ブックオフの坂本孝社長が「
米国産牛肉全面的早期輸入再開を求める会」の代表世話人だとは知りませんでした。
共同通信の報道によると、この会は「全国の牛丼ファンや外食業界の関係者で構成」されているそうで、早期の輸入再開を農水省や厚生労働省に要請するために、「昨年末から全国の街頭やホームページで署名活動を展開」し、「約119万人の署名」を集めて、昨日29日、島村宜伸農相に提出したそうです。
ブックオフと言えば、昨今ではヤフーとの提携が話題になっています。業界人のコメントが見れる
ホットワイアードの該当ページがおすすめです。おとといの28日から、
イーブックオフが
Yahoo!オークション(通称「ヤフオク」)のサイト上で中古の書籍や音楽CD、DVD、ゲームソフトなどを買取する「らくらく買取サービス」「無料査定サービス」の窓口を設置したそうで。買い取った商品は、ヤフオクに出品して販売するとのこと。
古書横断検索サイトの「
スーパー源氏」も同じようなサービス(
鑑定・買取サービス)をすでに3月10日から開始していますよね。
業界的に言えば、これらの動きは、
アマゾン・マーケットプレイス(通称「AMP」)の勃興へのある意味での応答になっていると言えますが、はてさて、どこが勝ち組になっていくのか、興味は尽きません。出版社サイドの案件として言いますと、AMPには、出版社が新本を出品することもできるので、古書業界や個人だけでない間口の広さがあります。
一方で、新刊書店も黙ってはいません。広島の有名書店チェーン「
フタバ図書」では、本、DVD、CD、ゲーム、ビデオ、トレカなどを買い取るリサイクル取扱店を
設置しています。こういう試みは今後増えるかもしれません。こうしたリアル店舗での動きは再販制問題への応答というよりはブックオフへの対抗策であるわけですが、新刊書店が今後、新刊書籍や古書やニューメディア関連商品以外にも、リサイクル機能を充実させていくことは、ある意味で時代の趨勢かもしれません。
本を売っていればそれでいい、という時代はもう終わったと言えるのでしょうか。これは、
ヴィレッジ・ヴァンガードのように雑貨なども売る書店が増える、と言っているわけではありません。利幅の問題から言っても、他業種の製品に飛びつくより先に、まずは本のリサイクルを真剣に考えざるをえないというのが、業界的な流れになっていくと思われます。(H)