毎年大いに読書計画の参考にさせていただいている月刊誌『みすず』の読書アンケート特集(08年1・2月合併号)に、弊社刊行書籍が2点紹介されていました。
十川幸司さんはハーマッハーの『
他自律』を取り上げてくださり、「この著作はハーマッハーという思想家を理解するうえでの格好の入門書となっている。彼のアフォーマティヴという概念は、長年停滞している言語行為論をさらに先に進めるアイデアとなりうる」と評してくださいました。
また、大竹昭子さんは、森山大道の『
ハワイ』を取り上げてくださり、「ここ数年の彼の写真集でまちがいなくベスト」と評してくださいました。十川さん、大竹さん、ありがとうございました。
いっぽう、『婦人之友』08年3月号の書評欄「わたしの本棚」では、作家の松山巌さんが「食の愉しみをどう描くのか」という記事の中で、片山廣子の『
新編 燈火節』を取り上げてくださいました。
「食を愉しむには貧しいほうがよい。そんな逆説を、最近復刊された片山廣子の『燈火節』で教えられた。(・・・)どの文章にも深い教養に支えられた独特の香りとユーモアがある。愉しいのはじつに多くの食材と料理が描かれることだ。戦時中と戦後の貧しい時代の記憶だから、大半の食材も料理もグルメには程遠い。にもかかわらず、美味しそうだと思い、読んでいて愉しい」。
松山さん、ありがとうございました。