『間章著作集』の最終回配本となる第III巻『さらに冬へ旅立つために』の書影を公開します。取次搬入日は、日販、トーハン、大阪屋、栗田、太洋社、すべて9月5日(金)です。全3巻完結です。全巻を揃えてみると、三方も真っ黒の「黒い塊」ぶりが際立つと思います。弊社の書籍はすべて少部数出版ですので、在庫があるうちにぜひ3冊ともお求めいただけたら幸いです。ちなみにアマゾンの商品頁は
こちら。書店さんの店頭に並び始めるのは、週明け9日(火)以降かと思われます。
■2014年9月5日取次搬入 * 音楽評論
間章著作集 Ⅲ(全3巻/第3回配本【全3巻完結、最終回配本】)
さらに冬へ旅立つために
月曜社 2014年9月 本体6,400円、四六判(タテ190ミリ×ヨコ133ミリ)上製736頁、ISBN978-4-86503-017-4
ジャズ、シャンソン、プログ・ロック、パンク、現代音楽、瞽女唄……あらゆる音楽に耳を傾け、その根源を問い続け、その実践は審美的なだけではなく、そのまま言語との闘争だった。最終巻は、デビュー原稿から思想論、絶筆までを網羅。講演、初期文集など、未発表原稿多数収録。付:須川善行「編集ノート」、装幀:佐々木暁。
主な内容:「シカゴ前衛派論」などジャズ論8編、「ブリジット・フォンテーヌ『ラジオのように』」「暗黒のシャンソン セリーヌの歌について」などシャンソンについて14編、ビートルズ、ブライアン・ジョーンズなどロック論5編、マイク・オールドフィールド、ロバート・ワイアット、カン、ファウスト、タンジェリン・ドリームなどプログレッシヴ・ロックについて20編、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、ヘヴィメタ、パンクについて7編、ディスク130枚余のレヴュー、初期詩編ほか25編など。
間章(あいだ・あきら:1946年8月18日~1978年12月12日)新潟県生まれ。音楽批評家。立教大学中退。在学中より批評・コンサートプロデュース活動を開始。音楽雑誌、新聞、ライナーノートなどに、幅広い教養と独自のレトリックを駆使した文章を発表、音楽批評にとどまらず多方面に大きな影響を与えた。72年、現代音楽祭「自由空間」開催、阿部薫、高柳昌行、土取利行、近藤等則らとの共同作業、スティーヴ・レイシー、ミルフォード・グレイヴス、デレク・ベイリーを招聘するなど、フリー・ジャズ・ミュージシャン、インプロヴァイザーとの実践的なかかわりを深めていった。1978年12月12日、脳出血により死去。享年32。没後に刊行された著書に、本書(イザラ書房版、1982年)、『非時と廃墟そして鏡』(深夜叢書社、1988年)、『この旅には終りはない』(柏書房、1992年)、『僕はランチに出かける』(同、1992年)。2006年には青山真治監督による間章についての7時間余にわたるドキュメンタリー映画「AA」が上映された。
*既刊*
■第1巻『時代の未明から来たるべきものへ』[2013年1月刊行]音楽・文学・哲学・批評の枠を超えて、「制度」との闘争=アナーキズムを宣言した主著。480頁、4600円
■第2巻『〈なしくずの死〉への覚書と断片』[2013年11月刊行]即興をめぐる新しい価値観を開示し、演奏の本質を追求したジャズ論集。572頁、5600円