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2018年 09月 05日

注目新刊と注目イベント:シュミット『陸と海』、プリンチーペ『錬金術の秘密』、ほか

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★中山元さん(訳書:ブランショ『書物の不在』)
必読の名著シリーズ「日経BPクラシックス」から、シュミットの訳書を上梓されました。

陸と海――世界史的な考察
カール・シュミット著 中山元訳
日経BP社 2018年8月 本体2,000円 4-6変型判上製284頁 ISBN978-4-8222-5580-0
帯文より:海〔リヴァイアサン〕と陸〔ビヒモス〕の戦いとしての世界史を描いた、シュミット地政学の傑作。ヴェネチア共和国、オランダ、イギリス、米国――海の国の系譜に連なる〈海洋国家〉である日本の進路を考えるための必読書。

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★ヒロ・ヒライさん(編著書:『ミクロコスモス 第1号』)
ヒライさんが監修されている「bibliotheca hermetica叢書」より、ジョンズ・ホプキンス大学教授プリンチーペ(Lawrence M. Principe, 1962-)さんの著書『The Secrets of Alchemy』(The University of Chicago Press, 2013)の訳書を上梓されました。刊行記念のトークイベントも行われる予定です。

錬金術の秘密
ローレンス・M・プリンチーペ著 ヒロ・ヒライ訳
勁草書房 2018年8月 本体4,500円 A5判上製344頁 ISBN978-4-326-14830-1
帯文より:魔術? 詐欺? オカルト? ファンタジー? 古代ギリシア・エジプトから現代まで、歴史学によって「高貴なる技」が科学史、医学史、文化史に占めた地位を示すとともに、再現実験によって錬金術師たちの実際の操作を検証する。理論と実践の両面から炙りだされる錬金術の本当の姿。決定的研究書、ついに邦訳。

◎ヒロ・ヒライ×山本貴光「歴史学と科学から読みとく錬金術
日時:2018年9月8日(土)15:00~17:00(14:30開場)
場所:下北沢 本屋B&B(http://bookandbeer.com/map/)電話03-6450-8272
料金:前売1,500円 + 1 drink order 当日店頭2,000円 + 1 drink order

内容:哲学と歴史を架橋し、テクスト成立の背景にあった「知のコスモス」に迫るインテレクチュアル・ヒストリー。その魅力を紹介する「bibliotheca hermetica(ヘルメスの図書館)」叢書の第5回配本は、『錬金術の秘密:再現実験と歴史学から解きあかされる「高貴なる技」』(8月末刊行)です。/「錬金術」と聞いて、どんなイメージをもちますか? 魔術? 偽科学? オカルト? ファンタジー? 本書では、怪しげなイメージがつきまとう錬金術について、そもそもの基礎にある化学・医薬的な技術とその発展過程、ある時代に詐欺や魔術と誤解・断罪されていく経緯、暗号化されたテクストの読解、錬金術師たちの社会的な評価、文学や演劇、宗教との関係、背景となる自然観や人間観などを通し、科学史と文化史に占めている重要な地位を示します。また実験を再現し、実際にはどんな操作が行われていたのかを解明しています。/イベントでは、ゲーム作家で『「百学連環」を読む』の山本貴光さんをお相手に迎え、本書の訳者でありBH叢書監修のヒロ・ヒライさんと、錬金術について、たっぷり語っていただきます。

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★荒木優太さん(著書:『仮説的偶然文学論』)
以下のイベントに登壇されます。さる7月7日にご著書『仮説的偶然文学論』の刊行を記念して下北沢の本屋B&Bnite行われた荒木さんと吉川さんのイベント「クリナメンズ作戦会議」に続き、今回は吉川さんの新著『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』(河出書房新社)の刊行記念で催されるイベントで、荒木さんと山本貴光さんを交えて同書店にて行われます。

◎吉川浩満×荒木優太×山本貴光「人間問題(F+f)+、あるいは科学・文学・人間の運命
日時:2018年9月22日(土)19:00~21:00 (18:30開場)
場所:本屋B&B(世田谷区北沢2-5-2 ビッグベンB1F)
料金:前売1,500円 + 1 drink order 当日店頭2,000円 + 1 drink order

内容:7月、吉川浩満さんの新刊『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』が刊行されました。発展をつづける認知と進化にかんするサイエンスとテクノロジーがもたらす人間観の変容についての中間報告書です。人工知能、ゲノム編集、ナッジ、認知バイアス、人新世、利己的遺伝子……我々はどこへ行こうとしているのでしょうか?/著者の吉川さんは、人間の情動(と理性の関係)、偶然性(と運命の関係)に着目することが大事だと考えています。認知科学の展開は、我々の思考や行動に情動が大きな役割をはたすことを実証してきました。また、ヒトもまたその一員であるところの生物の進化は、偶然の積み重ねが運命のごとき轍となるような仕方で進んでいくからです。/そこでゲストにお呼びしたのが、山本貴光さんと荒木優太さんのおふたりです。山本さんは近著『文学問題(F+f)+』において、文学をF(認識、理性)とf(情緒、情動)の組み合わせと考えた夏目漱石の『文学論』を現代によみがえらせました。また、荒木さんは『仮説的偶然文学論』において、日本近代文学にあらわれた偶然性という主題の諸相を見事に析出しています。おふたり以上にふさわしいゲストがいるでしょうか(いや、いないでしょう!)。/今回のイベントでは、偶然と運命、情動と理性、文学と科学という複眼的な視点から、我々の本性と運命について存分に語り合っていただきます。

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★渡名喜庸哲さん(共訳書:サラ-モランス『ソドム』)
明石書店さんより先般上梓された訳書、シャマユー『ドローンの哲学――遠隔テクノロジーと〈無人化〉する戦争』の刊行を記念し、吉川浩満さんとのトークイベントが以下の通り行われます。

◎渡名喜庸哲×吉川浩満「ドローンと人間の未来
日時:2018年10月5日(金)20:00~22:00 (19:30開場)
場所:本屋B&B(世田谷区北沢2-5-2 ビッグベンB1F)
料金:前売1,500円 + 1 drink 当日店頭2,000円 + 1 drink

内容:7月に、フランスの哲学者グレゴワール・シャマユー『ドローンの哲学』(明石書店)が発売されました。/同書は、ドローンの登場によって、戦争や私たちの社会がどう変わっていくのか、軍用ドローンの現状について考察を展開した一冊です。/この刊行を記念して、トークイベントを開催します。/出演は、同書を翻訳した、慶應義塾大学商学部准教授で、フランス現代思想を専門とする渡名喜庸哲さん。ゲストに、哲学・科学・芸術、ロック、映画など幅広い関心をもち、『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』『理不尽な進化』の著者である吉川浩満さん。/ドローンは、「便利な世の中」をもたらすだけではなく、軍事、法律、政治、心理、倫理、地理などさまざまな分野に影響し、そして、わたしたち人間自身をも変えることになります。/そもそも、現代では、技術を操作するのが人間なのか機械なのか、分かりにくくなってきていますが、期待と同時に悩ましさをもつこの新しい技術をどのように考えたらよいのでしょうか。/シャマユーの話題の本『ドローンの哲学』を通じて考える人間の未来。そして、これからの戦争とは?/お二人に存分に語っていただきます。お楽しみに!

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★宮﨑裕助さん(共訳書:ド・マン『盲目と洞察』)
以下の二つの催事に登壇されます。

第17回アーレント研究大会(2018年度)シンポジウム「アーレントvs カント――政治・自由・判断力」宮﨑裕助×齋藤宜之×網谷壮介×小谷英生(司会)
日時:2018年9月8日(土) 15:00~18:00
場所:中央大学 後楽園キャンパス 3号館(3300教室)
大会参加費:一律1000円(高校生以下無料)

日時:2018年9月16日(日)13:00-16:15
場所:朝日カルチャーセンター新宿教室
受講料(税込):会員6,480円、一般7,776円

内容:ここ数年、「ポスト・トゥルース(脱真実)」や「オルタナティヴ・ファクト(代替的事実)」といった言葉が世間を騒がせています。SNSの情報拡散にせよ公文書の改竄にせよ、真理/虚偽、事実/虚構といった二項対立が崩れ去り、まさに脱構築されつつある現実を私たちは目の当たりにしています。脱構築をキーワードとしてきたフランスの哲学者ジャック・デリダであれば、こうした事態をどう考えるでしょうか。本講座では、昨年翻訳が出たデリダの『嘘の歴史』(未來社刊)を読み解くことを通じて「嘘の哲学」を試みるとともに、私たちの時代のポスト・トゥルース的な現実にいかに向き合うべきかについて考えてみたいと思います。(講師・記)

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★星野太さん(著書:『崇高の修辞学』)
福尾匠さんの著書の刊行を記念した以下のイベントに登壇されます。


日時:2018年9月8日(土) at 18:00~20:00
場所:芸宿 ge-Shuku(石川県金沢市小立野4-2-1 すみれ台ハウス)
料金:1000円(1ドリンク付)※予約不要

内容:福尾匠『眼がスクリーンになるとき:ゼロから読むドゥルーズ『シネマ』』(フィルムアート社)が刊行された。本書は哲学と映画の正面衝突を記録したドゥルーズの『シネマ』の解説書だが、そこにはとおりいっぺんの解説におさまらない探求がたしかにある。今回のトークでは『シネマ』とその拡張可能性だけでなく、『眼がスク』の「新しさ」について、著者を含む3人によって活発な議論が交わされるだろう。/高橋明彦は近世文学研究者でありながら大著『楳図かずお論』(青弓社、2015年)を刊行しており、昨年福尾がおこなった「5時間でわかるドゥルーズ『シネマ』」を聴講したうえ、芸宿で独自に「補講」を組織していた。/星野太は『崇高の修辞学』(月曜社、2017年)で高密度な学術的な達成をマークする一方で、旺盛に批評を執筆し続けている。哲学と批評の相互的な生成という『シネマ』的な方法を地で行く彼に本書はどう見えるのだろうか。/なお当日会場では特別に『眼がスクリーンになるとき』を税抜価格(2200円)で販売する。

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★森山大道さん(写真集:『新宿』『新宿+』『ニュー新宿』『大阪+』『Osaka』『ハワイ』『にっぽん劇場』『何かへの旅』『オン・ザ・ロード』『カラー』『モノクローム』『パリ+』『犬と網タイツ』『K』、フォト・ボックス:『NOVEMBRE』、エッセイ集:『通過者の視線』、共著:『鉄砲百合の射程距離』『絶対平面都市』)
bookshop Mより今年1月に刊行された写真集『Daido Moriyama: Ango』を記念し、先月末から写真展が行なわれています。

◎森山大道写真展「Ango
会期:2018年8月31日(金)~9月30日(日)13:00~19:00
場所:gallery 176(阪急宝塚線「服部天神駅」下車徒歩1分)
※会期終わりの曜日が通常と異なります
※休廊日:9月5日(水)、6日(木)、12日(水)、13日(木) 、19日(水)、20日(木)、 26日(水)、27日(木)
※一部雑誌等で土曜、日祝日の開廊時間が11:00~と紹介されていますが、開廊時間は全日13:00~19:00となります。ご注意ください。
内容:数多く発表されている坂口安吾の著作の中でも傑作とされる『桜の森の満開の下』と、森山大道が撮りおろした漆黒の桜の写真を、デザイナーの町口覚が “交配” させ一冊の書物を生み出しました。その出版記念として、同書に収録された森山大道の写真作品を展示いたします。

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★川田喜久治さん(写真集:『地図』)
先月末より以下の通り写真展が行なわれています。

日時:2018年8月31日(金)~2018年10月11日(木)
場所:キヤノンギャラリー S(品川)
内容:川田氏の作品群の中から「ロス・カプリチョス」と「ラスト・コスモロジー」を再編し、タイトル「百幻影-100 Illusions」のもと50点ずつ計100点を展示致します。また、グラフィックデザイナー田中義久氏が本展のために制作したポスターを川田氏の作品と合わせて展示します。

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by urag | 2018-09-05 11:32 | イベント告知 | Trackback | Comments(0)
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