
サルトル『
存在と無(II)』がちくま学芸文庫にて10日に発売されました。第II巻は第三部「対他存在」を収録しています。第III巻は来月発売。
ついに発表された「ちくま学芸文庫 復刊投票2007」での
復刊書目10点の中に、サルトルの『マラルメ論』が入っていました。こちらは来春発売予定。復刊書目は「得票をもとに上位10点」が選ばれたそうですが、さすがに10点ではあれもこれもという壮観には至らず、若干の心残りが。次回に繋がることを期待しています。
なお、今月のちくま学芸文庫では、かつて朝日出版社から81年に刊行されていたメルロ=ポンティの『
心身の合一--マールブランシュとビランとベルクソンにおける』も発売されています。また、めでたく創刊二周年を迎えたMath & Scienceシリーズでは、74年に講談社から刊行されていたパウリの『
相対性理論』上下巻(内山龍雄訳)などを発売。執筆時、パウリは21歳。すごいですねえ。
かつて講談社は本書のほかにもパウリの本を多数刊行していました。75年には『物理と認識』や『量子力学の一般原理』を、76年には『パウリ物理学講座』全6巻を。ちくま学芸文庫でこれらも再刊されたらなあと思います。