「週刊読書人」
2012年10月26日号の4面に、弊社8月刊のジョルジョ・アガンベン『
到来する共同体』(上村忠男訳)の書評「政治哲学の領域に踏み込む――詩と政治の蝶番として」が掲載されました。評者は弊社3月刊『
ジョルダーノ・ブルーノの哲学』の著者でもある岡山大学准教授の岡本源太さんです。
「矢継ぎ早に発表される「ホモ・サケル・プロジェクト」の重厚な成果ばかりに眼を奪われがちな現在、アガンベンがはじめて明示的に共同体の問題に向き合った本書が邦訳されたことは、大きな意義を持っている。〔…〕美学/詩学こそがアガンベンを政治哲学へと導いたのであり、両者は別のものではない。〔…〕本書は、その詩と政治の蝶番である。〔…〕政治とは些末な事物にこそ、細部にこそ宿るものだろう。本書はその意味で、小著とはいえ細部まで読まれるべき書物である」と評していただきました。岡本さん、ありがとうございました!