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URGT-B(ウラゲツブログ)

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2005年 05月 05日

取次勢力地図の変容

大げさなタイトルを書き付けてしまいましたが、変遷変容があるのは当たり前な話です。あくまでも月曜社にとっての話ですが、大阪屋の注文売上金額が日販のそれを単月で上回ることがあります。昨年9月期につづき、本年4月期がそうでした。私にとっては驚くべきことです。十年前は考えられなかったことです。

何が要因となっているかはまだ見極め切れません。大阪屋の売上が伸びているのが、ジュンク堂やブックファーストをはじめとする新店開発や、アマゾンの成長のおかげだとか、大手書店との取引シェアの比率において、書籍部門ではトーハンは日販にしばらく負け越している様子だとか、その程度の説明では話が分かりやすすぎます。

大阪屋とトーハンの売上はここ数年しばしば拮抗してきましたが、トーハンが日販を追い抜くことはもはやありません。つまり、大阪屋の売上の上下幅が大きいので、トーハンに負ける時もあれば、第一位の日販に勝つ時もある、という状態。

相対的な印象から言えば、トーハンが苦戦しているように見えます。一方で、テコ入れが必要なように思うのが栗田。青山BCの一時閉店劇以来(現在、青山BCは大阪屋帳合)、ぱっとしません。ほかの版元さんの場合はどうなのか、興味は尽きません。(H)

by urag | 2005-05-05 03:16 | 雑談 | Comments(2)
Commented by 葉っぱ64 at 2005-05-06 10:19 x
面白い分析結果ですね、トーハンは昔から中堅書店に中心を置いて、
日販は紀伊国屋、有隣堂、リブロなどの大型書店か小さい書店で、中抜けの販売戦略を立てていたのが、バブル崩壊以降、中流崩壊動向と共振したかのように、中堅書店が危殆に瀕しました。そして、やがて、日販の売り上げがトーハンを追い抜き日本一になるのでしょう。
そんな二大取次ぎのシーソーゲームにジュンク堂がナショナルチェーンとして東上する。そして、大阪屋の売り上げが伸びる。
月曜社さんのデータは出版流通業界の今後を占うに貴重なものですね、
まあ、僕は部外者ですが、物凄く納得出来るデータですね。
ただ、これは人文書特異の現象かどうか知りたいです。
Commented by urag at 2005-05-06 14:06
葉っぱ64さん、こんにちは。鋭いご指摘です。月曜社が人文書や芸術書を中心とした版元であるということは、弊社におけるこの「日販-大阪屋」逆転現象および「トーハン第三位」現象の原因のひとつにはなっているだろうと思います。もちろん、人文書版元でも、弊社と同じような現象が起きているとは限りません。紀伊國屋書店や旭屋書店、八重洲BC、三省堂書店などの本店クラスでは、日販とトーハンを版元別に使い分けていますから、出版社によっては、大阪屋がトーハンを追い抜いていない場合もあるのです。ただし、ジュンク堂やブックファースト、アマゾンの台頭で人文書版元における大阪屋の売上が上昇していることは確かです。人文書版元を専門書版元、と言い換えてもいいかもしれません。


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