業界紙「
新文化」ニュースフラッシュによれば、「扶桑社新書」が今月末(2月28日)に創刊で、翌月13日には「アスキー新書」が創刊とのこと。前者は7点、後者は9点を一斉発売するそうです。朝日新書で業界的には打ち止めとばかり思っていたのですが、なんとまあまだ増えるわけで。どんな展望のもとに参入するんでしょうか。自由競争というより、書き手も作り手もやがて疲弊してしまうのがオチのような気がするのですが、杞憂でしょうか。売れなければたちまち断裁せざるをえないのでしょうし、まさに、「本のスクラップ&ビルド」状態になってしまうのでは。読者も書店もじっさいのところ大きな関心はないようにも感じます。新書戦争にもいずれ終わりが来ます。それがいつになるのか、さらなる新規参入があるのか……。
※プレスリリースPDF「
アスキー新書創刊について」
※筑摩書房専務取締役・松田哲夫氏「
新潮新書三周年によせて--新書戦争はゲリラ戦である」(「波」06年5月号)
※産経新聞・上塚真由氏「
新書ブーム 教養書も手軽な時代--廉価でおもしろい」(「産経新聞」06年5月2日付・東京朝刊)
※講談社顧問・鷲尾賢也氏「
想像を超えている新書戦争」(「有隣」464号・06年7月10日発行)
※朝日新書編集長・岩田一平氏「
創刊直前! 忙中閑アリ……」(「朝日新書」編集長日記・06年10月6日)