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URGT-B(ウラゲツブログ)

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2017年 03月 14日

メモ(15)

「NHKニュース」2017年3月12日1時39分付動画記事「TSUTAYA展開の会社 徳間書店を傘下に入れる方針固める」に曰く「関係者によりますと、TSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブは、子会社のカルチュア・エンタテインメントを通じて、「徳間書店」の議決権のある株式のおよそ96%を取得する方針を固めました。/カルチュア・コンビニエンス・クラブは、すでに子会社を通じて徳間書店の議決権のある株式のおよそ15%を持っていて、さらに保有する株式を議決権付きに転換するなどして、今月中にも徳間書店を傘下に入れることにしています」と。さらに「今回、徳間書店を傘下に入れることで、出版事業を強化し、そのコンテンツやノウハウを書店の店作りや電子書籍の配信などに活用する狙いがあるものと見られ、厳しい経営環境にある出版業界の新たな動きとして注目を集めそうです」とも報じられています。

「ORICON NEWS」3月14日11時9分付記事「CCC、「徳間書店を子会社化」報道にコメント」などが報じているようにCCCは広報より「本日の一部報道に関するお知らせ」として「本日、一部報道機関において、CCCグループのカルチュア・エンタテインメント株式会社が出版社の株式を取得し子会社化するという報道がなされておりますが、当社が発表したものではございません。/今後、開示すべき事実が決定した場合は、お知らせいたします」とコメントを出していますが、以後各紙からも報道が出ている状況です。

関連記事には以下のものがあります。

「産経ニュース」3月14日11時23分付記事「ツタヤ親会社が徳間書店を買収へ 出版やコンテンツ増強、96%出資で子会社化
「日本経済新聞」3月14日11時29分付記事「CCC、徳間書店を買収へ 数億円追加出資
「時事通信」3月14日12時54分付記事「TSUTAYA、徳間書店を子会社化=出版事業強化
「TBSニュース」3月14日14時16分更新動画記事「TSUTAYA運営会社、徳間書店を傘下に

「日本著者販促センター」のウェブサイトに転載されている「新文化」紙発表による、「丸善ジュンク堂書店 2016年 出版社別 売上げ ベスト 300」では、徳間書店は40位(前年度31位)で、同紙発表の、「2016年 紀伊國屋書店 出版社別 売上ベスト300社」では34位(前年度30位)で、下降気味とはいえ、ベスト50位以内に入る大出版社です。以前当ブログでも確認した通り、CCCの傘下版元にはCCCメディアハウスや美術出版社、ネコ・パブリッシング、復刊ドットコム、光村推古書院などがあり、今後もますます増えていくのかもしれませんし、書店、取次、版元、IT企業、印刷会社、等々を巻き込んだ、上位企業をターゲットにした業界再編が進むのかもしれません。

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2017年3月18日付追記:「Business Journal」2017年3月18日付、ジャーナリストの日向咲嗣氏による記名記事「ツタヤ図書館、ダミー本3万5千冊に巨額税金…CCC経営のカフェ&新刊書店入居」は痛烈。ホンモノの本よりダミー本(「ダミーで見た目だけを整えて集客するためのインテリア」)、国の補助金、800メートルしか離れていない場所に中央図書館、駅ビル開発ありき、傲慢な市議会、「公共性を無視した指定管理の典型」。・・・この手の図書館に違和感を抱く出版人がますます増えそうな予感です。

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2017年3月30日追記:「朝日新聞」2017年3月30日付、黒田健朗氏記名記事「「ツタヤ図書館」批判の投書、市幹部らが投稿者宅を訪問」(ヤフーニュース版)によれば、「佐賀県の武雄市図書館に関して、市民が市の施策を批判する投書を新聞〔佐賀新聞3月4日付〕にしたところ、「事実誤認」があるとして市幹部らが投稿者や家族を訪問した。市議会一般質問でも市議が投稿者を個人情報を交えて批判。こうした直接の働きかけについて「圧力になりかねない」「反論は紙面ですべきだ」という指摘がでている」と。

記事によれば市こども教育部は「内容の数カ所が市の見解と異なり「事実誤認」だと判断。3月6日に水町直久理事ら3人が男性宅を訪れた。男性は「一部説明不足や数字の誤りはあったが、自分の主張に間違いはない」などと話したという。翌7日には諸岡隆裕・こども教育部長が男性の家族の職場に行き、投稿内容について説明した」。さらに「9日の市議会一般質問では、山口昌宏市議〔自民党〕が投書を「あることないこと書いてある」と批判。市側に対応などをただした。山口市議は男性を名字で挙げたうえで、家族について職業や、仕事柄、市図書館にも縁があることに触れ、「そういう中でこの投稿は通常ありえない」「当たり前のことを書かないで、皆さん方に迷惑をかけている」などと男性を批判した」と。

市職員が男性の自宅のみならず、男性の家族の職場に出向くというのは異常です。さらに市議が名指しで議会で一般市民の個人情報をあげつらって批判するのも異常。武雄市では「例の」樋渡啓祐元市長が「反対者に対する過剰な攻撃性」を指摘された過去があり、こうした市や市議会による市民の口封じはまったく不名誉の上塗りでしかありません。出版社はちゃんと見てますよ、これからも。

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by urag | 2017-03-14 15:37 | 雑談 | Comments(0)


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