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URGT-B(ウラゲツブログ)

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2006年 01月 29日

今週の注目新刊(第36回:06年1月29日)

花粉症+風邪。グロッキーです。

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アメリカ建国とイロコイ民主制
ドナルド・A・グリンデ・Jr.ほか著 / 星川淳訳 / みすず書房 / ¥5,880
■帯文より:独立革命、合衆国憲法に刻印された「自由の手本」先住民社会の驚くべき影響。歴史の闇に埋もれた文化的転移、世界史的実験のプロセスを、一時史料から立証する「もうひとつのアメリカ建国史」。

アメリカ人であるとはどういうことか――歴史的自己省察の試み
M・ウォルツァー著 / ミネルヴァ書房 / ¥3,360

サイボーグ化する私とネットワーク化する世界
ウィリアム・J・ミッチェル著 / NTT出版 / ¥3,780
■原書:Me++ : The Cyborg Self and the Networked City
■帯文より:変貌するユビキタス時代の情報社会論。

イメージ・リテラシー工場――フランスの新しい美術鑑賞法
ジャン=クロード・フォザほか著 / フィルムアート社 / ¥3,360

ルーマン 法と正義のパラドクス――12頭目のラクダの返還をめぐって
G・トイプナー編 / ミネルヴァ書房 / ¥4,200

「アジア的価値」とリベラル・デモクラシー
ダニエル・A・ベル著 / 風行社 / ¥3,885

ナチズムの歴史思想――現代政治の理念と実践
フランク=ロタール・クロル著 / 柏書房 / ¥5,460

ひとつの土地にふたつの民――ユダヤ‐アラブ問題によせて
マルティン・ブーバー著 / 合田正人訳 / みすず書房 / ¥5,775
●版元紹介文より:「マハトマ・ガンディーへの書簡」をはじめとする、1918年から1965年までに発表された論考66篇。

私をブンガクに連れてって
芳川泰久著 / せりか書房 / ¥2,310
■版元紹介文より:カフカの『審判』の主人公のように、ある日呼び出され、文学とは無縁な、さまざまな場所に連行される。カマボコ博物館、メイドカフェ、裁判所、山奥のダム、皇居、オートレース場――文学から消えてしまった〈リアル〉に遭遇したいと願う、痛快な批評のアクロバット。

晶子とシャネル
山田登世子著 / 勁草書房 / ¥2,310
●与謝野晶子とココ・シャネルを「魂の姉妹」として見立て、視えざるコレスポンダンスを日仏近代史のうちに再構成するもの、のようです。

サド侯爵――新たなる肖像
シャンタル・トマ著 / 三交社 / ¥3,675
●トマはフランスの作家で女性文化史研究家。これまでに軽いエッセイ本と小説の既訳書あり。

未知なるものへの生成――ベルクソン生命哲学
守永直幹著 / 春秋社 / ¥3,675
●渾身のベルクソン論。

ことばの意味とは何か――字義主義からコンテクスト主義へ
フランソワ・レカナティ著 / 新曜社 / ¥3,990
■帯文より:ことばの意味は文そのものに宿るのか?それとも文脈に抱かれた発話行為から生まれるのか?分析哲学界・言語哲学界を二分してきた大論争に終止符を打つ希薄の力作。
●レカナティはヨーロッパ分析哲学会の設立者の1人。会長を務めたこともある。

哲学体系
スピノーザ著 / 小尾範治訳 / 一穂社 / ¥4,515
●ふるーい岩波文庫の復刻シリーズからの一点。旧版からの復刻のため、一部の印刷の読みにくさもそのまま。 名著/古典籍文庫というシリーズだそうです。およそ図書館向けの商品なのでしょうが、こういう商売もありうるのか、と関心。

ドン・ジョヴァンニ 音楽的エロスについて
ゼーレン・キルケゴール〔著〕 / 白水社 / ¥998

新版 図書館の発見
前川恒雄著 / 日本放送出版協会 / ¥966

ゲイの民俗学
礫川全次編 / 批評社 / ¥4,725
●礫川さんの「民俗学」史料シリーズは好事家にはたまらない世界かも。

図説 天使百科事典
ローズマリ・エレン・グィリー著 / 原書房 / ¥6,090
●類書はあまたありますが、グスタフ・デイヴィッドスンの高名な本『天使辞典』(創元社、2004)が出て、 もはや打ち止めかと思いましたが、まだまだのようです。

ネクロノミコン――アルハザードの放浪
ドナルド・タイスン著 / 大瀧啓裕訳 / 学研 / ¥2,625
●ギリシア語訳者やラテン語重訳者の序文まで付いて、本文もヴォリュームがあって、かなりがんばって「創作」しています。途方もない作業だったでしょう。徒労を厭わない作家タイスンに戦慄すら覚えます。大瀧先生の訳文もいい感じです。

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以上です。(H)

by urag | 2006-01-29 19:00 | 本のコンシェルジュ | Comments(0)


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