アートに強い二つの書店に動きあり。まず表参道のナディッフ本店が、入居しているビルの解体に伴い、来月末(07年年5月31日)で
閉店とのことです。移転先はすでにめどがついており、取引先には文書で通知がありました。おお、けっこう移動距離があるな、という第一印象ですが、詳しいことはまだ一般には公表していないようなので、これ以上は書けません。新店舗は新名称で年内に開店させるようです。
いっぽう、青山ブックセンター福岡店では4Fに約30坪の洋書・洋雑誌売場が誕生し、九州唯一の
洋書アウトレットコーナーが新設されたとのことです。アウトレット洋書というのは「ほんの少しのダメージによって書店の棚に並ばない書籍のこと」で、値段が安くなっており、なかには品切絶版本もあるとのこと。同時に、また、従来の1F~3Fまでの和書フロアでも棚数を増やして商品構成もリニューアルしたそうです。3Fにあった写真集コーナーは1Fに移動です。
先日は六本木店が早くもリニューアルされましたが、新生ABCは次々と「更なる一手」を打ち出して、商品群のカテゴリーを時代の先端にマッチさせるべく再編成しています。ABCの個性をより鮮明に示す姿勢を見せているところが、なかなか戦略的です。他書店よりも意識的にマーチャンダイジングに力を入れているというアピールになっていると思います。他書店では書籍の各ジャンルが静的に捉えられている場合が多いのか、売場構成にダイナミックさを感じないことがあります。ABCはむしろそこに勝負をかけているように見えます。
追記:07年4月19日――ABCと同じ、インターカルチュラルグループの東京ランダムウォーク六本木ストラウプハウス店が今月末の4月30日で
閉店するとのことです。現在、洋書バーゲンセール中。