2005年 08月 30日
by urag
| 2005-08-30 23:11
| 雑談
|
Comments(6)
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毛利嘉孝
at 2005-08-31 09:55
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一応、ここで紹介されているジョマンゴ(ヨマンゴ)の名誉のためにコメントさせてください。ジョマンゴは、ぼくはIrregular Rhythm Asylumの成田さんに紹介されて以来関心を持って見てきました。
確かに集団万引きといえなくはないのですが、それもアルゼンチン・タンゴを音楽にあわせて踊りながら、スーパーに入りモノを持ち出し、貧しい人やホームレスの人に配るという非常にパフォーマンス性の高いもので、あくまでも「私的所有」を拒否し、自分たちの所有のためにモノを盗んでいるのではない、という点で、通常の万引きとはだいぶん異なるものです。 彼らが問題にしているのは、過酷な搾取を合法とする権力と、彼らの活動を非合法とみなす権力の線の引き方です。とりわけスペイン語文化圏、ラテンアメリカ文化圏においてこの運動が広がったことも、重要でしょう。彼らの運動が窃盗にしかみえないこと自体が、やはり日本的な(道徳的な)視線なんだと思います。 アルゼンチン・タンゴのパフォーマンスは下記のHPで動画を見ることができます。かなり笑えるモノです。 http://perso.wanadoo.es/tornasol2/index.htm http://perso.wanadoo.es/tornasol2/index.htm
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urag at 2005-08-31 11:09
毛利先生、貴重なコメントをありがとうございます。私が憤りを感じたのは、万引される店舗に勤めている従業員(平社員であれ、店長であれ)が気の毒でならないということです。窃盗にしか見えない日本人のさがというのは当然意識せざるを得ないことでしたが、それでも私が「窃盗」だと断じたのは、とばっちりを受ける被雇用者(万引されたことの始末書作成から警察への報告、場合によっては減給や解雇までのリスクがあります)への配慮を感じることができないからです。とりわけこの記事の記者のような「書き方」ではその辺の問題意識を感じることが出来ず、大いに疑問を感じたので(レポートに奥行きを感じません)、言及した次第です。
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urag at 2005-08-31 11:38
「窃盗にしか見えない日本人のさが」と私は書きましたが、これはかなり大雑把な話で、日本人の「道徳意識」については細かい議論が必要になりますよね。毛利先生が仰る「日本的な(道徳的な)視線」とは何を意味しているのか、とても興味があります。資本制によりそう範囲での「道徳意識」の高さ、ということでしょうか。
いずれにせよ、私が呈したようなありうべき疑問に彼らは何かしらのかたちで応答してきたはずだろうと思います。興味のつきないところです。
僕は「自分の身体は自分のものではない」っていうメッセージを信じ実践したいと思っているものです。そういう「私的所有」から踏み出して、自殺を含めて「人を殺すのは悪い」っと一気に言える人間になりたいと思っているわけです。そういう僕の考えの道行きでは「私的所有」を否定するからこそ「盗むことなかれ」だと思うのです。
ちなみに僕は書店の現場の人間として毎日万引き犯に会いました。 これだけは言える彼らの共通点は骨の髄までガリガリの「私的所有」を信奉する人が多かったです。やった万引きに対してかような政治的メッセージがあり、資本制OSに対してNO!と発信しているんだと、言った人は一人もいなかったですね。それよりか、ほとんどの万引き犯が「自己防衛」に走り、家族、会社には内緒にしてくれとか、 「どうでもして下さい」と言う自分自身を投げ出した万引き犯は少なかったですね。そんな気持ちのいい万引き犯に偶に当たると、ヘンに嬉しくなって説教なんかしなかった。どんなかたちであれ、やったことに対しては責任を取るというスタンスに「私的所有」から自由である彼の主意的な選択がある。万引きを語るならそのような地点から論ずるべきでしょう。
>ウラゲツさん、長くなりそうなので、この問題は僕のブログに近日中にエントリーします。「人を殺すのは悪い」と同じ位相でコメントしたいのです。
本の場合、委託制度、再販維持制度の縛りで本屋で万引きされた場合、
版元、取次ぎは一切、関係ないどころか、経理上は売れたものとして計上され請求伝票がまわってくる。版元、取次ぎは危険負担はなし。まあ、盗難保険でも加入すればいいかもしれないが、「生命保険」に入るのと同じだなぁ…(笑い) そう言えば、昔、洋書販売のオーナーは、そんな、委託、再販は関係ないから、値段は一様の目安だから、万引き犯を捕まえると、通常の三倍位の値段で買わせましたね。すっきりとした対応策でした。 |
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