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Keyさんこんにちは。Keyさんの疑問はごもっともで、そこが大きな課題であることは間違いありません。もし現場がおきざりにされるならこの試みは失敗に終わるでしょう。つまり、松岡さん以外にも、やり手が続々と登場しなければなりません。この件については語るべき多くのことがあります。このエントリーではその辺の議論のくだりは辛口にすぎるのでバッサリと削除=自粛しましたが、いずれ皆さんとともに検証しなければならないと思います。
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