何も共有していない者たちの共同体
アルフォンソ・リンギス(1933-)=著、野谷啓二(1956-)=訳、
洛北出版、本体2600円、ISBN4-903127-02-8
●すべての「クズ共」のために。どこから来たか、ではない。なにができるか、でもない。私たちと何も共有するもののない人々の死が、私たちと関係しているのではないか、という実感をこんにちますます持ちつつある現代人のために。人種的つながりも、言語も、宗教も、経済的な利害関係もない人々、そこに生まれる未聞の共同体へ。堀田義太郎(1974-)と田崎英明(1960-)による二篇の解説付。序文立ち読みは
こちら。
●ついに刊行されました!私が大好きな本が日本語でも読めるようになりました。装丁もとても綺麗です。Lingoさんというお名前のデザイナーの方。本書は洛北出版さんに直接注文すれば、郵便振替による代金後払いで、送料も振込手数料も無料。ぜひご利用ください。
●これで次には、アガンベンの"The Coming Community"が訳されれば一読者としては言うことなしです。
●洛北出版さんの次の新刊は、浅野俊哉著『スピノザ 共同性のポリティクス』だそうです。今春刊行予定。さらに続刊予定として、マサオ・ミヨシさんの自伝やルディネスコの本がエントリーしているとのことです。前者は原書を翻訳したものとかではなくて、本書自体がオリジナル版だそうですよ。楽しみですね。(H)