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URGT-B(ウラゲツブログ)

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2015年 03月 16日

新規開店情報:月曜社の本を置いてくださる予定の本屋さん

2015年4月10日(金)開店予定
リブロ富士見店:??坪
埼玉県富士見市山室1-1313 ららぽーと富士見
日販帳合。弊社へのご発注は確認できる範囲では最近の芸術書。短冊でのご発注のみなので、店舗の大きさや何階に展開されるかは未詳です。ららぽーと富士見の1Fでは先日お伝えした通り、ブックカフェのBOWLでも弊社の書籍が扱われる予定です。

リブロと言えば西武百貨店池袋本店内の旗艦店が6月に閉店するという衝撃的なニュースが今月初めに各紙に報道されましたが、業界では2月半ばにはすでに話があるていどの末端まで出回っていました。ツイッター上にそれが漏れなかったのは、あまりのショックに誰もが絶句していたからかもしれません。毎日新聞の丸山進記者による3月4日の記事の副題に「セゾン文化体現、ニューアカの聖地」と特記されている通り、リブロ池袋本店の閉店は近年の書店史上で象徴的な「区切り」と見なされるだろうことは間違いありません。はっきりしているのは、リブロの後にたとえ他社が後継店として参入してもリブロに比べれば物足りないと言わざるをえないだろうということと、池袋本店が池袋駅周辺で現在の場所にとって代わりうる好立地の物件を確保するのは難しいだろうということ、この2点です。この閉店劇がトーハンと日販の帳合戦争の延長線上にある出来事なのかどうかは確証がありませんが、日販の子会社であるリブロのいわば顔が潰れるわけですから、いずれにせよおだやかな話ではありません。


2015年4月18日(土)開店予定
PAPER WALL 国立店:??坪
東京都国立市北1丁目 nonowa国立
日販帳合。弊社へのご発注は芸術系主要書と文芸書少々。短冊のみのご発注なので、店舗の大きさや場所の詳細は分かりませんが、求人情報やプレスリリース等を総合すると、「nonowa 国立」の第1期(東側)開業に含まれるだろうと見て間違いないと思われます。JR中央ラインモールによる2014年4月24日付のプレスリリース「中央ラインモールプロジェクト 国立駅東側高架下開発計画について」には、想定業種欄に「日用雑貨、服飾雑貨、ブックストア、カフェ、ベーカリー等(店舗数は未定)」とあり、併設されるカフェ「PAPER WALL CAFE 国立店」の求人情報には「国立駅すぐ!4月OPEN予定」とあります。さらには国立の市議が昨日「nonowa国立の中身がJRから発表されました。新しく十店舗オープンするようです。中身はパン屋、カフェ、ブックストア、雑貨、茶葉専門店などです。開業は4月18日(土)」とツイートされています。


2015年5月1日(金)開店予定
梅田蔦屋書店:図書400坪、カフェ260坪、文具50坪、携帯電話110坪、その他380坪
大阪府大阪市北区梅田3-1-3 ルクアイーレ 9F
日販帳合。弊社へのご発注は芸術系主要書と人文書少々。CCCデザインカンパニーの執行役員で梅田蔦屋書店の館長をお勤めになる小笠原寛さんによる挨拶状によれば、同店の概要は以下の通りです。「JR大阪駅直結の「大阪ステーションシティ ノースゲートビルディング」にリニューアルオープンする「ルクア1100(イーレ)」内にて〔・・・〕出店する運びとなりました。/東京「代官山 蔦屋書店」を源流にしたライフスタイル提案型の書店で、居心地の良い時間と空間をお届けします。1000坪をゆうに超える売場では、あらゆるカルチャーが触発しあい、新しいつながりを生み出す。そんなコミュニティを梅田に創造します」。

また、日販さんの出品依頼書にはこんな紹介文もあります。「1000坪のカフェ――SC内とは思えない公園とBOOK&CAFEが融合したような象徴的な場所を創りたい――。従来の書店と違い、本や他の商材やサービスが、「Luxury Life, Work Style, Communication, Beauty&Health」の4つのスタイル起点で分類されたゾーンで構成されるシームレスなBOOK&CAFE店舗が「梅田蔦屋書店」です」。この文言の出所がCCCさんなのか日販さんなのかは存じ上げませんが、こんにちのリアル書店の一理想形を良くも悪くも表していることは確かです(イメージとしては美しいけれど、心地よく響く言葉を羅列しているだけという印象も否めない)。どんな店舗を設計するにせよ、書店の生命線は優れた選書と優れた売場編集ができる人材の層がどれくらい厚いか、です(90年代前半までのリブロ池袋本店が当時の一種の「聖地」と見なされていたのは、こうした点で優れていたからです)。こんにちどの書店さんでももっとも苦労されているのはこの人材の確保と育成です。どんなにコンセプトを刷新して先進的な複合店舗をつくっても、その点がもしもおろそかならばその店はしょせん張り子の虎に過ぎません。その書店が本当に面白いかどうかは如実に書棚に表れますから、目利きの目にはごまかしようがないのです。書店業界の最先端を担っているCCCがそのことに気づいて努力しているかどうかという点が出版人には一番気になるところです。

by urag | 2015-03-16 15:07 | 販売情報 | Comments(0)


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