青土社の月刊誌「現代思想」07年7月臨時増刊号・総特集「
ヘーゲル――『精神現象学』二〇〇年の転回」(1,995 円、ISBN978-4-7917-1166-6)が今月半ばに刊行されました。今をときめく佐藤優さんのエッセイ「『大論理学』 から 『精神現象学』 への私の退行」や、長谷川宏さんと岩崎稔さんの討議「『精神現象学』 再読 時代の概念的把握のために」をはじめ、コジェーヴやマラブー、ナンシー、スーザン・バック=モースの論考など、盛りだくさんの特集号となっています。
弊社から刊行している『
ブランショ政治論集』の訳者の一人、西山雄二さんも「ピラミッド、オベリスク、十字架――バタイユとヘーゲルの密やかな友愛をめぐって」と題した論文を寄せられています。
また、弊社の『
友愛と敵対』(デュットマン)の共訳者である清水一浩さんがヴェルナー・ハーマッハーの論考「(仮面をつけた芸術の終わり)」を訳しておられます。訳者附記に「『ヘテラウトノミーエン』が増田靖彦訳で、またベンヤミン論集成が拙訳で、ともに月曜社から近刊の予定である」とある通り、弊社では今後ハーマッハーの著書をいくつか刊行していく予定です。
『ヘテラウトノミーエン』は正式な日本語題が『他自律――多文化主義批判のために』となります。「暴力論叢書」の第二回配本として、近い将来刊行する予定です。また、日本語版独自編集となるハーマッハーの『ベンヤミン論集成』も続刊予定です。「
サイトゼロ/ゼロサイト」誌0号に部分訳が掲載されたハーマッハーの長大なヘーゲル論「プレーローマ」もいずれ皆様のお手元にお届けしたいと考えております。