洋書取次「洋販」を中核とするインターカルチュラルグループの傘下書店である
ランダムウォークが07年6月末で東京から撤退します。六本木のストライプハウス店が4月30日で閉店したのに続き、今度は赤坂店が6月30日で閉店。かつて「東京ランダムウォーク」としてその名に冠していた本拠地「東京」から、ランダムウォークが消えることになります。寂しいですね。
かつては神田店も存在しましたが、こちらは06年2月末で閉店しています。あとには京都寺町店、大阪心斎橋店、神戸元町店(洋書専門)が残ることになります。
ランダムウォークは、アート・デザイン・ファッション・建築を中心とした和洋書および和洋雑誌の専門店。大規模書店乱立時代に「セレクトショップ」たることを店舗のアイデンティティに据えた書店さんのハシリで、イメージとしては青山ブックセンターをより先鋭化させた「クリエイター御用達」の本屋さんというところでしょうか。実際にそうしたパブリック・イメージを獲得していたと思いますし、もともとは青山ブックセンターのスタッフだった方々が興された本屋さんだったと記憶しています。今はランダムウォークも青山ブックセンターもともにインターカルチュラルグループ傘下ですが。
店舗展開の戦略に長けた同グループのことですから、いずれ東京にランダムウォークは帰ってきてくれるのでしょう。読者はそれを待っているに違いありません。皆さんはどこに開店してもらいたいですか。
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余談ですが、ここ数日、業界ではビックリさせるニュースが続いています。そのひとつが、丸善からブックオフへのリベート7億円の
ニュース、そしてもうひとつは今年9月で「
解散」する朝日ソノラマの
ニュースです。前者はそれぞれの店売現場のスタッフにしてみれば、どこでそんなお金が動いていたのだろうとびっくりするような話でしょうし、後者は小中学生時代にソノラマ文庫を愛読したような私のような中年にとっては悲しい知らせです。