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2019年 12月 12日

注目新刊および近刊:ユンガー『ガラスの蜂』田畑書店、ほか

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★エルンスト・ユンガーさん(著書『追悼の政治』→増補新版『ユンガー政治評論選』、『パリ日記』、『労働者』)
1957年に出版され1960年に改訂されたSF小説『Gläserne Bienen』の日本語訳が田畑書店さんより今月発売されました。内容紹介や目次などの情報は書名のリンク先でご確認いただけます。なお弊社でもユンガーのSF作品『エウメスヴィル』が刊行予定です。

ガラスの蜂
エルンスト・ユンガー著 阿部重夫/谷本愼介訳 田畑書店 2019年12月 本体2,800円 四六判上製320頁、ISBN978-4-8038-0367-9
帯文より:ドローンが赤く光った。殺意か警告か――不気味な羽音とともに無数に湧きだす透明な〈幽体〉の軍団。大戦敗北の屈辱に、ドイツ軍の精鋭が幻視した黙示録は、現代の恐怖となる。内田樹氏推す。

★近藤和敬さん(著書『カヴァイエス研究』、訳書:ジャン・カヴァイエス『論理学と学知の理論について』)
★星野太さん(著書『崇高の修辞学』)
先月末発売となった「現代思想2019年12月号 特集=巨大数の世界:アルキメデスからグーゴロジーまで」(2019年11月28日発売、青土社、本体1400円、ISBN978-4-7917-1389-9)に論考を寄稿されています。

近藤さんは「かぞえかたのわからない巨大数は存在しないのか」(161~174頁)をご執筆。注18によれば、「本稿は、事前に久保明教氏(一橋大学)に通読いただいて議論したことを反映させている。ここに記して感謝する。また2019年8月27日(火)にジュンク堂書店池袋本店で行われた同氏とのトークイベント「人間なきあとの生成と内在:久保明教『ブルーノ・ラトゥールの取説』/近藤和敬『〈内在の哲学〉へ』刊行記念」でのやりとりもここでの議論において役立っている」とのことです。。星野さんは「感性的対象としての数――カント、宮島達男、池田亮司」(188~196頁)をご執筆。なお、今月末発売の「現代思想」1月号の特集は「現代思想の総展望2020」とのこと。

★久保明教さん(著書『ブルーノ・ラトゥールの取説』)
書籍第一弾を刊行されたばかりの新しい出版社「コトニ社」さんから来月上旬に新著を刊行されます。詳しい内容紹介文や目次は書名のリンク先でご覧ください。なお、弊社8月刊『ブルーノ・ラトゥールの取説』は売行好調につき現在3刷を準備中です。来月下旬出来予定。

「家庭料理」という戦場――暮らしはデザインできるか?
久保明教著 コトニ社 2020年1月 本体2,200円 四六変型判並製216頁 ISBN978-4-910108-01-8
版元紹介文より:作って、食べて、考える。江上トミ、土井勝、小林カツ代、栗原はるみ、土井義晴といった個性豊かな料理研究家たちの著作、「食べるラー油」ブームの火付け役となった生活情報誌『マート』、レシピ投稿サービス「クックパッド」。数々のレシピをもとに調理と実食を繰り返し、生活と学問を往復しながら家庭料理をめぐる諸関係の変遷を追跡する。

★ポール・ド・マンさん(著書『盲目と洞察』)
ガウス・セミナー(1967年)と5本の論考を収めた『Romanticism and Contemporary Criticism: The Gauss Seminar and Other Papers』(ed., Kevin Newmark, E.S. Burt, Andrej Warminski, Johns Hopkins University Press, 1993)の待望の日本語訳が今月、彩流社さんより刊行されます。23日発売予定。詳細は書名のリンク先をご覧ください。

ロマン主義と現代批評――ガウス・セミナーとその他の論稿
ポール・ド・マン著 中山徹/鈴木英明/木谷厳訳 彩流社 2019年12月 本体5,000円 四六判上製400頁、ISBN978-4-7791-2638-3
版元紹介文より:晩年のド・マンは「永遠のパラバシス」としてのアイロニーについて本格的に探求しようとしていた。その探求は定義上、比喩言語をめぐる探求なしにありえない。「行為遂行的なレトリック」の考察は「認識的なレトリック」の考察なしにありえない。たとえ消極的なかたちであれ、比喩言語に関する理論的考察への道をもたらしたのは、ガウス・セミナーをはじめとする彼の「歴史的な」ロマン主義研究であった。

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by urag | 2019-12-12 16:17 | 本のコンシェルジュ | Comments(0)


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