今年(2006年)の「書物復権」は10周年記念企画で、従来の8社(岩波書店、紀伊國屋書店、勁草書房、東京大学出版会、白水社、法政大学出版局、未来社、みすず書房)に加え、新曜社、創元社、筑摩書房、平凡社が特別参加し、計12社による共同復刊事業になると
発表されました。実に喜ばしいことです。今年だけにしないで、来年からもずっと12社でやればいいのに。そうなるためには、われわれ読者が盛り上げなくてはいけません。
スケジュールは、5月上旬~6月下旬がリクエスト受付期間、7月中旬に復刊書目が決定し、9月には全国の協力書店で一斉発売開始、とのことです。
これまでの復刊は、リクエストこそ読者から集めるとは言え、最終的な復刊の可否は版元の判断にゆだねられていたと思います。そうではなくて、たとえば書店主導型の復刊事業ができないのでしょうか。大書店チェーン数社が共同して買取を行うかたちで所定の書目を復刊させ、その数社が最優先でその書目を販売する権利を得る、という積極的な動きがそろそろ出てきて欲しいと思うのです。(H)