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URGT-B(ウラゲツブログ)

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2005年 06月 20日

生活水準と本の値段

マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティングが本日発表した「2005年世界生計費調査」の結果を見ていろいろ思うところがありました。とにかくはっきりしているのは、東京は生きていくのに世界で一番お金がかかるということ。もちろんそうはいっても、同じ東京でも都心と郊外では水準は異なるでしょうし、お金持ちでなくても東京には住めます。しかし、東京では貧乏でも、ほかの国での暮らしに比べれば総体的には断然リッチと言えるわけで。ちなみにこの調査の基準になっているのは、ニューヨークです。ようするに、ニューヨークより高いか安いか、ということですね。

★生活するのにお金がかかる都市、上位50位まで。2005年3月現在。

( )は昨年度の順位。

1 (1) 東京、日本。
2 (4) 大阪、日本。
3 (2) ロンドン、イギリス。
4 (3) モスクワ、ロシア。
5 (7) ソウル、韓国。
6 (6) ジュネーヴ、スイス。
7 (9) チューリッヒ、スイス。
8 (8) コペンハーゲン、デンマーク。
9 (5) 香港、中国。
10 (15) オスロ、ノルウェイ。
11 (13) ミラノ、イタリア。
12 (17) パリ、フランス。
13 (12) ニューヨーク、アメリカ。
13 (14) ダブリン、アイルランド。
15 (10) サンクト・ペテルブルグ(旧レニングラード)、ロシア。
16 (19) ウィーン、オーストリア。
17 (21) ローマ、イタリア。
18 (22) ストックホルム、スウェーデン。
19 (11) 北京、中国。
20 (20) シドニー、オーストラリア。
20 (23) ヘルシンキ、フィンランド。
22 (25) ドゥアラ、カメルーン。
22 (18) イスタンブール、トルコ。
24 (26) アムステルダム、オランダ。
24 (34) ブダペスト、ハンガリー。
26 (24) アビジャン、コートジボワール。
27 (76) ワルシャワ、ポーランド。
28 (49) プラハ、チェコ。
29 (31) 台北、台湾。
30 (16) 上海、中国。
31 (44) ブラチスラバ、スロバキア。
32 (40) デュッセルドルフ、ドイツ。
33 (39) ルクセンブルグ、ルクセンブルグ。
34 (46) シンガポール、シンガポール。
34 (42) フランクフルト、ドイツ。
36 (47) ダカール、セネガル。
37 (43) ミュンヘン、ドイツ。
38 (28) ベルリン、ドイツ。
39 (33) テルアビブ、イスラエル。
40 (41) グラスゴー、イギリス。
41 (50) アテネ、ギリシア。
41 (53) ブリュッセル、ベルギー。
43 (56) バルセロナ、スペイン。
44 (27) ロサンゼルス、アメリカ。
45 (52) ホワイトプレーンズ、アメリカ。
46 (61) マドリード、スペイン。
47 (51) バーミンガム、イギリス。
48 (59) ザグレブ、クロアチア。
49 (58) ハンブルグ、ドイツ。
50 (29) ハノイ、ベトナム。
50 (38) サンフランシスコ、アメリカ。

ランク外ですが、最も物価が安いのは、南米パラグアイのアスンシオンであるとのこと。ちなみに、世界の主要18都市で家賃がダントツに高いのは東京、乗車賃はダントツでロンドン、ハンバーガーやコーヒー代はダントツでアテネが高いらしい。むろんこれも相対的な話。

さて、興味深いのが新聞と音楽CD。新聞はプラハと東京がいい勝負で高い。物価が高いとされるロンドンでは東京よりかなり安い。日本の大手新聞の発行部数が他の先進国とくらべて異常に多いのは有名ですが、意地悪く言えば、独裁的企業の高価な情報を買わされているのが日本人なのですね。これはミニメディアが発達していないということでもあります。

音楽CDはブリュッセルやパリが高く、ロンドンや東京はその下、さらにそのまた下がニューヨークやシドニーです。

本はどうなんでしょうか。統計には出ていませんが、私の感覚では、日本はフランスやドイツ、イギリスと同じくらいで、アメリカはもっと安いです。あくまでも私的印象ですが、日本は学術書については欧米より平均的に安く、娯楽系は欧米より多少高いのではなでしょうか。つまり、欧米では、値段にメリハリがあって何が文化的に高価で何が安いかが日本よりはっきりしている気がします。日本では総じて廉価にしようという努力があるのではないかと思う。ただ、一般読者にはそう思われていないでしょう。

洋書をオンライン書店で取寄せる場合、当然ながら、費用がかさむのは送料です。私はかつてアマゾン・コムのヘビーユーザーだったけれども、アマゾン・ジャパンが洋書を扱い始めてからはもっぱら洋書はジャパンで買っています。送料がかからないから。

本の物価統計を取った調査がこれまでにあったかどうか知りませんが、あったら見てみたいです。おそらく上記の調査結果と似たようなものになるのでしょうけれど。(H)

by urag | 2005-06-20 23:06 | 雑談 | Comments(0)


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