清水アリカ単行本未収録エッセイ集成『昆虫の記憶による網膜貯蔵シェルター、及びアンテナ』の取次搬入日が4月5日に決まりました。書店さんの店頭に並び始めるのは最も早いところで6日(金)以降になります。
「世界は磁気を帯びた一枚のディスクのようなもので、僕たちは可動式の磁気ヘッドのような存在だと考えてみる。僕たちが磁場の上を歩き回るたびに世界の断片が再生される。あるいは、廃墟を横切ったり、立ち止まったり、ステップを刻んだりする度に、耳慣れない音楽の断片が鳴り響き、ホログラフの映像が浮かび上がっては消え……。廃墟の音楽に耳を傾け、ジグザグに動く光の軌跡をなぞり、奥歯に詰めたゲルマニウム鉱石であらゆる電磁波を検波すること。音と光と電磁波によって「都市=廃墟」の地形図を描き出すこと」(「キャサリン、サリー、あるいは名のない女の……」より、42頁)。
2012年4月6日取次搬入 *文学/エッセイ
昆虫の記憶による網膜貯蔵シェルター、及びアンテナ
清水アリカ著
月曜社 2012年4月 本体1,800円 46判(タテ190ミリ×ヨコ128ミリ)並製240頁 ISBN:978-4-901477-93-2
1990年に「革命のためのサウンドトラック」で、すばる文学賞を受賞、4冊の小説集と1冊の翻訳書を残して逝った作家の批評的エッセイを集成した遺稿集。虫・音楽・競馬・F1・バロウズ――読み解くこと/わかることの回路を侵犯するノイズ!ノイズ!ノイズ! 附:椹木野衣との音楽をめぐる徹底対談、村崎百郎、木村重樹とのバロウズ追悼の鼎談。
清水アリカ:1963年2月神戸生まれ。2010年9月、転移性肺がんのため死去。1990年、『革命のためのサウンドトラック』で「すばる文学賞」受賞。小説に『革命のためのサウンドトラック』(集英社、1991年)、『天国』(大栄出版、1993年)、『デッドシティ・レイディオ』(集英社、1993年)、『チャーリーと水中眼鏡』(河出書房新社、1999年)がある。翻訳にウィリアム・S・バロウズ『トルネイド・アレイ』(思潮社、1992年)がある。全小説と創作ノートなどは、『清水アリカ全集』(河出書房新社、2011年)にまとめられている。
htmx.process($el));"
hx-trigger="click"
hx-target="#hx-like-count-post-14968726"
hx-vals='{"url":"https:\/\/urag.exblog.jp\/14968726\/","__csrf_value":"4147a87efebfc66505c947f935d9bd4f430db1b7c01ba091cf9d283ddf3fff76a6a953c0382ef8c6f981c99117383ae0c51df640d92b7986a810b40f361c197b"}'
role="button"
class="xbg-like-btn-icon">