当ブログで「×月×日取次搬入発売」という書き方を頻繁にしていますが、この「取次搬入発売」という言葉について少しご説明します。
雑誌の場合、発売日というのは、小売店である各本屋さんの店頭に並ぶ日のことを指すのですが、書籍の場合、いわゆる「発売日」というのは、各本屋さんに流すための問屋である取次各社に搬入する日を意味していることが多いようです。そんなわけで、新刊書籍の発売日に本屋さんに行ったら、置いていない、というケースがあったりします。
小社ではこの「発売日」というあいまいな表現をやめて、「取次搬入日」という言葉を利用するようにしています。たとえば、6月1日が搬入日なら、本屋さんの店頭に並び始めるのは、都心の大書店を中心に、早くて翌日の2日から、ということになります。
特権的に、見本用の1冊程度が搬入日前に入荷する大書店もありますが、これを探すのはあまりあてになりません。
搬入日がもし金曜日なら、実質的に書店の店頭に並び始めるのは週明けの月曜日からです。各取次の本社は東京に集中しており、流通速度の点から言えば、東京や地方の大都市より地方の小都市の本屋さんの方が店頭に並ぶのが若干遅くなるのは避けられないようです。
以上は大手出版社の刊行書籍については当てはまらない場合があるかもしれません。取次さんや本屋さんの現場の方からのコメントがあれば、お願いします。