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URGT-B(ウラゲツブログ)

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2008年 03月 09日

ディスクロージャー・プロジェクトの主宰者グリア医師の自伝的著書

うわー、ついに出たか、と驚いた新刊2点をご紹介します。拙ブログで「この手」を取り上げるのは初めてな気がしますが、どうか驚かないで下さい。いままで隠していたわけではありませんし、ここでカミングアウトしたいわけでもありません。ひとつだけはっきりしているのは、「この手」の本を頭ごなしに否定したりバカにしたりするのが自分はとても嫌だということです。「科学的じゃない」とか言う言葉自体が恐ろしく時代錯誤的だと思っているクチなので。
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UFOテクノロジー隠蔽工作
スティーヴン・グリア:著 前田樹子:訳
めるくまーる 08年3月 定価2,520円 四六判並製カバー装552頁 ISBN978-4-8397-0135-2

帯文より:国連事務総長、米国大統領、CIA局長らがUFO機密情報から疎外されている。世界のパワー・エリート達が隠蔽している事実とは何か? 数々の証言を集めて情報開示を試みる一人の医師の命をかけた戦いの記録。UFOテクノロジーは、地球上のエネルギー・システムを全面的に簡単に代替できる物理法則に基づいている。だが、それへの転換は、地政学的体制を崩壊させ権力の分散化、世界の力関係の均等化を促すだろう。それを嫌う一部の官僚、軍部、企業、宗教団体などによる超極秘の国際政府計画が確かに存在する。

一瞬わかりませんでした。グリア・・・グリアって誰だっけ。UFO・・・ああ、そうだ!!! 「ディスクロージャー・プロジェクト」のリーダーじゃないですか! その人の本"Hidden Truth - Forbidden Knowledge"(2006年)がついに読めるようになるとは。

「ディスクロージャー・プロジェクト」と言えば、UFOマニアには有名な出来事ですよね。YouTubeで検索すればたくさん動画が出てきますし、日本語でもネット上で一時期テキストで翻訳されていたことがあったはずです。多数の軍人や科学者、政府関係者、企業家などが2001年にマスコミを前にUFOにまつわる「真実」を証言したあのイベントを主導したのが、本書の著者スティーヴン・グリア医師。本書では「情報開示プロジェクト」と訳されていますが、その「ディスクロージャー・プロジェクト」の指揮を執るグリア医師が、UFOにかかわる自らの秘密を存分に語りつくした自伝的著書が、本書『UFOテクノロジー隠蔽宣言』なわけです。

読み始めてみると、予想以上にぶっ飛んだ人です。UFOの単なる目撃者とか研究者というレベルではなくて、ETとすでにコンタクトしている人なんですね。情報公開すれば世界の均衡が揺らぐため、利権者たちからなるシャドウ・ガヴァメントに狙われるグリア。精神感応電子兵器から放射されるスカラー縦電磁波によってアストラル体を抜き取られそうになったりもします。スカラー波などと言うと、なんだか思い出しますね、パナウェーブ研究所とか。ニビル星だとか。

とにかくページをめくるたびにぶっとんだ記述に出くわします。あまりにも連続するので、この手には多少慣れていると自負していた過去の自分がおいてきぼりを食います。しかし当人は至って真面目。これが全部真実だとしたら・・・希望と絶望が脳裏に激しく交錯します。トンデモ本と捨て置くのはもったいない、2008年の奇書ベスト3に入りそうな本です。

***

図解雑学 下ヨシ子の死後の世界
下ヨシ子:著
ナツメ社 08年3月 定価1,449円 B6判並製カバー装240頁 ISBN978-4-8163-4454-1

版元紹介文より:スーパー霊能者として有名な下師の霊視による「あの世」は、今までに理解していたこととは異なる部分が多く驚きの内容が続きます。また下師は霊障の浄霊ではテレビ出演が多く有名です。この本でも未成仏霊が多い場所、お清め、浄霊についてわかりやすく図解します。

ナツメ社さんの「図解雑学」シリーズと言えば、あらためて説明するまでもなく、文系理系を問わず様々な領域を手がける、「絵と文章でわかりやすい」入門書として有名なわけですが、本書が出た時にはさすがにのけぞりました。いくら「図解雑学」と言えども、「こっち」の分野にまで進出してくるとは全然想像できませんでした。下さんのことを支持するかどうかは別として、これは企画としては一編集者として思わず唸ってしまいます。シリーズの新境地を拓いたという意味では、実にいいアイデアです。昨今持続しているスピリチュアル・ブームの中で、十分売れていく商材でしょうし。

見開きでどのページも読みきれるのがこのシリーズのいいところですよね。死後の世界など誰も知らないわけですから、本書のように図解してもらえると、信じる信じないはおくとして、「勉強」になります。とくに「コラム」では下さんの主張が見えて面白いです。たとえば本書の最後に置かれている「写経は逆効果?」など。写経はおすすめできない、何故かと言えば、中途半端に霊的な世界に入り込むのは危険だから、とのこと。

下さんを選んだのも良かった気がします。江原さんはあまりに売れっ子で、このシリーズには起用できなかったでしょうし。それにしてもBPO(放送倫理・番組向上機構)ってのは面白いですね。霊能系には厳しいけど、占い系はあるていどまでは許容しているような節が見受けられます。それに比べれば、出版界は何でもありですね。自由度が高い?

ちなみに死後の世界について書かれてある本で私がこれまでに感銘を受けたのは、マイケル・ニュートンの『魂の旅』〔日本語訳題は『死後の世界が教える「人生はなんのためにあるのか」』、VOICE、2000年〕です。個人的にはこの本が、仏教的な「中有」をより具体的にイメージするために役立った気がします。

by urag | 2008-03-09 00:40 | 本のコンシェルジュ | Comments(0)


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