2015年 03月 10日
![]() 弊社出版物でお世話になっている著訳者の皆様の最近のご活躍をご紹介します。 ★門林岳史さん(共訳:リピット水田堯『原子の光(影の光学)』) マクルーハンの伝説的名作『メディアはマッサージである――影響の目録』の新訳を手掛けられておられます。デザイン監修は旧版の装丁も担当されていた加藤賢策さん。巻末には「副音声」と題した解説が配されています。門林さんと加藤さんに編集担当の吉住唯さんが司会でお話しを聞くという趣向です。名著が文庫で入手できるというのは嬉しいことです。この勢いでぜひ、マクルーハンとフィオーレのもうひとつの共作であるWar and Peace in the Gloval Village(日本語訳は『地球村の戦争と平和』広瀬英彦訳、番町書房、1972年)の新訳も手掛けていただけたら素敵だなと思います。 メディアはマッサージである――影響の目録 マーシャル・マクルーハン+クエンティン・フィオーレ著 門林岳史訳 河出文庫 2015年3月 2015年3月 文庫判192頁 ISBN978-4-309-46406-0 帯文より:メディアの多様化それ自体が、発せられた内容よりも、現代人の近くを拡張し、価値観を変える――マクルーハンが展開したこの「メッセージ」を、本書は、ヴィジュアルとテクストのミックスによってパフォーマティヴに体現する。新しい時代の幕開けを象徴するベストセラー、待望の新訳。訳者と日本語版デザイナーによる詳細な「副音声解説」を付す。 ★トニ・ネグリさん(著書:『芸術とマルチチュード』) ★清水知子さん(著書:『文化と暴力』、共訳:バトラー『自分自身を説明すること』『権力の心的な生』) ★鵜飼哲さん(共訳:ジュネ『公然たる敵』) ★廣瀬純さん(著書:『絶望論』、共著:『闘争のアサンブレア』、訳書:ヴィルノ『マルチチュードの文法』、共訳:ネグリ『芸術とマルチチュード』) ★吉田裕さん(共訳:ロイル『デリダと文学』) 『現代思想 3月臨時増刊号 シャルリ・エブド襲撃/イスラム国人質事件の衝撃』(青土社、2015年2月、本体1,300円、ISBN978-4-7917-1296-0)に論考や訳稿を寄せておられます。関係するコンテンツだけ抜き出しますと、T・ネグリ「シャルリー・エブドからグローバル戦争へ?――トニ・ネグリへの二つの質問」中村勝己訳、S・ジジェク「最悪の者らは本当に強烈な情熱に満ち満ちているのか?」清水知子訳、鵜飼哲「一月七日以前――アラブ人の友人たちとの対話から」、廣瀬純「我々はいったいどうしたら自殺できるのか。――「シャルリ・エブド」襲撃事件について」、T・アリ「「そもそも必要のないことだった」」吉田裕訳。目次内容の全容は、誌名のリンク先をご覧ください。なお、シャルリ・エブド事件を巡っては今月、鹿島茂・関口涼子・堀茂樹編『シャルリ・エブド事件を考える――ふらんす特別編集』(白水社、2015年3月、本体925円、ISBN978-4-560-08430-4)が緊急出版されていることは周知の通りです。 ★馬場智一さん(共訳:サラ-モランス『ソドム』) ちょうど一年前の2014年2月に東大東洋文化研究所にて開催された若手研究者ワークショップ「「ヨーロッパ」とその他者」の記録がCPAGブックレットの第5号として発行され、馬場さんは「「ヨーロッパ」への抵抗――リオタールにおける「異教」」を寄稿されているほか、ブックレットの編者と装幀を担当されています。CPAGというのは、「グローバル化時代における現代思想」(科研費補助金・基盤A・研究課題番号24242002)のこと。ワークショップの概要はこちらで馬場さんご自身によって報告されています。 ★川田喜久治さん(写真集:『地図』) イギリスの出版社「MACK」から写真集『The Last Cosmology』が今春出版されるのに先立ち、来週末より東京国際フォーラムの地下2階展示ホールで催される「アートフェア東京2015」(一般公開:3月20日11:00-21:00、3月21日11:00-20:00、3月22日10:30-17:00)の企画ブース「MACK by P.G.I. / twelvebooks」にて、上記写真集の先行販売が行われるとともにオリジナルプリントの販売も行われます。 また、同アートフェア会場内で21日に、川田さんとMACKのディレクターMichael Mackさん、グラフィック・デザイナーの田中義久さんをパネリストに、上記書の制作をめぐるトークショーが行われるとのことです。 ◎【トーク】写真集と写真の関係 日時:2015年3月21日(土) 15:30-17:00 会場:エデュケーショナルラウンジ ※通訳付き。予約不要、入場の際にアートフェア東京のチケットを提示。開場は20分前(予定)。 登壇者:マイケル・マック(MACK ディレクター)、川田喜久治(写真家)、田中義久(グラフィックデザイナー/Nerhol) モデレーター:増田玲(東京国立近代美術館主任研究員) 主催:ILPT 実行委員会 後援:ブリティッシュ・カウンシル 内容:複数の写真を紡ぐことで1枚の写真作品が持つ意味やストーリーとは違う新たな作品として提示される写真集。写真集制作における写真の捉え方や編集方法、ブックデザインの考え方。写真家、学芸員、出版社、デザイナー、それぞれの視点からアートオブジェとしての写真集の魅力とその可能性について考えます。
by urag
| 2015-03-10 18:46
| 本のコンシェルジュ
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