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URGT-B(ウラゲツブログ)

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2009年 02月 20日

違和感

こんなメールが届きました。「Amazon.co.jpで、以前に「スチュアート カウフマンの『自己組織化と進化の論理―宇宙を貫く複雑系の法則 (ちくま学芸文庫)』」をチェックされた方に、■■■■の『研究資金獲得法 ~研究者・技術者・ベンチャー起業家~』のご案内をお送りしています」。著者名はいちおう伏せておきます。

全然関係ねえだろ!? しかも一年前の履歴に何を今頃、とつっこみつつ、こういう時は、なまじっか、「ああこれは確かに関連がありそうだ(けど要らないな)」と思う時よりか、ついリンクをクリックしてしまうのですね。こういう出会い方は、本屋さんで、ミシェル・フーコーの本の隣にエーコの『フーコーの振り子』があったり、外国文学の棚にリリー・フランキーがあったり、という過去の話を思い出させます。いわゆる初歩的な勘違いが、かえって目を引くという。まあ今回の件は間違った関連付けなのか、それとも「販促」の範囲内なのか、真実はよくわかりませんけれども。

こんなこともありました。その昔、渋谷の大盛堂書店の哲学書の棚で『ドラえもんの鉄がく』(にっかん書房、1993年)を発見。「これは間違ってこの棚に補充されちゃったんだな」と苦笑しながら本を手に取ると、帯の文言に「人間とテクノロジーの共生」とあって、おやと思って中を開くと、ドラえもんの「ひみつ道具」の専門的分析や未来予測を通して、科学技術の発展に伴うモラル問題についても考察しているようで、一種の未来学でもあり、意外に哲学的でもあり、侮れないと思ったのでした。しかもその本に挟まれている手製の補充短冊を見ると、なんと回転していました。担当者に聞いたら「前から置いてる」とのお答えだった記憶があります。納得しがたい気もしましたが、そんな出会いもあるのですね。

by urag | 2009-02-20 23:10 | 雑談 | Comments(0)


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