
★渡名喜庸哲さん(共訳:サラ-モランス『ソドム』)
訳書と共訳書を立て続けに2点上梓されます。
レヴィナス著作集 3 エロス・文学・哲学E・レヴィナス:著 ジャン=リュック・ナンシー/ダニエル・コーエン=レヴィナス:監修 渡名喜庸哲/三浦直希/藤岡俊博:訳
法政大学出版局 2018年7月 本体5,000円 A5判上製460頁 ISBN978-4-588-12123-4
まず『レヴィナス著作集 3 エロス・文学・哲学』は発売済。未刊行テクストを集成した著作集全3巻の完結編です。原著は『
Oeuvres complètes, Tome 3:Eros, littérature et philosophie』(Grasset, 2013)。ナンシーによる序「序 レヴィナスの文学的な〈筋立て〉」のほか、哲学的小説の試みである「エロス(あるいは「悲しき豪奢」)」「ヴェプラー家の奥方」をはじめ、「エロスについての哲学ノート」や、青年期のロシア語著作など、注目すべきテクストばかりです。目次詳細は書名のリンク先でご覧いただけます。渡名喜さんはナンシーの序と「エロス」の翻訳を担当され、訳者あとがきも担当されています。なお、原著は全7巻予定で、4巻以後は既刊著作の最新校訂版が続いてゆくものと思われます。
一方、シャマユー『ドローンの哲学』はまもなく発売(7月31日頃)。『
Théorie du drone』(La fabrique, 2013)の全訳です。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。渡名喜さんによる懇切な訳者解題「〈無人化〉時代の倫理に向けて」シャマユー(Grégoire Chamayou, 1976-)はフランスの哲学者で、CNRS(フランス国立科学研究所)の研究員。指導教官はドミニク・ルクールだったそうです。著書に『卑しい身体――18世紀から19世紀にいたる人体実験』(2008年)、『人間狩り』(2010年)などがあり、日本語訳が出るのは今回が初めてです。「本書が対象にしているのは、ドローン全般ではなく、2000年代以降とりわけアメリカにおいて本格的に活用されている軍事兵器としてのドローンである。軍関係者や研究開発に携わる「推進派」の研究者たちの発言から、マスコミや批判的な立場の言説まで、幅広いリサーチに基づいて、遠隔テクノロジーによる殺害がどのような問題をはらんでいるのか、そしてそれが社会や人々に対して、さらにこれまで当然だと思われていたいくつもの考え方に対してどのような影響を及ぼすのかについて、根本的な考察を加える著作である」(266頁)と渡名喜さんは紹介しておられます。2018年下半期の必読書となるのではないでしょうか。
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