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URGT-B(ウラゲツブログ)

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2015年 02月 25日

新規開店情報:月曜社の本を置いてくださる予定の本屋さん

2015年3月20日(金)開店予定
ブックスモア大館店:書籍雑誌594坪、文具100坪
秋田県大館市清水5-1-17
大阪屋帳合。弊社へのご発注はここ半年の新刊を中心に芸術書少々。奥羽本線「大館駅」より自転車で約5分(徒歩だと約20分)の郊外店です。取次からの出品依頼書や書店の挨拶状では住所が「清水5-17-1」と記載されているのですが、出品依頼書の地図と照合し、さらに、実在する番地の中から推察すれば、「清水5-1-17」の間違いかと思われます。

ブックスモアの経営主体である秋田トヨタ自動車さんの会長と、フランチャイザーのジュンク堂書店さんの社長の連名での挨拶状によれば、「業務提携先であるジュンク堂書店の全面協力を得て〔・・・〕什器レイアウト・選書・ジャンル構成・棚詰・研修に至るまでジュンク堂書店がこれまで培ってきた経験を踏まえ、さらに進化した「立地に相応しい洗練された店」を目指す」とのことです。

500坪超の書店さんですが、弊社商品はほとんど食い込めていません。書籍雑誌の部門構成比では美術芸術3%、人文教育3%、文芸3%で、メインはコミック19%、文庫13%、趣味実用13%、雑誌11%、学参8%(辞書や語学を足すと10%)、児童書8%ということで、弊社以外の専門書版元にとっても厳しい状況かもしれません。ロングセラーではなく、直近の話題書から選書されていることを見ても、ジュンク堂さんの最近の新店舗は「脱専門書」の傾向を強めているような印象があります(あくまでも印象です)。専門書版元にとっては「頼みの綱はジュンク堂」であるだけに、この傾向が強まれば、専門書の販売はいっそうネット書店に依存せざるをえなくなると思います。ロングテールを維持できるリアル書店が少ないのは事実です(書店だけに責任があるのではなく、出版社も取次も関わりあることです)。小部数専門出版の未来が「脱リアル書店」へと傾くのかどうかはいずれ鮮明になってくると思われます。


2015年4月10日(金)開店予定
ジュンク堂書店大泉学園店:255坪
東京都練馬区東大泉1-600 Grand Emio 3F
大阪屋帳合。弊社へのご発注は、上記FC店とほぼ同じ傾向で、ここ一年の新刊が中心の芸術書、人文書、文芸書をそれぞれ数点ずつです。長らく再開発され続けてきた西武池袋線「大泉学園駅」の周辺ですが、Grand Emio(グラン・エミオ)というのは西武鉄道株式会社と株式会社西武プロパティーズの連名による昨年12月24日付のプレスリリースによれば、施設の概要は以下の通りです。

「大泉学園駅北口地区市街地再開発組合が開発を進めている「リズモ大泉学園」の低層部分に新商業施設「Grand Emio(グランエミオ)大泉学園」を2015年4月にオープンいたします。今後、西武鉄道沿線の高いマーケットポテンシャルを有する駅における、より幅広い業種を集積する商業施設については「Grand Emio(グランエミオ)」として展開することで、地域の賑わいを創出するとともに、駅ナカ商業施設「Emio(エミオ)」とともに沿線の商業施設の認知度およびイメージを高め、沿線価値の向上を目指してまいります。〔・・・〕「グランエミオ大泉学園」は、大泉学園駅北口改札からペデストリアンデッキで直結し、地下1階から3階の4フロアで構成されています。「食」×「集い」×「文化」をテーマに、地下1階にはスーパーマーケット、1階にはカフェや生花、ペデストリアンデッキと接続する2階にはベーカリーやファッション、服飾・生活雑貨、3階にはレストランのほか大型書店や音楽教室など、バラエティ豊かな28店舗を導入します」。

現在、大泉学園駅周辺にはトーハン帳合の「くまざわ書店大泉学園店」があり、いまはなき駅前の英林堂(2013年8月閉店)や、2010年2月に閉店したNOS VOS by PARCO内にあったリブロを思い出すにつけ、あけすけに言えば書店さんが増えても苦戦するだけのような気がしないでもないです。とはいえ、弊社本を扱って下さる書店さんが、知り合いが多い地域にできるというのは嬉しいことです。私だったら、地元にもしジュンク堂ができるとなれば嬉しくてたまらないです。願わくば「新刊を店頭で見たよ」という声を掛けてもらえるようになるといいなと妄想しています。


2015年4月10日(金)開店予定
BOWLららぽーと富士見店:126坪(うち書籍35坪、ほか雑貨CDなど)
埼玉県富士見市山室1-1313 ららぽーと富士見 1F
大阪屋帳合。弊社へのご発注は人文書、芸術書、文芸書など棚用と平積用あわせて十数点。上記のブックスモアやジュンク堂より俄然多い点数坪数から考えて、この採用率の高さはただただありがたいの一言です。選書は大阪屋の子会社「リーディングスタイル」のKさんですが、書店の経営自体は、紙の大手専門商社である日本紙パルプ商事株式会社が昨秋、複合書店経営事業への参入のために設立された新会社「リーディングポートJP」が行います。Kさんが移籍されたというよりは、「リーディングポートJP」さんが経営する複合書店さんの選書や商品調達を「リーディングスタイル」さんが手伝っているということなのかなと想像しています。

「マルノウチリーディングスタイル」「ソリッドアンドリキッド」「niko and...」「スタンダードブックストア茶屋町」など、セレクトショップ(書籍雑誌+文具雑貨)+カフェのコンパクトな複合型書店での選書を続々と手掛けてきた「リーディングスタイル」さんの活躍の場はますます広がりつつあるようです。「BOWL」の概要については、日本紙パルプ商事株式会社の昨年12月3日付のプレスリリースにこうあります。

「「BOWL」は、同一テーマの本と雑貨を同じ棚に陳列したり、購入前の本をカフェスペースで軽食と共に試読いただくなど、既存の書店のスタイルにとらわれない取り組みで、訪れた方が本をじっくり選べる新しい形態の書店です。また、カフェスペースにつきましては、サイン会、トークショウ等のイベント会場としての貸し出しも予定しております」。

プレスリリースに記載されている「BOWL」のロゴ画像には「READING STYLE PROJECT FUJIMI」という文字が見えます。ちなみに「新文化」2014年9月4日付のニュースフラッシュによれば、「紙の商社が書店経営に参入するのは初めて」とのことでした。また、ららぽーと富士見の概要は、三井不動産の昨年12月3日付のプレスリリースによれば、以下の通りです。

「三井不動産株式会社は、2015年4月10日(金)に埼玉県富士見市の中心地に、敷地面積約152,000m2と東武東上線エリア最大級となるリージョナル型ショッピングセンター「三井ショッピングパーク ららぽーと富士見」を開業いたします。〔・・・〕来春開業する「ららぽーと富士見」は、満足度の高いワンストップショッピングを実現する293店舗の出店に加え、建物や敷地の中に留まらない、より地域と一体化した『ららぽーと』となります。さらに、当施設はエンターテインメント機能の充実や、コト消費とショッピングを融合させた「体感型店舗」を誘致するなど、今後の『ららぽーと』の目指す姿である、“人が集まる”から“人が交流する”新しい『ららぽーと』へと進化し、多様化するニーズや新たなライフスタイルに幅広く応えていきます。「ららぽーと富士見」コンセプト――当施設の周辺は住宅地化が進みつつも、緑豊かな自然も広がる、人々のさまざまな生活の営みが交差する場所です。そこで当施設は、「人・モノ・文化が交差する新拠点~CROSS PARK~」をコンセプトに、従来の“人が集まる”から、空間、コミュニティ、体験、ショッピングを通して“人が交流する”新たな『ららぽーと』を目指します」。

「コト消費とショッピングを融合させた「体感型店舗」を誘致」という点をもう少し詳しく見てみると、「Shopping is Entertainment」を実現する体感型店舗として数え挙げられているのは、家電店のノジマ、ペットショップのペットプラス、スポーツ用品店のスーパースポーツゼビオです。BOWLは、ベイクルーズ社による“ファッション×カフェ”「j.s. pancake café」とともに、「カフェスペースを充実させて、お一人でも居心地の良い空間を提供します」と紹介されています。

ららぽーと富士見の最寄駅は東武東上線の「鶴瀬駅」ですが、基本的に徒歩圏ではなく(歩くと30分以上かかります)、バスや車での利用がメインになります。県道334号を挟んで向かい側にあります。この立地が集客にどう影響するのか、オープンが楽しみです。


2015年4月16日(木)開店予定
紀伊國屋書店アミュプラザおおいた店:446坪(売場412坪、事務所32坪)
大分県大分市要町1-14 アミュプラザおおいた 4F
トーハン帳合。弊社へのご発注は直近の新刊1点。追加発注を期待したいです。紀伊國屋書店の専務さんのお名前がある挨拶状によれば、同店は「大分市に2店舗目となる新規店舗はJR大分駅の商業施設「アミュプラザおおいた」内への出店となります。現在大分は、100年に一度の規模で大分駅周辺の再開発を進めており、一昨年には市の複合文化交流施設であるホルトホールを駅南口にオープンし、また本年4月24日には駅の北側徒歩15分の場所に大分県立美術館をオープン予定です。そしてJR大分シティにより現在大分駅が回想され、ホテル、温浴施設、商業施設が一体となった新たな駅空間として4月16日に全面開業いたします。〔・・・〕今回の商品選定にあたりましては、〔・・・〕トーハン様による市場調査をもとに、弊社チェーンの鹿児島店のデータを活用し、売れ行き良好、かつ地元のニーズに応えられる商品を厳選いたしました」とのことです。

by urag | 2015-02-25 17:38 | Comments(0)


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