7月中旬発売予定のアガンベンの新刊の書誌情報を公開します。
『バートルビー――偶然性について [附:ハーマン・メルヴィル『バートルビー』]』
ジョルジョ・アガンベン著 高桑和巳訳
月曜社 定価(本体2400円+税) 46並製カバー装208ページ
ISBN4-901477-18-8
思考のポテンシャル、ポテンシャルの思考
存在することも存在しないこともできるという〈絶対的潜勢力〉の、西洋哲学史における系譜をたどり、メルヴィルの小説「バートルビー」(1853年)に忽然と現れた奇妙な主人公を、あらゆる可能性の〈全的回復者〉として読み解く。小説の新訳を附す。
目次:
論考 「バートルビー――偶然性について」 ジョルジョ・アガンベン
小説 「バートルビー」 ハーマン・メルヴィル
解説 「バートルビーの謎」 高桑和巳
翻訳者あとがき
原著:"Bartleby o della contingenza" by Giorgio Agamben, 1993. "Bartleby" by Herman Melville, 1856(1853).
ジョルジョ・アガンベン(Giorgio AGAMBEN)
1942年ローマ生まれ。ヴェネツィア建築大学(IUAV)美学教授。エーコ(1932-)、ネグリ(1933-)、ペルニオーラ(1941-)、カッチャーリ(1944-)、ヴィルノ(1952-)らとならんで、イタリア現代思想を牽引する哲学者である。著書に、1970年『中味のない人間』(岡田温司・岡部宗吉・多賀健太郎訳、人文書院、2002年)、1977年『スタンツェ』(岡田温司訳、ありな書房、1998年)、1995年『ホモ・サケル』(高桑和巳訳、以文社、2003年)、1996年『人権の彼方に』(高桑和巳訳、以文社、2000年)、1998年『
アウシュヴィッツの残りのもの』(上村忠男・廣石正和訳、月曜社、2001年)、2002年『開かれ』(岡田温司・多賀健太郎訳、平凡社、2004年)などがある。論文集『潜勢力』(英米語版1999年、伊語版2005年)や『瀆神』(2005年)は月曜社より刊行予定。
以上です。(H)