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ウラゲツ☆ブログ

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2019年 02月 09日

ツイート(1)2017年12月

当ブログの雑談カテゴリではかつて、主に取次に関する投稿に始まり、2015年7月から2017年11月にかけて、「雑談」(全20回)、「備忘録」(全36回)、「メモ」(全29回)と書き続けた後は、業界への言及を投稿してきませんでした。出版界をめぐる状況がいよいよ厳しくなり、発言しにくくなったためです。しかしその後、2017年12月6日にツイッターのアカウント@uragetsuを開設し、少しずつ業界ウォッチと発言を再開し、こんにち(2019年2月現在)まで続けてきました。ツイッターはブログと違って過去の投稿をまとめて読むことが自他ともに難しいため、過去のつぶやきから選んで当ブログで順次保管していくことにしました。断片的で読みにくい部分がありますこと、お許しを乞う次第です。※は補足です。一連のツイートについては◆で投稿の区切りを示します。まずは2017年12月分からの抜粋。

★2017年12月6日
明日発表する新雑誌は、世間の速い流れから離れた、ロングスパンかつスローな実践を意識しつつ、最先端でも最新でもない、過去に置き去りにされようとしているものに耳を傾ける試みとして準備してきたつもりです。旧式の潜水艇にも暗い場所に降りていく使命はあります、たぶん。

★2017年12月7日
おはようございます。本日2017年12月7日、有限会社月曜社は創業満17周年を迎え、営業18年目に突入しました。皆様のご支援に深く御礼申し上げます。出版不況のさなかでの出発でしたが、近年はますます冬が深まりゆく気配を感じます。新雑誌ではそうした業界の気配にも関心を払いたいと思っています。
※新雑誌=「多様体」第1号

★2017年12月8日
拝啓、ツイッター先生。奇跡の出会いの場所に降り立ってから三日目になりました。僕はなんだか、高速道路のすぐ脇に立って猛スピードの往来へ大声を張り上げている気持ちです。僕の地元のブログでは立ち止まることができたけど、ここではすべてが流れ去っていくみたいに見えます。#ツイッター初心者

★2017年12月11日
ありのままを言えば、12月9日午後に「多様体」の新刊案内をFAXで送った書店さんの軒数は321店、丸2日経った現在、受注件数が多い順に言うと、トーハン>大阪屋栗田>日販。受注冊数が多い順も同様。ちなみにトーハン帳合の受注冊数は現時点では日販帳合の倍。最近はこの初動パターンが多いです。◆補足すると、直近の人文書の実績では、案内した書店さんの約3割から受注があり、受注軒数はトーハン>大阪屋栗田>日販、受注冊数では日販>トーハン>大阪屋栗田。軒数に大きな差はありませんが、日販の受注冊数の約半分はネット書店分なので、これを差し引くと日販の受注冊数は他社の6割程度です。◆ひと昔前は、受注軒数も冊数も取次さんの順位通りでした。しかし弊社の場合、日販帳合で受注する書店さんの軒数はどんどん減っていき、トーハンや大阪屋栗田に抜かれるようになったものの、圧倒的なネット書店の発注数で、日販での新刊配本のライン取りが支えられてきた、という状況です。◆はっきり言えば、アマゾンからの受注分を乗せない限り、リアル書店単独分の受注数では日販で配本してもらえる冊数に届かないことがある、という意味です。これでアマと直取引したら、日販での弊社の売上がどうなるかはご想像いただけると思います。 #零細出版社の実情 ◆日販帳合の大型リアル書店数十軒分を合わせた受注冊数よりも、アマゾン一軒(こう数えるのが正しいかどうか分かりませんが)からの受注数が多いことがしばしばあります。少しでも事前人気が高い新刊書の場合、初版部数の半分以上の発注数がアマゾンから入る、という事態が今年は二度ありました。◆直取引でアマゾンの発注数をそのまま受け入れていたら、ほかのリアル書店さんに配本する本が少なくなってしまうリスクがあります。だからこそ、日販さんが間に立って下さる方が状況をコントロールしうる余地があるわけです。これが一般化できる話なのかどうかは分かりません。

★2017年12月13日
せっかく出版社や書店で働いたのに、退職後にその技能を活かせる場所が少ないと感じるざるをえない状況というのは、業界にとって〈自壊〉的な要素だと思っています。

これは公開記事にしていただきたかったですが、二大取次からこうした声が出るのは初めてではないので、出版社としては来年が取引条件改定の年になるのではないかと恐れます。「自然科学書協会懇親会、2大取次専務が物流問題訴える」文化通信2017年12月13日
※曰く「自然科学書協会が12月7日、東京・新宿区の日本出版クラブ会館で開いた年末懇親会で、大手取次2社の役員が、出版物の輸送が危機的な状況を迎えていることを訴えた。/懇親会には同協会会員社をはじめ、…」

★2017年12月15日
この業界では誰しもが何かしらの無力感と戦っているのではないかと想像します。「信じる気持ちを十分に心のなかに持てば、あなたが思い描くことは、最終的には事実になる。だから、不安から解放される自分の姿を思い描こう」と書いたピールの言葉を噛みしめている次第です。◆出典は、ノーマン・V・ピール『新訳 積極的考え方の力』(月沢李歌子訳、ダイヤモンド社、2012年、142頁)です。キリスト教への信仰心を背景にしているので、日本人の場合「神」という言葉にぴんとこない部分もあるかもしれませんが、それでも読む者の背中を押してくれる素晴らしい本です。

本日付けで子会社化。「主婦の友社の培ってきた編集力やノウハウ、取引先や読者との信頼関係を活かしながらCCCグループの各事業や企画力と掛け合わせ、新しいライフスタイル提案を行っていきたい」カルチュア・エンタテインメント株式会社
※ニュースリリース「株式会社主婦の友社子会社化に関するお知らせ」2017年12月15日付

★2017年12月17日
本の仕事に携わる人々とその読者は、たとえどんなに一人ひとりが小さな存在でも、その双肩でそれぞれの天球を支える小さなアトラスなのだと思います。そのアトラスたちの奮戦が当たり前のものではもはやなくなる時代が近づいている予感がします。「立ち上がれ」と本たちが囁きます。◆「立ち上がれ、アトラスたち。川を渡れ、クリストフォロスたち。たとえお前が拷問され、斬首されようとも、お前が大地に植えた杖はいずれ巨木となろう」。◆「そしてお前の天球は満天を飾る星座の一部となる。」

★2017年12月18日
空犬(空犬太郎)@sorainu1968さんのご投稿のリツイート
「誰もが書店を開けるポジティブな未来をつくる。そのために柳下は、従来の流通構造をそのまま残したかたちで、「横」でつながる小規模流通の仕組みを築き上げようとする」。| 「誰でもどこでも本屋になれるようにする」本を愛する男の小さな声

★2017年12月21日
「"ただ不便"な超大型書店はもう無理なのか:「化石のような商売」の活路」(2017年8月に収録)の後、11月に行われた東京組合書店経営研修会での、丸善ジュンク堂書店・工藤恭孝会長のご講演。「「化石店舗対策」テーマに講演」(「全国書店新聞」平成29年12月15日号)。◆私自身は超大型書店を「ただ不便」とはほとんど思っていない利用者なのですが、それについては一出版人の視点も踏まえ、議論を整理する必要があるなと感じています。

拝啓、ツイッター先生。始めた頃は、少し経てば「木綿のハンカチーフ」を歌いたい気持ちになるだろう、と想像していたのですが、二週間が過ぎてそうでもないことが分かりました。ビュンビュン通り過ぎていく車に飛び乗ろうとするのは危険で、まだ慣れませんし、距離感もつかめません。まだ初心者です。

★2017年12月25日
前刀禎明さん曰く「アマゾンの強みは3つ。1つ目は物流を自ら仕切っていること。2つ目は目的視点での製品の開発力。3つ目は「超」が付く生活密着です」。「アマゾンの強さ ブランド戦略なきブランド力」 NIKKEI STYLE

日販さん曰く「新刊本の売上額2016年度は1兆7,221億円、前年比730億円減。業界トップクラスの書店チェーン1企業分の売上額に相当。ここ数年、毎年1チェーンが消えている計算」。『出版物販売額の実態2017』について:日販営業推進室経営相談グループ書店サポートチーム

★2017年12月26日
出版科学研究所『出版月報12』特集「2017年出版動向」によれば今年1~11月の書籍と雑誌をあわせた推定販売金額は1兆2557億3100万円で、前年同期比6・5%減。雑誌とコミックの落ち込みが大きい、と。「出版科研、1~11月の出版市場6・5%減と発表」文化通信

★2017年12月27日
「消費者庁によると、同社はウェブサイトの商品ページで、メーカー小売価格より高かったり根拠のなかったりする金額を「参考価格」として掲載。実際の販売価格との差を大きくすることで、割引率が高いように見せ掛けていた」アマゾンジャパンに措置命令=二重価格表示で違反―消費者庁(時事通信)
※「毎日新聞」2017年12月27日付記事「消費者庁 「参考価格」が不当 アマゾンに再発防止命令

★2017年12月28日
非常に興味深い記事です。「ナイキに学ぶ、Amazon軍門下における「ブランド」の宿命:提携から6カ月を経て」DIGIDAY ◆「ナイキがAmazon上で販売を開始したあとも、「特集・おすすめ」で表示される製品はサードパーティの販売者のもので埋め尽くされている。『多くのブランドのあいだで、Amazonはパートナーとして非協力的なことで悪名高い』」というくだりが特に印象深いです。◆「誰から買うのか、選ぶのは客だ」という立場かと受け止めていますが、メーカーを守る立場ではないというのは危ういと思います。作り手が弱体化するリスクを回避しきれないからです。大胆ですが、繊細とは言えません。つまり逆に言えば「繊細さ」の価値追求こそ、アマゾンと競合しない道になるかと。

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by urag | 2019-02-09 15:07 | 雑談 | Trackback | Comments(0)
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