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2016年 04月 21日

『季刊哲学』6号=生け捕りキーワード'89

弊社で好評直販中の、哲学書房さんの「哲学」「ビオス」「羅独辞典」について、1点ずつご紹介しております。「羅独辞典」「哲学」0号、同2号、同4号に続いては同6号のご紹介です。同5号『神の数学――カントールと現代の集合論』(1988年11月)は品切絶版。

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季刊哲学 ars combinatoria 6号 生け捕りキーワード'89――ポスト構造主義以後の最新思想地図
哲学書房 1989年3月30日 本体1,900円 A5判並製214頁 ISBN4-88679-031-3 C1010

目次:
I 外部と表象――現前をめぐる非対称性が現われる:現代-十七世紀-中世を貫く問題系
05「外部・表象・神」柄谷行人・丹生谷貴志 pp.8-26
23「デカルト」小泉義之 pp.27-29
29「表象」山内志朗 pp.30-33
15「集合」岡本賢吾 pp.34-41
26「ニューロ・コンピュータ」黒崎政男 pp.42-43
V 自己とシステム――自己とシステム:「自己組織化するセルフ」説は死んだ
36「免疫」多田富雄・養老孟司 pp.130-151
II 論理と言語――命題論理から述語論理への途:論理学はなぜ魅力的か
31「フレーゲ」野本和幸 pp.52-54
40「レシニェフスキー」藁谷敏晴 pp.55-59
03「ウィトゲンシュタイン」野矢茂樹 pp.60-63
22「デイヴィドソン」大沢秀介 pp.64-66
13「言語行為」山田友幸 pp.67-69
17「素朴心理学」大沢秀介 pp.70-71
16「状況意味論」山田友幸 pp.72-74
III 唯名論と可能世界――世界を創造する言葉は、世界に先だつ・・・:「必然」や「可能」とはどのような意味か
04「オッカムのウイリアム」清水哲郎 pp.80-83
09「可能世界」戸田山和久 pp.84-87
36「唯名論」清水哲郎 pp.88-90
37「様相論理」戸田山和久 pp.91-94
IV 神と存在――無限者を多面的に映し出す概念:いま、なぜ、神を問うか
19「存在」花井一典 pp.100-103
18「存在」清水哲郎 pp.104-105
10「神」花井一典 pp.106-109
08「価値」清水哲郎 pp.110-114
20「超越概念」花井一典 pp.115-118
01「アウグスティヌス」中川純男 pp.119-121
24「トマス・アクィナス」花井一典 pp.122-125
VI 形式とルール――すべての規定は否定である:法は認識できるか
28「非古典論理」戸田山和久 pp.152-154
06「書かれざる囲い」黒崎政男 pp.155-160
39「ルーマン、ニクラウス」馬場靖雄 pp.168-170
27「パトナム」飯田隆 pp.171-173
07「確認のルール」島津格 pp.174-176
VII 他者と交通――自分が知っていることを無視するシステム:コミュニケーションとはどのような事態か
26「フレーム問題」黒崎政男 pp.186-187
14「コミュニケーション」大澤真幸 pp.188-194
11「関数」戸川孝 pp.195-198
センシビリティーと想像
34「みなし子」島田雅彦 pp.164-165
38「予言」いとうせいこう pp.46-51
25「ニューヨーク」山田詠美 pp.161-161
30「ファンタジー」井辻朱美 pp.126-129
12「恐龍」井辻朱美 pp.179-181
02「アンドロイド」三田格 pp.182-183
33「松苗あけみ」三田格 pp.177-178
21「ディスコ」三田格 pp.95-96
41「ロック・ミュージック」三田格 pp.75-77
チャートI:集合は、多なる存在から一なる存在を形成しうる p.44
チャートII:意味論を、発語内行為内容の理論に向かわせる p.78
チャートIII:複数の可能世界に存在する個体の同一性をどのように知るか p.98
チャートIV:トマスのエッセは、述語界の帝王である p.166
チャートV p.184
索引(語彙・人名) pp.200-210
執筆者紹介 p.199

補足1:欧文号数は「vol.III-1」。すなわち第3年次第1巻。表紙表1には「SPECIAL ISSUE」とあり、第3号『視線の権利』に続く臨時増刊号第2弾となる。

補足2:表紙表1には多田=養老対談と柄谷=丹生谷対談の題名とは別に、本文には掲出されていないキャッピコピーが添えられている。多田=養老対談「免疫」には「イエルネのネットワーク説は死んだ」。柄谷=丹生谷対談「外部・表象・神」には「ライプニッツ症候群と大東亜共栄圏」と。

補足3:表紙表1および表4には、宮内勝氏による写真が添えられている。写真に写っているのは卓上におかれたデスクトップパソコン、オーディオコンポ、ラテン語の書物、万年筆、そして『羅独辞典』である。目次には次のような特記がある。「表紙の写真は、「生け捕りキーワードが接続されるデータベース「羅独-独羅学術語彙辞典」(哲学書房)」。

補足4:巻頭の「「生け捕りキーワード」について」には「構造」と「凡例」の二題が立てられている。「構造」を以下に転記しておく。

1 ここに雑誌「季刊哲学」の臨時増刊号として刊行される「生け捕りキーワード'89」は、データベースである。
2 「生け捕りキーワード」はデータの追加・修正・変形を経て、年度ごとに刊行されるが、本態はデータベースであり、これはある時点で「新哲学辞典」に変態をとげる。
3 ここに出力した分量をはるかに上まわる文献がすでに蓄えられているが、今回は基礎文献と、より広い読者のための文献を選んで出力した。また文献解題も出力を見合わせた。これらのデータはいずれ出力して編集する予定である。

補足5:「季刊哲学」の目次立ては通常、掲載順ではなく、第6号も例外ではない。目次には「センシビリティーと想像」という分類があるが、これに属する諸テクストは実際の頁割では他のパート(II、III、IV、VI)に組み込まれている。また、「非古典論理」や「書かれざる囲い」は目次ではパートVI「形式とルール」に属しているが、実際の頁割ではパートV「自己とシステム」のあとに掲載され、2篇とパートVI「形式とルール」との間にはさらに「ニューヨーク」や「みなし子」が挟まっている。これが意図的なものなのか、制作進行上の都合による掲載順なのか、その他の理由があるのかについては未詳である。

補足6:97頁には「季刊思潮」の全面広告が掲載されている。第1号から第3号までの既刊と、近刊の第4号の予告である。「季刊思潮」の編集同人は浅田彰、市川浩、柄谷行人、鈴木忠志の四氏。雑誌の謳い文句は「いま、もっともラディカルな課題をになう総合批評誌」だった。

補足7:「季刊哲学」の奥付頁には「編集後記」が掲載されているのが通常だが、当号では「編集後記」とも文末の記名「(N)」もない以下の文章が掲載されている。「構造」とこの巻末記で予告されている『哲学辞典』は残念ながらついに刊行されることはなかった。

 デュナミスからエネルゲイアに転生する途上にある〈思考の系〉を写像する語彙を、生きたまま収集して、コンピュータ処理をほどこした。いま最も輝いているこれらの語彙は、本質的ななにものかに接触しており、そのかぎりでまた真に〈通俗的〉でもある。歴史の遠近法の中に置かれたとき、これらの語彙は、時代のメタファーとして機能するであろう。
 これらの語彙は不断に変容し、自らを他に変換する自在さを生きる。そればかりか、これらの語彙群は相互作用をくり返し、パターンフォーメイションをつづける。後世の史家は、ここに現われたパターンあるいは問題群の布置を読んで、一九九〇年代を〈思考の系〉の大きな転換の刻とみとめるであろう。
 コンピュータによるデータ化を行っているとはいえ、これらの語彙のふるまいは、いわばin vivoで観測することができる。これらの語彙の形成や消長、それに互いの反応の過程がつぶさに追跡できる。
 これはひとつのデータベースであり、ここに蓄えられたデータは、てきぎ追加し、変形し、あるいは削除することができる。また近い将来、『羅独-独羅学術語彙辞典』(哲学書房)はじめ、他のデータベースとも接続されるであろう。時に応じて出力し、ハードコピーを取り、冊子状の形態を与えることもできるとはいえ、こうして現われる書物は、いわば常に仮の姿なのである。いましばらくデータの集積をまって、このデータベースも書物の形態を身にまとい、由緒ある名称をかりて『哲学辞典』として刊行されるであろう。かつて書物の時代に、辞典は壮大な記念碑であった。けれどもこにに現われる『哲学辞典』は、刻々と世界大にくりひろげられる思考の過程を、イン・ビボでとらえた、任意の静止画なのである。このデータベースはそれ自体、生きものとして生成しつつある辞典なのである。

補足8:巻末には「中世哲学叢書」第一期10巻の予告があり、以下の書目が掲出されている。このうち第6号と前後して刊行されたのがヨハネス・ドゥンス・スコトゥス『存在の一義性――定本ペトルス・ロンバルドゥス命題註解』(花井一典・山内志朗訳、哲学書房、89年3月)であり、予告とは異なり同書のカバーでは同叢書の第I巻と記載されている。同叢書はその後、トマス・アクィナス『真理論――真理論第一問「真理について」/ペトルス・ロンバルドゥス命題集註解第一巻第十九篇第五問』(花井一典訳、哲学書房、1990年1月、カバーでは同叢書第II巻と記載)を刊行して中断した。なお、平凡社の『中世思想原典集成』全21巻が上智大学中世思想研究所の編訳・監修によって刊行開始となるのは1992年6月(第6巻「カロリング・ルネサンス」)であった。

1.ペトルス・アベラルドゥス(アベラール) 邦訳論文検討中
2.アルベルトゥス・マグヌス 邦訳論文検討中
3.トマス・アクィナス『真理論』
4.ブラバンのシゲルス『不可能なもの』
5.スコトゥス『存在の一義性』
6.オッカム『論理学大全』
7.ビュリダン『ソフィスマータ』
8.カエタヌス『アナロギアの名称について』
9.スアレス『形而上学討論』
10.ポインソ『記号に関する考察』

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好評につき会期延長中の「哲学書房フェア」も、立川および池袋のジュンク堂では来週月曜日まで、丸善丸の内本店では今月いっぱいとなりました。くれぐれもお見逃しございませんように。

◎哲学書房を《ひらく》――編集者・中野幹隆が遺したもの

売れ筋ベスト5:
山内志朗『笑いと哲学の微妙な関係』
養老孟司『脳の中の過程』
郡司ペギオ幸夫『生命理論』
バタイユ『エロティシズムの歴史』
稲垣良典ほか『季刊哲学11号=オッカム』

◆ジュンク堂書店立川高島屋店(2月26日オープン)
場所:6Fフェア棚
期間:2月26日(金)~4月25日(月)
住所:立川市曙町2-39-3 立川高島屋6F
営業時間:10:00~21:00
電話:042-512-9910

◆ジュンク堂書店池袋本店
場所:4F人文書売場
期間:3月1日(火)~4月25日(月)
住所:豊島区南池袋2-15-5
営業時間:月~土10:00~23:00/日祝10:00~22:00
電話:03-5956-6111

◆丸善丸の内本店
場所:3F人文書売場(Gゾーン)
期間:3月1日(火)~4月30日(土)
住所:千代田区丸の内1-6-4 丸の内オアゾショップ&レストラン1~4F
営業時間:9:00~21:00
電話:03-5288-8881

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月曜社では哲学書房の「哲学」「ビオス」「羅独辞典」を直販にて読者の皆様にお分けいたしております。「季刊ビオス2号」以外はすべて、新本および美本はなく、返本在庫であることをあらかじめお断りいたします。「読めればいい」というお客様にのみお分けいたします。いずれも数に限りがございますことにご留意いただけたら幸いです。

季刊哲学0号=悪循環 (本体1,500円)
季刊哲学2号=ドゥンス・スコトゥス (本体1,900円)
季刊哲学4号=AIの哲学 (本体1,900円)
季刊哲学6号=生け捕りキーワード'89 (本体1,900円)
季刊哲学7号=アナロギアと神 (本体1,900円)
季刊哲学9号=神秘主義 (本体1,900円)
季刊哲学10号=唯脳論と無脳論 (本体1,900円)
季刊哲学11号=オッカム (本体1,900円)
季刊哲学12号=電子聖書 (本体2,816円)
季刊ビオス1号=生きているとはどういうことか (本体2,136円)
季刊ビオス2号=この私、とは何か (本体2,136円) 
羅独-独羅学術語彙辞典 (本体24,272円)

※哲学書房「目録」はこちら
※「季刊哲学12号」には5.25インチのプロッピーディスクが付属していますが、四半世紀前の古いものであるうえ、動作確認も行っておりませんので、実際に使用できるかどうかは保証の限りではございません。また、同号にはフロッピー版「ハイパーバイブル」の申込書も付いていますが、現在は頒布終了しております。

なお、上記商品は取次経由での書店への出荷は行っておりません。ご注文は直接小社までお寄せ下さい。郵便振替にて書籍代と送料を「前金」で頂戴しております(郵便振替口座番号:00180-0-67966 口座名義:有限会社月曜社)。送料については小社にご確認下さい。後払いや着払いや代金引換は、現在取り扱っておりません。

小社のメールアドレス、電話番号、FAX番号、所在地はすべて小社ウェブサイトに記載してあります。

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by urag | 2016-04-21 19:56 | 販売情報 | Comments(0)


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