1月20日に配信された、e-mail版の「
三月書房販売速報(仮題)」078号のトップ記事を、小社の『燈火節』が飾りました。感激です。三月書房さんと知り合ってから、はや十数年。このような栄誉に与ることができるとは思いもしませんでした。
その筋では有名なミニメディアなので、業界人の方はご存知かと思いますが、「販売速報」のトップに取り上げられるというのは、めったに経験できないことです。ちなみに、この「販売速報」、出版業界向けにつくられていますが、一般読者でも購読申し込みが可能です。個性派書店のディープな裏話や鋭い業界論が読めて、面白いですよ。
以下、トップ記事の引用です。
[#01] 最近売れてるような気がする本(順不同)
◆「燈火節(とうかせつ)」片山廣子/松村みね子 月曜社
前号で1冊注文のところ11冊も入荷したので、送料無料セールを実施中とお知らせしましたが、現在9冊と予想以上の売り上げです。お買いあげは店頭と通販のご常連がほとんどでしたから、送料無料の効果がどの程度あったかは疑問ですが、間違って大量に入荷したという話題がなければこのメルマガのネタにはならなかったわけですし、HPでも地味な扱いにしかできなかったでしょうから、強引にプッシュした効果はあったようです。それに、1冊売るたびに補充していたのでは、まだ3冊位しか売れていなかったでしょうから、たいへんにけっこうなまちがいでした。問題はこういう強引なセールが他の本でも可能かどうかということですが、本の内容はもちろんとして、Amazonや地べたの大型店の販売状況など、いろいろの条件が合致した本でないと、こううまくはいかないでしょう。なお、5月に続刊が出る予定で、こちらにも予約がぼちぼちと入りつつあります。
(以上引用終わり)
この記事が配信された日の夕方、さらに1冊売れて累計で10冊売れたとのご連絡が入り、追加注文をいただきました。うれしさ2倍です。たった10冊と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、本の性格や値段、そして三月書房さんの売場面積(10坪)を考えると、すごいことなのです。それに都心の大型量販店だって、10冊はそうそう売れません。
それにしても、1冊の予約指定が11冊入荷になったというのは、小社にとって初体験です。取次さんが仕入調整において「減数」の判断を下すことはあるとしても、入力ミスで大幅増というのは、その商品の取次さんにおける仕入総冊数の適正な分配にも当然響くことなので、その他の書店さんに影響がなかったかどうか、すこし心配です。
ところで『燈火節』はつい先日、神保町の
東京堂書店さんでも「けっこう売れてるね」とお褒めの言葉を頂戴しました。しっかりした目利きのバイヤー(仕入)の方がいらっしゃるお店には、良いお客様がかならずいらっしゃいます。こういうお店で売れると喜びもひとしおです。
さて、その東京堂書店さんですが、小社最新刊の『追悼の政治』をいち早く店頭で扱っていただいています。月曜社の本は平均で言うと、どこよりも東京堂書店さんに並ぶのが早いです。こっそり付け加えますと、小社が著者サイン本を用意した場合、東京堂書店さんに卸すことが多いです。東京堂書店さんにはサイン本コーナーがあるのです。通の方ならご存知ですよね。