bk1さんの週一回更新の分野別新刊一覧の存在に、4月になって気づいたと先日書きました。bk1さんに詳細をお尋ねしたところ、3月の第二週から開始しているとのことです。
存在と人間――存在論的経験の本質について
オイゲン・フィンク:著 座小田豊+信太光郎+池田準:訳
法政大学出版局 07年4月 4,095円 46判350頁
主観的、間主観的、客観的
ドナルド・デイヴィドソン(1917-2003):著 清塚邦彦+柏端達也+篠原成彦:訳
春秋社 07年4月 4200円 46判上製387頁 ISBN978-4-393-32307-6
■帯文より:言語の社会性・公共性を徹底し、主観性と客観性の二分法を否定する「外部主義」。現代最高の哲学者デイヴィドソンが、名著『真理と解釈』(勁草書房)の問題意識をさらに発展させ、「懐疑論」や「他者の心の謎」を克服する新しい知識論の構築を試みたスリリングな論文14篇を収録。詳細な解説「外部主義と反還元主義」を付す。シリーズ「現代哲学への招待」最新刊。
ドン・デシャン哲学著作集
ドン・デシャン(1716-1774):著 野沢協:訳
法政大学出版局 07年4月 23,100円 A5判849頁
●ピエール・ベールの個人訳で高名な野沢さんによる新しい翻訳紹介。著者は18世紀フランスのベネディクト会修道士で、独創的な社会変革論者。
ヘルダーリン全集 (1) 詩
ヘルダーリン(1770-1843):著 手塚富雄:責任編集
河出書房新社 07年4月 5,040円 46判385頁
●待望の再刊。第1巻は1784年から1800年までの前期抒情詩を集成。
近代による超克――戦間期日本の歴史・文化・共同体(上)
ハリー・ハルトゥーニアン:著 梅森直之:訳
岩波書店 07年4月 3,885円 46判上製376頁 ISBN978-4-00-022557-1
〈反転〉するグローバリゼーション
鈴木謙介(1976-):著
NTT出版 07年4月 2,310円 46判256+10頁
シマウマの縞 蝶の模様――エボデボ革命が解き明かす生物デザインの起源
ショーン・B・キャロル:著 渡辺政+経塚淳子:訳
光文社 07年4月 2,415円 46判本文405頁+図版16頁
●工学から生物学、芸術、建築まで、いまデザイン論が熱い。「人文書以後」のもっとも核心的な組み換えの機軸のひとつは、デザイン論ではないかと思っています。
クリティカル・パス――宇宙船地球号のデザインサイエンス革命
バックミンスター・フラー:著 梶川泰司:訳
白揚社 07年5月 6,825円 A5判617頁
●98年刊の名著の再刊。副題が初版時は「人類の生存戦略と未来への選択」でした。
地震と雲――地震の前にあらわれる変わった形の雲の写真集
白木妙子:著
ブイツーソリューション 07年4月 1,260円 A5判48頁
●大震災時のものをを中心に「01年~06年までに起きた地震の前にあらわれた雲の写真を紹介」とのこと。ユニーク。
資本主義黒書(上)市場経済との訣別 / ローベルト・クルツ(1934-):著 渡辺一男:訳 / 新曜社 / 6,930円
タータンチェックの文化史 / 奥田実紀(1966-):著 / 白水社 / 2,415円
キリスト教シンボル・デザイン事典 / W・E・ポウスト:著 / 教文館 / 1,260円
図解 天国と地獄 / 草野巧:著 / 新紀元社 / 1,365円
サン=テグジュペリデッサン集成 / アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ:画 / みすず書房 / 15,750円
グスタフ・クリムト――ドローイング水彩画作品集 / クリムト:画 ライナー・メッツガー:著 橋本夕子:訳 / 新潮社 / 4,725円
パトロンたちのルネサンス――フィレンツェ美術の舞台裏 / 松本典昭(1955-):著 / NHK出版 / 966円
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◎注目の文庫、新書
ローマ建国史(上)ローマ建国史
リーウィウス(前57-後17):著 鈴木一州:訳
岩波文庫 07年4月 987円 300頁 ISBN978-4-00-334901-4
●全3冊。
吉本隆明に関する12章 / 斎藤慎爾:責任編集 / 新書y:洋泉社 / 861円
親米と反米――戦後日本の政治的無意識 / 吉見俊哉(1957-):著 / 岩波新書 / 819円