『ハリー・ポッター』シリーズでお馴染みの作家J・K・ローリングの執筆と挿絵によるハンドメイド本『詩人ビードルの物語(The Tales of Beedle the Bard)』が、12月13日、ロンドンで開催されたオークションで4億5千万円で落札されたのは
ニュースで目にしていましたが、落札者が
アマゾンだったとは知りませんでした(アマゾン・ジャパンではなく、米国アマゾンです)。競売会社はかの
サザビーズ。
AFP通信によれば、この本は「7冊のみ限定制作された。7冊とも半透明のベラム紙にローリングが手で書きイラストをつけたもので、カバーは皮製でシルバーや宝石で飾られている。うち6冊はハリー・ポッターの著書に関わった6人に贈られ、残る1冊のみがオークションに出品された」とのこと。
アマゾンは早くもウェブサイトで本の表紙と中のページの画像を
公開。ローリングさんのメッセージ映像も見ることができます。「今後、それぞれのおとぎ話の書評と画像をご紹介していく予定」とのこと(米国本家ではレヴューが掲載され始めています)。慈善活動の一環として造られた本ですから、画像の公開は有料にはしないでしょう。でもいずれアマゾンはこの本を一般読者が読めるようにしたいのかもしれません。そのときはさすがに有料なのでしょうね。有料にしてその売上も寄付、ということになるのかどうか。サザビーズの
出品概要では、「著作権を販売するものではない。購入者は作品を出版したり複製することはできない」と特記されていましたから、アマゾンが著者とどう交渉するのか(たぶんもう「した」のでしょう)、興味深いところです。
また、本好きとして気になるのは、ローリングさんが書き込んだ「イタリア製の手作りのノート」。実物はカスタマイズされている様子なので、まったく同じというわけにはいかないようですが、本家
アマゾン・コムで、「Epica handmade Italian leather」を検索してみてください。背や表紙やスピンやギザギザの小口が似た雰囲気のノートが複数ヒットします。製造元の
EPICAのウェブサイトはどうも重いです。ひょっとして、ローリング効果? 日本でもEPICA製品が遠からずネットオークションなどに出品されそうな予感。