2014年 08月 18日
弊社の今月新刊、『戦争の教室』が2014年08月15日早朝のTBSラジオ番組「生島ヒロシのおはよう定食・おはよう一直線」で取り上げられました。インターネット書評サイトHONZ副代表で書評家の東えりかさんが電話で生出演し、5分余にわたって内容を詳しく紹介して下さいました。お盆明けの本日からひんぱんに客注のお電話を書店さんや取次さん、図書館さんよりいただいております。在庫にはまだ余裕がありますので、順次出荷いたします。 また、弊社6月刊のニコラス・ロイル『デリダと文学』の書評「巣穴の底で夢見るデリダ――刺激的な読みの実戦」が「週刊読書人」2014年8月8日号に掲載されました。評者は郷原佳以さんです。「〔少数の例外を除いて文学研究の枠組みでのデリダ読解が立ち遅れている〕日本のデリダ受容の状況に風穴を開けてくれる格好の論集である」。「本書によれば、小説好きこそデリダを読むべきなのだ」と評していただきました。郷原先生、ありがとうございました。 続いて、弊社出版物の著訳者の皆さんのご活躍をご紹介します。 ★上村忠男さん(訳書:アガンベン『到来する共同体』、編訳:パーチ『関係主義的現象学への道』、スパヴェンタほか『ヘーゲル弁証法とイタリア哲学』、共訳:アガンベン『アウシュヴィッツの残りのもの』『瀆神』、スピヴァク『ポストコロニアル理性批判』) 今月、ジョルジュ・ソレル(Georges Sorel, 1847-1922)の論考三篇を収めた共訳書『プロレタリアートの理論のために――マルクス主義批判論集』を未來社さんのシリーズ「転換期を読む」の第23弾として上梓されました。上村忠男訳「労働組合の社会主義的将来〔"L'avenir socialiste des syndicats," L'humanité nouvelle, II (1898)〕」、竹下和亮訳「マルクス主義の分解〔La décomposition du marxisme (Paris, Marcel Rivière, 1908)〕」、金山準訳「『プロレタリアートの理論のための素材』へのまえがき〔"Avant-propos," in: Matériaux d'une théorie du prolétariat (Paris, Marcel Rivière, 1919)〕」の三篇を収め、上村さんが解説「ソレルとマルクス主義」を執筆されています。 プロレタリアートの理論のために――マルクス主義批判論集 ジョルジュ・ソレル著 上村忠男・竹下和亮・金山準訳 未來社 2014年8月 本体2,800円 四六判並製240頁 ISBN978-4-624-93443-9 帯文より:19世紀末~20世紀初め、フランスのサンディカリストたちが推進する総罷業をはじめとする実践活動に社会主義の新たな可能性を見いだしたソレルは、教条主義的なマルクス主義者たちと一線を画しながら、独自に理論化を進めていく――。革命的サンディカリズムに接近して以降の著作群のうち3篇を訳出。日本語版独自論集。 ★鵜飼哲さん(共訳:ジュネ『公然たる敵』) 八戸市美術館で2014年8月22日から9月15日にかけて開催される展覧会「矢野静明――種差 enclave」に連動したイヴェントで、8月23日(土)15:00~15:40にレクチャー「ジャンの墓・ジャッキーの墓(仮)」を担当されます。ジャンというのはジャン・ジュネ、ジャッキーというのはジャック・デリダのことかと思います。鵜飼さんはこのレクチャーのあとに行われるトークセッションや、前日と翌日に行われるトークセッションにも登壇されます。市民アートサポートICANOFが主催するこの企画展の詳細についてはこちらをご覧ください。 ★ジャック・デリダさん(著書:『条件なき大学』) ロイル『デリダと文学』に収録されている来日講演でも言及されている動物論『動物を追う、ゆえに私は(動物で)ある』が9月26日発売で筑摩書房さんから刊行されるようです。e-honの予約紹介ページによれば「聖書の解読やデカルトやラカンの検討を経て、多岐にわたるテーマと横断し人間と動物の境界をさぐる晩年デリダの論考四篇」と。さらに、仄聞するところによると『獣と主権者』第1巻、『哲学への権利』上巻の翻訳が進んでいるとか。弊社でも80年代の重要論文「スクリブル」の翻訳作業が進んでいます。 ★馬場智一さん(共訳:サラ-モランス『ソドム』) ★渡名喜庸哲さん(共訳:サラ-モランス『ソドム』) ★宮﨑裕助さん(共訳:ド・マン『盲目と洞察』) ★西山雄二さん(訳書:デリダ『条件なき大学』、共訳:『ブランショ政治論集』) さ来月中旬に早大文学部キャンパスで行われるワークショップ「デリダ×ハイデガー×レヴィナス」で発表者や司会者をお務めになられます。 ◎ワークショップ「デリダ×ハイデガー×レヴィナス」 日時:2014年10月11日(土)10.00-18.00 場所:早稲田大学戸山キャンパス(文学部)33号館第一会議室 主催:脱構築研究会、ハイデガー研究会、レヴィナス研究会 内容:1964年、若きデリダは高等師範学校にて講義「ハイデガー――存在の問いと歴史」を実施し、レヴィナス論「暴力と形而上学」を発表し、彼らとの哲学的対話を深化させていた。それから半世紀経った今年、デリダの没後10年に際して、これら三人の思想家に関するワークショップを脱構築研究会、ハイデガー研究会、レヴィナス研究会の共同主催で開催する。 第1部「ハイデガー×デリダ」10:00-12:00 司会:齋藤元紀(高千穂大学) 川口茂雄(青山学院大学)「前代未聞、音声中心主義」 峰尾公也(早稲田大学)「ハイデガー、デリダ、現前性の形而上学――その批判の解明」 亀井大輔(立命館大学)「自己触発と自己伝承――デリダの『ハイデガー』講義をめぐって」 第2部「レヴィナス×デリダ」13:00-15:00 司会:藤岡俊博(滋賀大学) 馬場智一(長野県短期大学)「融即から分離へ――ハイデガー講義『哲学入門』(一九二八~二九年)の聴講者レヴィナス」 小手川正二郎(國學院大學)「暴力と言語と形而上学――「暴力」をめぐるレヴィナスとデリダの対決」 渡名喜庸哲(慶応義塾大学)「デリダはレヴィナス化したのか」 第3部「全体討論 デリダ×ハイデガー×レヴィナス」15:30-18:00 司会:西山雄二(首都大学東京) 藤本一勇(早稲田大学)、宮﨑裕助(新潟大学)、齋藤元紀(高千穂大学)、藤岡俊博(滋賀大学)
by urag
| 2014-08-18 14:29
| 広告・書評
|
Comments(0)
|
アバウト
カレンダー
ブログジャンル
検索
リンク
カテゴリ
最新の記事
画像一覧
記事ランキング
以前の記事
2024年 12月 2024年 10月 2024年 09月 2024年 08月 2024年 07月 2024年 06月 2024年 05月 2024年 04月 2024年 03月 2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 2023年 05月 2023年 04月 2023年 03月 2023年 02月 2023年 01月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 07月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 2004年 10月 2004年 09月 2004年 08月 2004年 07月 2004年 06月 2004年 05月 最新のコメント
最新のトラックバック
|
ファン申請 |
||