人気ブログランキング | 話題のタグを見る

URGT-B(ウラゲツブログ)

urag.exblog.jp
ブログトップ
2014年 11月 04日

注目イベント:ヘーゲル自筆書込本公開&講演会

ヘーゲル自身による書き込みのある「差異論文」初版本が日本で見つかり、来年1月末にドイツのヘーゲル文庫に寄贈される前に今月一般公開されるそうです。公開に伴い、明治学院大学教授の寄川条路さんによる講演会も行われます。同書は11月7日(金)と8日(土)に東京古書会館で開催される「洋書まつり」でも公開されるとのことで、こちらでも寄川先生は講演されるのだとか(11月7日18時より)。本書の出どころであるいわゆる「今泉六郎博士寄贈本」にはいまだ行方不明のものもあるらしく、今もなおお宝本が古書市場を彷徨っている可能性があるらしいです。

◎講演「哲学者ヘーゲルの自筆書き込み本の発見について

日時:2014年11月13日(木)17:00 ~ 18:00(16:30受付開始)
会場:雄松堂書店 本社6階 特設会場

※先着申込制です。雄松堂書店サイトよりお申し込みください。
※お問い合わせは雄松堂書店古書事業部「古書談義」担当まで。TEL:03-3357-1417/FAX:03-3356-8730/E-Mail: antiq@yushodo.co.jp

内容:ドイツ観念論を代表する哲学者ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲルの自筆入り著書『フィヒテとシェリングの哲学体系の差異』(1801年の初版本、通称『差異論文』)が都内の古書店で発見されました。本の見返しには「今泉博士寄贈」とあり、今泉六郎博士が明治期にドイツのベルリン高等獣医学校に留学していた際に本書を手に入れたものと思われます。調査により書き込みは、『エアランゲン文芸新聞』(1802年)に掲載された『差異論文』への書評を抜粋したものと判明、ヘーゲル研究の第一級資料であることは間違いありません。本講演ではこの書物が辿った軌跡や、自ら著書に書評を書き写した理由などをはじめヘーゲルを中心に、当時の思想界の様子などを寄川教授に語っていただきます。

講演者:寄川条路(よりかわ・じょうじ)。筆名は、紀川しのろ(きかわ・しのろ)。1961 年、福岡県生まれ。ドイツのボーフム大学大学院を修了して、文学博士。現在は、哲学者・エッセイスト、明治学院大学教授。

+++

本講演の『差異論文』実物の展示を下記稀覯書展開催中に1階ショールームにて展示いたします。

◎第39回 雄松堂書店 国際稀覯書展2014

日時:2014年11月13日(木)午前11時~午後7時、11月14日(金)午前11時~午後7時
場所:雄松堂書店 本社1 階ショールーム(東京都新宿区坂町27)

by urag | 2014-11-04 16:30 | Comments(0)


<< ロドルフ・ガシェ2014年11...      注目新刊:40年ぶりの新訳、バ... >>