フランスの哲学者アラン・バディウ(1937-)の『状況論 Circonstances』第四弾"
DE QUOI SARKOZY EST-IL LE NOM ?"が、
Nouvelles Éditions Lignesより発売になりました。「サルコジ時代」における政治の荒廃と可能性を問います。
バディウの状況論はこれまでに、03年に第一巻「コソヴォ、911、シラク/ル・ペン」、04年に第二巻「イラク、スカーフ、ドイツ/フランス」、05年に第三巻「『ユダヤ人』という言葉の射程」がLéo Scheerから刊行されています。「リーニュ」誌はHazanや
Léo Scheerをこれまで発売元にしてきましたが、ついに発行元を立ち上げたというわけでしょうか。
バディウの著書の日本語訳には、『ドゥルーズ--存在の喧騒』(98年、河出書房新社)、『倫理』(04年、河出書房新社)、『哲学宣言』(04年、藤原書店)、『聖パウロ』(04年、河出書房新社)があります。状況論もどこかで出版されるのだろうと待っていますが、なかなか出ませんね。ボリュームがそれぞれ小さいので、新書には向いているかもしれません。時事的なものだけに、話題になりそうな反面、翻訳までの鮮度を心配されたりするのでしょう。