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2025年 06月 11日

月曜社7月新刊:E・P・トムスン『ウィリアム・モリス――ロマン派から革命家へ』川端康雄監訳

2025年07月09日取次搬入予定*人文・英国思想

ウィリアム・モリス――ロマン派から革命家へ
E・P・トムスン(著)
川端康雄(監訳)、田中裕介、星野真志、山田雄三、横山千晶(訳)
月曜社 本体6800円 A5判(縦210mm×横150mm×束幅49mm、重量1050g)上製772頁 ISBN978–4–86503–205–5 C0010

ロマン派の反抗者モリスが、リアリスト、思想家、革命家となっていく過程を精緻かつ情熱的に描きだし、モリス像の大転換を促して研究史上の画期となった名著の完訳。【原書:William Morris: Romantic to Revolutionary (1955), revised 2nd ed.(1976)】

目次:
第一部 ウィリアム・モリスとロマン派の反抗 
 第一章 サー・ランスロットとグラッドグラインド氏
  一 最初の反抗 
  二 歴史とロマンス 
  三 グラッドグラインド氏 
  四 ジョン・キーツ 
 第二章 オクスフォード—カーライルとラスキン 
  一 「戦〔いくさ〕は何処にある?」 
  二 中世主義とトマス・カーライル 
  三 ジョン・ラスキン 
 第三章 ロセッティとラファエル前派 
  一 「僕の仕事は夢の具体化」 
  二 ラファエル前派、そして「夕焼けの明るい感じ」 
 第四章 ヴィクトリアニズムとの最初の対戦 
  一 「ジェイニー」 
  二 『グウィネヴィアの抗弁』 
  三 結語 
第二部 葛藤の時代 
 第一章 ウィリアム・モリスと装飾芸術 
  一 序 
  二 レッド・ハウスと商会 
  三 デザイナー・職人としてのモリス 
 第二章 絶望の詩 
  一 『トロイ陥落からの場面』 
  二 『地上の楽園』  
  三 「不吉な予感」 
  四 「この時代は強さに欠ける」 
 第三章 「恋だにあらば」 
 第四章 希望と勇気 
  一 ケルムスコット  
  二 アイスランド  
 第五章 行動〔アクション〕  
  一 「生のほかには富などない」 
  二 「東方問題」 
 第六章 「アンティ・スクレイプ」  
 第七章 火の川 
第三部 実践的社会主義 
 第一章 最初の二百人 
  一 亡命者たち 
  二 「古株」たち 
  三 知識人 
  四 「変わり者」たち 
 第二章 最初のプロパガンダ 
  一 「すべては大義のために」 
  二 「こうして私は仕事を始めた[…]」 
  三 「ああ、なんとおぞましい」 
  四 書簡と記事 
  五 ハイド・パークでの一件 
 第三章 分裂 
  一 社会主義の理論 
  二 社会主義の戦略 
  三 不和のはじまり 
  四 執行部と『ジャスティス』 
  五 スコットランド土地・労働同盟 
  六 退会 
  七 余波 
 第四章 社会主義同盟 一八八五~一八八六年――「社会主義者を作る」
  一 暫定評議会 
  二 社会主義同盟の政策 
  三 帝国主義との闘争 
  四 社会主義同盟メンバーと『コモンウィール』 
  五 言論の自由を求める闘争 
  六 社会民主連盟と失業者の暴動 
  七 一八八六年の社会主義同盟 
  八 扇動者ウィリアム・モリス 
 第五章 社会主義者、大衆と接触する 一八八七年~一八八八年 
  一 「忍耐力こそ私たちが求めるもの」 
  二 「ヨナは鯨をどう見たか」 
  三 ノーサンバーランドの坑夫たち 
  四 第三回年次大会 
  五 議会活動放棄政策 
  六 ジョン・リンカーン・マーン 
  七 国威発揚記念祭
  八 「血の日曜日」 
  九 ブルームズベリー支部、退場 
 第六章 社会主義同盟最後の歳月 
  一 「同盟はもちません[…]」 
  二 新労働組合主義 
  三 第二インターナショナル――そしてフェビアン派 
  四 モリスとアナキストたち 
  五 芸術家仲間、知識人仲間 
  六 「青二才たち」の勝利 
  七 「私たちはいまどこにいるのか」 
 第七章 連合社会主義政党の立ち上げに向けて 一八九〇~一八九六年 
  一 ケルムスコット・プレス 
  二 アナキストとの訣別 
  三 純粋主義を却下する 
  四 連合への道 
  五 理論の成熟 
  六 SDFとの和解 
  七 最後の一年 
第四部 必要と欲求 
  一 建築、機械、そして社会主義 
  二 芸術の理論 
  三 『社会主義者のための歌』と『希望の巡礼者』 
  四 散文ロマンス群 
  五 未来の社会 
  六 『ユートピアだより』 
  七 人柄と影響 
  八 欲求と必要 
附録Ⅰ 社会主義同盟マニフェスト 
附録Ⅱ ウィリアム・モリス、ブルース・グレイジア、マルクス主義
  一 ジョン・ブルース・グレイジア 
  二 ウィリアム・モリスとマルクス主義 
後記 一九七六年 
初版への緒言 (一九五五年) 
改訂第二版への著者覚書 (一九七六年) 
訳者解説
索引

著者:E・P・トムスン(エドワード・パーマー・トムスン:Edward Palmer Thompson, 1924-1993)歴史学者、批評家。ケンブリッジ大学を卒業後、成人教育機関の講師を17年間務め、ウォリック大学社会史研究所初代所長に就任。イギリスにおけるニュー・レフト運動の主導者のひとり。日本語訳書に『ゼロ・オプション』(河合秀和訳、岩波現代選書、1983年)、『イングランド労働者階級の形成』(青弓社、2003年)などがある。

訳者:川端康雄(日本女子大学名誉教授)、田中裕介(青山学院大学文学部教授)、星野真志(慶應義塾大学法学部専任講師)、山田雄三(大阪大学大学院人文学研究科教授)、横山千晶(慶應義塾大学法学部教授)。


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E・P・トムスン(Edward Palmer Thompson, 1924-1993)既訳書

◆単独著
1)E・P・トムスン『ゼロ・オプション――核なきヨーロッパをめざして』河合秀和訳、
岩波現代選書、1983年6月;原著『Zero Option』1982年。

2)エドワード・P・トムスン『イングランド労働者階級の形成』市橋秀夫・芳賀健一訳、青弓社、2003年5月;原著『The Making of the English Working Class』1963年、第2版1968年、第3版1980年。

3)E・P・トムスン『ウィリアム・モリス――ロマン派から革命家へ』川端康雄監訳、月曜社、2025年;原著『William Morris: Romantic to Revolutionary』1955年、改訂第2版1976年。

◆編書・共著・論文
1)E・トムソン「革命」(NLR no.3)、「ふたたび、革命でなければ、耳をふさいで、逃げろ」(NLR no.6)、『現代革命へのアプローチーーニュー・レフトの思想と方法 その1』所収、田村進編訳、合同出版、1962年;原著『New Left Review』No.1-6, 10。
目次:
われわれは出発する――創刊号社説
第一部
Ⅰ 革命
 革命|エドワード・P・トムソン
Ⅱ 「革命」にたいする批評
 質的変革|チャールズ・テイラー
 無関心――回答すべき問題|ピーター・マリス
 無関心から政治の中へ|ジョン・サヴィル
 マルクス主義から前進しよう|ソル・エンセル
 社会主義と豊富|ハリー・ハンソン
Ⅲ ふたたび、革命
 ふたたび、革命――でなければ、耳をふさいで、逃げろ|エドワード・P・トムソン
第二部
 管制高地|ジョン・ヒューズ
 ピカディリーの金鉱|ダンカン・マクベス
 労働における意味|デーヴィッド・アームストロング
 労働者管理|デニス・バット
編者あとがき

2)E・トムソン「R・ウィリアムズの『長い革命』批判」(NLR no.9-10)、『文化革新のヴィジョンーーニュー・レフトの思想と方法 その2』所収、田村進編訳、合同出版、1962年;原著『New Left Review』no.4,5,7,9-11。
目次:
Ⅰ 文化の現状と変革の方向
 芸術における自由と所有|レイモンド・ウィリアムズ
 魔法のシステム|レイモンド・ウィリアムズ
 テレビ改革のプログラム|キット・コッパード
 生きたジャズ|ブルース・ターナー
Ⅱ 教育革命の諸問題
 二つの小学校についてのノート|ブライアン・ジャックソン
 知能とイデオロギー|A・H・ハルゼイ
 エリート教育|ダグラス・ブラウン
 成熟のための教育|デーヴィッド・ホルブルーク
 みんな一緒に成長|トニー・クローイ
 学習革命|『ニュー・レフト・レヴュー』誌論説
Ⅲ 文化と政治
 R・ウィリアムズの『長い革命』批判|E・P・トムソン
参考資料
 英国の教育制度
編者あとがき

3)E・P・トムスン「冷戦の論理を断ち切ろう――平和への構想」、『世界』第194号所収、岩波書店、1962年2月。

4)E・P・トムスン「頽廃の地点にたって」、「鯨の外に」、「革命について」、「またしても革命について、あるいは耳を塞いで突っ走れ」、編書『新しい左翼――政治的無関心からの脱出』所収、福田歓一・河合秀和・前田康博訳、岩波書店、1963年5月;原著『Out of Apathy』1960年。
目次:
まえがき|ノーマン・バーンボウム
序章
 頽廃の地点にたって|E・P・トムスン
政治的無関心の条件
 「頽廃型」の資本主義|ラルフ・サミュエル
 需要の供給|ステュアート・ホール
二つの世界の間で
 帝国主義の後退|ピーター・ワースレー
 鯨の外に|E・P・トムスン
 理性を縛る鉄鎖を砕いて|アラスディア・マッキンタイア
政治的無関心からの脱出
 底辺における権力|ケネス・アレクサンダー
 革命について|E・P・トムスン
付録・批判に答えて
 またしても革命について、あるいは耳を塞いで突っ走れ|E・P・トムスン
解説――あとがきに代えて|福田歓一

4)E・P・トンプソン「抗議して生き残れ」山下史訳、共著『核攻撃に生き残れるか』所収、山下史ほか訳、連合出版、1981年11月;原著『Protest and Survive』1980年。
目次:
まえがき|陸井三郎
抗議して生き残れ|E・P・トンプソン(山下史訳)
原子武器防護知識|劉雲波(沼倉暁訳)
防護して生き残れ〈付録〉|英国中央情報局(坪井主悦訳)

5)Edward Palmer Thompson「一七九〇年以前のイギリスにおける社会運動」近藤和彦訳、『思想』第663号所収、岩波書店、1979年9月。

6)E・P・トンプソン「抗議して生き残れ」、D・スミス共編『世界の反核理論』所収、丸山幹正訳、勁草書房、1983年2月;『Protest and Survive』1980年。
目次:
第一部
 第一章 抗議して生き残れ|E・P・トンプソン
 第二章 殺人の官僚化|ヘンリー・T・ナッシュ
第二部 ヨーロッパの限定核戦争
 第三章 ヨーロッパの超大国ゲーム|アルバ・ミュルダール
 第四章 ヨーロッパ限定核戦争|ダン・スミス
第三部 兵器製造人――官僚と経済学
 第五章 戦争と軍国主義とソ連|デイビッド・ハロウェイ
 第六章 アメリカの軍需ブーム|エマ・ロスチャイルド
 第七章 一九八〇年代のイギリスの軍事費|ダン・スミス, ロン・スミス
 第八章 軍縮――軍備転換の力学|メアリー・カルドア
第四部 ヨーロッパを平和の戦域に
 第九章 ヨーロッパ核廃絶(END)アピール
 第十章 ヨーロッパを非核地帯に|ケン・コーツ
 第十一章 草の根からの報告|ブルース・ケント
訳者あとがき
軍事・軍縮問題資料補遺

7)E・P・トムスン「「ラフ・ミュージック」――イギリスのシャリヴァリ」福井憲彦訳、二宮宏之・樺山紘一・福井憲彦責任編集『魔女とシャリヴァリ』所収、新評論、1982年。

8)E・P・トンプソン「SDI誕生の秘密」「愚かなすい星」、編書『SDI〔スターウォーズ〕とは何か――戦略的、経済的意味』所収、小川明雄訳、朝日新聞社、1986年7月;原著『Star Wars: Science-Fiction Fantasy or Serious Probability?』1985年。
目次:
序文|ドロシー・ホジキン
第一章 SDI誕生の秘密|E・P・トンプソン
第二章 SDIとは何か|ベン・トンプソン
第三章 ソ連は何をしているか|ジョン・パイク
第四章 軍縮への影響|リップ・バルケリー
第五章 愚かなすい星|E・P・トンプソン
訳者あとがき

9)E. P. Thompson「民俗学・人類学・社会史」近藤和彦訳、『思想』第757号所収、岩波書店、1987年7月。

10)インタヴュー「E・P・トムスン――悪とたたかう騎士」、『歴史家たち』所収、近藤和彦・野村達朗編訳、名古屋大学出版会、1990年4月;原著インタヴュー集『Vision of History』1983年。
目次:
ヨーロッパ社会史
 エリク・ホブズボーム――義賊のなかま
 モーシェ・レヴィン――トロッキーが消されて
 E・P・トムスン――悪とたたかう騎士
 ナタリ・Z・デイヴィス――本と赤子をかかえる自由の女神
 カルロ・ギンズブルグ――魔術崇拝の世界から
フェミニズム史
 リンダ・ゴードン――『産児制限評論』を
 シーラ・ローボタム――パンクハースト夫人のように
アメリカ合衆国史
 ウィリアム・A・ウィリアムズ――平和時にも戦争を忘れるなかれ
 デイヴィド・モントゴメリ――かつては真面目な共産党員
 ハーバート・ガットマン――移民のコミュニティにて
 ストートン・リンド――機械労働者
 ヴィンセント・ハーディング――旅する求道者
カリブ・メキシコ史
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 ジョン・ウォマック――農民とゲリラ


by urag | 2025-06-11 00:36 | 近刊情報 | Comments(0)


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