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図書新聞」2023年8月19日付第3604号に、月曜社1月刊、ジョルジュ・ディディ=ユベルマン『
場所、それでもなお』(江澤健一郎訳)の書評「アウシュヴィッツの逆説、背理に迫る――想像不可能性に抗して想像し続けること、見ることの不可能性に抗して見続けようとすること……」が掲載されました。第6面の全面を使った非常に長い記事です。評者は思想史家の高橋順一さんです。「アウシュヴィッツには、あらゆる表象化を拒絶する何か得体のしれない空白、沈黙、不在が存在するのだ。アウシュヴィッツを表象することは一個の背理たらざるをえないのだ。/映画『ショア』を論じた「場所、それでもなお」、写真を交えた一種のアウシュヴィッツ・ルポというべき「樹皮」、そして映画『サウルの息子』を巡って監督のラースローへの書簡という形式で書かれている「暗闇から出ること」からなるユベルマンの著書もまたまさにアウシュヴィッツの表象可能性/不可能性を、方法的視点を含め執拗に問おうとする」とご紹介いただいています。