2007年 04月 06日
![]() ジャンル:人文、現代思想 表 象 01 表象文化論学会=発行、月曜社=発売、年1回発行予定 A5判並製196頁、本体1,600円、ISBN:978-4-901477-61-1 諸学を横断する表象文化論の最前線! 新たな言説空間が今ここに開かれる。 「今日、人文知の底力の衰弱は、言説を孤立へと追いやりつつある。他の言説群をうちに呼びこみ、それと接合し共鳴し合うことで、不意の火花を散らし、懸け離れた領域で思いがけない出来事を開花させえたかもしれない潜在的な意味の磁場が、孤立の中で立ち枯れてゆく。自然に任せておけばそんな閉塞の中で立ち竦んだままでいるほかない言説を、衰弱と枯死からいかにして救うか。言い換えれば、いかにしてともに生きるか」(松浦寿輝)。 目次: ◆創刊の辞◆ 「距離のパトス」松浦寿輝 ◆特集◆人文知の現在と未来――越境するヒューマニティーズ 「対談=人文知の現在」浅田彰×松浦寿輝 「共同討議=閉塞する人文科学を超えて――いま、芸術を問う」岡崎乾二郎+中沢新一+リピット水田堯+ファブリアーノ・ファッブリ+司会・田中純 ◆寄稿◆人文知の未来 「無条件性の試練」鵜飼哲 「「弱い学」の方へ」岡田温司 「言葉と表象」神崎繁 「暴力を思考すること、表象すること」竹村和子 「過去という名の未来」斉藤綾子 「「遊行」の表象文化論」松岡心平 ◆翻訳◆ 「人文学の未来――実験すること」サミュエル・ウェーバー(門林岳史+宮崎裕助=訳) ◆論文◆ 「自己展開するイメージ――偽ディオニシオスに見る主体化の問題」柳澤田実 「アウシュヴィッツのあとにテレビを見ることは野蛮か――Th.W.アドルノの1950年代のテレビ論をめぐって」竹峰義和 「忘却への欲望/トラウマの回帰――文革直後の中国映画における文革の表象」劉文兵 「「機械的なもの」と「有機的なもの」――1920年代ソ連における芸術教育の思想的背景をめぐって」江村公 「ジェニー・ホルツァーの八〇年代――作品/空間の変容」平野千枝子 ◆書評◆ 「アルスの政治哲学へ向けて――岡田温司『芸術と生政治――現代思想の問題圏』書評」田中純 「芸能のエネルギーと宮廷――沖本幸子『今様の時代――変容する宮廷芸能』書評」高橋悠介
by urag
| 2007-04-06 14:45
| 近刊情報
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Comments(6)
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なんかエラく難しそうっすね。でも長い目で歴史を見渡すとこういう方向になるんでしょうかね。でもなんかどこか違うような…うずうず。
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ハマさんこんにちは。コメントありがとうございます。どの辺に違和感を覚えていらっしゃいますか。
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ごく普通の人(文字通り)を知の世界に取り込んでいくような雑誌がもう少し出てきてほしいなあと思うのですが、何となくデザインといい目次の雰囲気といいあまりフレッシュな感じがしないなあと率直に感じました。でもそれは両輪あっていいのかもしれませんし、単に自分がついていけないだろうなあというやっかみかもしれません。
ハマさんこんにちは。貴重なご意見をありがとうございます。「ごく普通の人を知の世界に取り込んでいくような雑誌」とのことですが、ハマさんのイメージないし記憶の中で、かつてあった、あるいは今ある雑誌のうちハマさんのお目にかなうようなものはありますか。あったらぜひ参考までに教えていただきたいのです。ハマさんの仰る「フレッシュな感じ」がどのようなものか知りたいです。質問攻めにしてすみません。
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>かつてあった、あるいは今ある雑誌のうちハマさんのお目にかなうようなもの
主にマスコミが出してる多くの雑誌がそうだともいえるし、ほとんどないともいえるでしょうね。ちょっと話の振り方が不適切でした。 ともあれ時間とカネに余裕のある特権階級を対象とした教養主義的な雑誌を月曜社が出して、知の格差拡大にこれ以上貢献することにどの程度実質的な意味があるのか、甚だ疑問だというだけのことです。商売上どの会社もそうしてると思いますが、何となくデザインや人選など表面的な部分での既視感が露骨だったので、月曜社オマエもか、と・・・
ハマさん、率直なコメントをありがとうございます。来週末には店頭発売開始となりますので、ほんとうにハマさんの第一印象どおりなのかどうか、ぜひお読みになって確かめてください。特に、松浦寿輝さんによる創刊の辞と、浅田彰さんとの対談は、ハマさんのご感想と交差する部分があるいはあるかもしれません。「時間とカネに余裕のある特権階級を対象とした教養主義的な雑誌」や「知の格差拡大に…貢献」といったお言葉の含蓄は私には大きすぎて、ハマさんの立ち位置がよく理解できないのですが、今度お目にかかった折にでもお話の続きを聞かせてください。
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