とある書店さんから聞いた話です。
自称「霊感の強い」バイトちゃんがうちの店にいます。よく働いてくれるので、バイトリーダーの私も助かっていますが、時折、挙動不審になることがあります。最初は天然かなと思っていました。「見えちゃう人なのかも」と思ったのは、ある日の出来事がきっかけです。その日の昼下がり、私とバイトちゃんはカウンターに入っていました。お客様が自動ドアから出る際に、店員は「ありがとうございました」と挨拶するわけですが、私の隣りにいたバイトちゃんが「イヤッ」と小さく声をあげ、口を押さえました。ゴキブリかと思い、私は周囲の床を見回しました。けれどバイトちゃんはじっと出入口の方を見ています。「どうした」と聞くと「いえ」とうつむいて言葉少なです。気になったので閉店後の帰り道、改めて話を聞くと「お客様がいた」と。パートワークを定期購読していた高齢のお客様で、つい先日ご家族がご来店になり「亡くなったので定期を中止したい」と聞いたばかりの方のことでした。「お客様と入れ替わりで入ってきて、カウンターの前までいらっしゃったので、思わず見えないふりをしました」と言います。幽霊って真昼間に出るものなの、と驚きました。完結まで買えなかったことを悔やんでおられたのでしょうか。お客様のご自宅に行ってお線香をあげるべきかどうか迷いましたが、結局今も伺えず終いです。バイトちゃんにも例のお客様が今なお来店することがあるのか、聞けずにいます。私の淡い恋心もすっかりしぼんだままです。
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